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40代が抱えがちなキャリアの悩みとは?どう対処したらいい?

スマホで話す男性任される業務範囲への戸惑いや、マネジメントを任されて生じる葛藤、ライフイベントによる心境の変化など、40代だからこそ抱えるキャリアの悩みはさまざまです。

実際の求職者の声をもとに、どう対処すれば良いのか、組織人事コンサルタントの粟野友樹さんにお伺いしました。

アドバイザー 粟野友樹
アドバイザー 粟野友樹

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

40代が抱えがちなキャリアの悩みと対処法とは

仕事内容やポジションの変化などを機に、これからのキャリアをじっくり考え直したり、現状を振り返ったりすることも多くなる40代。

この世代はどんな悩みを抱えがちで、その悩みはどう捉えて行動すると良いのか。具体的な求職者の声とともにご紹介していきます。

ケース① 時代や環境の変化に追い付いていけないと悩む

▼大手総合情報サービスに新卒で入り、営業一筋20年のキャリアを持つIさんの場合

「自社商品が強いため、現状はお客様にセオリー通りの提案をすれば問題なく継続受注が決まっています。

このままの営業スタイルで40代以降も通用すると考えてきましたが、会社からは“学び直し・リカレント教育”を求められ、プログラミングやデータ分析、プレゼンテーションなどの研修受講を勧められています。

20代の頃にたくさんの試行錯誤を重ねて、ようやく安定して成果を出せる方法に辿り着いたのに…とやる気が出ません。

20代の若手は学びに熱心で、どんどん仕事に生かしている姿を見て、焦るばかり。20年前から変わらない営業スタイルではもう通用しないということでしょうか」(Iさん)

【考え方と対処法】

あと20年、長ければ30年間を、会社の戦力として働き続けるには、どうするのが良いかを考えてみましょう。

1、2年の変化も目まぐるしい昨今なので、ニーズに応じて、新しいスキルや営業スタイルを身に着けた方がいい…とあなた自身も本当は気がついているのではないでしょうか。

「どうしても自分の営業スタイルを貫きたい」ということでしたら、そのスタイルを生かせる業界、企業はどこかを考えてみると良いですよ。

ケース② 親の介護など家庭環境の変化を機に働き方に悩む

▼大手金融会社の営業・総務・支店管理職を務めるTさんの場合

「会社の異動転勤が多く、3年~5年ごとに全国各地を転勤しています。現在は、家族は東京、自分は四国で単身赴任です。

子どもの学校や実家もあるので、一緒に転勤はできず、子育ては妻任せ。月に1~2回戻る程度なので、子どもの成長を見ることができず、妻の負担が増えていくことにも申し訳ない気持ちが増していきます。

これまでは、しっかり昇進昇給し、家族の生活を支えることが大事だと思っていましたが、この生活をこのまま続けていって良いのか、疑問に感じ始めています」(Tさん)

【考え方と対処法】

40代はライフイベントが増え、家族で決めなくてはいけないことにも変化が出てきます。

今後は子育てに加え、介護問題が出てくる方も多いでしょう。

昨今は、企業や社会全体として、仕事だけではない生活とのバランスを考慮したキャリア形成に意識が高まっています。

まずは、上司や人事などに相談し、家族と一緒に暮らす選択肢があるのかを模索してみては。

転勤を伴わない「エリア限定勤務」などの制度があれば、活用を検討するのも一つです。

難しい場合は、これまでの業務経験を生かし、転勤のない働き方ができる企業を探すのもいいと思います。

ケース③ 管理職に就くことを求められて悩む

▼人材系企業の営業職。現場が好きで管理職を拒んできたSさんの場合

「営業職が好きで、30代は現場で重宝がられていました。

結果を出していたので管理職にならないかと何度か打診もありましたが、お客様と向き合う現場が好きだと断ってきました。

ただ、ここ1~2年は後輩が管理職になり、若手も増えてきて、組織内で浮いているような気がします。

実際に、部長との人事面談で『マネジメントが嫌なら、ほかの部署に異動したいか』と聞かれるなど、このまま営業のプレイヤーで居続けるのは難しいのかなと不安になっています」(Sさん)

