成長期の企業の特徴とは?

「勢いよく成長している企業」に魅力を感じ、転職を検討している皆さんに向けて、成長期の会社の特徴をご紹介します。
成長期をはじめ企業のフェーズによる特徴、成長期の企業で働くメリット・デメリット、転職成功のポイントについて、Segurosの粟野友樹氏がアドバイスします。
成長期の会社とは?事業フェーズごとの特徴を紹介
同じ業種の企業であっても、成長フェーズによって組織の状態や課題は異なります。そして、そこで働くことで感じられるやりがい、得られるスキルも異なります。
まずは、企業のフェーズがどのように移り変わり、それぞれどのような状態にあるのか、どのような人に向いているのかをご紹介します。
もちろん、企業によって状況は異なるため一概には言えませんが、一般的には次のような特徴が見られます。
スタートアップ期(創業期)
会社を設立して間もない時期。事業コンセプトや技術力などはあるものの、方向性が定まりきっておらず、「勝ち筋」を探りながら試行錯誤を繰り返している段階にあります。
組織としてのルールや仕組みもまだ固まっておらず、制度面も整っていない状態。自分の手で一から仕組みを作っていきたい人や、急激な変化を楽しめる人にとってはやりがいがある環境といえます。
成長期(拡大期)
事業の方向性がある程度固まり、商品・サービスの拡販を行っていく時期。売り上げ・利益が倍々ペースで伸びることもあり、スタッフ数がどんどん増えていく時期でもあります。
非常に忙しいですが、会社の「勢い」「成長」を肌で感じられるというメリットも。競合が出てくる前に一気にシェアを獲得すべく動くため、慎重に取り組むタイプの人より、スピード感を持って働ける人が向いています。
成熟期(安定期)
事業が拡大し、業績が安定した時期。成長は鈍化しているため、さらなる成長のために新たな収益柱を探し始める時期です。
本業をベースに関連商品・サービスの拡充を図るケース、技術や顧客基盤を活かして異分野に参入するケースなど、企業によって戦略が分かれます。すでにあるリソースを組み合わせて新たな価値を生み出すことが得意な人に適した環境といえます。
衰退期
主力事業の成長が頭打ち、もしくは縮小傾向にある時期。抜本的な事業改革・組織改革が急務となり、経営トップが入れ替わることも。「変革期」「第二創業期」と表現されることもあります。
困難な課題へのチャレンジが好きな人は、やりがいを感じられる環境といえるかもしれません。変革を推進するには大きな苦労を伴いますが、業績回復・事業再生の成功に貢献すれば、ビジネスパーソンとしての市場価値も高まります。
成長期の会社で働くメリット、デメリット
前述の事業フェーズの中でも、成長期にある会社は中途採用も積極的に行っており、転職のチャンスが豊富と言えます。では、成長期の会社で働くことには、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
メリットは「短期間で経験値が上がる」「若くても責任あるポストに就ける」
成長期にある会社は、一人当たりの業務量も多いのが特徴。自社の商品やサービスを拡販するべく奔走する中で、成功も失敗も含め、数多くの経験を積むことができます。短期間で経験値が上がり、ビジネスの勘所もつかめるようになるでしょう。
短期間で高速のPDCAを回すことが求められるため、ビジネスパーソンとしてのスキルも磨かれます。
また、会社が成長する過程で部署やチームがどんどん増えていきます。必然的に新たなポストが増えるので、早期の昇進も可能。若いうちからマネジメント経験を積むチャンスもあります。
組織がまだ固まり切っておらず、制度面も充実していないため、仕組みづくりや制度設計などの経験を積みたい人もうってつけの環境といえるでしょう。
デメリットは「組織が未整備」「0→1のチャンスは少ない」
創業期に比べると組織が整いつつありますが、まだまだ安定しているとはいえません。ルールやマニュアルがないと不安を感じる人は働きづらさを感じるかもしれません。
また、自ら考えて判断し、能動的に行動することが求められるので、指示を受けて働きたい受け身のタイプの人には辛い環境かもしれません。
成長期の会社は、商品・サービスがすでに確立していて、それを拡販して事業拡大する時期に入っています。試行錯誤しながら「0→1」を生み出したい人、クリエイティビティを発揮したい人には向いていないでしょう。
成長期の会社への転職を成功させるには?
成長期の会社を目指して転職活動を行うなら、次のようなポイントを意識することで成功の可能性が高まります。
企業理念に共感できる企業を選ぶ
成長期は、会社のカルチャーを築き上げる時期でもあります。
経営トップは、「理念」「ミッション・ビジョン・バリュー」「パーパス(目的・存在意義)」「クレド(信条・行動指針)」といったものを掲げることで求心力を高め、急激な成長をけん引しようとしています。
事業も組織もまだまだ変化する可能性があり、壁にぶつかることもあります。困難な局面を社員が結束して乗り越えるため、「理念」を共有することが大切だと考えられています。
採用選考においても、応募者が自社の理念に共感してくれているかどうかに注目しています。
理念のワードやメッセージを「どうせ建前だろう」と気に留めない人もいますが、経営陣の強い思いやこだわりが込められていることも多いのです。
ホームページや採用ページなどのメッセージをしっかり読み込み、自身が共感できるかどうかを確認しましょう。
事業・商品に本当に興味を持てるかを考える
成長期の会社は非常に忙しく、また、同時期に入社したメンバーが早々に昇進していく環境で、プレッシャーを感じることもあります。
勢いや成長性に魅力を感じて入社したとしても、 その会社が手がける事業や商品・サービスを本当に好きになれなければ、ストレスを抱えてしまうこともあり得ます。
成長期には、競合商品も出てくるものです。商品・サービスに誇りや愛着が持てるかどうかを考えた上で企業を選ぶことをお勧めします。複数の企業を比較して見てみると、判断しやすくなるでしょう。
制度や福利厚生が整っていないことを覚悟する
成長期の会社は、まだまだ各種制度や福利厚生などが整っていないケースがほとんど。それらが充実した大手企業から転職すると、「こんなことも整備されていないのか」と不満や不安を感じることもあります。
それを覚悟した上で、「自らの手で新しく作っていく」ことを楽しむスタンスで臨むといいでしょう。
リーダー・マネジメント経験をアピールする
事業と組織が拡大していくプロセスでは、新入メンバーの育成やチームマネジメントを担う人材のニーズが高まります。マネージャー経験、リーダー経験がある人は、ぜひアピールしましょう。
これまで役職に就いたことがなくても、後輩の指導・育成、チームの取りまとめ、プロジェクトの主導などの経験があれば、職務経歴書や面接でアピールするといいでしょう。
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