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テレワーク中心の職場で成果を出すために求められる力は?【転職相談室】

パソコンの前で考えごとをする人

テレワーク中心の企業に転職をするか迷っている相談者。自分がテレワークの環境でも成果を出して働いていけるのか心配のようです。

テレワークの職場で求められる5つの力や、リモートで成果を出すためのコツ、転職前に企業に確認しておくと良いことを組織人事コンサルタントの粟野友樹氏が解説します。

アドバイザー 粟野友樹
アドバイザー 粟野友樹

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

テレワークの経験がなく、リモートで成果を出して働けるかどうか不安です(Sさん/営業/25歳)

相談者
相談者

<相談内容>
現在、転職活動中なのですが、内定をもらった企業のうちの1社がテレワーク中心の働き方と言われています。

今まで全員出社する企業でしか働いたことがないので、憧れる気持ちはありつつも、自分がテレワークの環境でも成果を出して働いていけるのか心配です。

テレワークではどんなスキルや能力が求められるのでしょうか?

また、よく聞くリモートワークや在宅勤務という言葉との違いや、転職前に確認すべき注意点などがあれば教えてください。

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テレワークとリモートワーク、在宅勤務の違い

▶アドバイザー
まずは「テレワーク」について簡単に説明しますね。

厚生労働省はテレワークについて、「情報通信技術(ICT:Information and Communication Technology)を活用した、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方」と定義しています。

企業のオフィスなど特定の場所にこだわらずに、インターネット環境を介して自由な場所で仕事ができる働き方と捉えると良いでしょう。

▶相談者
似たような言葉に、リモートワークや在宅勤務もありますよね。

これとはどう違うのでしょうか?

▶アドバイザー
「リモートワーク」は、“遠隔”を表すRemoteと“労働”を表すWorkとを組み合わせた造語です。

この言葉は、最初にIT企業やベンチャー企業が使い始め、広く世の中に浸透したと言われています。

テレワークと同じくインターネット環境を介して働くため、現在ではリモートワークとテレワークはほぼ同じ意味で使われています

▶相談者
何か大きな違いがあるのか思っていたのですが、ほとんど同じ意味だったんですね。

▶アドバイザー
在宅勤務はインターネット環境などを介して働くという意味では同じなのですが、仕事をする場所が厳密には違います。

在宅勤務は、基本的には働く場所は自宅に限定されます

一方テレワークやリモートワークでは、企業の定めるルールに違反をしていなければ、シェアオフィスやカフェ、旅行先のホテルなどで仕事を行うことも可能でしょう。

▶相談者
なるほど。同じような働き方でも、在宅勤務とテレワークでは厳密には違いがあるんですね。

▶アドバイザー
そうですね。

ただし求人票などでは、これらの言葉を厳密に使い分けている企業ばかりではなく、混同している企業もあります。

特に働く場所の規定などは企業によっても細かなルールが異なるので、詳細は人事や採用担当者に確認してみるとよいでしょう。

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テレワークやリモートワークの企業で成果を出すために求められる5つの力

▶相談者
それぞれの言葉の意味や違いはわかったのですが、実際に自分にその働き方に適応できるか心配です。

テレワークやリモートワーク中心の企業で働く場合は、どんな力が必要ですか?