【考え方と対処法】

40代になると、管理職に就くか・就かないかといった悩みも増えてきます。

中には、ずっと現場の第一線にいたいのに、あまり興味のないマネジメントを任されそうで困るというケースも珍しくありません。

Sさんの場合は、例えば下記の様に、などさまざまな選択肢があるでしょう。

  • 部署異動して新しいキャリアを構築する
  • あくまで営業のプロとして新しい役割を定義し年下の管理職とうまくやっていく
  • 営業力を活かせる同業他社等に転職をする
  • 考え方を変えて管理職に挑戦してみる

まずは、なぜ現場が好きなのかを整理してみましょう。

例えば、顧客の課題解決をして喜ばれることに達成感を感じている場合は、課題解決の対象を顧客から部下に変えると捉えれば、考え方が変わりマネジメント職にも興味が湧くかもしれません。

そうでなくても、人材領域であれば、転職して成功報酬型のプレイヤーになり現場でやっていく方も多くいますよ。

ケース④ 出世競争でこのまま勝ち抜いていける気がしない

▼食品系メーカーで営業管理職に就くNさんの場合

「20代、30代は同期の中でも順調に昇進し、40代で少し遅れて課長になりました。

ただ、周りの課長陣は年齢が下の人も多く、部長にも年次が下で優秀な人がたくさんいます。この中から出世競争を勝ち抜いて部長、執行役員と上がっていける気がしません。

以前は、役職定年になってグループ会社に出向、転籍していく40代後半~50代の先輩方のことを、『出世に負けた、会社にしがみつく人たち』と見ていましたが、いざ自分がその年齢立場になると、暗澹たる気持ちになります」(Nさん)

【考え方と対処法】

まず、働く意義は人ぞれぞれです。出世競争が全てではありません。

自分が何のために働きたいのか、仕事をすることで叶えたいことは何なのかを自己分析してみると良いでしょう。

その上で、今のキャリアパスに不安を感じるようであれば、新しくスキルを学び直したり、社内への異動を働きかけてみたりすると良いでしょう。

現場志向が強ければ社内のプロフェッショナルコースに進むのもいいでしょうし、グループ会社への異動出向を自ら希望してもいい。

専門性を高めるためや新たなスキルを身に着けるために、社内の管理職向け研修やその他研修を受講利用するのも一つです。

異動で全く別の職種にチャレンジすると、思わぬパフォーマンス発揮につながることもあるので、まずは現職でどんな選択肢があるのかを確認するといいでしょう。

ケース⑤ マネジメントの仕方に悩む

▼ITベンチャー企業の営業管理職につくYさんの場合

「前職は指揮命令系統がトップダウンの、ピラミッド型組織でマネジメントをしていました。

自分が受けたマネジメントは、手取り足取り教わることなく自力でやり方を見出すというハードなものでしたが、負荷をかけられたからこその成長実感がありました。同じように、部下にもストレッチした目標を常に与えていました。

1年前にスタートアップ期のITベンチャーに転職し、これまでの成功体験に自信を持っていたのですが、社内サーベイで、部下からの評価が低いことを知りショックを受けています。

1on1を取り入れて、自分のやり方を理解してもらえるようコミュニケーションを増やしているのですが、求めているレベルが高すぎるのでしょうか」(Yさん)

【考え方と対処法】

スタートアップであれば20代のメンバーも多いでしょう。

現職に残るのであれば若手に合わせたマネジメントスタイルに変えるしかないと思います。

サーベイの結果を真摯に受け止め、管理職の同僚や上司に、どう改善すべきかアドバイスをもらってはいかがでしょうか。

メンバーとのコミュニケーションでは、反省点や改善点を素直に伝え「こうマネジメントしていきたいけれど、どうだろう」とメンバーからの意見をもらう“対話”が重要です。

あるいは、自分のスタイルが生かせるピラミッド型組織に転職するのも一つ

「成果を出すには自分のスタイルが一番だ」と確固たる信念があるのなら、そのスタイルに合う部下を採用・育成するのもいいと思います。

ただ、マッチする組織風土を選ぶことは大事になるでしょう。

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40代のキャリア構築はどう考えるとうまくいく?

