コールセンターに応募する際のアピールポイント・志望動機の書き方(未経験からの転職)

コールセンターのコミュニケーター職に応募するためのアピールポイントや志望動機の書き方を業界未経験者向けに解説。
採用担当者が求めるスキルや見ているポイントを紹介し、未経験からコールセンターのコミュニケーターに転職したい場合の職務経歴書の書き方を、スキルや経験のアピールの仕方と合わせて、組織人事コンサルティングSeguros代表コンサルタントの粟野友樹氏がアドバイスします。
目次
未経験者がコールセンター(コミュニケーター)を目指す場合にアピールすると良いスキル・経験
未経験者がコールセンターで働くコミュニケーターや電話オペレーター、カスタマーサポートを目指して転職する場合、どのようなスキルや経験をアピールするとよいのでしょうか。
コミュニケーターに求められるのは、聞き上手であることに加え、お客様への正確な情報提供力や、さまざまな要望やクレームへの対応力など多岐にわたるスキルが求められます。
特に、お客様に架電(相手に電話をかけること)し提案をするアウトバウンド業務では、提案力や行動力、達成意欲も大切です。
お客様からの問い合わせに対応するインバウンド業務では、継続力も必要です。
未経験からの挑戦では成長意欲も求められるでしょう。
職務経歴書を書く前に、これまでのキャリアを棚卸して、具体的にアピールできるエピソードがないか振り返ってみることをおすすめします。
一般的にコールセンター(コミュニケーター)に求められるスキル ・顧客対応能力 ・コミュニケーション力 ・正確性、スピード(処理能力) ・気配り・ホスピタリティ ・傾聴力 ・ストレス耐性 ・プレゼンテーション力 アウトバウンド業務で特に求められるスキル ・提案力 ・行動力 ・達成意欲 インバウンド業務で特に求められるスキル ・継続力 ・変化対応力、柔軟性 ・感情をコントロールする力 未経験からの挑戦で求められること ・成長意欲 |
未経験から コールセンター(コミュニケーター)を目指す場合の職務経歴書の書き方
では、具体的に職務経歴書を書く際に注意したいポイントを見ていきましょう。
ポイント1:顧客対応能力について書く
職種未経験でも、これまでの仕事で発揮したコミュニケーション能力や情報提供力、急なトラブルへの冷静な対応力などをアピールしましょう。
営業や接客経験がある人は、顧客対応の具体的なエピソードも伝えましょう。
ポイント2:協調性を持って働く姿勢をアピールする
チームで業務を進めるコールセンターの仕事では、協調性が欠かせません。
未経験の場合は、「前職の営業事務で、必要となる資料を先回りして作成した」などのエピソードがあれば、相手のニーズをいち早く察知し、相手のために動ける力としてアピールになるでしょう。
ポイント3:処理能力を定量データで示す
未経験の場合は、経験してきた仕事の中での業務処理能力を示しましょう。
例えば、事務職の場合は書類の処理件数、接客業の場合は接客対応件数、営業職の場合は担当顧客社数などを入れるのも良いでしょう。
ポイント4:インバウンド(受電)業務を目指す場合は変化対応力が大事
インバウンドは、「受け身」の業務なので、どんな顧客からの、どのような問い合わせや要望に対応するかを選ぶことはできません。そのため、来たものに対する「柔軟性・変化対応力」は必要になるでしょう。
ポイント5:アウトバウンド業務を目指す場合は目標達成意欲が必要
架電する相手は、こちらが提案する商品やサービスに関心があるとは限らないため、「架電をし続けられるか」は大事なポイントになります。
これまでの異職種業務の中での「行動力、実行力、粘り強さ、ストレス耐性、達成意欲など」を示す、「目標達成に向けて行動しきった・やりきった」ことをアピールするといいでしょう。
未経験からコールセンター(コミュニケーター)を目指す場合の職務経歴書の自己PRのポイントと例文
ここからは、職務経歴書に自己PRを書く際のポイントを見ていきます。
採用担当者が見ているポイント
未経験者の採用で、企業側が見ているのは何らかの顧客対応経験の有無です。
そこから、気配りやホスピタリティ、傾聴力、プレゼン力、柔軟性などがあるかどうかを確認したいと考えています。
加えて、以下も大事なポイントです。
・PCスキル、スピード対応、正確性などの事務処理能力 ・組織内のルールやマニュアル、決まったルーティンを守れるかといった協調性 |
チームで動く仕事なので、過度に独自性を追求しないかどうかも気にするでしょう。
アウトバウンドの場合は、目標達成に向けた行動力もチェックしたいポイントになります。
コミュニケーター業務と親和性が高い経験をアピール
異業種から転職を目指す場合に、コミュニケーター業務と親和性が高いのは、営業や接客業などで培った経験やスキルです。
これらの職種での勤務経験がある人は、自己PR欄などで具体的なエピソードを記すといいでしょう。
書き方のポイント
自己PRの流れは、以下の4つのブロックを意識して書きましょう。