▶アドバイザー
テレワークやリモートワークで働く場合には、以下の5つの力が求められるでしょう。

  1. 自己管理能力
  2. コミュニケーション力
  3. 適度なスピードでのレスポンス
  4. 主体性
  5. ツール活用や環境整備などのITスキル

▶相談者
ぜひ、それぞれについて詳しく教えてください。

1. 自己管理能力

▶アドバイザー
テレワークやリモートワークではスケジュール管理、納期管理、体調・メンタル管理などを自分で行うことが求められます。

業務の組み立てや目標設定はもちろん、適度な休憩をとり業務時間内は業務に集中するなど時間の使い方にもコツが必要でしょう。

▶相談者
なるほど。

▶アドバイザー
さらに、こういった時間や体調の管理は、状況に応じて柔軟に行う必要があります。

上司やリーダーに直接オフィスで指示を受けて管理をされるわけではないので、自分でうまく管理をしないとパフォーマンスを発揮しづらくなってしまうかもしれません。

2. コミュニケーション力

▶アドバイザー
テレワークやリモートワークでは、社内ネットワークやチャットシステムを使ったテキストベースでの非対面のコミュニケーションが増えるでしょう。

オンライン上でスムーズにコミュニケーションをするためには、対面でやり取りするときよりも相手の意図や要望を察し、状況を把握して自身の意図を的確に伝える力が必要になります。

▶相談者
具体的には、どんなことに気をつけたら良いのでしょうか。

▶アドバイザー
例えばオンライン会議などでは、事前に作成した資料と論点をまとめて共有しておくことで、議論をスムーズに進めることができるはずです。

また、対面でやりとりする時よりも傾聴を心がけましょう

出席者の発言を活性化するために、ファシリテーションやコーチングなどもできるとより良いでしょう。

▶相談者
相手に寄り添って配慮したコミュニケーションが必要なんですね。

▶アドバイザー
その通りです。

対面の時は表情や体の動かし方などによって伝えられていた情報が、テキストベースのコミュニケーションでは伝えられなくなるので、様々な手法を使って補足することも大切になります。

3. 適度なスピードでのレスポンス

▶アドバイザー
テレワークやリモートワークでは、お互いの状況や反応が直接見えないため、不安や懸念などが発生しやすくなります。

仕事をスムーズに進めるためには、できるだけ早めに対応や回答をするようにすると良いでしょう。

▶相談者
複数の仕事を並行して進めている場合には、すぐには対応できない案件や状況などもあると思うのですが、そういったときはどうすればいいのでしょうか。

▶アドバイザー
そういった状況もありますよね。

その場合でも、レスポンスが遅すぎると、直接仕事ぶりを確認できないだけに「本当に仕事しているのかな」「わかってるのかな」と思われかねません。

すぐに対応できない場合は、「確認しました。本日は〇〇の案件に追われているため、明日に対応して再度ご連絡します。」などの、一次回答ができると良いでしょう。

▶相談者
なるほど。

▶アドバイザー
同様に、社内イベントや社内部活動など業務外のチャット投稿などもスルーするのではなく、絵文字やスタンプやなどで反応して、「見てるよ」「面白いね」などの感想や反応を共有してみることも大事だと思います。

4. 主体性

▶アドバイザー
テレワークやリモートワークで成果を出すためには、組織や仕事にある程度慣れてきたら、自分から提案や報告・相談・連絡などを行うなど、主体的に仕事を進めていく力も必要でしょう。

▶相談者
会社・上司・取引先などからの連絡や指示を待つだけじゃダメということですね。

▶アドバイザー
そうですね。

オフィス勤務の場合は、上司から何かのついでに「これやっといて」と指示を受けたり、近くを通りかかった同僚に「ちょっと教えて」と簡単に確認をしたりすることもできますが、オンライン上ではそうはいきません。

これまでは自然な流れで、何かのついでに受けていた指示や確認を、自分の意思で働きかけることが大切になるでしょう。

5. ツール活用や環境整備などのITスキル

▶アドバイザー
最後に、テレワークやリモートワークでは、オンラインで仕事をするためのツール活用や環境整備などのITスキルも必須です。

パソコンなどの各種の端末やネットワーク設定はもちろん、自宅のWi-Fiなど通信環境の整備をある程度は自分でする必要があるでしょう。

▶相談者
確かに今までは社内エンジニアなどに任せていたようなことでも、基本的なことは自分でする必要がでてくるのかもしれませんね。

▶アドバイザー
他にも、自社のI Tツールを有効活用するための勉強も欠かせません。

例えば、オンライン会議システムによっては自動文字起こしなど便利な機能があるケースも多いので、そういった情報をキャッチアップしておくことで、効率的に成果を出すことができるようになるはずです。

また、社外で仕事をすることで不用意な情報流出をしないようにセキュリティ知識やコンプライアンス意識も持つことも必要でしょう。

テレワークやリモートワークの企業に初めて転職するときの注意点

▶相談者
これから初めてテレワークの企業に転職する場合、何か確認しておくべきことや注意するべきことはありますか?

