履歴書写真の撮り方|自撮り・スピード写真の撮影のコツとサイズ・服装・背景

履歴書の写真サイズや撮影期限、背景色などの基本ルールに加えて、好印象を与える服装やメイクのポイントなどを組織人事コンサルティングSegurosの粟野友樹氏が解説。
写真館、証明写真機、スマートフォンによる自撮りなど、撮影方法別のメリット・デメリットを解説し、写真うつりを良くするためのコツも紹介しています。
証明写真は、転職活動の書類選考において応募者の印象を左右する要素のひとつです。しっかりとポイントを押さえてから撮影に臨みましょう。
目次
履歴書の顔写真の役割
履歴書は、人事や面接担当者が最初に目にする書類です。特に、採用担当者は以下の点を確認しているケースが多いです。
- ビジネスマナーのある人か(履歴書に相応しい写真を貼っているか)
- 身だしなみに清潔感があるか
- 表情などから感じられる人柄や雰囲気はどうか
履歴書の顔写真の基本ルール
まずは、履歴書の顔写真で押さえておきたいポイントをチェックしていきましょう。

項目 | 基本ルール |
---|---|
撮影期限 | 3ヶ月以内が目安 |
サイズ | 「縦4cm × 横3cm」または「縦横比4:3」が一般的 →詳細は「履歴書 写真 サイズ」記事を参照ください |
背景 | 無地(白・青・グレー) |
服装 | ジャケットやシャツなど、ビジネスシーンに沿ったものを着用 |
撮影方法 | OK:写真館、スピード証明写真、スマートフォンでの自撮り NG:スナップ写真や過去の写真の切り抜き |
データで提出 | JPEGまたはPNGなどの画像データ形式を所定の位置に配置する |
紙で提出 | 写真の裏面に氏名を書いて糊づけする |
履歴書の顔写真のOK例・NG例
履歴書の顔写真は、写り方や表情、髪型など、見た目によって印象が変わります。OK例とNG例を参考にしながら、服装や背景にも気を配って、好印象につながる写真を撮れるといいでしょう。
履歴書の顔写真OK例
・清潔感のある服装である(スーツ+派手でないシャツ、スーツ+ネクタイなど) ・自然な笑顔で写っている ・髪型が整っている ・無地の背景である(白・青・グレーなど) |


