脱非常勤講師!教育のステージで正社員として安定した働き方を探す
<プロフィール>株式会社リクルート キャリアアドバイザー 緑川遼平 大学卒業後、金融機関を経てリクルートへ中途入社。キャリアアドバイザー・コンサルタントとしてとして主に20代から30代の転職者を中心に幅広く支援。キャリアチェンジや長期的な視野に立った転職活動のサポートを得意としている。 |
多様化が進む学習塾。学校よりもやりたいことができる!?
学生時代に就職活動の傍ら、保険的に教職課程を取る人は珍しくありません。多くはその後、民間企業などに就職しますが、教職員の普通免許を取得後、教育現場を志してそのまま非常勤講師として勤務している人もたくさんいます。多くの方は本来、区や県、市の採用試験に合格して公立の中学や高校の先生として安定的に働きたいと考えていますが、これが非常に狭き門で、実際に本採用されないというケースはよくあります。特に国語、社会、英語などの文系教科は教職員免許を持っている人の絶対数が多く、首都圏は教員が飽和状態で、難しい現状があります。人が足りないところや募集が生まれそうなところに就業のチャンスがある、というのが転職市場の基本原則です。
一般に「安定した生活を」という相談があった場合、待遇的なことを考えて営業を勧めることが多いのですが、「教えることが好きで教育業界に携わりたい」という人の場合、おそらく本人のモチベーションにつながらないので営業職はお勧めしません。代わりにお勧めしたいのが学習塾。実際にお勧めすると「少子化で今後塾は衰退するのでは?」と心配する人もいらっしゃいますが、一概にそうとも言えません。確かに少子化で子どもや先生の絶対数は減っていますが、逆に1人の子どもの教育に費やす費用は増え、拡大傾向にあります。また、以前は塾といえば受験直前の生徒が通うものでしたが、最近は塾の多様化が進んできており、学校教育の補完的な役割を果たす理科実験教室や子ども向けの英語教室などが活況です。こうした塾では子どもたちが興味を持つように実験の演出や自然観察ツアーなどを企画するなど、純粋に「教えることが楽しい」という人には向いている企業はたくさんありますし、むしろ学校よりも自由にやりたいことが実現できる可能性があります。
対象とする学年や教育目的を明確にして塾を選ぶ
転職先として塾を選ぶ際には、小学校、中学校、高校のどの生徒を対象とする先生を目指すのかが重要です。小学校でもっと子どもたちと触れ合って成長を応援したいなら、少人数制の個別教室のようなところがいいでしょうし、1人でも多くの高校生を大学受験合格までサポートしたい場合は、集団塾の講師として教えるほうがいいかもしれません。なかには中学生の不登校の生徒とコミュニケーションを深めて一緒に新たな目標を見出すといったカウンセリング型の先生もあるでしょう。先生からいわゆる教室長として経営に関わっていく道もありますが、教材や夏冬の講習の販売実績を競い合うような営業寄りの塾もあります。インセンティブに向かって営業のようにバリバリやりたいという方にはぴったりですが、教えることを優先順位に置く際は、自分が大切にすることに照らし合わせて企業を検討する必要があります。生活スタイルとしては、一般的に塾は夕方からの開講で、どうしても夜は遅くなりがちですが、朝はゆっくりなのが特徴。学校は朝7時出勤などが当たり前ですから、その点朝弱い人にはお勧めかもしれません。
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