履歴書の趣味・特技欄の書き方とポイント、書かないほうが良いことも解説

履歴書の「趣味・特技」欄に何を書けばいいか、困った経験はありませんか?
好印象を与えたり、仕事につながったりしそうな趣味・特技はそうそう思いつかないものです。
そもそも、趣味・特技欄は選考に影響するものなのでしょうか?
今回は、組織人事コンサルティングSegurosの粟野氏に、趣味・特技欄の内容が選考に与える影響や、書き方のポイントなどについて聞きました。
目次
履歴書の趣味・特技欄の書き方見本
●趣味・特技欄の記入例

●書き方のポイント
①趣味と特技は、見出しを付けて書き分ける ②カッコ書きで補足説明を入れるのも有効 |
履歴書の趣味・特技欄の目的は?
趣味・特技は、ほとんど選考に影響しないと考えて良いでしょう。
リクナビNEXTが採用担当者にアンケート調査を行ったところ、「履歴書の『趣味・特技』で合否の判断をしたことがあるか」という質問に対して、82%が「どちらもない」という回答でした。

※【調査概要】2018年3月20日~30日 株式会社クロス・マーケティング「就職・転職に関する調査」中途採用の選考官(書類審査や面接官)を経験した男女1500名
ただ、趣味・特技の欄は偽りのないその人らしさが出やすい部分なので、そこから人柄を判断している面接担当者もいるでしょう。
時に面接の場で、趣味や特技に対する取り組み方や得られたことなどを聞き、その回答から、自社のカルチャーとのフィット度合いや配属予定部署のメンバーとの相性などを見て、選考判断の補足材料とすることはあるかもしれません。
また、面接のはじめに、アイスブレイクとして趣味・特技について質問することで、求職者の緊張をほぐそうとするケースもあるようです。
そのため、趣味・特技が浮かばないからといって、「特になし」と書くことはあまりおすすめできません。
直接的に不採用の要因になることはないですが、面接担当者との会話の糸口となり、人柄への理解も深まるため、面接がスムーズに進むという効果が期待できます。
些細なことでも構わないので、何かしらの趣味・特技は書いておきましょう。
履歴書の趣味・特技欄の書き方とポイント
「どのようなことを趣味・特技として書けば良いのかわからない」という人もいることでしょう。
迷ったときは、次のような視点で選ぶと良いでしょう。
仕事に活かせるものを書く
応募企業・応募職種で活かせそうな趣味・特技があれば、ぜひ記入しましょう。
例えば、グローバル展開している企業であれば語学を趣味・特技としてアピールしたり、EC系企業であれば個人でWebページを作った経験を伝えたりする、などが挙げられます。
レベルや実績なども併せてアピールすれば、評価される可能性があります。
人柄や強みが伝わるものを書く
趣味・特技欄は、自身の経歴などではなく「人柄」や「強み・持ち味」を伝えられるスペースです。
自分ならではの個性がアピールできるようなものをチョイスするといいでしょう。
内容によっては、この欄をきっかけに会話が盛り上がり、面接の場が盛り上がるかもしれません。緊張が軽減され、自分らしさが出せるようになる可能性もあります。
面接で会話のきっかけになりそうなものを書く
仕事に直接的な関係がなくても、個性的な趣味・特技や、珍しい趣味・特技があるならば、良い会話のきっかけになる可能性があります。
あくまで一例ですが、「大道芸」「フラッシュ暗算」「バンド活動」などが挙げられます。
面接担当者の興味を惹き、趣味・特技をフックに会話が盛り上がることもあるでしょう。
履歴書の趣味・特技欄に書かないほうが良いもの
自信を持って趣味・特技と言えるものであれば、基本的に何を書いても問題はありませんが、以下のようなものを書くのは避けたほうが良いでしょう。
面接で聞かれても答えられないもの
実際には知識や経験がないにも関わらず、「一般的な印象が良いから」という理由で趣味や特技を選ぶのはやめましょう。
面接時に質問されたときにうまく答えられないと、逆に印象を下げてしまいかねません。
表面的な受けの良さで判断するのではなく、実際に得意だと言えて質問されたときに具体的に説明できる趣味・特技を書きましょう。
ギャンブルや公序良俗に反しているもの
ギャンブルや賭け事など、一般的にあまり良いイメージを持たれないものや、公序良俗に反しかねないものを履歴書に書くのは避けたほうが良いでしょう。
採用担当者によっては、「ビジネスマナーに欠ける人物」という印象を抱く可能性もあります。
宗教や支持政党に関するもの
宗教や支持政党に関する質問は、いずれも会社が介入するべき事項ではなく、面接で聞くのはNGとされています。
したがって、趣味・特技として記入しても面接で質問されないので、書いても意味がありません。
場合によっては、これらを敢えて記入したことで不信感を抱かれる可能性もあるでしょう。
趣味・特技欄に書くことが浮かばない時は
履歴書に書けるような趣味や特技が思い浮かばない場合は、まずは「好きなことやもの」をイメージしてみると良いでしょう。
よく行く場所や好きでよくやっていること、ストレス解消になっていることなどから考えると、思い浮かんでくるかもしれません。
休日に何をして過ごしているか、思い返してみるのも一つの方法です。
特技の場合は、例えば「気持ちの切り替えが早い」「初めての経験も楽しめる」といった特性や、「お客様の名前をすぐに覚えられる」「クレームゼロの接客」など業務における長所を書くという方法もあります。
それでもどうしても浮かばない場合は、趣味・特技欄がない履歴書を選ぶという方法もあります。
履歴書の「趣味・特技」欄について良くある質問
趣味と特技が同じでも問題ない?
事実なのであれば同じでも問題はありませんが、書き分けることができれば別々に説明すると良いでしょう。
例えば、食べることが好きなのであれば、趣味は「食べ歩き」で、特技は「料理」のように、切り口を変えて書くという方法です。
前掲の記入例のように、カッコ書きで補足説明を入れると、両者の差がより伝わります。
履歴書で評価を上げる趣味・特技はありますか?
趣味・特技は、基本的に選考への影響はほとんどありません。
ただ前述のように、応募企業や応募職種に活かせそうな趣味・特技であれば、評価につながる可能性はあります。
自分の趣味・特技の中から、応募企業や職種にプラスになりそうなものを選ぶのは、自分の印象を良くする一つの方法と言えるでしょう。
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