履歴書の顔写真NG例
NGポイント



または、視線が正面ではない


転職活動の履歴書写真で清潔感を出す方法
履歴書の写真でより良い印象を与えられるように、服装や髪型、姿勢、表情のポイントと撮影時のテクニックを解説します。
服装
- スーツやジャケットを着用(スーツの場合はネクタイ着用)
- シャツは派手な色やストライプ柄などを避け、第一ボタンを留める
- アクセサリーは控えめorなし
ジャストサイズの服を選びましょう。 ネクタイやシャツの中心線をそろえると、清潔感が増し、だらしない印象になりづらくなります。 |
髪型
- 前髪で目が隠れないようにカットするかピンで止める、整髪剤などで整える
- 髪が長い人は後ろで一つにまとめる
耳を出すような髪型にしておくと全体的にスッキリとして清潔感を出しやすくなります。 |
メイク
- 派手な色や濃い色のアイメイクなどは避ける
- 清潔感のあるナチュラルメイクを心がける
撮影前にあぶらとり紙でテカリを抑えておくと自然な肌うつりになります。 |
表情
- 軽く顎を引く
- 口角を上げて口を閉じてほほ笑む
- 歯を出して笑わない
- 眼鏡をかけている人は瞳がくっきりと映るようにレンズを拭く
撮影前に、一度大きく口を開けて笑顔を作ってから、口を軽く閉じると自然な表情や口角になりやすくなります。 |
姿勢・座り方
- 背筋を伸ばす
- 左右の肩の位置が同じ高さになるように座る
水平に座っているつもりでも、普段のクセで肩の位置がずれてしまうこともあります。 事前に鏡の前で自分の座りクセを確認しておきましょう。 |
撮影方法別のメリットとデメリット(写真館・証明写真機・スマホでの自撮り)
履歴書用の写真を撮影する方法として、「写真館」「証明写真機(スピード写真)」「スマートフォンのカメラやアプリを利用した自撮り」の3つが考えられます。それぞれの撮影方法の特徴やメリット・デメリットを比較し、どこで撮影するのがおすすめかをケース別にまとめました。
写真館・証明写真機・自撮りを一覧で比較
撮影方法 | 写真館 | 証明写真機 (スピード写真) | 自撮り (スマホカメラ+アプリ ) |
---|---|---|---|
品質 | ◎ | 〇 | △ |
料金 | 2,000~10,000円程度 ※1万円前後の設定が一般的 | 800円〜1,000円程度 | コンビニで印刷した場合 200円程度 |
仕上がり時間 | 即日〜数日 (1時間前後が多い) | 即時 (10分前後が多い) | 即時 (慣れているかどうかで変動) |
メリット | – 表情・姿勢についてプロの指導が受けられる – データがもらえるので焼き増しが簡単 | – 手軽・早い – 簡単なポイント指導がある – 駅前やコンビニなどに設置されており、街中で手軽に撮影できる – データをダウンロードできる証明写真機を利用すると、次回以降の準備が楽になる | – 安い – 何度でも撮り直せる – 背景加工やサイズ調整ができる – コンビニなど身近な場所でプリントアウトできる |
デメリット | – コストが高い – 写真館への移動を含め時間がかかる | – 表情・姿勢についての客観的なアドバイスはもらえない – 撮り直しできる回数が限られている | – 自撮りに慣れていないと余計に時間がかかってしまう – 自宅で撮影する場合、無地の背景の場所を確保するのが大変 – 表情・姿勢についての客観的なアドバイスはもらえない |
写真館での撮影がおすすめなケース
・プロの品質を求めたい ・髪型やメイク、表情などにアドバイスをもらいながら撮影したい ・履歴書の提出まで時間に余裕がある |
写真館で履歴書用の写真を撮影すると、時間もお金もかかりますが、表情や姿勢、メイクなどについてプロから指導を受けることができます。例えば「誠実な印象を伝えたい」「活発な雰囲気を表現したい」など、自分をどう見せたいのかを相談することもできるでしょう。
また、カメラマンと会話をしながら撮影をすることで、普段よりもリラックスした表情で写真に映ることができるかもしれません。
なお、基本的に撮影したデータをもらえるので、複数社に応募する際の焼き増しや、データでの履歴書作成などが手軽にできるのも大きなメリットの一つです。
証明写真機 (スピード写真)での撮影がおすすめなケース
・失敗なく手軽に済ませたい ・準備に時間をかけられない |
駅前やコンビニの近くなど、街中にある証明写真機(スピード写真)を利用することは、手軽に履歴書用の写真を用意したい人にとって良い方法の一つでしょう。
写真館での撮影のようにプロからの自分自身の見せ方などのアドバイスはありませんが、背景や照明を自分で整える必要がなく比較的短時間、かつ安価に撮影をすることができます。
