中途採用の面接で「難しい質問」「予想外の質問」をされた時の回答例・答え方のポイント

面接で難しい、予想外の質問をされた場合、どのように答えるといいのでしょうか。
実際にあった質問例と回答例、答え方のポイントのほか、面接の採用担当者が予想外の質問(逆質問)をする理由について、を組織人事コンサルタントの粟野友樹氏が解説します。
予想外の質問に備えてできることや、面接中のアドリブ力を上げる方法についてもアドバイスします。
面接で実際にあった「難しい・予想外の質問」リスト
中途採用の面接において、実際にあった「難しい質問、予想外の質問」を紹介します。
採用担当者が面接で「難しい・予想外の質問」をする理由
実際の質問リストを見ると、さまざまなテーマの質問があることがわかります。
そもそも、なぜ採用担当者は、こうした「難しい・予想外の質問」をするのでしょうか。
想定外の質問に答える際には、対応力、柔軟性、胆力(慌てない力)、瞬発力、発想力、着眼点、論理的思考力、仮説構築力、プレゼン力、コミュニケーション力、読解力など、回答者の人柄と特性があらわになります。
人事や面接担当者が意図的に難しい質問をしているケースでは、これらの力を見たい場合や、仕事で即答できないような依頼や質問をされた時の反応を見るためにシミュレーションをしている場合などが考えられます。
予想外の質問含む逆質問に備えてできること
対策するのも難しく思える“予想外の逆質問”ですが、いくつかの方法を通して、ある程度のシミュレーションや心構えができます。
答えに詰まりそうな場合も落ち着いて一次応答を
面接の場において、最も良くないのは何も回答できずに長時間黙り込んでしまうことです。
すぐには回答できないような難しい質問をされた場合は、何かしらの一次応答をしてから考えを巡らせると、相手も待ってくれます。
また、少し時間をおいて考えてみても答えが浮かばない場合は、正直に分からない旨を自己開示して、話題を次に進めてしまうのも建設的です。
▼一次応答の例
- 「少し時間をいただきたいです」と面接担当者に伝え、一息ついて考えてから回答する
- 「質問の意図についてお聞きしてもよろしいでしょうか」と、率直に質問の意図を聞き返し、新たなヒントを得てから回答する
- 「知識不足で恐縮ですが、私が分かる〇〇までに限定すると△△だと考えています」と範囲を限定して回答する
応募先の企業で“よく出てくる質問”を調べ、オリジナルの回答を用意しておく
不測の事態にも対応できるアドリブ力を上げておきたいという人は、以下の方法があります。
- ①転職エージェントや転職サイトの口コミ、web記事やSNSで共有されている企業情報や体験談などから、応募先の企業で実際にあった質問、あるいは想定される質問を調べる。
- ②①の情報をもとに、オリジナルの回答を用意しておく。
この際は、他人の回答をそのまま利用するのではなく、自分の考えをベースに、新規に作成すること。
PREP法で話す練習を日頃からしておくと、想定外の質問をされた時にダラダラと話しすぎてしまうことを防げます。
< PREP法を使って話す際の順序>
- Point:要点(結論・主張)
- Reason:理由(結論にいたった理由・そう主張する理由)
- Example:具体例(理由に説得力を持たせるための事例・データ・状況)
- Point:要点(結論・主張)
面接の場数を踏んで慣れる
定番の質問でも、面接担当者の質問の仕方や選ぶ言葉が変われば異なる印象になります。
こうしたことは、模擬面接や実際の面接に参加し、場数を踏んで慣れることが重要です。
面接の流れを把握し、様々な雰囲気の中で回答することに慣れていけば、「ちょっとくらい回答につまっても大丈夫だ」と、対応できる場面も増えていきます。
自分の考えを伝えようとする姿勢が大切
難しい質問に上手く答えられなかったとしても、落ち込む必要はありません。
そもそも万人向けの模範解答などというものはなく、面接担当者も、応募者が「予想外の質問にどう向き合うか」という部分を含めて見ています。
特に面接担当者が意図的に答えづらい質問をしている場合、ネットや本に載っている模範回答をそのまま伝えたのでは、あなたらしさが伝わりません。
「一緒に働くイメージが持てない」とマイナスに捉えられることもあります。
