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面接での将来のビジョンの答え方・例文(業界別・職種別・転職の目的別)

転職活動中のビジネスマン_ イメージ

転職活動の面接では「あなたは5年後、10年後、どうなっていたいと思いますか?」など将来のビジョンを質問されることがあります。

企業はどんな意図を持ってこの質問をするのか、どんな準備をしておけばいいのかを、24種類の回答例文と合わせて人組織人事コンサルティングSeguros 代表の粟野友樹氏に解説いただきました。

「具体的なキャリアイメージを描けていない」「答え方がわからない」と戸惑っている転職者の方は、ぜひご確認ください。

アドバイザー 粟野友樹
アドバイザー 粟野友樹

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

将来のビジョンとは?

一般的に、将来のビジョンとは「自分がどうなっていたいか」という未来の理想像を指します

本来は、働き方だけではなくプライベートも含めた生き方なども含まれる言葉ですが、転職面接で質問された場合は、より仕事にフォーカスをあてた「キャリアビジョン」と同じようなことを回答すると良いでしょう。

将来のビジョンの描き方の作成ステップを知りたい方は「将来のビジョンとは|作成方法・例文・答え方・転職活動への活かし方」の記事を参照ください。

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転職面接で将来のビジョン(5年後、10年後の自分)を質問する理由

「あなたは5年後、10年度、どうなっていたいですか?どんなキャリアを描いていますか?」と企業の採用担当者が面接で質問をする意図・目的として、次の3つが考えらえます。

1. 自社での中長期視点での定着可能性を知りたい

企業は、応募者が描く将来のビジョンが、自社で実現できるものかどうかを確認したいと考えます。

もし実現可能性が低ければ、長期的な定着は難しくなってしまうからです。

2. どのような価値観・志向性を持っているか確認したい

採用担当者は、「自社の組織・風土に合うかどうか」も重視しています。

そこで、あらゆる角度から質問を投げかけ、その人の基本的な考え方や価値観を探ろうとします。「5年後、10年後、どうなっていたいか」という質問も、その一つ。

既存社員の多くが持っている価値観とのギャップが大きければ、自社の社風や文化になじめないのではないか、との懸念を抱かれる可能性があります。

3. 自身のキャリアに関して、目的や計画性があるかを確認したい

応募者のキャリアに対する目的意識を確認するために、将来のビジョンを質問する場合があります。

ゴールを描き、そこに向かって計画的に動ける人のほうが、成長意欲や目の前の仕事を意味付けする力が高いと考えられるからです。

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面接で「将来のビジョン」「5年後、10年後、未来の自分」を伝えるときのポイント

「将来のビジョン」や「10年後の自分」は、企業と応募者お互いの方向性がマッチしているかどうかを確かめるものです。

アピールにつながりやすい伝え方のポイントを3つ見ていきましょう。

1. 応募企業に合った内容を伝える

応募企業にマッチした、実現可能性がありそうな内容を伝えましょう

例えば、将来のビジョンとして「グローバル戦略人事になる」と描いていても、応募企業でグローバルの部分が実現できないのであれば、「HRBPとして人事経験を積む」といった伝え方に変えるといいでしょう。

2. 端的にまとめる

将来のビジョンは、希望や理想が含まれ、抽象度が高い回答になりがちです。

面接の場で具体的にイメージしてもらうために、以下のPREP法などに沿って端的に伝わりやすい形でまとめましょう

PREP法
以下の順番に沿って話すこと
「P:結論(Point)」
「R:理由(Reason)
「E:事例、具体例(Example)」
「P:結論を繰り返す(Point)」

3. 質問に応じた答え方をする

面接では、さまざまな聞き方をされる可能性がありますが、基本的にはすべて「キャリア面の将来ビジョンを回答する」形でいいでしょう。

時間軸があいまいな質問の場合は、「5年後は…」「10年後は…」と回答する際に時間軸を区切るとイメージが伝わりやすくなります

▼面接における「将来のビジョン」の聞かれ方(一例)
「将来のビジョン・今後のビジョンを教えてください」
「5年後、10年後の自分は何をしていると思いますか」
「未来の自分を説明してください」
「将来どうなりたいですか」
「10年後のキャリアプランを教えてください」など

「将来のビジョン・10年後の自分」面接での回答例文(19選)

面接で「将来のビジョン」を聞かれた際は、どのような回答例があるのでしょう。

業界別・職種別・転職の目的別に回答例文をご紹介します。

なぜそのビジョンを描いているのか、これまでの経験に基づいた理由や思いを盛り込めるといいでしょう。

業界別の回答例文 (9選)

▼メーカー
前職では新製品開発に携わり、市場を動かしていく面白さを経験しました。これからも営業と開発の橋渡しを担いながら製品価値を高め、○年後はグローバルに通用するプロダクト戦略を主導したいです。

▼商社
食品領域で〇〇や△△など多様な商材を経験し、世界の食習慣の違いを理解した上で事業を成功させる難しさを痛感してきました。今後もますます幅広い商材と市場を経験し、○年後には自ら新規事業を創出し、グローバルビジネスを牽引できる人材を目指します。

▼小売
店長として、陳列の仕方一つ、接客マナー一つの違いで、お客様の反応や売上が大きく変わることを学びました。今後も顧客志向の売り場づくりやデータ活用を磨き、○年後は複数店舗の運営と人材育成を担う統括マネージャーを目指します。

▼金融
前職で個人のお客様から「人生を変えてくれてありがとう」と言われたことが忘れられません。これからさらに金融知識を深め、○年後はお客様の人生設計を支えるファイナンシャルアドバイザーへ成長したいです。

