自由な職場の探し方|4ステップで自分に合った職場を見つけよう

自分に合った自由な職場を探すための方法を4つのステップで紹介。
働く時間・場所・服装・仕事の進め方・忖度した発言をしなくても良い企業の求人を探すコツと、そういった職場で働く時の注意点を、組織人事コンサルタントの粟野友樹氏が解説します。
目次
自分に合った自由な職場を探すための、4つのステップ
転職活動をする際に、「自分に合った自由な職場で働きたい」と考える人もいるでしょう。
転職先の企業に「自由」を求める場合、どうやって探せば良いのかを、以下の4つのステップで解説します。
ステップ1:自分が求めている自由の種類を整理する ステップ2:自分が求めている自由のレベルを定義する ステップ3:優先順位を2段階に分けてつける ステップ4:転職市場の情報を得て、企業の実情を知る |
ステップ1:自分が求めている自由の種類を整理する
「自由な職場」というだけでは、自分に合った環境は探すことができません。
まずは、自分が求めている自由が、具体的にどんなことなのかを整理する必要があります。
どんなことに窮屈さを感じていて、何から自由になりたいと思っているのかを考えてみましょう。
例えば、以下のような「自由」が考えられます。
・働く時間自分で自由に決めたいのか ・働く場所を自由に決めたいのか ・働くときの服装を自由に選びたいのか ・仕事の進め方を自分の意志で自由に決めたいのか ・派閥などがない環境で自由に発言したいのか など |
ステップ2:自分が求めている自由のレベルを定義する
自分が求めている自由の種類が見えてきたら、次はどのくらいのレベルの自由を求めるのかを定義しましょう。
例えば、「働く時間が自由」な環境を求めている場合、どのくらいの自由さが自分には必要かを考えるようにします。
例えば、毎日17時には子供の保育園のお迎えに間に合うように働きたい人と、在宅勤務なども活用しながらその日の家族の予定に合わせて自由に時間の使い方を決めたい人、普段は特別な制限はなくてもいいので必要な時に気兼ねせずに自由に休みを取りたい人とでは、同じ「働く時間の自由さ」を求めていても必要な制度や裁量は異なるはずです。
ステップ3:優先順位を2段階に分けてつける
自分の求める「自由」の種類とレベルが明確になったあとは、優先順位をつけていきましょう。
まずは、求める自由の中で優先順位をつけます。
1番は働く場所、2番は仕事の進め方、3番目には時間を優先させたいなど人によっても異なるでしょう。
次に、自由さ以外に、転職で希望することも含めた中での優先順位をつけましょう。
例えば、「働く場所が自由な職場を探すことに注力していたけれど、よくよく考えたら働く場所よりも年収をアップさせる方が優先度は高かった」などという気づきもあるかもしれません。
また、転職活動では、応募先企業を探す時には条件面にばかり目を向けていたけれど、実際に働き始めたら、仕事内容を面白いと感じられるかの方が大事だったという失敗談も少なくありません。
自由な職場を探したいという気持ちが強くなりすぎて、視野が狭くならないように注意しましょう。
ステップ4:転職市場の情報を得て、企業の実情も掴む。
ステップ1~3を行うことで、自分が求めている自由な職場の解像度が上がったあとは、実際にそういった働き方ができる企業はないか情報収集を始めましょう。
転職サイトでは、希望する働き方から求人を探す検索方法もあるので活用してみると良いでしょう。
例えば、リクナビNEXTでは、以下のような様々な条件での検索が可能です。
・2週間以上の連続休暇制度あり ・フレックス勤務OK ・17時までに退社可 ・月平均残業時間20時間以内 ・在宅勤務OK ・服装自由 ・副業OK ・ノルマなし ・直行直帰あり |
転職エージェントを使う際には、担当キャリアアドバイザーに、「こういう働き方をしたい」と率直な希望を伝えることが大切です。
他にも、気になった企業があれば、採用ページや、YouTubeなどの動画サイト、口コミサイト、SNS、就職四季報などを確認すると良いでしょう。
また、その環境が「自由だ」と思えるかどうかは、最終的には直感も含めての判断になる可能性が高いでしょう。
面接や面談、会社見学などの訪問機会を得て、自分の目で直接企業を見てみることも大事です。
もしも、自分が求めている自由な職場が中々見つからない場合には、ステップ3でつけた優先順位を参考にしならが、条件を緩めるなども検討してみると良いでしょう。
働く「時間」が自由な職場の求人の探し方と注意点
働く時間が自由な職場を探している場合、具体的にどんな情報に注目をすれば良いのかを見てきましょう。
なお、リクナビNEXTの働き方検索で使える項目には「*」印をつけています。
働き方や制度
- フレックス勤務(*)
- コアタイム
- 裁量労働制
- 時短勤務(*)
- 定時退社(*)
参考になるかもしれない情報
- 月の平均残業時間
- 有給休暇取得率
働く時間が自由な職場の注意点
従業員が思い思いの時間に働いていて、全員が一堂に会して働く機会が少ない可能性があります。
例えば週1回のチームミーディングの時間以外は、他の同僚と働く時間が合わないといったこともあるでしょう。
そういった環境では、入社後に仕事や組織に馴染むためのキャッチアップが大変かもしれません。
また、働く時間が自由ということは、だらけずに働くためのセルフコントロールが求められるでしょう。
働く「場所」が自由な職場の求人の探し方と注意点
働く場所が自由な職場を探している場合、具体的にどんな情報に注目をすれば良いのかを見てきましょう。
なお、リクナビNEXTの働き方検索で使える項目には「*」印をつけています。
働き方や制度
