転職エージェントから希望と違う案件を紹介された場合の断り方・伝え方
転職エージェントを通して転職活動をする場合、キャリアアドバイザーと転職にあたっての希望条件などの面談を経て、求人情報を紹介されるのが一般的な流れです。
ときには希望する条件と異なる求人を紹介されることもあるかもしれません。そういった場合、紹介求人を断ってもいいものか判断がつかず、また、断ろうにも、どう伝えればいいのか悩んでしまう方もいるようです。
今回は、希望と違う求人を紹介された場合の断り方、伝え方について考えてみます。
転職エージェントから紹介された案件は断ってもいいの?
まず、転職エージェントから紹介される求人は、断っても問題ありません。また、断る場合には「辞退します」と返信をしますが、そのまま返信をしなくても基本的には構いません。全ての紹介求人に返事をするのは骨の折れる作業だと、キャリアアドバイザー側も理解しています。
ですから、キャリアアドバイザー側は、「応募の意思表示がない」=「何かしらの理由で希望に合わないと感じている」と捉えています。
つまり、必ずしもすべての紹介された求人に返事をする必要はなく、「応募したい」と心から思う求人のみに応募意向を伝えてもらえば、基本的には問題ありません。
応募しない理由を伝えると、紹介される求人案件の内容や量の改善につながる。
ただ、応募しないと決めた求人について「何が希望に合わないのか」を伝えておくと、キャリアアドバイザーもその志向を踏まえて、次の求人を紹介することができるので、より精度高くマッチする求人の紹介をうける可能性が高まります。
また、忙しくて多くの求人を見る暇がなく困るのであれば、「多忙で時間があまりないので、特におすすめの求人に絞ってご紹介ください」と、伝えても問題ありません。
どちらにしても、紹介される求人の内容や量が自分の希望に合っていないということでしたら、ストレートに希望を伝えていただくのが一番的確に伝わり、現状の改善につながります。
求人案件へ感じた違和感は冷静に伝えよう。損をする下手な断り方
転職相談もビジネスシーンの一つだと捉え、事実を丁寧に伝えるようコミュニケーションを取ると気持ち良く転職活動が進められます。
例えば、キャリアアドバイザーと求職者との次のようなやりとりを見てみましょう。
キャリアアドバイザーへの初回の相談で、求職者が次のように伝えました。「受託開発の会社でアプリ開発エンジニアをしていますが、顧客の依頼で開発した商品だと、実際にユーザーに使われている様子がわからないので、自社のサービスを開発し、自分の作ったものを実感できるような仕事をしたいです」
そこで、キャリアアドバイザーは、自社サービスを持っているインターネット系ベンチャー企業の開発エンジニアの求人を10社ほど紹介しました。
求職者が自宅でじっくり求人票を見たところ、確かに自社サービスの開発は、その先の運用まで見届けることができるのですが、自分は、自社の社員の業務運営のためのシステム管理をする、自社内の情報システム部で働きたいと思っていたことに気づいたのです。
そこで、キャリアアドバイザーに
「社内情報システム部での仕事にも興味があるので、求人があれば送ってください」
と伝えました。
しかし、その後も紹介される求人のほとんどが、アプリ開発案件であり、社内情報システム部の案件はほんの少しで、希望と異なる紹介だと感じてしまい、応募の意欲も下がり、そのまま放置していました。
相談面談から2週間経った頃、キャリアアドバイザーから
「求人をご覧になっていかがでしたか?気になる点やご要望がありましたら遠慮なくおっしゃってください。」
とメールが届きましたが、多忙なこともあり、
「希望と異なる案件ばかりで応募する気になりません」
と、感情的に返信をしてしまいました。
キャリアアドバイザーも求職者の希望に添えるように求人のご紹介をしていますが、求職者の気持ちをすべて推し量ることは残念ながらできません。
今回の事例のような場面では、
- なぜ、社内情報システム部を希望したいと思うようになったのか、考えや背景を伝える
- 今後は、社内情報システム部の案件だけを見たいのか、アプリ開発案件も数を絞って見たいのかなど、案件紹介の比率の希望を伝える
- 「例えば●●社のこの案件のような案件を紹介してほしい」と、具体的な希望求人事例を伝える
- 「あまり情報システム部の案件の紹介が無いようですが、あまり求人そのものが無いのでしょうか?」と質問し、転職市場や、転職エージェントの状況を把握する
など、考えが変わった時点で今回の転職で何を実現したいのかを改めて伝え、求人案件の紹介についてもズレを感じたのであれば、早めに伝えてみましょう。
現職が多忙で、転職活動に関するコミュニケーションを負担に感じてしまう気持ちはわかりますが、ひと言のコミュニケーションで転職活動が有意義な方向に変わることがあります。
はじめのうちはズレがあっても、コミュニケーションを重ねることで、キャリアアドバイザーもあなたの志向を深く、的確に理解することができます。事実を丁寧に伝えるコミュニケーションを意識して、希望する転職実現につなげていきましょう。
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