▶アドバイザー
まずはパソコンやモニター、デスクなど仕事に必要な機器の提供、Wi-Fiなどの通信費用負担の割合などを確認しておきましょう。

例えば、ほとんどの企業でパソコンは支給されると思いますが、モニターなどは支給対象外のことも珍しくありません。

▶相談者
モニターの支給の有無は盲点でした。

私はモニターがないと作業効率が悪くなるので、事前に確認してみます。

▶アドバイザー
テレワークやリモートワークではリモートアクセスツール、コミュニケーションツール、管理ツール、ペーパーレス化ツール、安全なモバイルテレワークツールなどを利用することになります。

それぞれの整備状況は企業によって異なるため事前に確認しておきましょう。

あわせて、テレワークに関するガイドラインやルールの有無も確認しておくことをオススメします。

▶相談者
ガイドラインやルールとはどういったことですか?

▶アドバイザー
例えば企業によっては、会議の際は必ずカメラをオン状態にし、許可なくマイクはオフにしないなどのルールもあるでしょう。

逆に、常にカメラをオフ状態で会議をするのが当たり前な企業もあります。

どちらが仕事を進めやすいか、組織に馴染みやすいかは人によって異なるので、事前に確認しておくと良いでしょう。

▶相談者
なるほど。

▶アドバイザー
他には、ワークライフバランスの状況や、労務・勤怠管理の状況、部署や職種によるテレワーク・リモートワークの実施率なども確認できると良いでしょう。

特に自宅でテレワークをしていると、仕事と生活の境目があいまいになりやすく、ついつい長時間労働になってしまうということも珍しくありません。

労務・勤怠を組織としてしっかり管理してくれるかも、働く上では大切なポイントになるでしょう。

▶相談者
組織としての管理体制が整っているかも大事なんですね。

▶アドバイザー
そうですね。

企業によっては睡眠指導、産業医との定期面談などのメンタルヘルス対策や施策をしているケースもありますし、◯人以上でランチをすると代金を支給する、毎週◯曜日を出勤日として定めているなど、コミュニケーション活性化のための施策をしている企業もあります。

主体性が問われるテレワーク・リモートワークだからこそ、心身ともに健康に働ける仕組みが整っていると、より安心だと思います。

▶相談者
確かにその通りですね。

▶アドバイザー
最後に忘れてはいけないのが、人事評価の確認です。

何が成果になるのか、売上などの数字を絶対評価するのか、効率性なども重視するのか、プロセスの評価割合はどのくらいか、昇進や昇格するためには何が求められるのかなど、評価指標や評価の方法などの確認もしておきましょう

▶相談者
テレワークやリモートワークだと、特殊な人事評価の仕方になるのでしょうか?

▶アドバイザー
必ずしも特殊な人事評価になるというわけではないのですが、オフィスで働いていると、周囲の会話などから自然とどんな人が評価されているのか、どんな動きが求められているのかが情報として入ってくると思います。

それがオンラインに変わると分かりづらくなるので、正しく成果を出してそれを適正に評価してもらうためには、情報感度を上げておく必要があるでしょう。

▶相談者
なるほど。勉強になります。ただ仕事をこなすだけではダメかもしれないんですね。

色々と教えていただきありがとうございました。

おかげで、テレワークの企業に転職する前の不安が払拭できました。

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※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。

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