35歳「初めての就職」をサポート。企業の事業フェーズの変化を捉え、マッチングに成功 “GOOD AGENT AWARD 2019” 金賞
株式会社アロンジ 小野 圭氏 大西 洋氏
「35歳で社会人経験なし」一見、難易度が高そうな人材だが、ロボットプログラミング教室の教室長へ!その背景には、深い顧客理解とお客様との揺るぎない信頼関係があった。
事業フェーズと採用要件のズレを解消
大西氏がプログラミング教室を運営するA社を担当するようになったのは約3年前。当時A社は関西の大手インフラ企業の新規事業の1つだった。「立ち上げ期で認知度が低く、生徒の保護者に対するカウンターセールスの強さが業績を左右するため教室運営の経験者を求めており、無事採用いただきました」(大西氏)
その後、A社の事業は急成長。分社独立も果たし、知名度も上がり、今や関西を中心に30を超える教室を運営するまでに。しかし採用要件は3年前から変わらない。大西氏は、そこに違和感を抱いていた。
「もはや、塾などの教室運営経験者を採用して入校促進を図るフェーズではありません。それより、満足度の高い授業の提供、いかにブランディングしていくかが大事な時期だと思いました。教育理念への共感と、それを現場で実践できる人を採用することこそ、今のA社が目指すべきところではないかと考えたのです」(大西氏)
日頃から「その企業の人事になったつもりで考える、いいことも悪いことも正しく伝える」ということを徹底する大西氏。さらに3年前に比べ競合となるロボットプログラミング教室も増え、採用環境も激化している。どうすれば「A社にとってのいい人」を採用できるのか、自身の思いを繰り返し伝え、採用要件の見直しを図った。
企業との共感の接点を対話で引き出す
求職者担当の小野氏は、Bさんとの最初の面談を振り返る。
「35歳男性、社会人経験ナシ。大学では哲学を研究し、大学院を中退後も独自で研究活動を続けていました。職務経歴書にはアルバイトの記載しかなく、正直、難しいと思いました」(小野氏)
ただ、話してみると35歳とは思えない純粋さと素直さがあった。就職活動を通して気付いた自分の置かれている状況への危機感と、それに伴いさらに働きたいという強い想いを持っていた。
「なんとか力になりたいと思いました。面談の中で、研究の傍ら続けていた論文添削のアルバイトでは文章をうまく書けるようになるということを目的にせず、前向きにやる気になってもらうことで子どもたちの将来の可能性を広げられるのではないかと思いながら指導していたというお話をお聞きでき、これはA社の教育理念と近しいと感じ、ここを糸口にすべきだと思いました」(小野氏)
「教育への考え方」と「人柄」を武器に大西氏にA社への推薦を依頼。
「会ってほしい」の一言を重みのある言葉にするには
A社は、Bさんを推薦した当初、少なからず不安を抱いていた。しかし我々の面談での印象、アルバイトながら教育機関での経験があったこと、その際に大切にしていた教育方針、働きたいという強い想いを丁寧に説明し、面接の機会をもらえることに。
「Bさん自身の不安も払拭するべく、面接対策は入念に行いました。企業が面接を行う意味等を伝え、何度も模擬面接をして本番に備えました」(小野氏)
通常2回の面接が3回に増え、社長との最終面接は2時間半に及んだが、無事に内定を獲得した。
「先方から『人柄は本当にいいし素直なのでうちでしっかり育てます』との言葉をいただき、本当にうれしかったです」(小野氏)
入社後は週3日の授業を担当し、意欲的に仕事に取り組んでいるBさん。先輩たちとの関係性も良好で、「思ったより協調性があるね」と、A社担当者は笑ったそうだ。
「本件のポイントは、書類でNGになりかねない人材でも、私たちが介在することで面接の機会をいただけて、人柄や働きたい想いの強さで判断いただけたことです。一見、難易度の高い求職者であっても、しっかり向き合うことでポジティブな面、企業との接点を引き出すことができました。重要なのはそれを企業側にどうやって理解してもらうかです」(大西氏)
そこで大事なのが、企業との信頼関係。採用課題に対して日頃から真摯に向き合うこと、「(紹介した方が)入社後どれだけ活躍できているか」が、重要な要素だ。
「それらがあればこそ、『このエージェントが言うのであれば』と、企業からの信頼が得られる。結果、『この人とどうしても会ってほしい』という我々の言葉に、重みが生まれるのだと思います」(大西氏)
転職者・企業へのメッセージ
【転職者の方へ】
「どんな仕事がいいか」ではなく「人生の中での仕事の位置付け」を共に考えご提案します。「人生を豊かにする仕事との出会い」をアロンジが全力でサポートします!
【企業様へ】
事業内容や業務内容をとことん理解した上で、どんな人材を採用すべきかから一緒に考えご提案させていただきます。事業の成長に寄与できる人材をご紹介します!
【プロフィール】
株式会社アロンジ 小野 圭氏 大西 洋氏
小野圭(左)/取締役。コンサルタント歴7年。「人生における仕事の立ち位置」が変わってきていると痛感し、住みたい場所で仕事が探せる世の中をと考え、関西エリアに特化した転職エージェントを目指し国本氏、大西氏とともにアロンジを設立。
大西洋(右)/取締役。コンサルタント歴3年。新卒で入社した大手企業で子供が生まれた直後に東京に転勤となる。地元である関西に戻って働きたいと考えた自身の経験がきっかけとなり、代表取締役の国本浩氏、小野氏と3人で2016年11月にアロンジを設立。
金賞受賞者
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