【年代別】転職で重視される能力とスキルは?

中途採用では即戦力採用も多いため、経験・スキルや知識が重視されるケースが一般的です。では、転職で求められる能力とは、どのようなものが挙げられるのでしょうか。
そこで、20代、30代、40代の年代別に、求められる能力・スキルについてご説明します。
転職で企業が重視する能力・スキルとは
企業が採用をする際に重視するポイントは、大きく分けて以下の4つがあります。
- 基礎学力や素養、職務遂行能力といった「ポテンシャル」
- 仕事に対する価値観や考え方を表す「スタンス」
- 業界問わず生かせる仕事の強み「ポータブルスキル」
- 専門性が高く特定の領域で発揮される「テクニカルスキル」
第二新卒や異業種からの採用では「ポテンシャル」「スタンス」「ポータブルスキル」が重視されますが、経験年数が増えるに従って「ポータブルスキル」に加えて「テクニカルスキル」が重視されるようになります。

中途採用の面接では、ポータブルスキルやテクニカルスキルを判断するために、具体的なシーンやアクションを確認しています。
ポータブルスキル
「ポータブルスキル」とは、職種の専門性以外に、業界や職種が変わっても持ち運びができるスキルを指します。
「仕事の仕方」「人との関わり方」によって構成され、「柔軟性」や「決断力」などが挙げられます。
面接では、自己PRを通じて確認されるスキルです。
テクニカルスキル
「テクニカルスキル」とは、ポータブルスキルほど汎用的ではなく、特定領域の業務で発揮される専門的なスキルを指します。
例えば、マーケティング・企画職であれば、フレームワークを活用した市場調査・分析力やデータ収集能力、エンジニアであれば特定の言語を使ったプロダクト開発力などが挙げられます。
マネジメント経験もテクニカルスキルに該当します。面接では業務経験の質問などを通じて確認されるスキルです。
【年代別】転職で企業が重視する能力・スキル
前述した通り、年代によって企業が求めるスキルは変わります。
転職を検討している場合は、自分の年代がどのようなスキルを重視されているか把握しておきましょう。
20代で重視される能力・スキル
20代では、ポテンシャルとポータブルスキルが重視されます。
第二新卒や20代前半であればポテンシャルを重視、20代後半ならポータブルスキルがより重視されるようになります。
ポテンシャルは基礎学力や素養を、主に筆記試験や学歴、取得資格などで判断されます。
そのため、面接では志望意欲やポータブルスキルのアピールが有効になるでしょう。
30代で重視される能力・スキル
30代は、リーダーや管理職など、メンバーをマネジメントするポジションに就く人が増える年代です。
ポテンシャルやスタンスが重視される20代とは異なり、中途採用では即戦力を求められるため、汎用的なポータブルスキルだけではなく、マネジメント力を含めたテクニカルスキルも評価のポイントとなります。
ポータブルスキルにプラスして、テクニカルスキルが重視されるのが30代の傾向ですが、テクニカルスキルは職種やポジションによって異なります。
営業であれば「交渉力」「ヒアリング力」「コミュニケーション力」など、営業活動で必要となる能力が、経理であれば「正確性」「分析力」「調整力」などの能力が求められるでしょう。
また、役職が上がれば求められる能力も変わり、職場やメンバーに働きかける能力が重視されるようになります。
40代で重視される能力・スキル
40代では、テクニカルスキルであるマネジメントスキルと専門知識が重視されるようになります。
中途採用では、キャリアチェンジよりも同業種同職種、または異業種同職種の転職が増える傾向にありますが、採用背景によって求められる能力・知識は異なります。
異業種同職種の採用の場合は、例えば事業成長が早く、求められているポジションに相応しい人材が自社で育っていない、または人材が足りないなどの事情により中途採用が行われる傾向があります。
また、異業種同職種の採用の場合は、既存事業の革新のためにあえて異なる視点を持つ人材を取り入れたい、企業成長のために風土を変えていきたいなどの事情が挙げられます。
自分のスキルが分からない場合
自身のスキルを正しく把握しておかないと、転職活動では説得力を伴うアピールができません。
また、転職をしなくても、キャリアを考える上でスキルの把握が重要になります。
そこで、自分のスキルが分からない場合の分析方法をご紹介します。
キャリアの棚卸しをしてスキルを洗い出す
キャリアの棚卸しをしてスキルを明らかにするという方法です。
これまでの業務経験を書き出して、自分の得意分野や成果が出たことなどを洗い出します。
キャリアの棚卸しを通じて、過去の経験業務や成果を出すためにこだわったこと、工夫したことなどを書き出すことで、共通点となる自分の強みが明らかになります。
なお、社会人経験が短く、洗い出す経験が少ない場合は、学生時代の部活やサークル、趣味の活動やアルバイトなどの経験を思い出して、どのようなことに打ち込み、自分なりに成果や結果を出したのかを思い出してみましょう。
自己分析で強みを明らかにする
自己分析で強みを明らかにするという方法もあります。
リクナビNEXTでは、社会人になってからの経歴を詳しく年表化する方法や、自分の価値観まで広げて考えられるフレームワークとして「かんたんキャリア整理シート(無料ダウンロード)」を用意しています。
「かんたんキャリア整理シート」を使って分析する方法の他にも、自己分析ツールである「グッドポイント診断」を使って強みを明らかにするという方法もあります。
グッドポイント診断は、質問に答えるだけで18種類の中から、あなたの強みを5つ診断するサービスです。
どちらも無料で使えるので、ぜひ利用してみてください。
企業が必要とするスキルを見極める
応募したい企業が決まっている場合は、求人から企業が求めるスキルを明らかにして、自分との共通点を探すという方法があります。
例えば、求人に記載している仕事内容が「チームワークで成果を出す業務」の場合は、「協調性」「ホスピタリティ」「傾聴力」といったスキルが必要になります。
求人に記載している仕事内容やスキルと自分との共通点がないか考えてみましょう。
転職でスキルをアピールする方法
書類選考を通過するために、まず応募書類でスキルをアピールしましょう。
書類選考の通過率を高める、スキルのアピール方法を3つご紹介します。
自己PRで強みをアピールする
履歴書に自己PR欄が設けられていることもありますが、履歴書はスペースが限られているので、職務経歴書でも「自己PR」欄を設けて、強みやスキルをアピールしましょう。
応募する企業でも強みを発揮できるように、自己PRではポータブルスキルを伝えます。
ポータブルスキルを発揮して成果を出したエピソードを、数値などを交えてアピールしましょう。
例えば、「交渉力」と「主体性」など複数の強みをアピールしたい場合は、見出しを設けて分かりやすく記載することが重要です。
職務経歴書に「活かせる経験・スキル」を記載する
テクニカルスキルをアピールするために、職務経歴書では自己PR欄以外にも「活かせる経験・スキル」欄を設けるという方法があります。
自己PRは主に文章で伝えますが、「活かせる経験・スキル」は箇条書きでも問題ありません。
応募する業務に活かせそうな経験・スキルを具体的に挙げるようにしましょう。
エンジニアやWebデザイナーなど、専門ツールを使う職種の場合は、ツールの使用経験や操作レベルなどを記載しても良いでしょう。
職種によってはスキルシートを活用する
具体的なPCスキルのアピールや、プロジェクトごとの実績を伝えたい場合は、事務職向けのPCスキルシートやエンジニア向けのスキルシートを使うという方法もあります。
スキルシートはあらかじめ項目が設定されているので、「スキルをどのようにまとめていいのか分からない」という方にも向いているでしょう。
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