▼サービス
店舗運営を通じて、接客の改善や動線の工夫がお客様満足と売上に直結する経験を重ねてきました。これからも顧客体験の設計と現場力の強化に貢献し、○年後にはサービス品質と収益を両立させる事業責任者を目指しています。

▼インフラ
現場で老朽インフラの課題や新技術導入の難しさに直面し、持続可能な仕組みづくりの重要性を実感しました。○年後は安心・安全な社会インフラを支える中核人材としてプロジェクトを統括したいです。

▼IT
開発現場で機能改善がビジネス成果に直結する体験を重ね、技術だけでなく事業視点を持つ大切さを学びました。これからも、開発とビジネスの両面に精通し、○年後はプロダクト全体を設計・統括するテクノロジーリーダーを目指します。

▼広告/出版/マスコミ
企画提案の場や制作の現場で、伝え方次第で人の行動や感情が大きく動く瞬間に立ち会ってきました。今後も、企画力と表現力をますます磨いていき、○年後にはメディアの枠を超えたコミュニケーション戦略を構築できるプロデューサーを目指します。

▼公官庁/公社/団体
前職では、非効率な制度運用や住民ニーズとのズレという壁にぶつかり、公共の仕組みをより良くする意義を痛感してきました。これからも公共性と効率性の両立に目を向け、○年後は政策設計や地域課題の解決に主体的に関われる行政の中核人材を目指します。

職種別の回答例文(7選)

▼営業職
お客様の課題に伴走しながらチームメンバーのアドバイスが成果につながる経験を重ねてきました。○年後は営業チームのマネジメントを担い、お客様の満足度を第一に考えることで成果を最大化できる組織づくりを目指したいです。

▼事務職
業務改善に関わる中で、小さな工夫がチーム全体の生産性や働きやすさに直結することを実感しました。御社でも業務効率化や仕組みづくりに積極的に関わり、○年後は業務全体を俯瞰しチームを支えるマネージャーとして活躍したいです。

▼企画職
前職では、ユーザーインタビューの声をもとに企画した施策が反響を呼び、顧客視点と市場分析の重要性を実感しました。これからも、戦略から体験設計まで一貫して担える力を磨き、○年後は事業全体を設計できるプロダクト責任者を目指します。

▼管理系職(人事・経理・総務など)
制度やオペレーションの形骸化に直面し、経営の意図と現場の実態のズレを埋める難しさを感じてきました。だからこそ、仕組みを現場目線で設計・改善し、○年後には経営層に信頼される戦略的パートナーを目指します。

▼クリエイティブ職
制作の現場で、デザイン一つでユーザーの感情や行動が変わる瞬間に魅了されました。これからも、表現力を磨きながら企画力を高め、将来はコンセプト設計から制作ディレクションまで担えるクリエイティブディレクターを目指しています。

▼エンジニア職
機能実装だけでなく、ユーザー視点や業務課題に向き合う中で、技術は問題解決の手段であると感じています。これからも技術力と課題解決力を高め続け、○年後にはチームを率いてプロダクトの全体設計に関わるリードエンジニアになりたいです。

転職目的別の回答例文(3選)

▼起業したい場合
身近な課題や業界の非効率に気づくたび、「仕組みを変えれば社会はもっと良くなる」と感じてきました。だからこそ市場を見る力と事業を形にする力を磨き、○年後には新しい価値を生む事業の創出と経営に挑戦したいと考えています。

▼異業種・異職種へ転職したい場合
業界や職種を越えて培った強みを活かし、前職のIT業で培った技術や経験に、金融業で新たに得た知識を掛け合わせて、○年後はFinTechやデジタルバンキングなどのような新しい価値を生み出せる人材を目指します。

▼年収を上げたい場合
成果を常に出し続ける力と市場価値の高いスキルを磨き、○年後には社内外からプロとしての専門性と実績を評価されるような人材になりたいです。

実際の面接であったNG回答と採用したくなる回答(5選)

ここでは、印象がよくない回答例と、私が実際に「なるほど」と思った採用したくなる回答例を紹介します。

印象が良くない良い回答例(3選)

▼NG回答例①
「将来は御社の社長になりたいです」

成長意欲や向上心を示さなくては…と思っての回答かもしれませんが、メンバークラス、マネージャークラスの募集であれば現実とのギャップが大きく、違和感を抱かれてしまいます。

▼NG回答例②
「将来はノマドワーカーになりたいです」

ノマドワーカーとは、特定の場所を拠点とせずに移動しながら業務を行う働き方を指します。

企業によっては「出社意欲がない」「組織に馴染む意欲がない」と誤解されかねないため面接回答としては適していないでしょう。

▼NG回答例③
「結婚して、家庭やマイホームを持ち、子どもは2人ほしいです」

プライベートでのビジョンを持つことは素晴らしいですが、仕事に対するマッチングを図る面接の場にはふさわしくありません。

採用したくなる回答例(2選)

▼実際の回答例①
就職活動では、志望動機や入社後にやりたいことを聞かれても分からず、素直に『分からない』と答えた結果100社以上落ちてしまいました。同じ思いや経験をしている人はいるはずなので、人材業界で新しいマッチングの仕組みを作り出し、仕事探しで困る人が少しでも減る事業を手掛けたいです。

▼実際の回答例②
管理部門長としてIPOを実現しましたが、経営陣含め私自身もIPOが目的化していたため目標を失い、仕事に気持ちが入らずに事業成長も鈍化してしまいました。今後のキャリアでは、成長や売上拡大を目指すばかりではなく、地域や社会に愛され、長く地道に続く事業を運営するための組織づくりをしていきたいです。

これら2つの回答例のように、将来のビジョンを伝える際は、その背景にある思いを盛り込み、「だからこの応募者はこのビジョンを描いているんだな」と面接担当者に理解されるように言語化していくといいでしょう。

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※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。

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