履歴書をメールで送るときのマナーと添付する場合の注意点を解説【メール例文付き】

履歴書をメールで送る場合は、どのような点に注意すれば良いのでしょうか。

そこで、履歴書送付メールの例文5パターンと、履歴書送付メールの基本構成や便利なビジネスフレーズ、履歴書をデータ送付する場合に注意すべき添付方法やPDF形式への変換方法を、組織人事コンサルティングSegurosの粟野友樹氏が解説します。

また、履歴書をメールで送る際に確認できるチェックリストや、よくある質問もご紹介しています。

履歴書をメールで送る場合の例文サンプル

履歴書をメールで送る場合の例文として、以下の5つのケースを紹介しています。

1. 添付ファイルで履歴書を送る場合のメール例文
2. クラウドストレージサービスで履歴書を送る場合のメール例文
3. ファイルにパスワードをかけて送る場合のメール例文
4. 提出期限が迫っている場合のメール例文
5. 質問事項がある場合のメール例文

1.添付ファイルで履歴書を送る場合のメール例文

件名：中途採用・○○○職応募の件／氏名 文面： 株式会社○○○○ 採用ご担当者様 はじめまして。○○○○と申します。 △△△△で貴社の求人情報を拝見し、これまでの 営業経験を新商品の販促に活かせるのではと思い、 ○○○職に応募したくご連絡を差し上げました。 履歴書と職務経歴書を添付しております。 ご査収の程、よろしくお願い申し上げます。 お忙しいところ大変恐縮ですが、 面接の機会をいただけますと幸いです。 何卒よろしくお願い申し上げます。 ———————————– 氏名（場合によってはふりがなも） 郵便番号＋住所 電話番号 メールアドレス ———————————–

【ポイント解説】

自分から求人への応募と同時に履歴書を送る場合は、どこで求人を見つけて、どの職種に応募しようとしているのかを明記しましょう。

指定がない限りはファイルへのパスワードは不要です。

2. クラウドストレージサービスで履歴書を送る場合のメール例文

件名：中途採用応募・履歴書ご送付の件／氏名 文面： 株式会社○○○○ ○○○○様 お世話になっております。○○○○と申します。 履歴書と職務経歴書を以下のクラウドストレージサービスにて共有させていただきます。 以下のURLよりご確認をお願いいたします。 URL： https//:**.com ダウンロード期限：20XX年XX月XX日 ご査収の程、よろしくお願い申し上げます。 お忙しいところ大変恐縮ですが、 面接の機会をいただけますと幸いです。 何卒よろしくお願い申し上げます。 ———————————– 氏名（場合によってはふりがなも） 郵便番号＋住所 電話番号 メールアドレス ———————————–

【ポイント解説】

クラウドストレージとは、インターネット上にファイルをアップロードすると、共有するためのURLが発行されるサービスです。

ファイルサイズが大きく、メール添付では送信できないものも共有できます。

3.ファイルにパスワードをかけて送る場合のメール例文

件名：中途採用応募・履歴書ご送付の件／氏名 文面： 株式会社○○○○ ○○○○様 お世話になっております。○○○○と申します。 ご指示いただきました履歴書と職務経歴書を添付ファイルにてお送りいたします。 なお、ファイルにはパスワードを設定しております。 パスワードはこの後の別メールにお送りいたしますので、 あわせてご確認をお願い申し上げます。 お忙しいところ大変恐縮ですが、 面接の機会をいただけますと幸いです。 何卒よろしくお願い申し上げます。 ———————————– 氏名（場合によってはふりがなも） 郵便番号＋住所 電話番号 メールアドレス ———————————–

件名：履歴書ご送付の件／氏名（パスワードの連絡） 文面： 株式会社○○○○ ○○○○様 お世話になっております。○○○○と申します。 重ねてのメール失礼いたします。先ほどお送りした添付ファイルのパスワードを、下記の通りご連絡いたします。 【パスワード】 ●●●●●●（半角英数） ファイルが開かない場合は、お手数をおかけしますが、△△までご連絡くださいませ。 ご面倒をおかけしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。 ———————————– 氏名（場合によってはふりがなも） 郵便番号＋住所 電話番号 メールアドレス ———————————–

