第二新卒の転職に活かせるおすすめ本6選
厳密な定義はありませんが、第二新卒とは一般的に新卒入社して勤続3年未満の求職者のこと。数年とはいえ社会に出たことで、さまざまな悩みや不安にぶつかることでしょう。
そんな人たちの心のモヤモヤを解消し、人生の糧となる本を、ビジネス書を専門に扱う天狼書店Esola池袋店の永井盛司さんにセレクトしていただきました。
プロフィール
天狼院書店 Esola池袋店STYLE for Biz
店長 永井 聖司さん
新卒で人材・出版企業に入社し、7年間勤務。当時から天狼院書店をよく利用し、イベントにも参加するなどして社長や書店の雰囲気を知っていたことから、2018年に転職。都内3店舗にて、書店やカフェでの接客、イベントの企画・運営などに携わり、2020年1月よりEsola池袋店店長となる。店に入荷した新刊のビジネス書で気になるものや自分が好きなアート本などは必ず読んでおく。
「就職活動で失敗した」と後悔している人へ
『このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む転職の思考法』
出版社:ダイヤモンド社
今のつらい状況から逃げたい一心で漠然と転職してしまい、後悔している人に役立つ1冊です。
著者が説いているのは、「転職に必要なのは、情報を判断するための思考軸である」ということ。「自分のマーケットバリューを測るための9の質問」や「会社選びの3つの基準」など、転職に役立つヒントが簡潔にまとめられています。
将来に漠然と不安を感じている30歳男性が主人公となって話が展開していくので、スッと頭に入ってくると思います。この本を読むと「転職とはどういうものなのか」がわかり、転職に対する考え方が変わるかもしれません。
ちなみに、私がこの本を読んだのは、天狼院書店の面接に向かう新幹線の中。私自身も、転職に対する考え方をこの本に教えてもらいました。
『自分の小さな「箱」から脱出する方法 人間関係のパターンを変えれば、うまくいく!』
出版社:大和書房
人間関係のいざこざは、仕事がイヤになる(=転職したくなる)要因の1つでしょう。この本は、仕事だけでなく日常の生活においても大切な人間関係について、「自分の考え方をどのようにして変えていけばいいのか」を、小さな箱から脱出する方法になぞらえて紹介しています。
人間関係がうまくいかないとき、「○○さんが悪いからだ」と相手のせいにしてしまった場合、実はその原因は自己欺瞞にあり、自分の考え方が変われば良好な人間関係を築けるという内容です。
自分の心の持ちようで職場の人間関係がよくなるということや、無自覚なまま転職を重ねてもいい人間関係には巡り合えないということに気づかせてくれるのではないでしょうか。全体の構成がストーリー調なので読みやすいと思います。
2006年に発売され、世界中で150万部も読まれているロングセラー本というのも納得です。
「社会に貢献したい」と考えている人へ
『ニュータイプの時代 新時代を生き抜く24の思考・行動様式』
出版社:ダイヤモンド社
実際に社会貢献活動に携わっている人の本を紹介することも考えたのですが、将来的に社会貢献をしたいと考えるのなら、まずは「これからの時代はどう変わっていくのか?」を理解することが大切だろうと考え、チョイスしました。
この本は、これからの新時代に求められる思考・行動様式を、オールドタイプ(旧型の価値観)からニュータイプ(新型の価値観)へのシフトという形で紹介しています。
山口さんの著書に通底しているのは、「これからは問いの時代になる」ということ。社会貢献活動においても、答えを見つける(オールドタイプ)ではなく、問題を探す(ニュータイプ)ことが大切になっていくのでは…という気がしています。
『投資家が「お金」よりも大切にしていること』
出版社:講談社
「自分の仕事は世の中の役に立っているような気がしない」と悩む若手ビジネスマンは多いようですね。この本には、「消費することは社会貢献であり、社会を創造することだ」と書かれていて、生きていること自体が社会貢献になっていることに気づかせてくれます。
また、「世の中すべての会社や仕事には、大きな価値がある」とも綴られているので、会社員として働くことの価値についても再確認できそうです。
私にとって特に印象的だったのは、「清貧ではなく、清豊を目指すべきだ」という発想です。日本には「金もうけ=悪」というイメージがありますが、NGOやボランティアなどの社会貢献活動も清貧だけでは存続できないので、やはりお金は不可欠です。
「お金とはどういうものなのか」という本質を知ることで、会社や仕事、社会貢献に対する考え方や変わり、視野が開けることでしょう。
「本当にやりたいことが見つからない」と感じている人へ
『直感と論理をつなぐ思考法 VISION DRIVEN』
出版社:ダイヤモンド社
「自分の妄想(ビジョン)をどうやって現実化していくか」について書かれていて、率直に「すごいな」という読後感を持ちました。
妄想は、自分のやりたいことや夢に置き換えて考えるとわかりやすいでしょう。「やりたいことが見つからない」と悩む友人に、著者は「1冊のノートを買って、毎朝15分ノートを書くためだけの予定を入れること」をアドバイスします。
1冊のノート(=空間的な余白)とノートを書くためだけの予定(=時間的な余白)を確保して自分の感情や妄想を書き出したり、好きな画像を6~10個集めて偏愛コラージュをつくったりと、手を動かして考えながら妄想を視覚化し、現実化していく方法が紹介されています。
「やりたいことが見つからない」とただ悩み続けていても、何も解決しません。最初の一歩を踏み出すために、この本に書かれている思考法を試してみるのもいいと思います。
『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう ストレングス・ファインダー2.0新版』
出版社:日本経済新聞出版社
2001年に出版され、アメリカや日本で読まれ続けているベストセラーの新版です。
この本がユニークなのは、巻末に「ストレングス・ファインダー2.0」というWebテストへのアクセスコードが付いていて、自分の「トップ5の資質(強味)」を診断できること(古本では使えない可能性が高いため新書の最新版を入手することをおすすめします)。本文には、活発性、共感性、慎重さ、戦略性、目標思考など34の資質について、具体的に紹介されています。
おすすめの読み方は、最初にWebテストで自分の5つの強みを確認してから、本文を読んでいくこと。そうすると、よりリアルに楽しめると思います。
私も実際に診断してみたのですが、思いもよらない資質を指摘されて驚きました。それからは、仕事のいろいろな場面で自分の強みを意識するようになりましたし、「この能力は、こんな仕事にも活かせるのでは」など、未来のキャリアにまで発想が及ぶようになりました。
自分の潜在的な強みを知ることは、「もっとほかに自分に合う仕事があるのでは…」という鬱々とした悩みから抜け出す手がかりになるのではないでしょうか。
まとめ
読書の魅力は、自分では思いつかないような発想やスキルを学べること。本に感化されて考え方や生き方が変わったり、精神の安定を得られたりすることもあります。
今回紹介した本は、一度読んだだけでは消化しきれない内容もあるかもしれません。ですが、1度ですべてを理解できなくてもいいのです。
天狼院おすすめの読書法は、気になった部分にアンダーラインを引く代わりに“ドッグイヤー(ページの角を折る)”すること。ドッグイヤーが多いほど本の厚みが増すので、本の太り具合が自分にとって重要な本かどうかのバロメーターになります。
1度読んで太った本は手元に置いて、折に触れて読み返してみるといいでしょう。
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