【体験談】憧れだった出版社の企画編集。女性としてのキャリアを考慮し大学職員に転職
ユカさん(仮名):31歳 企画編集→大学職員 |
仕事内容は満足だが将来が不安。今の環境では家庭との両立ができない
「小さいころから出版社で働きたいという夢がありました」というユカさんは、大学院卒業後に学校教科書や法律などを専門とする出版社に入社し企画編集の部署に配属された。専門書を作る仕事は地道な作業が中心だったが、憧れていた業界だったため仕事にやりがいもあり後悔は全くなかった。
仕事の内容自体は満足している一方で、入社時とは状況が変わっていることも感じていた。業界全体が厳しくなっていく中で、自社の置かれている環境も同様に苦しく、社内方針は目まぐるしく変わっていく。企画は出し続けなければならないがことごとく却下され、再提案を作成していると雑務はどんどん増えていく。残業は22時までと決められていたので、必然的に持ち帰り業務が多くなり土日も仕事漬けだった。プライベートが皆無の状況で、会社の業績も芳しくない。「自分は定年までこの会社で働けるのだろうか?」と不安は増すばかりだった。
「憧れていた女性の先輩がいたのですが、小さいお子さんがいて、よく早退や欠勤をしていました。出勤できなかった分の膨大な仕事を持ち帰っていた結果、とうとう体調を崩してしまったんです。」
自分にはそこまで頑張れる自信がない。今の会社では結婚して出産を迎えた時に、仕事との両立は無理だと判断し、30歳を迎える前に転職することを決意した。
業界は違うが、大学に関する知識や経験を買われて転職を果たす
「前の会社は、大学の講義用の教科書の出版も手がけており、著者である大学の先生と接する機会が多く、大学という組織が身近だったんです。転職先で実際に働いている友人からも『給料が安定しているし勤務時間も定時、福利厚生も整っているからあなたの不満は全部解決できる』とアドバイスをもらっていました。」
未経験ではあったものの、大学に関係のある前職経験を買われて大学職員への転職を果たした。給与もアップし、残業もほぼゼロ。土日は完全に休めるようになった。
「前職では個人完結型の業務が多く、何かあったときに一人に責任が集中する重圧がありましたが、今はチームで動いているのでトラブルがあってもカバーし合えます。全体に穏やかな人が多く、人間関係も良い。異動も多い職場ですが、新しい環境になっても、さほど心配はしていません。何よりも組織として産休、育休、復職など女性のライフイベントに備えた体制が整っているので、5年、10年先もここで働いていると思います。」
転職活動を振り返って
出産しても仕事を続けたい女性の場合、復帰後に家庭と仕事の両立ができるかどうかが大きな課題になる。憧れて入った業界で仕事には満足できても、このバランスが取れないとワークライフバランスは実現できない。業界に固執することなく、これまで培ってきた経験を活かして働きやすい職場を探したことで、今後も安定して働ける環境を手にしたのでは。女性活用の機運が高まっている今、企業側も女性が働きやすい環境整備を進めている。結婚・出産しても長く働きたい方は、転職先の企業が制度を持っているかどうか、また、実際に活用できているかどうかを事前に調べることをお勧めしたい。
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