【ポイント解説】

企業から指定された場合は、添付ファイルにパスワードをかけて送ることもあります。

パスワードの通知は 2通目のメールで行いましょう。

4. 提出期限が迫っている場合のメール例文

件名：中途採用応募・履歴書ご送付の件／氏名   文面： 株式会社○○○○ ○○○○様   お世話になっております。○○○○と申します。   ご指示いただきました履歴書と職務経歴書を添付ファイルにてお送りいたします。 提出期限間際のご送付となり、申し訳ございません。   お忙しいところ大変恐縮ですが、 面接の機会をいただけますと幸いです。 何卒よろしくお願い申し上げます。 ———————————– 氏名（場合によってはふりがなも） 郵便番号＋住所 電話番号 メールアドレス ———————————–

【ポイント解説】

提出期限が迫っている場合は、直前の送付となったことのお詫び文を添えると良いでしょう。

5. 質問事項がある場合のメール例文

件名：中途採用応募・履歴書ご送付の件／/氏名   文面： 株式会社○○○○ ○○○○様   お世話になっております。○○○○と申します。   履歴書・職務経歴書の送付について、承知いたしました。 念のため、お送りする方法につきまして、 （使用するクラウドストレージサービス）にアップロードしてお渡しする方法で問題はございませんでしょうか。 または、メール添付、（応募企業の採用管理システム）へのアップロード、郵送など ご指定の方法などございましたら、お知らせくださいませ。   お忙しいところ大変恐縮ですが、ご確認の程よろしくお願い申し上げます。 ———————————– 氏名（場合によってはふりがなも） 郵便番号＋住所 電話番号 メールアドレス ———————————–

【ポイント解説】

履歴書の送付方法など、不明な点がある場合は分からないまま対処するのではなく確認のメールを送るようにしましょう。
採用担当者が即座に要件を理解できるように、どのような点に疑問があるのかを簡潔に伝えることが重要です。

履歴書をメールで送る場合の基本マナー

応募企業に履歴書をメールで送る場合の、メール文面とファイル添付の基本的なマナーを解説します。

メール文面のマナー

• 一度企業側からメールが届いている場合は、件名を変えず「Re：」を付けたまま返信する
• スマートフォンから送付する場合も改行位置はパソコンに合わせて30～40字程度を目安に改行する
• 提出期限ギリギリになってしまいそうな場合は「〇日までに送付予定です。」と事前連絡をする

ファイル添付のマナー

• 応募先企業に指定の送付方法があるか確認する
• 添付ファイルはPDF形式に変換する
• ファイル名は「日付+履歴書+氏名」で付ける
• 添付ファイルの中身を確認してから送信する
• 添付ファイルのサイズが大きすぎないか

履歴書メールの6つの構成要素と便利なビジネスフレーズ

履歴書データをメール送付する時は、６つの構成要素を理解しておくとすぐに文面を作成できます。

採用担当者は毎日多くのメールを扱っているため、わかりやすく書くことが大切です。

件名

「履歴書の件」や「ご確認お願いします」など一目ではわかりにくい件名は避け、「中途採用応募・履歴書ご送付の件／氏名」など、メールの目的と送信者が判別できる件名にしましょう。

宛名

メールの冒頭には、宛名の企業名・担当者名を記入します。宛名の基本の書き方は、「会社名＋部署名＋役職名（肩書き）＋氏名＋敬称」です。もし採用担当者の名前が分からない場合は、「○○株式会社　採用ご担当者様」と記載しましょう。

挨拶文

本文の書き出しは、初めてメールを送る場合は「初めまして」や「初めてご連絡させていただきます」とし、改行して「○○と申します」と名乗りましょう。

2回目以降は、「お世話になっております」として、改行して「○○と申します」と名乗ります。在職中であっても、現職の勤務先名を記載する必要はありません。

用件（本文）

複数の職種や勤務地で人材を募集している場合は、希望職種や勤務地を明記します。「貴社の採用ページを拝見し」「転職サイト『○○』で求人を拝見し」など、どの求人を見て応募したのかを記載しても良いでしょう。
履歴書などの応募書類を添付していることを簡潔に伝えますが、質問事項など、履歴書提出とは別の用件がある場合は、1行空けて記載します。

締めの挨拶

締めの挨拶は、「何卒よろしくお願い申し上げます」というフレーズが一般的ですが、志望意欲を伝えるために「面接の機会をいただけますと幸いです」としても良いでしょう。また、「お忙しい中、書類選考の機会をいただきありがとうございます」など、採用担当者への感謝を伝える文言を添えるという方法もあります。

