転職の面接前に確認しておきたい男女別ビジネススーツの安心な選び方
「転職の面接のとき、どんなスーツを着ていくとよいのかな」と考えていませんか?普段、スーツを着用していないのであればなおさらです。
実は「基本的なビジネスマナーに則っていれば」服装に関してそこまで深く心配する必要はありません。第一に清潔感さえ意識できていればよっぽどのことがない限り、失敗することはないでしょう。
ただ、基本的なビジネスマナーといえども、それをどのように服装で表現すれば良いかよくわからない方も多いと思います。そこでここでは、転職の面接のときに着用するビジネススーツの選び方について男女別に紹介します。
この記事を読んでビジネススーツに関する疑問が解決し、転職活動や面接に自信を持っていただければ幸いです。
1.転職の面接のときに好印象を持ってもらえるスーツ【男女別】
転職の面接は、基本的なビジネスマナーに則っていれば大丈夫です。注意すべきことは“清潔感”であって、アパレル業界など服のセンスを問われるケースを除けば、服装や髪型で印象が悪くなるということは考えにくいです。
とはいえ、普段スーツを着ない人にとってスーツ選びは不安ですよね。ここでは男女別のビジネススーツについて基本的な選び方や注意点を紹介します。
男性のビジネススーツ選びにおける7つのポイント
スーツは安い買い物ではないので、実際に試着してから購入する方が無難です。その際チェックすべき7つのポイントを確認しましょう。
ポイント1:スーツのタイプは「シングルブレスト」を選ぼう
男性のスーツは、大きく3タイプに分けることができます。
- 2~3つのボタンが一列になっている「シングルブレスト」
- ボタンが2列になっている「ダブルブレスト」
- ジャケット・ベスト・スラックスがセットになった「3ピース(三つ揃え)」
「ダブルブレスト」と「3ピース(三つ揃え)」はフォーマルな印象なので、転職の面接には「シングルブレスト」がおすすめです。また男性の場合は、ボタンが2つなら上だけ、ボタンが3つなら真ん中だけはめてジャケットを着用するのが一般的です。
ポイント2:色は濃紺・グレー・ブラウン系から選ぼう
ビジネススーツの定番カラーは濃紺(ネイビー)とグレーです。夏場は明るめの紺やグレーも好感が持てます。また、秋冬はブラウン系のスーツも季節感があるのでおすすめです。
ビジネススーツは無地以外にも、ストライプ系も大丈夫です。ただし転職の面接では、派手なストライプ柄は避けた方が安心です。
ポイント3:ジャケットは体型に合っているものを選ぼう
ジャケットの袖丈や着丈は詰めてもらうことも可能なので、肩まわりがぴったり合うものを選びましょう。そのほか、以下のことにも注意してください。
- 袖丈は両手を自然に下ろしたときにシャツの袖が2センチ弱見える位
- 胸まわりは手が入る程度のゆとりある方がいい
- 着丈は指を軽く曲げてつかめる位が適切
ポイント4:スラックスも試着してから選ぼう
スラックスのウエストは、ベルトをしていない状態で手が軽く入るくらいの余裕がある方が動きやすいです。余裕がないと着心地悪く、サイズが大きいものをベルトで締めるとシワになります。また、裾丈はくるぶしが隠れるくらいの長さが理想的です。
ポイント5:ジャストサイズのシャツを選ぼう
スーツの下に着るものであっても、ジャケットを脱ぐこともあるので、試着してジャストサイズのものを選びましょう。そのほか、ボタンに関する注意点は以下の通りです。
- カジュアルなイメージの「ボタンダウン」は避ける
- だらしない印象を与えないようにボタンはすべてはめる
ポイント6:自分らしさを演出するネクタイを選ぼう
ネクタイの色は青系が基本ですが、応募先企業の「コーポレートカラー」や「イメージカラー」をネクタイに取り入れるというアピールの仕方もあります。
柄の種類が他者に与える印象は以下の通りです。
- ソリッド(無地):ソリッドタイは洗練された印象
- レジメンタル(ストライプ):行動力がある印象
- 小紋柄:良識のある控え目な印象
- ドット:上品で親しみやすい印象
