転職なら社会人のための転職サイト【リクナビNEXT】|求人、転職に関する情報満載!

公平な評価をしてもらえる職場を探すには?見極め方と転職のポイント

働きやすさや働きがいにつながる「職場の公平性」。そもそも公平性の高い組織とはどんなところを指すのでしょう。

見極めるポイントと併せて、組織人事コンサルタントの粟野友樹さんが解説します。

アドバイザー 粟野友樹
アドバイザー 粟野友樹

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

職場の公平性とは

職場において「公平」であるとはどういう状態を指すのでしょう。まずはその定義から見ていきましょう。

「組織公平性」とは1987年にGreenbergによって提唱された概念で、「自分の属している組織がどれほど公平であると感じるか」の尺度です。

分配公平性、手続き公平性、人間関係公平性などが含まれます。給料や昇進など、自分の評価が公平に行われたと感じたか、一人ひとりを尊重してもらっていると感じたかによって、評価されます。

分配公平性:
給与(賞与)、昇進昇格、配置転換などの経営資源が公平に分配されるかどうかの度合です。特定の人のみに多くの賞与が分配されていたら、その組織は公平とはいえません。
手続き公平性:
経営資源の分配を行う際の評価方法や労働者への関わり方が公平かどうかを指します。例えば、特定の人にだけ有利な評価方法が用いられていたら公平ではありません。
人間関係公平性:
俗人的な人間関係の相性や好き嫌いによって、分配公平性や手続き公平性、情報の共有など日常の仕事が影響を受けず、一人の人間として公平に尊重されている状態を指します。

DEI(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)の観点において、公平性とは、「個々人の特性や違いを考慮した上で、職場の目的達成にために適切な環境や支援体制などを整備したり、報酬(金銭や昇進などの外的報酬だけではなく、賞賛などの内的報酬も含め)や評価フィードバックなどを提供したりすること」を指します。

違いがある前提で、一人ひとりに合ったサポートを行う点で、「公平」であることは「平等」とは異なるということです。

「公平に対応する」例として、

  • 業界職種未経験の転職者には、メンターや教育担当を配置してキャッチアップ支援をする
  • 外国人で日本語でのコミュニケーションが難しい場合は、個別に語学面のフォローをする
  • 障がいを持っている人には、その内容や状況に合ったサポートを提供する

などがあります。

例えば、未経験の中途入社者は、ベテランで高業績者と比較すると、業務成果に差があるので賞与額には差が出るでしょう。

ただ、転職してからの成長度合いを評価し適切にフィードバックするといった評価体制を設けることもまた、公平性を保つ取り組みになります。

たった3分、あなたの適職は?

かんたん適職診断

職場の公平性が高い会社とはどんな状態?特徴は?

具体的に、「公平性が高い職場」はどんな状態を指し、どのような特徴があるのでしょうか。

公平性が高い職場環境を一言で言えば、「公平性を保つための取り組みが全社で行われている状態」だと言えます

具体的には、経営陣からの定期的な発信、社内研修や制度の充実、評価制度の整備などが挙げられます。

例えば、

  • 経営陣などからの継続的で一貫性ある社内外への情報発信や従業員との対話がなされている
  • DEI研修など、従業員に対する公平性を重視する教育研修の機会がある
  • さまざまなバックグラウンドの従業員に対して、働きやすさや働き甲斐を高める環境整備がされている(子育て層に対するリモートワークの制度やツール整備、フレックス制度の導入、育児や介護の支援制度の充実、がんなどの病気時の支援制度、障がいのある方向けの働きやすい環境整備、海外人材向けの環境整備やサポートなど)
  • 男女や年齢、年次等だけで評価判断されない人事評価制度(若手人材の管理職登用、女性管理職や女性役員比率の高さ、男女の賃金格差が少ない、新卒・中途入社の区別なく評価・活躍できるなど)

があります。

8,568通り、あなたはどのタイプ?

グッドポイント診断

職場の公平性が低い会社とはどんな状態?特徴は?

