【体験談】業績悪化に伴う年収減で転職を決意。旅行代理店営業40歳の転職
ヒロキさん(仮名)41歳 旅行代理店営業 |
マーケットの縮小により業績が悪化…早期退職を募り始めた会社
ヒロキさんは大学卒業後、航空チケットや宿泊などを旅行会社に卸売りする旅行代理店に就職。入社時の年収は約300万円だった。各種チケット・宿泊の販売やツアーなどの商品企画、海外現地法人での接客などを手がけ実績を上げてきた。しかし、32歳の時、家族の介護のため会社を辞めて実家に戻った。介護と仕事を両立するために、数年間異業界で働いた後、再度上京。周囲の誘いもあって、一社目の会社に再入社した。しかし、この数年のブランクのうちに業界の事情は一変していた。
「再入社時は年収400万円程度でした。しかし、旅行代理店の市場は縮小の方向にあり、業務がどんどん減っていきました。ついにボーナスが出なくなり、給与も下がり、新卒時とそれほど変わらない350万円程度まで落ちてしまいました」。
さらに不安をあおったのは、会社が希望退職を募り始めたことである。ヒロキさんは東京に戻る際、40代を過ぎるとローンが組みにくくなると考えて、39歳でマンションを購入していた。ローンは月々10万円、さらにボーナス時には年2回、15万円ずつが加算される。固定資産税も重くのしかかってきた。
「月々の手取りが少ないときで21万円。ローンの支払いもあるのでとても生活できませんでした。さらに社内の状況もどんどん悪くなっていき、これからは大手しか生き残れないのではと不安になり、転職活動を開始しました。」
50社以上の求人に応募した結果、業界大手に転職
業界の将来に不安を感じていたヒロキさんは、【大手企業】を第一条件に求人を絞り込み、約50社に応募した。旅行業界以外も何社か応募したが、それは自身の市場価値を確認するため。あくまでこれまでの経験を活かせる旅行代理店を中心に応募し続けた。数多くの求人に応募するうちに、企業が求めている人材と自身の経験を接続できるようになり、応募書類作りのトレーニングにもなった。
面接の連絡が来たのは5社、うち2社は旅行代理店だった。いずれも、一部上場企業である。うち1社から早々に内定をもらったことで入社を決意。現在は、商品開発部が作成したツアーデータを自社ホームページにアップするためのシステム入力業務を中心に、一般的な事務業務にも携わっている。年収も400万円に戻った。
また、労働環境も改善した。前職ではサービス残業が多く、終電にも間に合わずサウナに泊まることもあったが、現在の職場はサービス残業は皆無。労働法に基づき残業代は支払われ、逆に残業しすぎないように指導されている。
「労働時間が管理されているところは上場企業らしいいい部分ですね。旅行業界は景気に左右されがちですが、今はこの落ち着いた環境で生活を安定させたいです」。
転職活動を振り返って
これまで培ってきた長年の経験を活かして、同業種で規模の大きい企業に転職を成功させたヒロキさん。別の業界へも応募して人材の市場価値を確認しつつ、短期間に50社にも及ぶ応募で採用に結びついた。このことから、市場価値を把握し条件に合った企業に一社でも多くアプローチするかが、転職成功の本道ではないだろうか。
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