「仕事に向いていない」と言われたときにすべきことは?【転職相談室】

仕事に向いていないと感じてしまう原因や理由を整理し、仕事の進め方を変える方法や、転職や異動についてどう考えると良いかを紹介します。
「この仕事が向いてないのではないか」と同僚に言われたことをきっかけに、転職するべきなのかと迷い始めた相談者の悩みに、組織人事コンサルタントの粟野友樹氏が答えます。
「この仕事に向いていない」と言われたら、転職した方がいい?(Kさん/営業/25歳)

<相談内容>
現在、営業として勤めています。新卒で入社した会社で1年ほどは様々な職種や部署で研修を行い、2年目に法人営業部に配属されました。
今は3年目になりますが、営業成績はあまり良い方とは言えません。毎月の営業目標は、達成できる時もありますが、達成できない時の方が多いです。
お客様の課題を聞いたり、関係構築をしたりするのは好きなのですが、それをいまいち営業成績につながられていないような気がします。
同期入社の同僚に、「この仕事が向いてないのではないか」と言われたことをきっかけに、自分でもそんな気がして仕事に集中できなくなっています。
仕事が向いていないというのは具体的にはどんな原因が考えられるのでしょうか?
また、このような状況では転職を考えた方がいいのでしょうか?
まずは「仕事に向いていない」と感じる原因や理由を整理しよう
▶アドバイザー
同僚に指摘されたことをきっかけに、自分自身でも仕事に向いていないと感じるようになったとのことですね。
ではまずは、そのように感じてしまう原因や理由がどこにあるのかを整理してみましょう。
▶相談者
はい、お願いします。
▶アドバイザー
仕事に向いていないと感じてしまう原因には、以下の5つが考えられます。
- 成果が出ない
- 成長実感が持てない
- モチベーションが高まらない
- 「べき論」で仕事をしている
- 人間関係・環境や働き方が合わない
▶相談者
なるほど。それぞれについて、詳しく知りたいです。
1. 成果が出ない
▶アドバイザー
目標達成ができない状況では、「この仕事には向いていないのかも」と感じてしまいがちです。
自分では成長している、努力をしていると思っていても、目標達成ができない・成果が出ないという状況は、客観的に見ると周囲の要求水準に達していないと捉えることもできるからです。
目標に対して未達成の状況が続くと、昇進や昇格をしづらくなり、希望する仕事を担当できるチャンスも限られてしまうので、余計に仕事に向いていないという気持ちが加速してしまうこともあるでしょう。
2. 成長実感が持てない
▶アドバイザー
経験年数や経験値に応じたスキルが身につかないなど、成長実感が持てない場合も、仕事に向いていないと感じがちです。
同様に、後輩や同期、中途入社してきた他の社員は大きな仕事を任されたり、別の部署に引き抜かれて異動をしたりしているのに、自分は同じ仕事を繰り返しているなど、他者と比べて変化に乏しい状況が続く場合も、同じように感じがちです。
また、同じようなミスを繰り返し、改善しようとしても良くならない時などは、自分だけではなく、他の人から見ても「この仕事に向いていないのではないか」と思いやすくなるかもしれません。
3. モチベーションが高まらない
▶アドバイザー
その仕事をするやる気が出ないなど、モチベーションが高まらない場合も「この仕事は自分には向いていない」と感じがちです。
やりたい仕事だと思えない場合は、挑戦意欲や学習意欲が湧きづらく、同僚や上司からのアドバイスや指摘を活かそうと思えないケースも珍しくありません。
そうなると成果を出しづらくなり、結果としてさらに「向いていない」という気持ちを加速させかねません。
4. 「べき論」で仕事をしている
▶アドバイザー
「上司に指示されたから、(やりたくないけど)やらなくてはいけない」など、外発的な動機づけだけで働いている場合も、「この仕事は向いていないな」と感じやすくなります。
責任感や義務感だけで働いていると、仕事の面白みを感じづらいので、一時的には成果は出せても継続しづらいという面もあります。
こういったケースでは、本音や本心では違和感があるにも関わらず、「キャリアアップのためにはやるべきだ」「周囲が期待してくれているからやるべきだ」と、無理をしがちで、結果としてストレスや不満が溜まり、体調を崩すことにも繋がりかねません。
5. 人間関係・環境や働き方が合わない
▶アドバイザー
自分が得意な働き方ができない場合、パフォーマンスを発揮しやすい環境ではない場合も、仕事に向いていないと感じがちです。
これは例えば、1つの事柄に集中して取り組むことが得意な人が、マルチタスクを求められる環境で働いていたり、時間をかけて品質を高めたい人が、時間内で効率的に仕事をこなすことを求められる環境で働いていたりなどの状況が考えられます。
