転職なら社会人のための転職サイト【リクナビNEXT】|求人、転職に関する情報満載! 2021/09/22 UPDATE 毎週水・金曜更新!

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「50代の転職」を実現させるために意識したいこと

「50代での転職」を実現させるために、意識しておいた方がいいこととは何でしょうか。

50代の転職について、人事歴20年超、現在は人事領域支援会社を経営する「人事のプロ」曽和利光さんにアドバイスをいただきました。

アドバイザー

曽和利光さんプロフィール画像

株式会社人材研究所・代表取締役社長

曽和 利光(そわ・としみつ)

株式会社人材研究所・代表取締役社長。1995年京都大学教育学部教育心理学科卒業後、リクルートで人事コンサルタント、採用グループのゼネラルマネージャー等を経験。その後、ライフネット生命、オープンハウスで人事部門責任者を務める。2011年に人事・採用コンサルティングや教育研修などを手掛ける人材研究所を設立。『「ネットワーク採用」とは何か』(労務行政)、『コミュ障のための面接戦略』(講談社)など著書多数。

50代の採用の傾向とは?

状況にもよりますが、基本的には「50代の転職は簡単ではない」と理解しておいたほうがいいでしょう。

まず、50代の求職者の希望に合致する求人は絶対数が少ないうえ、コロナ禍で厳選採用の傾向が強まり、採用ターゲットは経験とフットワーク、ポテンシャルを兼ね備えた若手世代が中心となっています。転職市場の需給バランスを考えると、今の勤務先に大きな不満がなければ定年まで勤め上げたほうがいいと思います。

ただ、一部のベンチャーやスタートアップ企業において、経験豊富な大手経験者を求める動きは根強くあります。
最近、私が関わったケースとして、ある20代中心のAI系ベンチャーが、事業戦略やコンプライアンスに詳しい50代の大手出身者を常勤監査役として採用しました。このように、人事や経理、法務、事業企画などバックオフィス系の経験を積んできたエグゼクティブ層が、若手が多いベンチャーの「核」として求められるケースがあります。

もしくは、小売業や物流、営業会社、メーカーの製造現場など、「人手が必要なのに慢性的な労働力不足」に陥っている一部業界が、年齢関係なく門戸を開いているケースがあります。経験に裏打ちされた丁寧な仕事ぶりが、若手の模範となっているケースは多く、業界や職種を選ばないのであれば活躍できるチャンスがあるでしょう。

50代で転職を検討している人が意識しておきたいこと

50代に意識してほしいのは、「シュリンク・トゥ・グロー(成長のための縮小)」。やりがいのある仕事に就いて成長するために、いったん給与を下げるという方法です。

50代の多くは賃金テーブルが高いため、転職先に「現職と同水準の給与額」を求めるのは難易度が高くなります。企業側から見れば、いくら経験豊富で実績がある人であっても、自社で同等のパフォーマンスを上げてくれるとは限らず、同じ待遇で迎え入れるのはリスクがあるからです。

そのため、年収維持にこだわらず、今までの業務経験を活かしつつ、さらに新しい経験も積める転職先を選ぶことで、それが武器になり、次のステップでは高い報酬が得られるようになる可能性があります。1つのスキルだけでなく、もう1つのスキルをかけ合わせれば希少価値が上がり、さらにまた新しいスキルをかけ合わせれば、何万人に1人の存在になれます。そのような視点で転職先を選べば、一時的に給与が下がっても、今後の可能性がぐんと開けるでしょう。

例えば、大手で経理部長を経験した人がベンチャーに転身する場合、給与水準はどうしても下がる可能性が高くなります。ただ、経理×大手の経験に「経理×ベンチャー」の経験が加わることで市場価値は高まります。さらにそのベンチャーが今後の成長が期待できる業界だったり、IPOを目指していたりしたら、さらに希少価値が高まるはず。「その経験が欲しかった」という企業が、必ず出てくるはずです。

もしくは、現在の勤務先よりも企業規模が小さいところに転職し、「肩書を上げる」という方法もあります。これも「シュリンク・トゥ・グロー」の一つです。

企業規模が小さくなれば、例えば大手では課長だった人が部長職に就ける可能性があります。給与水準は下がったとしても、任される業務の守備範囲が広がり、事業全体を見られる立場になれるかもしれません。部長職としてそういう役割を経験すれば、「エグゼクティブ層の転職市場」に入ることができ、次の転職でのステップアップも期待できます。

50代の転職は、人脈を生かした“リファラル”も視野に入れる

転職サイトや人材紹介会社などで、「シュリンク・トゥ・グロー」が実現できそうな求人を探してみましょう。今までの経験を振り返り、「自分の武器になり市場価値が高まりそうだ」と思える「+α」の経験が積める求人を探して、「入社時は給与が下がっても構いませんが、入社後のパフォーマンスを見て改めて正当な評価をいただきたい」などと伝えれば、「低リスクだし信頼もできそうだ」と評価する企業は一定数あるはずです。

「自分一人の力でそういう案件を見つけるのは難しい」という場合は、リファラル転職を検討してみましょう。リファラルとは、社員による紹介採用のこと。信頼できる人に「転職を考えている」ことを伝えて紹介してもらったり、自分の人脈の中から経験やスキルが活かせそうな会社に勤める人を探して、直接掛け合ったりするといいでしょう。

一般応募では、「50代」という履歴書上の事実だけで、「経験が長いだけに、柔軟性に欠け、新しい環境に溶け込めないのではないか?」という見方をする企業もあります。ただ、仕事ぶりや人となりを知っている人であれば、「〇〇さんであれば自信をもって自社に紹介できるし、これまでの経験を活かしてもらえればうちの会社も成長できそうだ」と期待し、人事部門に進言してくれる可能性は高いでしょう。

リファラルでは、「これまで育てた部下のツテをたどる」という方法もあります。自身の上司や先輩の年齢だと、すでにリタイアしている可能性もありますが、部下の世代はまさに今脂が乗っている状態か、もしくはこれからステップアップしていく存在であるはず。お世話になった人には何とか恩返しがしたいと思う「返報性の原理」を活かし、部下に相談してみましょう。信頼関係ができている元部下であれば、頑張っていいポジションを見つけてくれるかもしれません。

50代ともなれば、これまで築いた人脈が多方面に広がっていることでしょう。「この年になって転職相談するなんて…」などと思わず、ぜひその人脈を前向きに活用して、希望に近く今後にもつながる転職を実現してほしいですね。

記事制作日:2021年5月28日 WRITER:伊藤理子 EDIT:リクナビNEXT編集部

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