・ご査収ください ・お目通しいただければ幸いです ・ご確認いただけますでしょうか

署名

応募企業に送るメールには、必ず署名を入れましょう。
「氏名」「住所」「電話番号」「メールアドレス」をそれぞれ改行して文末に記載しますが、読み方が難しい氏名の場合は、ふりがなも付け加えておくと丁寧です。

メールアドレスは会社ではなく個人のメールアドレスを使用しましょう。

添付するファイルの注意点

添付するファイルの注意点について、３つのポイントを見ていきましょう。

1. 履歴書データはPDFに変換する

履歴書などの重要書類は、編集ができないPDF形式に変換して送るのが基本です。

PDF化することで以下のような３つの利点があります。

• 企業によって異なるExcelやWordの使用環境やバージョンに左右されない
• ExcelやWordの印刷プレビューと実際の印刷物とで異なる見栄えを統一できる
• 万が一の内容の変更を防げる

2. ファイル名は「日付+履歴書+氏名」で付ける

履歴書データの名前付けにルールはありません。

しかし、採用担当者が、誰から受け取ったどのような内容のファイルなのかを把握しやすいように配慮するのが、暗黙のマナーとなっています。そのため、「日付」「氏名」「履歴書」で構成するとよいでしょう。

日付を入れておくことで、自分も履歴書データを更新した時のデータ管理がしやすくなるでしょう。

例：20XX0101_（氏名）_履歴書.pdf

3. 企業・採用担当者からの指定がない場合は、ファイルにパスワードはかけない

添付ファイルにパスワードをかけるのは、応募企業から「応募書類はパスワード付きで送信してください」と明確に指示がある場合のみです。

パスワード付きファイルは一見セキュリティ対策になるように見えますが、実際にはメール本文でパスワードを送ることが多く、情報漏えいリスクの軽減にはつながりません。

採用担当者にとっては「ファイルがすぐに開けない」「パスワードの入力が面倒」と負担を感じることも多いため、指示がない場合はパスワードをかけないようにしましょう。

▼ 詳細は以下の記事を参照ください メールで履歴書を送付する際、パスワードはいる？いらない？

メールを送る前の最終チェック表

履歴書をメールで送る前に、チェックしておきたいことをリストにしました。マナー違反やケアレスミスがあるメールは、その後の印象を左右する可能性もあります。メールを送る前に必ず確認しましょう。

□ 添付ファイルがついているか □ 違うファイルを添付していないか □ ファイルはPDF化しているか □ ファイル名が「日付+履歴書+氏名」になっているか □ 履歴書ファイルが大きすぎないか □ ファイルを暗号化した場合、パスワードの連絡も送っているか □ 宛先のメールアドレスは間違っていないか □ 件名に名前＋履歴書送付の旨を書いたいか □ メール本文を入れているか □ 宛名の会社名・役職名・名前は正しいか □ 相手の名前のあとに敬称（様など）をつけ忘れていないか □ 本文などに、ほかの企業の名前や別の担当者名が残っていないか □ 署名が入っているか □ 御社ではなく「貴社」を使うなど、敬語を正しく使えているか ※正しい敬語については以下の記事を参照ください 敬語が苦手です。転職するのに最低限、知っておくべき表現を教えてください。

よくある質問

履歴書を送る際のルールについて、よくある質問をまとめました。

Q. スマートフォンから履歴書を送っても大丈夫？

スマートフォンから履歴書を送っても大丈夫です。
ただし、スマートフォンからメールを送る場合は、添付ファイルの間違い、メール本文の入力ミス、改行位置などがパソコンで読みづらい文面になりがちなので注意が必要です。

Q. 履歴書をメールで送った前後は電話で連絡が必要ですか？

基本的には履歴書送付後の電話連絡は必要ありません。
ただし、応募締切時間の直前に送付した場合は、念の為、到達しているか確認しても良いでしょう。
同様に、履歴書を送付して1〜2週間以上経過しても合否の連絡がない場合も連絡をして問題ありません。

Q. メールでの送付を指示されたら何日以内に送ればいいですか？

期日も指定されている場合は、その期間内に送付しましょう。

ただし、採用活動は採用予定人数が充足したら募集が終了してしまいます。
メールでの送付を指示されたら、できる限り早く送付した方が良いでしょう。

Q. 履歴書の日付はメール送信日でしょうか？

履歴書の日付は提出日を記載するルールとなっているため、メール送信日を入力しましょう。
送信前に、必ずファイルを確認し、日付が間違っていないか確認しましょう。