仕事の進め方が周囲とずれていると、社内外の関係者と良好な人間関係を構築しづらくなるので、コミュニケーションがうまく取れずに衝突したり、成果が出しづらくなったりして、「向いていない」という気持ちはますます加速しかねません。
「仕事に向いていない」と言われた時の対処法
▶相談者
仕事に向いていないと感じる理由を整理してもらったおかげで、今の自分の状況を客観的に捉えることできました。
今の私は、「成果が出ない」状況に加えて、「環境や働き方が合わない」状況なんだと思います。
今の営業現場は、多くの顧客を抱えていて、1社1社にあまり時間をかけずに受注数を伸ばすことを求められているのですが、私は1社ごとに時間をかけて提案をしているので、同僚からすると効率が悪いように見えているんだと思いました。
▶アドバイザー
Kさんは、お客様の課題を聞いたり、関係構築をしたりすることが得意なようですね。
▶相談者
そうですね。確かに時間はかかりますが、顧客課題を深く確認しているので、長期的なプロジェクトの受注件数は同僚に比べても多く、一件あたりの受注額も大きいんです。
でも受注まで時間かかかるので、毎月の目標額に対しては未達成になってしまうんですよね。
どうしたらいいんでしょうか。
▶アドバイザー
一般的に「仕事に向いていない」と言われたり、自分でそう感じたりした時の対処法は以下の2つのどちらかでしょう。
- 自分の仕事のやり方を改善する
- 転職や異動をして環境を変える
1. 自分の仕事のやり方を改善する
▶アドバイザー
自分の仕事のやり方を改善する場合には、「うまく仕事をしている人に話を聞いて真似する」「上司と面談をして、自分に足りないことは何かを具体的に確認して目標設定をする」ことが有効です。
▶相談者
うまく仕事をしている人に話を聞いて真似する、というのはなんとなく分かります。
上司と面談するというのは、具体的にどういうことをすればいいのでしょうか。
▶アドバイザー
上司との面談では、自分に足りていないことを正確に把握し、それを補うためのスモールステップを上司と握るようにしましょう。
小さな共通目標を立ててそれを達成していけば、自分も周囲も成長実感を持つことができます。
▶相談者
なるほど。確かに自分の得意なことを活かしながら、毎月の目標達成もできるような仕事の進め方を覚えれば、すごくステップアップできそうな気がします。
▶アドバイザー
さらに、上司と面談をする中で「もっと自分の得意を伸ばしたい」という話もできるかもしれません。
場合によっては、上司がKさんの得意な顧客課題の確認力や関係構築力に価値を感じて、その強みを活かせるように目標やミッションの見直しをしてくれる可能性もゼロではありません。
▶相談者
自分の強みを周りに認めてもらうことができるかもしれないということですね。
▶アドバイザー
その通りです。
ただし、理想通りにはいかないケースもあるので、その場合は、転職や異動をして環境を変えてみるのも良いでしょう。
2. 転職や異動をして環境を変える
▶アドバイザー
例えばKさんのように、自分の得意な仕事の進め方が組織のやり方とは異なる場合は、転職や異動によって環境を変えるのも一つの手でしょう。
▶相談者
自分の強みをより発揮できる環境を求めるということですね。
▶アドバイザー
ただし、その場合は一時的な感情に流されていないか確認することも大事です。
例えば、「本当に向いていないのか」「よりパフォーマンスを発揮しやすい環境が存在するのか」をキャリアアドバイザーなど第三者との対話で冷静に判断する機会を持つと良いでしょう。
▶相談者
同僚から「この仕事に向いていない」と言われたという理由だけで、転職や異動をしない方がいいということですね。
▶アドバイザー
そうですね。仕事で思うような成果が出せずに落ち込むことは誰しもあるはずです。
もしかしたらそれは、更なる成長のために必要な、一時的な停滞かもしれません。
転職活動も部署異動も、新しい環境に馴染むためにはそれなりの苦労があるので、他人に言われたからという動機だけで環境を変えると、新しい環境で辛いことがあった時に「こんなはずじゃなかった」と後悔しかねません。
▶相談者
確かにその通りですね。
転職や異動を希望する場合は、それによって何をしたいのかをもっとハッキリさせておく必要がありそうですね。
▶アドバイザー
その通りです。そのためには、自分がどんなキャリアを歩みたいのかビジョンを持つことが大切です。
▶相談者
わかりました。ただ漠然と「仕事に向いていないのかも」とモヤモヤしていた気持ちを、冷静に分析することができました。
キャリアビジョンを明確にした上で、まずは上司と面談をしてみようと思います。今日はありがとうございました。
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