企業研究シート無料ダウンロード|企業研究のやり方・調べることを解説

転職後にミスマッチが起きないようにするため、応募先の企業について調べることは重要です。
そこで今回は、企業研究のやり方について組織人事コンサルティングSegurosの粟野氏に伺いました。
無料でダウンロードできる企業研究シートもご用意しています。転職活動にぜひお役立てください。
企業研究シート無料ダウンロード

企業研究シートで情報を整理したいという方向けに、テンプレートをご用意しました(PDF形式とExcel形式の2種)。
3C分析の形式になっており、1社あたり1ファイルで作成可能です。
【PDF形式】企業研究シートをダウンロードする企業研究シートPDFダウンロード
【Excel形式】企業研究シートをダウンロードする企業研究シートExcelダウンロード
企業研究のやり方
企業研究は、自分に合った企業を選び、入社後のミスマッチを防ぐために必要なものです。
企業の強みや特徴を理解することで、自分の経験やスキルが活きるかどうかがわかり、納得度の高い転職につながるでしょう。
その他にも、以下のような「企業研究をすべき理由」があります。
- より応募企業にマッチした自己PRや志望動機の内容にし、書類や面接での選考通過可能性を高めるため
- その企業が自分にマッチした応募すべき企業なのか判断するため
- 複数の企業を比較検討して応募・選考の優先順位付けをするため
- 内定企業に意思決定すべきか判断するため
さらに、転職活動の段階によって企業研究の目的や情報収集・整理の仕方は変わってきます。
必要に応じて、最適な方法を活用しましょう。
企業理解を深める具体的な方法には、次のようなものがあります。
方法 | 特徴やメリット |
---|---|
3C分析シートを使う | 3C分析とは、1社に対して「自社(Company)」「顧客・市場(Customer)」「競合(Competitor)」の3つの観点から情報を収集し、業界における企業の立ち位置を把握する、というもの。 転職活動においては、業界内で志望する1社を3C分析することで、同業界他社の研究も効率的に行える。 |
求人情報をチェックする | 企業が求めている経験やスキル、任される職種やポジション、事業の特徴や将来性など幅広く情報を集めることができる。 |
採用ホームページを見る | 企業理念、経営陣からのメッセージのほか、さまざまな職種の社員インタビューが掲載されているケースも。企業カルチャーを知る上で参考になる。 |
会社説明会、転職者向けのイベント、勉強会などに参加する | 社員の雰囲気を直接感じるチャンスに。質問の受け付けがあれば突っ込んだ話が聞けることも。 |
転職エージェントを活用する | 企業の人事担当者から求人の背景を聞いている転職エージェントもいるため、転職市場についての情報が豊富。求人企業と自分の経験・スキルはマッチするか、カルチャーにフィットするかなどの客観的なアドバイスをもらえる。 |
企業研究シート(3C分析)の書き方
3C分析形式の企業研究シートは、「自社(Company)」「顧客・市場(Customer)」「競合(Competitor)」の3つで構成されます。
以下を参考に記入していきましょう。
【1】「自社(Company)」
志望する企業にあたります。
求人情報や企業の公式サイトを見て項目を埋めましょう。

①基本情報・②企業理念・③事業内容・④経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報):
求人票や企業の公式サイトを参照し記入。
⑤商品サービスの現状/ビジネスモデルの強み・弱み:
求人票や企業の公式サイトのほか、例えばワード検索で「◯◯(企業名) サービス 評価」などを調べ、客観的にまとめられた関連記事をあたる。
【2】「顧客・市場(Customer)」
ここも志望する企業についての情報になります。
各項目を調べて埋めていきます。

⑥ 顧客:志望企業の顧客にあたる法人・個人を記入。
⑦ 市場規模:業界動向をまとめているWebサイト等で調査して記入。
⑧ 市場環境:過去5年程度の業界規模推移を参考に、今後の伸び率を調査して記入。
⑨ 顧客ニーズ:この企業の顧客は何を必要としているのかを記入。
【3】「競合(Competitor)」
web上の検索エンジンで「(企業名) 競合」と入れて検索すると、競合他社が上がってきます。
3社を目安にここに記載しましょう。

