転職の面接にはどんなネクタイが良い?色や柄、結び方は?
面接で自分の個性をさりげなくアピールするには「ネクタイ」も重要なアイテムです。とはいえ、初めての転職活動ではどんなネクタイを選んだらよいのか悩ましいもの。
この記事では、株式会社ビジュアルコーチ 野勢まりこ氏にネクタイの選び方についてお伺いします。
アドバイザー
株式会社ビジュアルコーチ 代表取締役 野勢まりこ氏
2011年にイメージコンサルティングサロン「Visual Coach」を立ち上げ、イメージ戦略を活用した印象管理術を提唱。着こなし、メイク、マナー、コミュニケーションなどを通して外見だけでなく内面も輝くオンリーワンパーソン作りを得意とする。主にビジネスパーソン、経営者を中心にイメージアップのコンサルティング、ファッションコーディネート、企業研修なども行い、2014年にはファッションコンサル付き「オーダースーツサロンVisual Coach」も立ち上げる。
転職の面接におすすめのネクタイ
ネクタイの選び方によっては、面接で個性や入社意欲を伝えられることも。だからこそ基本的なマナーを理解して、ネクタイを上手に活用しましょう。
色
自分をどう見せたいかで、おすすめの色は変わってきます。色彩心理で考えると、ロジカルな人材を求める業界では寒色系を好み、エネルギッシュな人材を求める業界では赤系が好まれる傾向があり、相手と似ている要素があるほうがより好感度が持たれやすいとされます。希望する業界や職種、面接相手を意識した上で、色選びをするといいでしょう。
例えば、金融系や事務職など保守的な業界や職種、もしくは面接相手がどんな人がわからない場合は、聡明で誠実な印象を与える「ネイビー(青系)」がおすすめです。また、落ち着いた印象を与える「グレー系」の選択も悪くありません。ただし、グレーのネクタイをグレーのスーツに合わせるコーディネートは印象が薄くなる場合があり、避けたほうが無難です。
不動産系や営業職などの面接には、アクティブでエネルギッシュな印象を与える「赤系」がおすすめです。シックな赤系統の「えんじ」や「ボルドー」は、積極性やリーダーシップを感じさせる色。赤系の中でも「ビビットな赤」はインパクトが出過ぎてしまうので、面接では避けたほうがいいのでしょう。
サービス業の場合は「暖色系」がおすすめです。コミュニケーションカラーと言われる「黄色」は、親しみやすさや前向きでポジティブな印象を与え、赤と黄色の中間色「オレンジ」は、アクティブで人当たりのよさを感じさせる色だと言われています。
企業にもよりますが、面接は複数回行われるのが一般的です。そのため、人事担当との一次面接ではベーシックな「ネイビー」を、役員との二次面接では応募先企業の「コーポレートカラー」や「イメージカラー」を取り入れて志望意欲を伝えるという方法もあります。
また、黒や白といった冠婚葬祭を想起させる色は、面接の場には適していないため避けた方がいいでしょう。
柄
ネクタイの柄には、「ソリッド(無地)」「小紋柄」「ドット」「レジメンタル(ストライプ)」などの種類があります。
中でも「小紋柄」は、トレンドに左右されることなく、良識のある誠実な印象を与える柄だと言われています。小さな柄の色に応募先のコーポレートカラーを選ぶことで、さりげないアピールを演出することもできます。「熱意をアピールしたいけれど派手さは抑えたい」という時には、赤いネクタイでも落ち着いてみえる小紋柄を使用するのも一つです。
色をダイレクトに伝える「ソリッド(無地)」は、洗練された印象を与えるため、金融系などの面接におすすめです。アパレルやブライダル関係など、華やかで洗練された雰囲気を求められる業界には「ドット」を選ぶのも良いかと思います。例えば、ピンドット(細かい水玉)で青系のネクタイを身に着けることで、上品でおしゃれな印象を与えます。
