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大企業から中小・小規模企業への転職を成功させるポイント【成功・失敗事例あり】

オフィスビル大企業から中小企業、ベンチャー企業やスタートアップなど、小規模な組織に移って自分の力を試してみたい――。

小規模企業への転職を成功させるために気をつけるべきポイントには何があるのでしょう。

数多くの転職をサポートしてきた、キャリアアドバイザー組織人事コンサルタントの粟野友樹さんに話を伺いました。

アドバイザー 粟野友樹
アドバイザー 粟野友樹

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

大企業から小規模企業への転職、知っておきたいメリットとデメリット

大企業から小規模企業への転職を検討する人には、以下のような方が多い印象です。

大企業から小規模企業へ転職を希望する方に多い特徴

・自分が責任者として事業を動かしたい
・スピーディーな意思決定ができる経営者の近くで学びたい
・上場を目指すプロセスに身を置きたい

このように大企業から中小企業、ベンチャー、スタートアップへの転職を考える求職者の多くが求めるのが「裁量権の大きさ」や「成長スピード」です。

実際に、小規模な組織で働くことで、いくつかのメリットも期待できます。

小規模組織のメリット

・自分が関与できる領域が広く、裁量権の大きな仕事を与えられるチャンスがある
・スピード感のある昇進・昇格によって経験できる範囲が広がりやすい
・部署間の壁がなく、社内調整などに時間を割く必要がないので意思決定が早い
・経営者視点を持って業務を遂行できるため、成長実感が得られやすい
・上場を目指すベンチャー企業の場合、ストックオプションの付与により大きな収入を得られる可能性がある

一方、小規模な組織だからこそ、懸念すべきデメリットもあります。

小規模組織のデメリット

・アシスタント業務を対応してくれる人材がいないため、本来は、メイン業務・本業に集中したいところだが、航空券の手配や会議室の予約などといった業務に時間労力を取られがちで、メイン業務に集中しづらいかもしれない
・社内システムや契約書類、マニュアルなどが整っていない可能性が高い
・人材育成計画や研修、評価制度が確立されておらず、事業の成長が優先され、人材育成の優先順位は高くないことが多い
・経営者との距離が近いからこそ、経営方針が合わないと転職後のミスマッチにつながりやすい
・大企業のような社内異動の選択肢が少ないため、社内のメンバーと合わないという不満を解消できないケースもある

転職を検討する際は、上記のメリットやデメリットを考慮した上で、小規模な組織ゆえの“良さ”だけに目を向けるのではなく、自分にとっての“懸念点”はどこかを慎重に見極めることをおすすめします。

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中小企業、ベンチャー企業、スタートアップ企業の特徴

小規模な組織と一言でいっても、その内容はさまざまです。中小企業庁のホームページによると、中小企業は下記のように定義されています。

中小企業基本法の中小企業の定義と小規模企業の定義引用元:中小企業庁(https://www.chusho.meti.go.jp/faq/faq/faq01_teigi.htm)

老舗中小企業に転職する際は、カルチャーフィットを見極めよう

中小の製造業、小売業の中には、コアな技術や商品を代々継承する老舗企業も多くあります。

そういった中小企業の特徴としては、従業員の勤続年数が長く、安定志向が強い傾向や社員同士が家族のように仲が良いことが挙げられます。

老舗企業ゆえに独特の社内ルールを持つ企業も少なくありません。例えば、必ず社訓を唱和する」「みんなでラジオ体操をする」「みんなでランチに行く」などの習慣を受け入れられるかは、転職を検討する上での一つの判断材料にもなります。

以前、転職をサポートさせていただいた方の中には、「朝の掃除で1日が始まるといった独特のカルチャーに、どうしても馴染めない」と悩んでいた方がいらっしゃいました。

「事業内容への共感」も大切ですが、「会社で心地よく過ごせるかどうか」などの社風との相性もしっかり見極める必要性があるでしょう。

ベンチャーやスタートアップ企業に転職する際は、事業の成長性に注目しよう

同じ小規模な組織でも、カルチャーが異なるのがベンチャーやスタートアップ企業です。

ベンチャーやスタートアップ企業に明確な定義こそありませんが、その特徴としては「新しい技術やサービスなど、著しい成長産業で市場を切り開いていく会社」と捉えることができるでしょう。

成長フェーズにあるベンチャー企業の場合、事業規模の拡大や多様化に伴い、様々なスキルを持つ人材を揃えるためにも、人材獲得の幅を広げていく必要性があるといえます。

スタートアップ企業は、それよりも早期の創業フェーズにあるため、多くの企業では、事業規模拡大に向けて、必要なコア人材しか採る余力がないのが現状のようです。そのため、入社する時点で経営に近いポジションを任される可能性も高いといえるでしょう。