営業職なら行動力を表すレジメンタル、事務系や金融系なら誠実な印象を与える小紋柄、など使い分けられます。
またネクタイを結ぶとき、結び目の部分にくぼみ(ディンプル)をしっかり作ると首回りに立体感がでて品良く見えます。そのほか、ネクタイの幅や締めたときの長さなどバランスもチェックしておきましょう。
ポイント7:靴やカバンもビジネスマンらしいものを選ぼう
スーツと同じく清潔感が重要であって、本革であることや高級感などは気にしなくて大丈夫です。
靴の色は黒や茶色、形はオーソドックスな紐靴が定番。ソックスは無地、またはワンポイントで刺繍があるような、落ち着いたデザインがよいでしょう。足元だけカジュアルだったりソックスが派手だと意外に目立つので気を付けたいところです。
カバンの色も、スーツや靴などに合わせて黒・紺・茶などがよいでしょう。大きさはA4サイズの書類が入るものが便利で、置いたときに自立するしっかりした素材のカバンを選ぶのがおすすめです。
女性のビジネススーツ選びにおける7つのポイント
女性のスーツは男性よりも選択肢が多いので、いろいろ悩みます。転職の面接向きのビジネススーツを選ぶときにチェックすべき7つのポイントと、メイク・ネイル・髪型について確認しましょう。
ポイント1:スカートかパンツスーツかは自身のアピールポイントで選ぼう
女性のビジネススーツは、大きく分けるとスカートタイプとパンツタイプがあります。転職の面接では、どちらでも問題ありませんが、業界や職種のイメージによって選んでみるのもいいでしょう。
たとえば、金融など誠実さを求める業界や、事務職など女性の細やかさをアピールしたい場合はスカートタイプ、勢いを感じるベンチャー企業や、営業職などアクティブさをアピールしたいのであればパンツスタイプ、というように使い分けることをおすすめします。
ポイント2:色は紺・グレー・ベージュ系から選ぼう
ビジネススーツの定番カラーは濃紺(ネイビー)とグレーです。夏場は明るめの紺やグレー、ベージュなども季節感があり好印象です。
また、ストライプ柄のスーツも多数あります。派手なストライプでなければ、ビジネススーツとして問題ありません。
ポイント3:ジャストサイズのジャケットを選ぼう
男性のスーツ同様、ジャケットは肩まわりがぴったり合うものを選びましょう。また女性のジャケットは襟がないデザインでも大丈夫です。そのほか以下のことも知っておくと良いでしょう。
- 袖丈は手のくるぶしが隠れるくらい
- 胸まわ・腰まわりはシワが入らない位のゆとりあるものにする
- 着丈はヒップの一番高い場所に合わせるのがおすすめ
ポイント4:スカートとパンツは丈にも注意して選ぼう
試着したときのスカート丈やパンツ丈を必ず確認しましょう。スーツに合わせる靴を履いて試着すれば、全体のバランスもチェックできます。それでは、スカートやパンツの丈などについて詳細を見ていきます。
スカートを選ぶ際の注意点は下記の通りです。
- スカート丈はひざが少し隠れるくらいが一般的
- 着席したときの足の露出を確認する
- 身長が低めの人はギリギリひざ上位の方が重苦しくない印象に
- タイトスカートがベーシック
- フレアスカートの場合はカジュアルになり過ぎないように
次にパンツを選ぶ際の注意点は下記の通りです。
- パンツ丈は靴のヒールの高さに合わせて選ぶ(目安は床から3センチ)
- まっすぐなラインのストレートがベーシック
- 膝から裾に向かって細くなるテーパードはカジュアルになり過ぎないように
ポイント5:スーツに合わせてインナーを選ぼう
面接のときはジャケット着用が基本ですが、インナー次第で服装全体の印象まで変わるのでスーツに合わせて選びましょう。インナーは大きく分けてブラウスとカットソーがあります。
ブラウスはボタンが上まである「レギュラーカラー」と第1~2ボタンがない「スキッパーカラー」などがあります。転職の面接のときは、フォーマルである「レギュラーカラー」が無難です。
カットソーはブラウスに比べると少しラフな印象です。素材が綿100%だとカジュアルに見えてしまうので「綿・ポリエステル」や「綿・レーヨン」など混合素材をおすすめします。