一方、「公平性が低い職場」は、上記で記したさまざまな取り組みがなく、環境整備が整っていない状態だと言えるでしょう。

  • 会社として公平性を重視する発信がなされていない
  • 経営陣に公正性重視の視点がなく、従業員側とのコミュニケーションが少ない
  • 従業員向けの研修等の機会がない
  • 働く環境整備がされていない
  • 分配公平性や手続き公平性に欠ける風土や制度になっている

などの特徴が考えられます。

RECRUIT AGENT

転職支援実績NO.1

専門のキャリアアドバイザーと
転職のお悩みを解決しましょう

非公開求人のご紹介も可能です

転職・キャリアの相談

求人・転職市場データがわかる

応募書類のアドバイスをもらう

登録はこちらから 無料

※ 厚生労働省「人材サービス総合サイト」における有料職業紹介事業者のうち無期雇用および4ヶ月以上の有期雇用の合計人数(2023年度実績を自社集計)2024年5月時点

転職する場合、職場の公平性が重要な理由

個人の違いに応じて活躍の機会が広がる「公平性」は、転職活動で企業選びをする際も、チェックすべき重要なポイントになります。

職場の公平性が高い会社に転職すると得られるメリット

公平性が高い職場環境では、具体的にどのような良さがあるのでしょう。

「働きやすさ」と「働きがい」、それぞれの視点から見ていきます。

【働きやすさ】
個人の特性に応じたサポート体制が整っているので、中途入社したことが不利になりづらいといえるでしょう。

その時々に応じた活躍の機会があり、ライフステージが変化しても働き続けやすい環境でしょう。

在宅勤務や時短勤務、フルフレックスなど柔軟な働き方が実現可能な環境であるため、家庭や生活との両立がしやすく、多様な人材が活躍していることで個々人の特性や個性を発揮しやすいとも言えます。
【働きがい】
個々人の特性や強み、実績、能力、希望などに応じて力を発揮しやすいでしょう。

それぞれに応じた(公平な)キャリアパスや仕事を選択できる可能性も高く、人事評価や昇進などに納得感が得られやすいかもしれません。

企業によっては、希望に応じた研修などを受けることもでき、成長や目指すキャリアへの方向転換などがしやすい可能性もあります。

職場の公平性が低い会社に転職すると被るデメリット

一方、公平性が低い職場環境の場合、特定の価値観や偏った方針・ルールの下で働くことになり、働きやすさや働きがいを感じづらい可能性があります。

例えば、

  • とにかく長時間労働をして成果を挙げることが最優先。家庭を大事にしたい場合や子育ての対応が必要な場合なども関係なく、成果が出ないと評価されない。
  • 未経験入社でもサポートがない。評価も数値実績をデジタルに評価するだけで今後の成長や改善に向けたサポートがない。
  • 実績を出し続けても、年功序列の制度のため、キャリアパスの選択肢が狭い。昇進できなかったり昇進が遅かったりして、経験値を増やす機会が少ない

などのケースが考えられるでしょう。

ライフステージの変化や、キャリア志向の変化により、働き方は都度変わるものです。

公平性の高い組織であれば、状況に応じた配置転換や制度利用の促進、子育て・介護・看護・病気のときなどのサポート体制もより充実しています。

それぞれ異なる状況でも、一人ひとりのパフォーマンスが上がるように会社がサポートしてくれるところが、「公平性の高い組織」なのです。

転職活動で公平性の高い職場を探す方法と、本当に公平な組織かどうかを見極める方法

では、転職活動において「公平性の高い職場」をどう探していけるのか。組織特性の見極め方を考えていきます。

選考に応募する前の探し方:求人票で確認すると良いこと

公平性の高い会社は、企業理念や方針、制度に関して情報開示しているところが多くあります。

まずは求人票で、DEIに関する取り組みや、ジェンダーギャップに関する情報開示(女性管理職比率、男女間賃金格差、男性の育児休業取得率など)があるかを確認しましょう。

求人票以外にも、IR(有価証券報告書)の人的資本開示項目の記載内容をチェックしたり、女性の活躍推進企業データベースで検索したりするのも一つのやり方です。

転職サイトでも、「公平性」「ダイバーシティ推進室」「ダイバーシティ&インクルージョンの推進」「ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン」などのキーワードを検索するといいでしょう。

積極的に取り組んでいる企業は、必ず情報発信も行っていますので、公平性への意識の高さが感じられるはずです。

ほかにも、働き方に関する検索ワードとして、「フレックス・時短勤務OK・在宅勤務OK」「育児支援・託児所あり」「育児・介護休業取得実績あり」「学歴不問」「職種業界社会人未経験歓迎」「選考で社内見学あり」「子育てママ活躍中」「中途入社50%以上」「離職率5%以下」「女性管理職登用あり」などを入れて、企業研究をしてみてはどうでしょうか。