面接担当者が知りたいのは、あなたの経験や意欲、人柄、社風との相性です。
うまく答えられない質問があっても、真剣に向き合い、自分の考えを伝えようとする姿勢を示すことが大切です。
難しい・予想外の質問の回答例、答え方のポイント
実際の面接であった予測しづらい質問に対する回答例と、答え方のポイントを紹介します。
質問の意図も確認しながら、自分ならどう回答するか、シミュレーションしてみてください。
「当社の説明を3分で行ってください」
企業理解とプレゼンテーション力を測る質問です。
「1分で行ってください」「3分で行ってください」などと時間を設定されたとき、時間内にどの情報をどこまで具体的に盛り込むべきか判断しながら話す柔軟性も見られています。
事業概要と、強みや特徴、今後の方向性をまとめて伝え、なぜ自分が志望しているか、どんなところに魅力を感じているかをアピールしましょう。
回答例①メーカー
御社は、〇〇年創業の総合化学メーカーとして、化学製品の製造・販売を中心に、ヘルスケアやエレクトロニクス、自動車関連など多様な産業に製品を供給しています。
大きな強みは、基礎研究から製品化までを一貫して行う技術力だと思っております。特に特許を取得した**の機能性材料は国内外で高く評価されており、グローバル展開も進んでいます。
海外売上比率はこの10年で△%上がり、年々増加している点からも、世界市場での競争力がうかがえます。また、ESG経営にも力を入れており、△△といった環境負荷の低い製品開発にも注力しているほか、働き方改革にも積極的です。
『社会とともに成長する』という経営理念を体現する企業姿勢に、大変魅力を感じています。
回答例②ITコンサルファーム
御社は、ITを活用した業務改革やDX推進支援に特化したコンサルティングファームで、戦略立案からシステム導入・運用までを一貫して提供できる点が強みだと考えています。
業界ごとの業務知見が豊富にあり、クライアント企業の本質的な課題解決を実現されていると理解しております。
また、グローバルネットワークを活かした大規模案件や、クラウド・AI・データ活用といった先進技術への対応も進んでおり、技術力とビジネス理解の両面で高い価値を提供されています。
さらに、若手のうちからプロジェクトに深く関わる機会が多く、個人の成長環境としても魅力を感じています。
単なるIT導入支援ではなく、クライアントの中長期的な変革パートナーとして伴走する姿勢に、私は強く共感しております。
「○○社との比較で当社の強みを3つ挙げてください」
同じく、企業理解とプレゼンテーション力を測る質問です。
競合他社を具体的に提示しての質問となっており、業界研究・企業研究をどこまで深めているか、その情報をいかに論理的に構築して伝えられるかを確認しています。
単なる印象やイメージで語るのではなく、企業のHPやIR情報、社員インタビューなどから得た具体的な情報をベースに伝えましょう。
また、他社を否定するような表現は避けてください。
回答例①メーカー×営業職志望
次の3点に強みを感じております。
1点目はブランド力と信頼性です。御社は△△に代表される高品質な製品を提供されており、〇〇社と比較して価格帯は高いものの、長年にわたり国内シェアNo.1を保っています。
2点目は人材育成の丁寧さです。メンター制度や階層別の研修制度など、成長を後押しする体制が充実しており、スキルを磨ける環境だと感じました。
3点目は顧客志向の徹底です。御社の社員インタビュー記事をいくつか拝読する中で、御社の営業スタイルは「売る」よりも「課題を解決する」ことに重きを置いているのだと感じました。お客様との長期的な関係構築を求める私にとって、非常に魅力的な環境だと思っております。
回答例②IT業界×エンジニア志望
私が考える御社の強みは、次の3点です。
1つ目はプロジェクトの裁量の大きさです。〇〇社では大規模案件が多く、分業制の印象がありますが、御社ではエンジニアが企画段階から関与する機会が多く、自分のアイデアを形にできる環境だと感じました。
2つ目はキャリア支援制度の柔軟さです。御社にはスキル研修が豊富で、資格取得への支援も充実しています。自律的にキャリアを築ける仕組みが整っていると感じました。
