プライベート重視の転職理由の伝え方と面接のポイント
家族と一緒に過ごす時間を大切にしたい、趣味の時間を充実させたい、副業をする時間を確保したい。昨今ではこうしたプライベートを重視する理由から転職を希望するケースが増加傾向にあり、この10年で日本の働き方は多様化してきました。とはいえ、転職理由を伝える際には、企業側に「働く意欲がないのでは?」と誤解されないために、言葉の選び方や伝える順番に気をつける必要があります。この記事では、プライベート重視派の転職活動のポイントをご紹介します。
転職活動の進め方
転職によって叶えたいことを整理しておく
まずは、自分にとって何が大事なのか、この転職で何を叶えたいのかを、あらかじめ整理しておくと転職活動がスムーズになります。例えば、「子どものお迎えがあるから何時までには帰りたい」、「家族と一緒に過ごしたいから転勤は不可」、「スポーツの全国大会に出るためにまとまった休日を取得したい」、「副業を認めてくれる会社がいい」など。これらのプライベートにかかわる条件のほか、給与の条件もふくめて、優先順位を決めておくといいでしょう。
転職先を探す際のチェックポイント
転職先を探すときのポイントとしては、プライベートを重視できそうな「職種」よりも、「これまでのスキルを活かせる仕事」を基準に条件面を調整できるかどうかと考えるほうが、選択肢が広がりやすいでしょう。
また、事前にホームページで企業の理念や制度を確認しておくことは大事なことです。休暇の取得率など実績としての記載があれば参考になりますが、実際の様子などは面接で確認するのがベストです。自分にとって優先したい項目が詳しく書かれていない求人は、ミスマッチの可能性があるかもしれませんので、面接の際には慎重に話を聞く必要があります。
ちなみに転職先を探す方法としてエージェントを活用するのもひとつの手です。とくに個人では面と向かって聞きにくい「休日」「残業の有無」など条件面の心配事は、エージェントを介して事前に確認することができます。
プライベートを重視したいときの転職理由の伝え方
転職理由は、伝え方次第で印象がガラリと変わる
中途採用で企業側が重要視するのは、あくまでも「求めているスキルと合っているかどうか」「会社にどんな貢献をしてくれるか」です。スキルがマッチしているという前提のもとで、働き方が改善されてその人がイキイキと幸せな人生を送れるのであれば、それは企業にとっても幸せなことです。プライベートを重視したいからという転職理由がマイナスに働くことは、ほぼないと思っていいでしょう。
ただ、伝え方には配慮が必要です。
例えば、面接で「プライベートを重視しているので、残業はできません」といきなり要望を伝えてしまうのは、あまり印象がよくありません。「働く意欲がないのかな」「ほかの会社のほうがいいじゃないか」と企業側に勘違いされてしまうリスクがあります。
面接では、まず企業でどんな貢献ができるのかを伝えた上で、今回は「働き方を変える」ための転職であることを伝えましょう。企業側からは、「なぜ働き方を変えたいのか」「何がしたいのか」といった質問が返ってくるはずです。そこで、質問に答える形で「今の仕事にもやりがいを感じているけれど、プライベートでこういうことをやっていて、現状の勤務体系だと両立が難しいため働き方を変えたい」といった表現を使って自分のスキルと要望を伝えるほうが、印象もやわらかで企業側の理解も得やすくなるでしょう。
言葉のセレクトや伝える順番に少し気を遣うだけで、与える印象に格段の差が生まれます。また、希望する働き方を伝える時も「残業はできない」というネガティブな表現よりも、「何時までなら働ける」という具体的でポジティブな表現のほうが印象はよりよいでしょう。これは書類に記入する際も同様のことが言えます。
面接のポイント
面接は「相性を確認する場」と考える
転職活動でもっとも重要なのは、自分のスキルと企業がのぞむスキルとの相性です。面接でお互いに無理をしていい顔をみせようとすると、入社後のミスマッチが起こってしまいます。自分を偽って入社することになっても長いスパンで考えればお互いにとって不幸なことになりかねません。自分が何を叶えたいのかを明確にしたうえで対等な立場として「相性を確認する場」と考えてのぞむといいでしょう。
質問の仕方を工夫する
面接時に聞いておきたいことは社風や勤務体系など、様々ありますが、面接時も「土日は休めますか?」「残業時間はどのくらいですか?」などストレートな質問をバシっと投げかけるのは、あまり印象がよろしくありません。「御社での入社後の働き方をイメージしたいのですが」といった前向きさをアピールしながら、「みなさんは大体何時くらいまで働いていらっしゃるんですか?」「時短勤務の方は何名くらいいらっしゃるんですか?」というような具体的な聞き方をするのがベストです。
WRITER:タナカトウコ EDIT:リクナビNEXT編集部
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