ベンチャー、スタートアップ企業を選ぶ際、大事なポイントは大きく分けて2つです。

1.経営者の事業への思いや理念、将来へのビジョンに共感できるか

2.新しい技術やサービス、参入業界に将来性があるか

ベンチャー、スタートアップ企業の中で自分に合った企業をリサーチする場合、ホームページに載っているトップのメッセージだけでなく、過去の経営者インタビュー記事なども参考にすることをおすすめします。

それにより、経営者や企業が目指している将来のビジョンを把握することができ、企業理解を深めることができるでしょう。

ベンチャー、スタートアップ企業の事業の将来性を見る際は、取引先企業の一覧や、出資を受けているベンチャーキャピタル、資金調達フェーズを調べるのもよい方法です。

事業の競合他社がどれくらいあるかによって、市場参入企業の規模や成長可能性もはかることができます。

「入社後に経営が悪化して給与が下がった」、「会社が倒産してしまった…」などのトラブルを避けるためにも、事前にしっかりと情報収集をし、事業の成長性があるかどうかを判断することは大切です。

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中小企業へ転職する際、心得ておくべきポイントは?

大企業から中小企業へ転職する際、給料や社風、事業展開のスピードなどの違いから、心得ておくべきポイントが二つあります。

1.処遇の変化により生活がどう変わるかを具体的にイメージする

大企業から中小企業やベンチャー、スタートアップ企業に転職する際、共通して大きく変わるものは、年収や賞与、残業手当や福利厚生などの処遇面といえます。

転職活動中は、「年収が下がってもいいから、新たな領域に挑戦したい」と前向きだったにもかかわらず、実際に減収を肌で感じとることで不満を抱く方は少なくありません。

前職では当たり前のように享受していた福利厚生も、いざなくなると惜しくなるもの。

そこで転職活動では、転職後の年収や労働時間などを書き出してみて、毎月の生活が具体的にどう変わるのかをシミュレーションしてみましょう。

シミュレーションを通じて、「短期的には減収になるけど、長期的なキャリアへの投資としては最適だから転職しよう」など、納得感を持って転職することが可能になります。

2.企業のカルチャーにフィットするかどうかを考える

ベンチャーやスタートアップ企業では、事業方針や組織体制が頻繁に変わるのが日常です。

入社時に任されていたポジションやミッションが変わる、会社の事業戦略が変わることは珍しくないため、そういった大きな変化を楽しみながら受け入れられるマインドは重要になるでしょう。

自分の業務範囲以外の仕事はしたくない方や、チャレンジより失敗しないことを優先する方は、ベンチャーやスタートアップ企業のカルチャーにフィットすることは難しいかもしれません。

一方、伝統ある老舗企業であれば、小規模であっても社風に上手くフィットして長く勤めてくれる、企業が重んじるルールを素直に受け入れてくれる点が重視されることもあります。

選考の段階から、転職候補先となる企業がどんなカルチャーを重視していて、評価ポイントは何か、などを確認しておくことをおすすめします。

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大企業から中小企業への転職、成功・失敗事例

では実際に、大企業から小規模な会社に転職した経験者の成功・失敗の事例を見てみましょう。

【転職成功事例】28歳/Nさん/男性/メガバンク→教育系ベンチャー

もともと、教育関連の事業を立ち上げたいと話していたNさん。

前職のメガバンクでは、経営を学びたいと法人営業を5年間担当。転職により、年収が約300万円下がったものの、「前職では資金の流れについて学べたので、次は教育現場で将来的に役立つような実務経験を積みたい」という明確な目的があったので、処遇の変化にも納得して転職することができました。

その結果、入社後の満足度にもつながっています。

【転職失敗事例】27歳/Oさん/男性/大手証券会社→フィンテック系ベンチャー

大手証券会社でのノルマの大変さから転職を考えたOさん。社員10数名規模のフィンテック系ベンチャーに転職を決意。

しかし、入社後は仕事の自由度の高さから、何をやっていいのかわからない状態に…。前職では、研修制度や仕組みなどが整備された中、与えられたタスクを高い精度でこなすことで一定の評価を得ていました。しかし、自ら積極的に課題を見つけて動くことに慣れておらず、戸惑うことが多かったそうです。

他にも、働くうちに賞与の低さや、通勤手当や家賃補助がないなどの福利厚生面が気になるように……。入社前に、もっと具体的な生活水準の変化をシミュレーションすべきだったと後悔しています。

まとめ

大きな組織から小さな組織への転職――。

新天地での転職を成功に導くためには、処遇面の変化についてあらかじめ具体的にシミュレーションしておくこと、企業が重視しているカルチャーに自身がフィットするかどうかをしっかりと見極めておくことがポイントです。

今回ご紹介した転職経験者の成功・失敗事例なども参考に、事前の情報収集は慎重に進めたいものですね。

記事作成日:2020年7月6日 WRITER:田中瑠子 EDIT:リクナビNEXT編集部
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※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。

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