⑩ 競合他社:3社を目安に企業名を記入。
⑪ 競合他社の市場シェア・特徴:名前を挙げた競合他社について、それぞれ市場シェア、特徴を調査して記入。
⑫ 新規参入・代替品:他業界からこの業界に新しく入ってきた企業、この業界の商材の代わりになる商材を記入。
⑬ 異業種競合先:他業界で同じ顧客に対して、代替できる商材を持っている企業、商品・サービスを記入。
同じ業界の競合他社へ同時に応募する場合は、それぞれが競合他社にあたります。
重複する部分は省き、効率よく仕上げることを優先して問題ありません。
また、埋められない場所があった場合、その項目にはこだわらず、全体を網羅することに目を向けましょう。
企業研究を志望動機や自己PRに活用するには
本記事でダウンロードできる企業研究シートには、「転職軸シート」もセットになっています。
転職軸シートは、転職をする背景から将来のキャリアパスまでを大きく把握するためのものです。
企業研究と併せて、「なぜ自分がその業界・企業に転職したいのか」を書き出し、志望動機・自己PRの整理に役立ててください。
▼転職軸シート サンプル

転職軸シートには、「自分軸のWhy」「自分軸のHow」「自分軸のWhat」の順で要素を書き出していきます。
これを活用したい志望動機では、「業界」「企業」「職種」の3つのポイントについて抑えておく必要がありますので、意識しながら具体的にまとめていきましょう。
転職軸シートを埋めたら、既に解説した企業研究シートと併せて「志望企業の求人と自分の転職軸との接点」を探します。
接点を見つけたら背景となるエピソードを振り返り、志望動機や自己PRを作ってみましょう。
なお、この転職軸を書くのが難しいと感じる人は、自己分析が不足している可能性があります。
自己分析と企業研究は並行して進めて行くことで、「自分のスキルや経験」と「企業が求める人材要件」を結びつけられるようになります。
この機会にじっくり自己分析にも取り組んでみてください。
企業研究に関してよくある質問
Q. 企業研究はどのタイミングでどこまでやればいい?
企業研究が完了してから応募をしようと考えていると、応募を逃してしまうことがあります。
特に時間に余裕のない状況では、まずは書類応募をして、並行して企業研究を進めてみましょう。
突き詰めていくと企業研究には終わりがないように思えてしまいます。
そこで、「情報収集は1社につき1時間」「〇社と△社の企業研究は*日までに終える」など、スケジュールを決めることをおすすめします。
Q. 転職活動と就職活動で企業研究に違いはある?
転職活動では、これまでの仕事で得た経験スキルが活かせるか、どういった部分がマッチしているか、などを知るために企業研究を行います。
情報収集の方法としては、ネットなどからの求人情報などのほか、自身のビジネス経験を通じて得られる情報や人的ネットワークを活用することもできるでしょう。
一方、就職活動ではどういった仕事やキャリアパスがあるかなどの情報を得て、その企業で働くイメージを掴むために企業研究を行います。
情報収集の方法は、ネットや就活イベント、インターンシップ、OBOG訪問などがあります。
Q. 競合他社との比較はどのように行えばいい?
集めた企業情報は、1社ごとにノートやシートなどで整理しておきます。
事業内容や社風、年収、働き方(残業時間の目安や在宅勤務の有無など)を項目ごとに整理すると、競合他社との比較検討がしやすくなります。
Q. 未経験の業界・職種に転職する場合、企業研究のポイントは?
未経験の場合、業界や職種に対するイメージが先行しがちです。
志望度が高いほど“憧れ”に似た感情が強まり、つい良い面ばかりに目が向いてしまうかもしれません。
未経験業界・職種の複数の求人や現職と比較し、できるだけ多角的・客観的に把握することが大切です。
Q. 企業研究目的で転職エージェントを活用しても大丈夫?
問題ありません。
企業の人事担当者と直接コミュニケーションを取っている転職エージェントも多いので、インターネット検索だけでは知りえない、企業のリアルな情報を集めることができるでしょう。
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