商社系には、若々しさや行動力を感じさせる「レジメンタル(ストライプ)」がおすすめです。様々なタイプがありますが、ストライプの線が細め~標準、ピッチ(線の間隔)が広いタイプを選ぶと、活動的で積極的な印象を与えます。より活動的に見せたい時は、ストライプに赤色が入っているものもおすすめです。線が太くピッチが広いタイプは、カジュアルな印象ですがおしゃれ感があるため、アパレル系の面接に向いています。
また、線が細くピッチ幅も狭いタイプは行動力がある中でも落ち着いた印象を与えるため、事務系の職種の方にもおすすめです。その他、プリント柄やペイズリー柄はトレンドを追い過ぎた派手な印象を与えてしまいますので、面接の場にはそぐわないかもしれません。
幅
スーツの襟の幅とネクタイ下部の幅を合わせて選ぶとバランスのよい着こなしになります。一般に7.5cm〜8cm幅のネクタイがベター。極端に細いタイや太いタイはファッション性が高いので避けるのが無難です。
素材
一般的なネクタイの素材は「シルク」と「ポリエステル」ですが、ポリエステルにはその光沢感から品質の低さを感じさせてしまうため、転職活動の場ではシルク素材の上質なものを選びましょう。アパレル系の面接の場合ならば、麻(リネン)やコットンなど、素材感をプラスしたネクタイでおしゃれ度をアピールする方法もあります。
ネクタイピン
基本的には付けなくても問題はありません。ブライダルなど、華やかさが求められるような業界であれば、さりげなくファッション性をアピールするためにネクタイピンを利用するのは悪くないでしょう。ネクタイピンを付ける場合は、シルバー単色のクリップ式など、できるだけ装飾の少ないシンプルなものを選ぶようにしましょう。
ネクタイの結び方
ネクタイの結び方には、「プレーンノット」「セミ・ウインザーノット」「ウインザーノット」などがあります。「プレーンノット」は、結び目が小さいのが特徴で、初めてネクタイを着ける方にも簡単な結び方です。
「ウインザーノット」は、結び目が大きく正三角形に近いのが特徴で、プレーンノットとウインザーノットの中間サイズが「セミ・ウインザーノット」です。この2つは、経験を積んできた転職者に向いているワンランク上の結び方。ネクタイに存在感が出て、印象を強めることに有効です。
ウインザーノットの結び方
結び方の選択は、上半身とのバランスを見極めるのがポイントです。顔や体格が大きめの人には、ボリュームのあるウインザーノットが好相性。スリムな人は、セミ・ウインザーノットとの相性がいいでしょう。
どちらも似合う体型であれば、アクティブな印象を与えたいならウインザーノット、スマートな雰囲気を作りたいならセミ・ウインザーノットなど、志望する企業や業界に合わせる選び方もあります。
ネクタイを結ぶ際は、結び目の下に入る「ディンプル」というくぼみを作れるよう意識するといいでしょう。首周りに立体感が出て、品が良く、スマートに見える効果があります。長さは、ネクタイの先端がベルトのバックル部分につくくらいで調整を。短すぎても長すぎてもバランスが悪く見えるので気をつけましょう。
清潔感にも気を付けましょう
ネクタイを身につける際は、清潔感にも気を付けましょう。食べこぼしなどで汚れていたら即クリーニングへ。長く使っていて表面が毛羽立っているネクタイは、この機会に新調するのも手です。面接当日に慌てることがないよう、あらかじめ余裕を持ってチェックしておきましょう。
まとめ
ネクタイ1本で印象が左右されることがあります。面接で身につけるネクタイは戦略を持って選ぶのがベターですが、面接官がどのような方かわからない場合や、色選びに迷ってしまうという方は、誠実な印象を与えるビジネスカラーのネイビーを活用するのがおすすめです。先々の面接ではどんな印象を作りたいかを意識して色や柄を選ぶといいでしょう。
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