3つ目は対話を重視する組織風土です。企業説明会や社員の方との面談を通して、御社のプロジェクトでは複数の職種のメンバーがそれぞれの強みを持ち寄って課題解決に向き合っていくとお伺いしました。お互いの専門性を尊重し、フラットに議論できる文化に、とても魅力を感じています。
「(採用担当者を求職者だと思って)当社のPRをしてください」
「自社を他人に薦められるほど理解しているか」を知るための質問であり、企業理解度と表現力を総合的に見ています。
企業の魅力を具体的に伝えるとともに、自身の志望理由も盛り込みましょう。
回答例①人材業界
御社は「人と組織の可能性を引き出す」をミッションに、多様な人材サービスを展開されています。人生の大切な決断に寄り添う仕事がしたい、という方におすすめしたい会社だと思っています。
御社は、転職支援だけでなく、研修・組織開発など入社後の人材が長く活躍できる環境づくりにも注力しています。社員の方々が、企業や求職者に対して本気で向き合っている姿勢が印象的で、私自身も同じ熱量で人に関わる仕事がしたいという思いから、御社を志望しております。
回答例②金融業界
金融を通じて地域の未来に貢献したい、地域活性につなげたいという思いのある方にとって、御社は非常に魅力的な会社です。
ただ金融商品を提案するのではない、その地域にとって本当に大切な支援は何かを考え抜くスタンスに、私自身も惹かれており、御社の社員の皆様のように、高い提案力を身につけたいと思っています。
「幼稚園・保育園から社会人まで、思い出せる限り幼い時から今日までのあなたを説明してください」
自己理解の深さや価値観の一貫性を知るための質問です。
エピソードを時系列に話すと長くなってしまうので、転機となった出来事を軸にどんな価値観を大切にしてきたか、を伝えましょう。
話す時間管理も含めてプレゼンテーション力が求められます。
回答例①チャレンジ精神が豊富なタイプ
幼少期から興味を持ったことにのめり込むタイプでした。「なぜ?どうして?」と大人たちを質問攻めにして、答えるのが大変だったと両親から聞いています。小学校でも好奇心旺盛で、夏の自由研究をクラスで唯一、複数テーマで提出していました。
大きな転機は中学、高校時代にそれぞれ留学プログラムに参加し、約1か月の海外生活を送ったことです。同世代の友人らが「将来やりたいこと」を具体的に話す姿に感銘を受け、自分が見てきた世界の狭さを痛感。大学では幅広い分野の知見に触れようと1年生の頃から2つのゼミに見習い生として入れてもらうなど、大学側に融通を利かせてもらい、自分の世界を広げようと行動を重ねてきました。
「知らないことにワクワクし、新しい世界を楽しむ」という姿勢は、これからも大切にしていきたいです。
回答例②協調性が高いタイプ
小さいころから「友達が困っていたら放っておけない」性格でした。小学校の運動会では、かけっこ競争で隣の友達が転んでしまったのを見て、起き上がるのを待って一緒に手をつないでゴールしたそうです。
高校ではダンス部のマネジャーとなり、練習の過程でメンバー同士の衝突が起きたときには、双方の意見を聞いて寄り添える点はどこかを整理するなど、チームワークの向上に努めました。大学では、文化祭実行委員会の一員として“縁の下の力持ち”となり、学内外の関係者との調整に奔走しました。
一貫して「誰かの役に立ちたい」「人と人をつなぐ橋渡し役でありたい」という思いが強く、御社でも組織全体のスムーズなコミュニケーションに貢献していきたいです。
「あなたが好きな◯◯は何ですか?その理由も教えてください」
興味関心や価値観、物事の捉え方や思考の深さを知る意図のある質問です。
雑談で出てくるようなテーマの質問なので、素の態度や本音、コミュニケーション力を見ている場合もあります。
「好きな映画・本・音楽・国・動物・食べ物・スポーツ・偉人」などあらゆる分野の質問が予想されるほか、「好きな時間・空間・言葉」といった抽象的な質問をされるケースもあります。
自分の強みや仕事観につながるエピソードを交えて理由を語ると説得力が増し、印象にも残りやすくなります。
回答例①「好きな時間」
読書をしている時間が好きです。ビジネス書やエッセイ、ノンフィクションなどが好きで、日々の業務に活かせる視点や考え方のヒントを得ています。
特に、経験談や事例が多く紹介されている書籍からは、他者の成功や失敗から学べる点が多いと感じています。
限られた時間の中でも、インプットを習慣化することで、継続的に成長できるよう意識しています。