1.書き出し(結論を端的に) ↓ 2. 1を裏付けるエピソード ↓ 3.その成果 ↓ 4.締めの言葉 |
「自己PR例文【強み・キャリア別】書き方・テンプレート・面接での伝え方」も参考にしてください。
自己PR例文
私の強みは、相手に合わせたコミュニケーションによって、短時間でもスムーズに関係構築できることです。 これまでファミリー層が多く来店する郊外型の小売店で接客をしてきました。ご高齢のご夫婦から小さなお子様を連れた家族など、お客様のタイプに応じてお声がけのタイミングや話す際の言葉の選び方を意識したことで、多くのお客様との信頼関係を構築。来店のたびにご相談いただける常連のお客様を獲得することができ、現在は、3年連続で店舗内での指名率1位を獲得し続けています。 貴社に入社後は、この関係構築力を活かし、お客様からの相談により真摯に寄り添いたいと考えています。 |
未経験からコールセンター(コミュニケーター)を目指す場合の職務経歴書の志望動機のポイントと例文
次に、志望動機の書き方を、ポイントと例文で解説します。
採用担当者が見ているポイント
採用担当者が見ているポイントとして、次の3つが挙げられます。
1. 志望動機と転職理由に一貫性があるか 職務経歴書の内容は、一貫性が重要です。 例えば、販売経験者の応募者が、転職理由を「より自由度の高い働き方がしたい」としながらも、志望動機が「顧客の困りごとを解決する仕事をしたい」だとしたら、両者の間につながりが見いだせません。 なぜ未経験からコールセンターを目指したいのか。納得感を持って伝えるために、一貫性を意識しましょう。 2. 仕事内容の理解ができているか コールセンター業務と一言でいっても、インバウンドなのか、アウトバウンドなのか、その両方あるのかで、求められるスキルは異なってきます。 扱う商品サービスが何か、顧客層は個人か法人かなど、仕事内容をきちんと理解しているかは、採用担当者がチェックしたいポイントになります。 3. これまでの経験スキルをコールセンター業務でどのように活かすかイメージできているか 仕事内容を理解した上で、これまでの経験をどのように活かすのか。エピソードや数字などを用いて具体的に伝えられるかどうかも大事なポイントです。 |
書き方のポイント
志望動機の書き方は、ほかの職種と同じように、次の3つを伝えます。
1. 応募企業を選んだ理由 2. 活かせる経験・スキル 3. 入社後に実現したいこと |
経験やスキルは、異業種の採用担当者でもイメージしやすいように、具体的な数字や固有名詞などを入れてまとめましょう。
「【例文付き】志望動機の書き出し・締めくくりの書き方とは?」も参考にしてください。
志望動機例文
貴社を志望した理由は、コールセンター未経験者への様々な研修やフォロー体制があり、長く腰を落ち着けて働き、スキルアップできる環境があると考えたからです。 前職では、携帯ショップの販売員として、様々な年齢層や属性の顧客を1日平均◯名対応しました。顧客満足度の向上と顧客クレームを防止するため、定期的なロープレを徹底。顧客へ提案内容がよりしっかり伝わるように、マニュアル文面をさらに噛み砕いた説明を心がけ、顧客にストレスを与えないように努力してきました。これらの経験は、貴社(御社)の受電対応をする顧客層や業務量、間違いがあってはならない業務内容に活かせると考えています。 未経験なので、まずは研修で業務内容をしっかり覚え、できるだけ早く独り立ちすることが目標です。長く働いて正社員登用制度に挑戦し、正社員やリーダーポジションを目指したいです。 |
未経験からコールセンター(コミュニケーター)を目指す場合の注意点
未経験の場合は、仕事のイメージが先行し、入社後に理想と現実のギャップが大きくなるケースが少なくありません。
ギャップをできるだけ少なくできるように、企業・仕事研究を深めたり、面接を通じて疑問点を確認したりと、事前の情報収集が大切です。
確認したいポイントには次の5つがあります。
1. 仕事内容 アウトバウンドかインバウンドか、両方あるのであれば双方の割合、ノルマの有無を確認しましょう。電話対応・PCスキルが苦にならないかも大事なポイントです。 2. 扱う商品・サービス コールセンター業務では、商品・サービスについて、顧客への正確な情報提供が求められます。内容を覚えられそうかどうか、興味関心があるかなどを見極めましょう。 3. 勤務形態 長く働く環境として、勤務時間帯、曜日、日数、服装の自由度なども見ておきましょう。 4. 受け入れ体制 未経験入社になるので、研修制度や研修期間、フォロー体制がどれくらいあるかは重要なポイントです。 5. キャリアパスや雇用形態 正社員・契約社員など、どの雇用形態で入社できるのか。非正社員の場合は、正社員登用制度の有無や、登用されたケースについても確認しておくといいでしょう。 |
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