サイト上の情報だけで、実際の公平性があるかを判断するのは難しいかもしれませんが、一つのとっかかりにはなるかもしれません。

選考中の見極め方:面接で確認すると良いこと

選考中は、サポート体制や評価制度、教育・研修機会などについて具体的に聞ける貴重な機会です。実態に即した話を引き出せるように逆質問を用意していきましょう。

【逆質問の例】
「未経験で中途入社した人材に対するフォロー体制を教えてください。研修の内容や期間、サポートの人員体制などを教えていただけますか」

「子どもがいます。求人に子育て中の女性も多数活躍ということが記載されていたので関心があるのですが、同じようにお子様がいる従業員の方々への働き方支援や具体的などのようなスケジュールで働いているか教えていただけますか」

「御社では新卒入社の比率が高いとHPで拝見しましたが、中途入社の方で早い方だとどのくらいの期間で管理職になるのでしょうか。もし私と同業界や同年齢で中途入社した方の事例があれば伺いたいと思います」

「新卒入社された方と中途入社された方での何か評価面での違いなどはあるのでしょうか」

内定承諾前の見極め方:企業に確認すると良いこと

内定承諾前には、上記のような逆質問を、上司や同僚となる可能性のある社員との面談でも、重ねて確認できると安心です。

配属予定先の状況を詳細に理解できると、入社後のギャップも少なく、より早期にパフォーマンスを発揮しやすくなるでしょう。

ほかに、オフィス見学や社内のイベントに参加し、組織の日常風景に触れておくのも大切です。

選考が進んでいる他社があれば、公平性の観点から比較点を整理するのもいいと思います。

例えば、「A社は公平性を大事にすると言っているが、面談でざっくばらんに話を聞くと実際は男女差、年次による差が大きい印象を受けた。B社は、経営者から管理職、現場まで公平性の高い組織づくりに取り組んで行動していることがわかった」など、実際に話を聞いて知れた内容を言語化してみましょう。

その際、転職エージェントや知人友人、クチコミサイトなどを参考に、第三者の視点も取り入れていきます

改めて、IR資料(有価証券報告書の中の人的資本開示)を確認して企業としての取り組み実態を確認するのもいいでしょう。

公平な評価をしてもらえる職場の探し方(まとめ)

【応募前には】
・求人票で人的資本開示項目DEIに関する取り組みや、ジェンダーギャップに関する情報開示(女性管理職比率、男女間賃金格差、男性の育児休業取得率など)を調べる

・IR(有価証券報告書)で、人的資本開示項目の記載内容をチェックする

・女性の活躍推進企業データベースで検索する

・転職サイトなどで「公平性」「ダイバーシティ推進室」「ダイバーシティ&インクルージョンの推進」「ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン」などのキーワードを検索する
【面接中、内定承諾前には】
・サポート体制や評価制度、教育・研修機会などについて具体的に質問する

・上司や同僚となる可能性のある社員との面談でも実態を確認する

公平性の高さは、「働きやすさ」「働きがい」につながる重要な観点です。

企業から発信されている情報だけでなく、実際に働く社員に確認するなどもしましょう。

丁寧なヒアリングのプロセスを経て転職先を決められると安心です。

転職・求人 トップ > 転職成功ノウハウ > 転職コラム > 公平な評価をしてもらえる職場を探すには?見極め方と転職のポイント

※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。

8,568通り、あなたはどのタイプ?

グッドポイント診断で、あなたの隠れた強みを診断してみましょう。

診断結果は8,568通り。あなたはどのタイプ?

リクナビNEXTで応募書類を自動作成

レジュメをカンタンに作成

履歴書と職務経歴書を作成するのが面倒な方は、リクナビNEXTにレジュメ登録するのがお勧めです。

新機能
・AI要約でワンタップで職務要約を自動生成
・AIと3分話すだけで「業務内容」を自動生成

リクナビNEXTに、プロフィールや職務経歴などを入力すると、入力された内容に従って自動で書類(レジュメ)が作成され、PDF形式でダウンロードすることが可能です。 ※『レジュメ』とは、リクルートの求職活動支援サービス共通で利用できる、職務経歴書機能です。

作成はこちらから:あなたのレジュメを簡単作成(無料)
すでに会員の方はこちら:レジュメダウンロード画面へ

イベント・セミナー※リクルートエージェントに遷移します

RAGイベント

申込締切日が近いイベント・セミナー

イベント情報を更新中