回答例②「好きな音楽」
〇〇(アーティスト名)が書く歌詞が好きです。「こうあるべき」と社会から押し付けられがちな役割や価値観に対して、「自分らしくいればいい」と肯定してくるメッセージが多く、多様な立場から物事を見る大切さを教えてもらっています。
チームでのコミュニケーションやお客様対応においても、異なる考えを理解する姿勢に役立てています。
「急遽、1ヶ月の有給休暇が会社からプレゼントされました。どう過ごしますか?」
何に価値を感じているか、仕事と人生のバランスをどう考えているかを探る質問です。
休んで終わり、ではなく、そこからどんな学びを得て、これからの仕事やキャリアに活かしていきたいかといった視点まで盛り込むことがポイントです。
回答例①アクティブタイプ
1か月もいただけるのであれば、趣味の自転車で日本全国を巡る旅に出かけます。
現地の人との出会いや、そこで得た情報をもとに、どこに滞在するか、次はどの地域に向かうかを決める“行き当たりばったりの旅”がしたいです。
コミュニケーション力が鍛えられ、仕事でも活かしていけると思っておりますし、日本のさまざまな地域の魅力、暮らしの在り方を知ることは、今後御社のサービス展開を考える上で貴重な気づきになると思っています。
回答例②のんびりリフレッシュタイプ
1か月あるのでしたら、「いつか時間ができたらやろう」と先延ばしにしていたことすべてに取り組みたいです。
会いたいと思っていた学生時代の恩師に会いに行ったり、高齢の両親を連れて一緒に温泉旅行に行ったり、自宅の庭を家庭菜園にしたり…。仕事と切り離された時間の使い方をすることで、またリフレッシュした状態で業務に集中できるようになると思います。
「最近した一番の失敗体験を教えてください」
ネガティブなことをあえて聞き、成長意欲やピンチの乗り越え方、体験から学びを得る力を知るための質問になっています。
失敗の具体的な内容よりも、その後どう向き合ったか、何を学び行動を変えたかを伝えることが重要です。
素直さや前向きな姿勢、改善力をアピールしましょう。
回答例①
チームリーダーとしてかかわったプロジェクトで、メンバーの一人の途中離脱を招いてしまったことです。タスク管理や納期調整に集中するあまり、個々の状態の把握がおろそかになってしまったのだと思っています。
その後は反省を生かして週1回の1on1を15分設け、本人の希望や得意分野を聞き取ることで一人ひとりがパフォーマンスを発揮しやすい環境づくりを心がけるようになりました。
回答例②
クライアントへの提案の際、事前の社内調整が甘かったことから、社内ルールにそぐわない条件を提示してしまったことがありました。「以前も大丈夫だったから」という慢心があり、結果として契約手続きに時間がかかってしまいました。
スピードと慎重さのバランスの重要性を痛感し、関係部署との共有は欠かさず行うようオペレーション改善にも取り組んでいます。
「先ほど短所をお伺いしましたが、その上であなたが認識している他の短所や最大の短所を教えてください」
短所を追加で聞くことで、自己認識がどれくらい深いか、自分自身を多面的に見る謙虚さがあるか、といった点を見ています。
同じ短所の言い換えにならないよう、行動面の短所であれば次は思考面など、視点を変えた内容を挙げましょう。
すると、自分に対し客観視できていることを示せます。
前向きな印象につなげるため、「どう克服しようとしているか」までセットで伝えてください。
回答例①
先ほどは〇〇な点を短所だとお話しましたが、もう一つの短所として「自分一人で抱え込んでしまう」点があると感じています。任されたのだから完璧に仕上げなくてはと思い込み、提出までに時間がかかってしまいプロジェクト全体の進行に影響を与えたこともあります。
今は、一人でできること・できないことを整理し、周りに早めに相談して業務を割り振るようにしています。
回答例②
先ほどは〇〇という短所をお伝えしました。それに関連して、マルチタスクが苦手という短所もあります。過去には納期が重なったプロジェクトで報連相が遅れ、周囲の業務が滞る事態を招いたことがありました。
この経験から、1日のタスクの優先順位を明確にするなど、自分の弱さを理解した上で対策を練り、改善に努めています。
「一番、幸せを感じる瞬間を教えてください」