ポイント6:アクセサリーは主張の少ないものを選ぼう
大人の女性としてアクセサリーを身に着けても問題ありませんが、相手に与える印象や、転職の面接に必要なのかどうかを考えましょう。小さめのもの、目立たないものが無難です。
例外として、アパレル業界やアクセサリー販売などに関わる場合は、自分のセンスをアピールするものになり得るので上手に利用してください。
ポイント7:靴やバッグはビジネス向きのものを選ぼう
スーツと同じく清潔感が重要であって、ブランドや高級感などは気にする必要ありません。ブランドメーカーの面接であれば、靴やカバンでそのブランドを愛用していることを伝えられますが、プラスにならない印象を持たれる可能性もあります。それでは、靴やカバンのチェックポイントを見てみましょう。
靴を選ぶ際の注意点は下記の通りです。
- 色はスーツに合わせるのが定番(統一感があれば同じ色でなくてもOK)
- ヒールは歩きやすい5センチ以下のものがおすすめ
- つま先やかかとが見えるタイプの靴は避ける
- ストッキングはベージュ系が安心
バッグを選ぶ際の注意点は下記の通りです。
- バッグの色はスーツや靴などに合わせれば大丈夫
- 男性同様A4サイズの書類が入るものが便利
- 置いたときに自立するしっかりした素材のビジネスバッグがおすすめ
女性編:メイク・ネイル・髪型のチェックポイント
社会人になると、メイクを全くしていない女性の方が少ないと言えます。自分の印象がよくなるのであればメイクも利用した方がよいでしょう。またアクセサリー同様、相手に与える印象を考え華美にならないように注意することが大切です。
ネイルは地味な単色であれば目立ちませんが、年代や性別の異なる面接者が持つ印象を想像してみましょう。派手なネイルは、通常仕事向きではありません。
髪型も清潔感のあるスタイルが好印象です。まとめなければならないということではなく、顔が隠れないようにして、身長や体型などを含めたバランスをチェックすれば大丈夫です。髪の色ももし不自然な印象だと社風に合わないと判断されるケースがあるため注意が必要です。
2.就職活動で着用したリクルートスーツにはご注意
「リクルートスーツ」に定義はないのですが、学生が就職活動するときに着用するスーツ、ということになります。一般的な色は黒を基調としたものです。
社会人になりスーツが必要でなかった人は「転職の面接にはリクルートスーツを着ていけばよいかな」と考えているかもしれません。それが不可という訳ではありませんが、あまりおすすめできません。
ある程度年数を経てキャリアを積み重ねると、体形や印象含めて変化している可能性があります。今の自分にマッチした色やサイズをチョイスすることをお勧めします。
3.面接時に服装自由と言われた場合の対処法
転職の面接の際「服装は自由です」という会社もあります。特にベンチャー企業やIT系の会社は社員が比較的カジュアルな服装で仕事をしているので、相手に「スーツ着用で」とは言いにくいケースもあります。
入社前はまだ外部の人なので「服装は自由」であっても、ビジネススーツで面接にのぞむのが無難です。面接前に「スーツでなくても大丈夫ですか?」と問い合わせるのも子どもっぽい印象を与えるかもしれないのでおすすめしません。
例外として、アパレル企業やクリエイティブ系の会社の面接で「私服(カジュアルな服装)で来てください」と言われた場合は、応募者のセンスを見たい可能性もあるので素直に普段好んで着ている服で向かいましょう。
4.まとめ
転職活動や面接の前にチェックしておきたいビジネススーツの安心な選び方を、男女別に紹介してきました。男女ともに今回紹介した7つのポイントを押さえてスーツ選びをしていただけますと幸いです。
志望している会社に入れるか入れないか、スーツの選び方だけで決まるわけではありませんが、第一印象を決める重要なことです。
ぜひこの記事を参考に、自分に合うスーツや靴・カバンなどを整え、外見に不安のない状態で面接を受け望む結果になることを願っています。
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