ここまでケースごとの対処法をお伝えしましたが、40代のキャリア構築に共通するポイントを4つの視点で解説します。

ポイント① アンラーニング

アンラーニングとは、「いったん学んだ知識やこれまでの価値観を意識的に捨てて、新たに学び直すこと」です。

40代になると、自分なりのやり方が確立されてきて、成功体験も多く持つようになります。

ただ、それに固執せずに時代や環境の変化に合わせることが大切です。

40代と言っても、残りの職業人生は長い人で30年近くもあるからです。

ポイント② キャリアの捉え方を広げる

今の会社内でのキャリアパスやその延長線上での職業キャリアという狭い枠にとらわれず、視野広く、今後の人生を考えることが大切です。

例えば、仕事だけではなく、人生において「これから自分が大事にしたいことは何か」を深く考えてみましょう。

地元や地域の活性化につながるようなことがしたい、家族との時間を最優先して働き方を選びたい、趣味の時間を持てるような暮らし方にシフトしたい…など、新たな発見があるかもしれません。

これからの人生で大事にしたいことが見えてきたら、その実現に向けてどんなことが出来るかを考えましょう。

仕事での昇進や昇給だけにとらわれず、自分にとっての幸せな働き方・生活が何なのかを考えるのが大切です。

もしかすると転職、移住、副業・兼業、ボランティア・地域活動、独立、起業など、思いもよらない可能性が広がっているかもしれません。

ポイント③キャリアチェンジする場合は、事前に家族や周囲の理解を得る

40代になると、子供の教育や親の介護、自宅のローン返済などにより、転職を自分1人の気持ちや都合だけでは決められないというケースも増えてきます。

最終的に満足できる転職をスムーズに行うためには、「今すぐ転職するぞ!」と突然動き出すよりは、少し時間をかけてでも事前に家族と協議をして、理解を得た方が良いかもしれません。

例えば、家族からの理解や協力がないまま転職してしまうと、周囲に重い負担をかけて家庭内でギクシャクしたり、サポートをしてもらえず転職先での仕事自体も辛く感じたりする可能性もあります。

また、家族だけではなく友人・知人などに転職意欲を伝えておくのもオススメです。

家族や友人、職場の人間関係、取引先など、多くの人とのかかわりが深く、広くなっている方も多いでしょう。

あなたのことを良く知る人から、良い仕事先を良い条件で紹介してもらえるかもしれません。

40代の転職活動では行動量が大切です。

転職サイトや転職エージェント通じての応募だけではなく、仕事や友人関係などこれまでのつながりを活かしたリファラル採用も意識すると良いでしょう。

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転職市場における40代とは

40代の転職では、経験やスキルが重視され、とくにマネジメント力や企画力、提案力など、周囲への影響力を広範囲にわたって発揮した経験が求められます。

そこで、下記のような経験があれば、具体的なプロジェクト概要を、期間や達成数字、マネジメントした人数などを盛り込みながら伝えるといいでしょう。

  • マネジメント経験(部下を指導・育成する力や、部下一人ひとりに対して動機づけを行ってきた経験)
  • グループや事業全体をマネジメントした経験
  • 組織風土の変革プロジェクトや、新事業の立ち上げ、推進を手掛けたプロジェクトなど、組織全体に高い影響力を発揮してきた経験
  • マネジメント経験は少なくても、担当業務での実績や知見の深さをアピールすることも大切です。

さらに、40代の転職において欠かせないのが、新しい組織や人間関係に馴染む柔軟性や、これまでの成功体験に固執しない謙虚さなどです。

ご自身のアピールだけではなく、応募先企業のミッション、ビジョン、バリューへの理解、共感した点を伝えることで、「新しい環境を知ろう、馴染もうとする意欲」を示すことができるでしょう。

学び直しのために努力してきたことや、新しいスキルを得るために取り組んできたことなどがあれば、環境変化への順応度の高さをアピールできると思います。

20代、30代と比べて、転職で求められるスキルや経験の基準が上がりますが、決して採用されないわけではありません。

リクルートワークス研究所『中途採用実態調査(2019年度実績、正規社員)』によると、中途採用における採用年齢層は、40代は44.6%という結果でした。

2019年度通期 中途採用における採用年齢層

出典:リクルートワークス研究所『中途採用実態調査(2019年度実績、正規社員)』2020年5月29日

豊富な経験を期待する企業は増えており、同業種×同職種への転職以外に、異業種×同職種など転職先の選択肢も広がっています。

【40歳以上】転職時の業種・職種異同のパターン推移

出典:転職支援サービス『リクルートエージェント』の転職決定者分析(株式会社リクルート調べ 2009 年度~2020 年度)

40代の転職活動では、あまり応募先を絞り込み過ぎず、業界や企業規模、年収などの諸条件、エリアなど、外せる条件はいったん外し、広い視野で臨んでみてください。

記事作成日:2022年1月31日 EDIT:リクナビNEXT編集部

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