転職で後悔しないために。失敗談から学ぶ後悔しない転職のコツ
これまでよりも自分の理想にマッチする企業や働き方を求めて転職したはずなのに、いざ仕事をはじめてみると「転職しなければよかった」「転職した意味がなかった」と後悔してしまうケースもあります。
今回は現職のキャリアアドバイザーから、転職者の失敗したパターンや失敗談などをヒアリングしました。
転職経験者が後悔したことの事例を参考にしながら、「どうすれば後悔のない転職ができるのか」を考えていきましょう。
目次
失敗談1 1つの条件にこだわりすぎて他の条件を考えなかった
転職活動を行う際、1つの条件だけにこだわって、その他の条件はほとんど考えないという方は少なくありません。
しかし、特定の条件だけにこだわり過ぎると、転職後に後悔してしまうケースがあります。
以下はその事例です。
営業のAさんは、似たような仕事をしている友人と比較して年収が低いことに大きな不満を持っていました。そのため、転職によって大きく年収を上げることを一番の目的として転職活動を開始します。求人情報も真っ先に年収欄を確認し、面接の場でも内定時の年収条件がどれくらいになりそうか質問するなど徹底して年収にこだわりました。
そして、内定後は迷うことなく一番高い年収でオファーを出してくれた企業に転職を決めました。
しかし、働き始めると高い営業目標を掲げて熱量高く仕事をする組織が合わないと感じていました。
その上、高い年収条件で転職をしたAさんは転職間もないにも関わらず、同僚と同じ目標を背負って営業活動を推進することになったのです。
毎日、目標の達成度が張り出され、プレッシャーを感じる日々で大きなストレスを抱えることになってしまいました。
この失敗談から学べる教訓
このエピソードでは年収条件にこだわりすぎた一方で、営業スタイルや職場の雰囲気など他の条件を考えなかったことから後悔に繋がってしまいました。
こういった事例は、年収にこだわったときだけ起こるわけではありません。
例えば、やりたい仕事をするために年収を下げて後悔した、仕事内容は何でも良いから安定した大手企業に転職して後悔した、などの事例もあります。
人が組織に期待することは、年収などの諸条件だけでなく、企業の方向性やビジョン、仕事内容や進め方、どんな上司や同僚と仕事をするか、に分かれると言われています。
転職活動を始める時に、ご自身はどの要素にこだわりがあるのか、それぞれの要素のバランスをどこまで重視するのかを考えておくことで、「転職しなければよかった」と後悔するリスクを減らすことができます。
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失敗談2 今と同じ職種を敬遠し選択肢を狭めてしまった
漠然と「今の仕事が嫌になった」という理由で転職活動を始めた場合、現職と同じ職種を全てNGにしてしまう方がいます。
しかし、きちんとリサーチを行わない状態で選択肢を狭めてしまうと、転職後に後悔してしまうケースがあります。
以下はその事例です
SEのBさんは、今のSEの仕事に全くやりがいを見いだせず、脱SEを目指して転職活動を開始します。最初は何となく面白そうということで事業企画やマーケティングに関わる求人を探して応募していましたが、あまりうまくいきません。そこで、営業や販売、事務などの求人に広げて応募したところ、就職活動の時に応募して知っていた企業から営業職で内定が出て転職を決めました。
しかし、働き始めると、SEと営業の仕事の進め方の違いに戸惑うことが多く出てきました。
とくに1社1社異なる顧客の要望に対して、自社のサービスをうまく説明することができず、営業成績がなかなか上がりません。
しかも、未経験だからと前職より年収を下げて転職をしていたので、「転職しないほうがよかったかもしれない…」と後悔し、再び転職しようかと迷っているそうです。
この失敗談から学べる教訓
SEがイヤ、とざっくりと職種全部をNGとしてしまったことで、転職の選択肢を大きく狭めてしまったことです。
SEに限らず営業や販売などでも起こります。
ある職種全部をNGにする前に、もう一つ掘り下げてどんなところがイヤか?を考えてみましょう。
SEのどんなところがイヤなのか?顧客先に常駐すること?夜間や休日の緊急対応が必要になること?顧客の要望を直接聞く機会がないこと?一日中社内で籠っていること?などいろいろあるでしょう。
そのうえで、改めてSEとして転職するのはダメなのかを考えてみましょう。
中途採用は経験者採用が基本ですので、経験を生かした転職の方が選択肢は広く、他の諸条件を改善することもできます。
失敗談3 1社のみに絞って複数応募しなかった
転職活動の進め方やペースは人それぞれですが、中には「1度に1社しか受けない」というスタイルを選ぶ方がいます。
しかし、1社ずつの応募で選考を進める場合、他企業との比較が難しくなるため、結果的に転職後の後悔につながってしまうケースがあります。
販売職のCさんは、せっかく転職するなら第1希望の企業から受けて、内定が出た会社に転職しようと考えて活動を開始しました。仕事が忙しいこともあり、複数並行して進めるより、1社ずつ絞って転職活動したほうが良いと判断してのことでした。第1希望の会社がちょうどCさんのような経験者を求めていたこともあり、とんとん拍子で内定まで進みました。
途中、面接官の受け答えに少し違和感があり、内定を受けるかどうかとても迷ったのですが、他に受けている企業もないし、第1希望だからと迷いながら転職を決断します。
しかし、転職するとすぐに店舗の運営方針を巡って上司と衝突することになりました。面接のときに感じていた違和感がこの部分でした。
転職活動の時に他の企業と見比べておけばよかった…と後悔しながら上司とどうコミュニケーションをとっていくか悩んでいます。
この失敗談から学べる教訓
1社のみに絞って応募し、他の会社と比較することができなかったことです。
転職活動の場合、志望度の高い企業から応募していくことはよくあります。が、1社ずつ応募するのはあまりお勧めできません。
中途採用の場合は、内定が出てから他の企業を応募して比較することはあまりできません。
なるべく複数の企業を比較して転職先企業を決められるように、複数の求人に同時期に応募して進めていくことをおすすめします。
結果的に、同じ企業に転職するかもしれませんが、比較検討したうえで入社を決めた場合、後悔に繋がらないこともあるようです。
転職するときの適切な応募数とは?転職成功者の平均応募数・内定率
失敗談から学ぶ後悔しない転職のポイントまとめ
上でご紹介した失敗談や後悔したことを教訓に、転職で後悔しない為のポイントを3つまとめます。
- 自分が求める条件を整理し、優先順位をつける。
- これまでの経験を活かす方向で選択肢を広く持つ。
- 同時期に複数応募し、複数の企業を比較して転職先を決められるようにする。
これらのポイントを押さえ、後悔しないように転職活動を進めていきましょう。
また、転職を成功させるための考え方とポイントについては以下の記事でより詳しく解説していますので、こちらもぜひ参考にしてみてください。
転職を成功に導く考え方のヒントと転職活動のポイントとは?
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