モチベーションの源泉がどこにあるかを知るための質問です。
どんな瞬間にやりがいや充実感を得るのかを通じて、人柄や働き方のスタンスが見られています。
企業との相性をアピールするためにも、私生活に関する内容ではなく、できるだけ仕事観につながるエピソードを選びましょう。
回答例①
幸せを感じる瞬間は、「また一緒に仕事がしたい」「〇〇さんにお願いしたい」とクライアントからリピート発注を受けるときです。
数ある取引先の中から選んでいただけるということは、自分なりの価値を提供できたということ。これからも、人とのつながりを大切に、目の前の仕事での価値提供に全力を注いでいきたいです。
回答例②
私がもっとも幸せを感じるのは、チームで一つの目標を達成する瞬間です。
前職では、数々のトラブルを乗り越えサービスを無事ローンチした瞬間にフロアにいた全員から拍手が沸き起こり、それまでの苦労が吹き飛びました。
「みんながいたから達成できた!」と実感する瞬間の喜びは何にも代えがたく、御社でもそうした経験を数多く作っていきたいです。
「得意なタイプの人と、苦手なタイプの人を、現職の同僚の中から一人ずつ選んで教えてください。イニシャルや仮名で結構です」
職場における人間関係の築き方、距離の取り方、感情の整理の仕方、組織における適応力などを確認する質問です。
合わない人に対して感情的にならずに協力し合えるか、自分の捉え方を変えるなど工夫することができるか、といった柔軟性を見ているともいえます。
答える際は、相手を否定せず、工夫して関係構築しようとする姿勢を見せることが大切です。
回答例①
得意なタイプは同僚のAさんで、情報共有が丁寧で指示が明確なので、連携が取りやすいと感じています。
一方で苦手だと感じているのは別チームのBさんです。アイデアが豊富で直感的に動くことが多々あり、事前の段取りや確認を重視したい私と、認識のズレが生じやすいからです。
ただ、私にはない発想力は素晴らしいなと感じており、Bさんと一緒に仕事をするときは、必要な確認点をこまめに聞くようにしています。
回答例②
得意なタイプは、チーム全体のことを常に考えている先輩のCさんです。
苦手意識を持ってしまうのはDさんで、自分のペースを大事にするあまり、チームが求めるスピード感に合わずプロジェクトを滞らせることがあります。
成果物のクオリティの高さは申し分ないので、Dさんには先回りしてスケジュールを共有するなど工夫をしています。
「もしあなたが当社の社長だったら、どういった戦略を掲げますか?(部長だったらどういったマネジメントをしますか?)」
業界理解・企業理解・事業理解・思考力・志望度・プレゼンテーション力など確認する質問です。
業界や企業課題に対する視点を持っているかどうかが問われます。
実現可能性にこだわりすぎず、自分の志向や強みを踏まえて「こう貢献したい」という軸を伝えることが大切です。
回答例①
もし私が御社の社長だったら、社員一人ひとりの価値最大化を戦略の柱に掲げます。
AIが進化する今、技術の提供だけではなく「誰が伴走するか」が差別化の大きなポイントになります。
人事制度の柔軟な見直しから、多様な人材のパフォーマンスアップに注力していきたいです。
回答例②
私が御社の営業部長だったら、数字による実績以外にも営業プロセスを評価するような表彰制度を複数設け、一人ひとりの個性が伸びる組織にしていきたいです。
強みを引き出すチームづくりへ、私自身も視座を上げていきたいと思っています。
「〇〇職として成果をだすために、大事だと考えることを3つ、理由とともに教えてください」
職種への理解度や思考力、分析力・プレゼンテーション力などを確認する質問です。
求められる役割を正しく捉えているか、自分なりの考えを論理的に伝えられるかが見られています。
キーワードを3つに絞って話す構成力も問われるため、「何を」「なぜ大事だと考えるか」を端的にまとめる意識を持ちましょう。
回答例①人事
人事として大事だと思うのは、組織全体を見る視点、傾聴力、変化への柔軟性の3つです。
人と組織にかかわる立場として、組織が進むべき方向性を意識する視座は欠かせません。また、傾聴力による対話の姿勢を示すことで、従業員との信頼関係を築き、制度や施策の効果を上げることができます。
そして、社会の変化に応じて人事制度などを柔軟にアップデートさせていく姿勢も大切だと考えています。