証明写真機(スピード写真)は写真がプリントアウトされるものが一般的ですが、中には撮影データを別途ダウンロードできる機種もあります。ダウンロード可能な機種で撮影をしておけば、複数社に応募する際の焼き増しや、データでの履歴書作成なども楽に進めることができるでしょう。
自撮りでの撮影がおすすめなケース
・お金をかけずにコストを重視したい ・自撮りに慣れている ・近くに証明写真機や写真館がなく提出期限まで時間がない |
スマホのカメラ機能は高性能になっており、証明写真として十分に使うことができます。
近くに証明写真機や写真館がなく提出期限まで時間がない場合や、コスト重視で履歴書用の写真を用意したい場合などに使うのも良いでしょう。
ただし、背景やライティングなどは自分で行う必要があり、自撮りに慣れていない場合はやや手間がかかってしまうかもしれません。
また、加工については注意が必要です。実際の容姿と写真に相違が出るような加工は“証明写真”として機能しませんので、使わないようにしましょう。
撮影する時のコツ(写真館・証明写真機・スマホでの自撮り)
「写真館」「証明写真機(スピード写真)」「スマートフォンのカメラやアプリを利用した自撮り」で履歴書写真を用意する際の撮影時のコツを解説します。
写真館で証明写真を用意する時のコツ
▼写真館の選び方
- 希望職種に合わせたヘアメイクを行ってくれる写真館などもあるので事前にサービスを調べてから予約する
- 背景色やレタッチ(修正)などができるプランもあるため、予算感や希望に合致したものを選ぶ
▼撮影時
- どんな印象の写真にしたいかカメラマンに相談をする
- カメラマンにアドバイスをもらいながら、いろいろな表情に挑戦してみる
スピード写真機で証明写真をとるコツ
▼機械の選び方
- なるべくデータダウンロードできる機種を選ぶと次回以降の用意が楽
▼証明写真機内での準備
- 背景は白や青、グレーを選ぶ(ピンクなどは避けたほうが無難)
- 白い紙やハンカチを膝の上に置き、レフ版代わりにして顔の下から光を反射させる
- カメラのレンズを拭いておく
▼撮影時
- カーテンをしっかり閉めて外の光の影響を最小限にする
- 慌てずに済むように、髪型や服装の乱れを整えて、表情の練習をしてからお金を投入する
- 顔を所定の位置に収めようとした時に姿勢が悪くならないように椅子の高さをきっちり調整する
スマホで証明写真を自撮りするコツ
スマホのカメラ機能を使って、履歴書の証明写真を用意する場合は、次の点を意識しながら準備しましょう。
▼場所や背景の準備
- 照明には蛍光灯を使い、白い紙やハンカチをレフ版代わりにして顔の下から光を反射させる
- 背景は白い壁(青やグレーも可)を使用する
▼撮影時
- カメラのレンズを拭いておく
- できるだけ高画質モードに設定し、インカメラよりアウトカメラを使用
- 傾きや手ブレ防止のために、三脚などでカメラを固定する
- 撮影時はタイマーで自撮りするか、他人に撮ってもらうとよい
▼してはいけないこと
- 過度な美肌フィルターや小顔化、目の拡大などの加工はNG
履歴書の写真についてよくある質問
Q. プリントされた証明写真をメール提出用にデータ化するにはどうすれば良いですか?
既にプリントされている証明写真をデータ化するには、以下のような方法があります。
- 写真屋でデータ化してもらう
- コンビニなどにあるマルチコピー機でスキャンをする
- データ化できるスマートフォンアプリを利用する
- 自宅のスキャナーなどでデータを読み取る
Q. 写真は何ヶ月以内に撮影したものが適切ですか?
現在の自分の姿を証明するものですので、3ヶ月以内を目安にしてください。
Q. どの方法で撮るのがベストなのでしょうか?
予算や時間をどれくらいかけられるかによって異なります。
「履歴書写真の撮影方法3選とメリット・デメリット」を参考に、状況や目的に合わせていずれかの方法を選んでみてください。
Q. アプリで撮った写真でも問題ありませんか?
問題なく使用できます。
ただ、解像度が荒かったり、過剰に加工されていたりする写真は使えません。
Q. 服装や髪型はどこまで気をつけるべきでしょうか?
履歴書の写真では、面接時と同じく清潔感のある印象を心がけましょう。
面接で身だしなみに気を配るのと同様に、履歴書の写真でも相手に不快感を与えないことが大切です。
Q. データで提出する場合の形式は?
特に指定がなければJPEGまたはPNGファイルを選択しましょう。
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