転職なら社会人のための転職サイト【リクナビNEXT】|求人、転職に関する情報満載! 2018/05/23 UPDATE 毎週水・金曜更新!

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【富士ソフト株式会社】残業削減、在宅勤務制度…社員の「ゆとりとやりがい」実現のための取り組みとは?

東証一部上場の独立系ITソリューションベンダーである、富士ソフト。同社では現在、「ゆとりとやりがい」という基本理念のもと、働き方改革を進めている。中でも、労働時間の短縮に力を入れており、すでに高い効果が挙がっているという。

これらの取り組みの内容と目的、そして成果について、同社人事部長の中村誠治氏に詳しく伺った。

▲富士ソフト株式会社 管理本部 人事部長 中村誠治氏

「残業月80時間以上の社員ゼロ」実現のため、トップ自ら全国を回り社員に啓蒙

仕事と生活の調和を目指して、社員一人ひとりが元気に働ける職場環境の実現を目指すという「ゆとりとやりがい」は、1970年の富士ソフト設立当時から続く基本理念。理念実現のために、これまでもさまざまな取り組みを続けてきたという。

「例えば、コアタイムなしの完全フレックス勤務は1990年から全社員対象に行っています。勤務時間の短縮についても、90年代半ばから取り組んでいます」

そして現在、特に注力しているのは、「在宅勤務」「残業の削減」だ。

これまでも在宅勤務制度はあったが、子育て中の社員など、限られた社員が対象だったという。そこで同社では、会議ペーパーレス&外出先での資料閲覧システム「moreNOTE(モアノート)」を開発、2013年から全社員が在宅勤務制度を活用できる体制を整えた。

「当社の技術力で、在宅勤務制度を実現したという格好です。この『moreNOTE』は顧客企業においても多数導入されており、在宅勤務やテレワーク、会議や営業シーンでのペーパーレス化などに広く活用されています」

残業削減に当たっては、同社の創業者である野澤宏会長が、1年前に「残業月80時間以上の社員を一人も出さない」を目標に掲げ、札幌から九州まで、全国10カ所を回って啓蒙活動に務めた。

「残業時間は、一人で減らせるものではありません。全社員が、困っている人、壁にぶつかっている人がいれば手を差し伸べ、助け合う気持ちを持つ必要があります。そのため、トップ自ら全国を回って、社員一人ひとりに協力を仰ぎました」

社員からは、「お客様先常駐者はどうすればいいのか?」、「突発的なシステムトラブルが起きたら?」などさまざまな意見が挙がった。前者については、全役員が顧客企業を回り、残業削減について理解と協力を求めたという。

「後者のシステムトラブルは、IT企業の宿命ともいえるもの。トラブルが起きたら、もちろん対応しないわけにはいきません。そこで、トラブルを早期発見するフローを仕組み化して、監視体制を強化。トラブルの芽を見つけたら、全社を挙げて鎮火に動くという体制を整えました

その結果、「残業月80時間以上の社員ゼロ」、そして「部署の平均残業時間30時間以下」を達成。ワークライフバランスが整い、イキイキ働く社員が増えたという。

NPO活動、アイディア提案、キャリア選択…社員のやりたい気持ちを尊重

「残業が減り、プライベートな時間が増えたことで、さまざまな経験をして視野を広げてほしい」と中村氏。そして、会社としてもさまざまな「仕事以外の選択肢」を用意している。

例えば、ITを活用した復興支援を手掛けるNPO「IT工房ひのき」を設立し、ICTの活用による支援活動を展開している。また、被災地での災害復旧支援、パソコン教室開催、環境保全活動、限界集落支援ボランティアなど、さまざまなボランティア活動にも取り組んでいる。勤務外の時間を活かして、これらの活動に参加することも推奨している。

「エンジニアはどうしても、PCに一日中張り付いて仕事をすることが多いもの。意識して別のテーマに目を向けてもらうことで視野が広がり、オンオフのメリハリもつき、ひいては生産性も上がると考えています。また、ボランティア活動を通じて、ITが力を発揮できる場面は多いということにも気づけます。自身の仕事に社会的意義を見出せますし、新しい視点を得ることで新たなアイディアも湧くと考えています」

仕事においても、社員の「やりたい」という気持ちを最大限尊重している。

富士ソフトはもともと、コンピュータ専門学校の講師をしていた野澤会長が、当時の教え子2名とともに立ち上げた会社。現在は従業員約6000名の大企業ながら、自社を「東証一部上場のベンチャー」と呼ぶほど、ベンチャー気質が残っており、社員の「これがやりたい」という思いを尊重し、任せる社風があるという。例えば、同社が開発したコミュニケーションロボット「PALRO(パルロ)」も、社員のアイディアから開発されたものだという。

▲PALRO(パルロ)

「社員が築きたいキャリアを尊重し、応援するためのキャリア支援制度も設けています。例えば、『スペシャリスト制度』は、エンジニアの専門能力向上を目的とし、実務や資格取得によって保有する専門能力を、レベルに応じてスペシャリストとして認定するもの。彼らは最先端の技術をとことん追うことに専念することができます。昨年7月現在で824名が認定を受けていますが、中には『仮想化技術』で世界のトップ100に入るスペシャリストもいます」

時代の変化に応じて、働きやすい環境の整備に注力し続ける

中村氏自身も、エンジニア出身。3年前に人事部長となるまでは、約25年間、現場でシステム開発に関わり続けていた。入社当初を振り返ると、今の環境の働きやすさを実感するという。

「私が入社した当初は、会社は右肩上がりで成長していて、昼夜なく働いていました。仕事が楽しくて仕方なくて、残業も全く苦になりませんでしたね。ただ、今の時代は違う。より個の働き方が尊重されるようになり、ワークライフバランスが重視されるようになりました。時代の流れにあわせて会社も態勢を整えないと、魅力的な会社にはなり得ません。これからも、時代の変化に応じて、社員全員が笑顔でイキイキ働ける環境を整備し続けたいと思っています」

記事掲載日:2017年4月11日 WRITING 伊藤理子