回答例②エンジニア
エンジニアとして成果をだすために、課題解決志向、チームワーク、学び続ける姿勢の3つを大切にしています。
開発において「何の課題を解決するために、この機能が必要なのか」の本質を見失ってはいけません。また、チームで動く仕事ですので、進捗共有やレビューを受け止める姿勢、コミュニケーションも不可欠です。そして、技術進化のスピードに取り残されないよう、常に新しい知識に関心を向ける必要があります。
学びへの貪欲さが、長期的なパフォーマンスに直結すると考えています。
「あなたにとって、〇〇の定義を教えてください(成長、成功、失敗、長所、短所、目標、仕事など)」
抽象的ですが、価値観や志向性を確認する上で本質的な問いでもあります。
自分なりの定義や理由、エピソードを伝えることがポイントです。
回答例①
私にとって「成長」とは、できなかったことができるようになるという純粋な喜びです。
入社した直後は、お客様との雑談が苦手でした。でも「相手を好きになろう」と決めたことで、聞きたいことが自然と生まれ、会話が弾むようになりました。
これからも、そんな些細な成長にも喜びを感じていきたいです。
回答例②
「強み」とは、自然にできること・長く続けていても苦にならないことだと思っています。
仕事を通じて、「そんなことがよくできるね!」と周りから感心されることが多々あります。
ごく自然に続けられる強みを活かすことが、仕事のパフォーマンスを高める大事なポイントだと思っています。
「もし、上司や同僚と意見が衝突した場合、あなたはどう対応しますか?」
職場での人間関係の築き方、コミュニケーションスタイルなどを確認する質問です。
意見の違いを建設的に捉えることができるか、立場の違いを理解して行動できるか、なども見るケースもあります。
自分の考えを押し通すのではなく、相互理解のための工夫や、必要に応じた第三者の巻き込みなど、冷静で柔軟な対応を意識していることを伝えてください。
回答例①
まずは相手の主張を聞き、何を大切にしてその意見に至ったのかを理解しようと努めます。
その上で自分の意見も、根拠を示しながら冷静に伝えます。意見の対立はチームとしてよい方向に向かえるチャンスです。
共通のゴールを改めて確認し合い、対話を大切にしていきます。
回答例②
意見が衝突した際は、「自分が間違っている可能性がある」とまずは考えるようにしています。
相手の背景や懸念点を理解した上で、状況によっては上長など第三者に入ってもらい冷静に議論できるような場を作ります。
「あなたは、とある地方の中古車自動車販売会社の社長です。現在の従業員規模は100名、業績は下降気味です。どんな対策を取って業績を回復させますか?」
こちらは、論理的思考力、仮説構築力、専門性、仕事スキル、対応力を測るケース問題とフェルミ推定型の質問です。
状況の整理から課題の分解、具体策の提示を論理的に構築していく力が求められます。
フェルミ推定型の質問では、各業界・事業特性に応じたさまざまなケースが出てくる可能性があります。
回答の構成を頭に入れた上で、準備をしておくと安心です。
回答例
この会社の場合、売上は〇〇×〇〇で構成されるので、業績が落ちている要因は次の3点が考えられます。
1.~~
2.~~
3.~~
そのうえで、以下のような対策を検討します。
1つ目は、**。
2つ目は、**。
3つ目は、**です。
これらの対策をスムーズに進めていくために〇〇のような活動を重視していきます。
- タグ:
こちらの記事も読まれています
新着記事
- 2025年8月6日看護師、医療・介護職の志望動機例文|職種別×未経験・経験者の書き方ポイント
- 2025年8月6日クリエイティブ職の志望動機例文|職種別×未経験・経験者の書き方ポイント
- 2025年8月6日営業職の自己PR例文|業界別のアピールポイントと書き方
- 2025年8月6日ITエンジニアの自己PR例文|職種別のアピールポイントと書き方
- 2025年8月6日販売・サービス職の自己PR例文|業界別のアピールポイントと書き方
- 2025年8月6日建設・建築・不動産業界を目指す場合の志望動機の例文
- 2025年8月6日化学系エンジニア(研究開発・生産管理・品質管理など)の志望動機の例文
- 2025年8月6日企画・管理部門を目指す場合の志望動機の例文