- 在宅勤務(*)
- リモートワーク
- サテライトオフィス
- フリーアドレス
参考になるかもしれない情報
- リモートワークや在宅勤務などの利用条件
- リモートワークや在宅勤務などの実際の利用者率
働く場所が自由な職場の注意点
在宅勤務やリモートワークを制度として導入している企業は少なくありません。
ただし、企業によっては利用条件が厳しい場合もあるので、利用者率と合わせて確認しておくと安心です。
また、働く場所が自由ということは、適切な情報管理が求められます。
持ち出しパソコンの管理や、仕事場所の選定などには注意が必要でしょう。カフェなどのFree Wi-Fiは使わない、電車などの中で仕事をしないなど、ビジネスマナーとセルフコントロールが問われます。
実際に、リモートワークに憧れていたものの、カフェなどでの就業は禁止されていて、狭いワンルームのマンションで、机もWi-Fiもなく仕事をし続けるのは辛かったという失敗談もあります。
快適に働くための環境が自宅などに整っているのかも、一度考えてみると良いかもしれません。
働く「服装」が自由な職場の求人の探し方と注意点
働く服装が自由な職場を探している場合、具体的にどんな情報に注目をすれば良いのかを見てきましょう。
なお、リクナビNEXTの働き方検索で使える項目には「*」印をつけています。
働き方や制度
- 服装自由(*)
- 私服OK
参考になるかもしれない情報
- 企業の採用サイトの写真で働いている人の服装をチェック
- 面接などの際に、さりげなく社員の服装をチェック
服装が自由な職場の注意点
事業企画、人事などの内勤の仕事や、マーケティング広告、宣伝、メディア・クリエイターなどのカジュアル化が一般的に浸透している職種は比較的服装自由なケースが多いでしょう。
ただし、私服OKの企業だとしても、オフィスカジュアルが原則になっていて、サンダルやTシャツはNG、肩出しNG、つま先が出る靴NGなど、暗黙のルールがある場合もあります。
服装の自由にこだわりたい場合には、その企業のガイドラインを確認しておくと安心です。
また、人によっては、服装によってセンスや情報感度を問われているような気持ちになり、逆に服装に悩んでしまうこともあるかもしれません。
「仕事の進め方」が自由な職場の求人の探し方と注意点
仕事の進め方が自由職場を探している場合、具体的にどんな情報に注目をすれば良いのかを見てきましょう。
なお、リクナビNEXTの働き方検索で使える項目には「*」印をつけています。
働き方や制度
- 副業OK(*)
- ノルマなし(*)
- 直行直帰あり(*)
- 5日以上の連続休暇制度あり(*)
- 2週間以上の連続休暇制度あり(*)
- フレックス勤務(*)
- 歩合給あり(*)
参考になるかもしれない情報
- マネジメントスタイルを上司になる想定の人に確認する
- 同僚になる人に具体的に仕事の流れや報連相が必要な場面を確認する
- 転職エージェントや口コミ、同業他社の人などに確認する
服装が自由な職場の注意点
仕事の進め方というのは、上司や会社内で所属する組織によっても変わる可能性あります。
そのため、精度の高い見立てを立てるには、実際に上司となる予定の人や同僚に話を聞いてみるのが良いでしょう。
また、どんなにその上司や組織が自由な仕事の進め方を認めていても、入社直後は、「自分のやり方」で進めるのではなく「会社のやり方」を学ぶ必要があることを忘れないでください。
そのほか、自由に仕事を進められる環境は、仕事の裁量が大きい環境でもあります。
そのため、放任主義や個人主義、実力主義の環境であるケースも多いでしょう。
こういった環境では、新しい組織に馴染んで、キャッチアップをするのにやや時間がかかるかもしれません。
人間関係などに忖度せずに自由な「発言」ができる職場の求人の探し方と注意点
人間関係などに忖度せずに自由な発言をして、のびのびと働ける職場を探している場合、具体的にどんな情報に注目をすれば良いのかを見てきましょう。
なお、リクナビNEXTの働き方検索で使える項目には「*」印をつけています。
働き方や制度
- 歩合給あり(*)
- インセンティブあり(*)
- 選考中に社内見学有り(*)
従業員の特徴
- 中途入社50%以上(*)
- 女性管理職登用あり(*)
- 子育てママ活躍中(*)
- 女性従業員4割以上(*)
参考になるかもしれない情報
- 企業側の上司と部下の関係性
- 企業側の現場と人事の関係性
- 企業の経営者の態度など
- 従業員満足度調査の結果
- エンゲージメント調査の結果
自由な発言ができる職場の注意点
人間関係に忖度せずに自由な発言ができる環境は、派閥などがなくフラットな組織や風通しが良い組織、そこで働く従業員が多様性に富んでいる組織に多く見られます。
こういった組織では主体性や積極性が強く問われるケースもあり、ただ待っているだけでは、仕事がなくなり、後輩にどんどんと成績や役職を抜かれていくということもあるでしょう。
役割が明確に決まっていないことも多いので、労働時間が長くなる負荷がかかることもあるかもしれません。
また、いくら派閥などがなくフラットな環境であったとしても、転職直後など、周囲からの信頼や信用がない状態で、自由気ままな発言ばかりしていては組織内で浮いてしまう可能性もあります。
周囲と良好な関係性を構築できるまでは、相手への配慮や気遣いを忘れないようにしましょう。
どうしても思った時に、思ったことを自由に発言したいという場合には、完全成功報酬制の仕事や、フリーランス、起業、社内の専門職コースなどを視野に入れるのも一つの手です。
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