アパレル業界の面接で見られるポイントと質問例
アパレル業界で転職する場合、面接では何を聞かれ、どんなところをチェックされるのでしょうか?
「リクルートエージェント」のキャリアアドバイザーに、アパレル企業が面接で重視するポイントなどを聞きました。
アパレル業界ならではの注意点を理解しておきましょう。
アドバイザー
株式会社リクルートキャリア
依田 萌
人材紹介会社の営業、キャリアアドバイザーを経て、リクルートキャリアに転職。販売・サービス業界中心のキャリアアドバイザーとして活躍。
目次
まず見られるのは「センス」の合致。志望ブランドに合ったコーディネートを
アパレル業界の面接において、経験者、未経験者ともにまず見られるのは「センス」です。
中途採用の場合、基本的には「即戦力」が求められています。商品に関わるポジションの場合、自社ブランドと雰囲気が合致しているかどうかは、面接の服装の重要なポイントと言えるでしょう。
アパレル業界の面接の際には、志望ブランドの服を身に着けていくという方法があります。スーツを展開しているならば、そのブランドのものをなるべく選ぶのがベター。カジュアルなブランドなら、ジャケット下のブラウスやカットソーなどを取り入れるのがお勧め。高価なラグジュアリーブランドであれば小物などでもいいでしょう。
また、「ブランドの雰囲気」を身にまとう努力も必要です。判断に迷ったら、「このまま志望するブランドの店頭に立ってもおかしくない」服装と雰囲気を目指しましょう。
当然ながら「清潔感」はマストです。ほかの業界よりも厳しくチェックされる傾向にありますので、洋服にしわやほつれがないか、汚れはないか、事前に十分にチェックしましょう。
立ち居振る舞い、会話のキャッチボールができるかどうかも重視
アパレル業界には、デザイナー、パタンナー、プレス、営業、販売、事務、生産管理などさまざまな職種がありますが、募集件数が多く、未経験者も広く採用しているのは「販売職」です。実際、アパレル業界からリクルートエージェントに寄せられる求人の約8割は販売職と圧倒的に多く、その大半が未経験者にも門戸を開いています。
アパレル業界における販売職の仕事は、店舗での接客・販売がメイン。そのため、販売職の面接の際は、話す内容はもちろん「会話のキャッチボールができるかどうか」も重視されます。
笑顔でハキハキと気持ちよく話せているか、相手の発言を踏まえ的確に返せているかどうかをチェックされます。販売職は自分から主体的に声がけすることも重要なので、できるだけ積極的に話すようにしましょう。
面接をブラッシュアップするには、家族や友人などを相手に練習して、話し方や表情について意見をもらうのがベストですが、鏡の前で練習するという方法も効果的。意外と口角が上がっていなかったり、笑顔のつもりが真顔だったりすることに驚くかもしれません。
面接の練習風景を、スマートフォンなどで動画を取って見返すことをお勧めします。話の内容がわかりやすいかどうかチェックできるほか、意外に笑えていない、身振り手振りが多すぎる、「あの」「えっと」といった余計な言葉が多い…など、自分ならではの「話の癖」に気づくことができます。
現状を理解して改善すれば、話し方や表情、立ち居振る舞いなどはどんどん洗練されていきますので、早めに着手するといいでしょう。
経験者は「ケーススタディ」を問われるケースも
アパレル業界経験者の場合は、より実践的な対応力を見るため、ケーススタディが求められる場合もあります。
例えば、「売り場でこんなトラブルがあったらどう行動し、どのように解決しますか?」「売り上げ不振店舗に配属されたら、どのような方法で業績回復を目指しますか?」など。これらの答えから、経験の厚さ、主体的に課題に取り組んできたか、ストレス耐性があるかなどがチェックされます。
これまでの経験をベースに、「以前こういう場面ではこのように対応した」などエピソードを交えながら自身の考えを伝える必要がありますが、急に質問されて咄嗟にアイディアが出てこない、突然のことに頭が真っ白になってしまった…というケースもあるようです。
面接を前に、これまでどんなターニングポイントがあったのか、どんな壁やトラブルをどう乗り越えてきたのか、自身の経験を振り返って棚卸し、整理しておくとスムーズに対応できるでしょう。
「逆質問」の機会を効果的に使おう
面接時に必ずといっていいほど出てくる「最後に質問はありますか?」というひと言。疑問に思っていることを聞けるだけではなく、意欲の高さをアピールしたり、自分を売り込んだりするチャンスでもあります。
特に未経験でアパレル業界に転身したい人は、この機会を効果的に活用しましょう。
例えばアパレル業界未経験者の場合、「未経験で入社して活躍している人は、どのような努力や工夫をされて成長されているのでしょうか?」「もしご縁があり入社できた場合、ブランド理解するために学んでおいたほうがいいことはありますか?」などは評価につながる可能性の高い質問です。それぞれ「自分もその未経験者に続く存在になりたい」「できる限り足りない部分を補ってから新しい仕事に臨みたい」という姿勢をアピールすることができます。
経験者の場合は、長く働くことを前提にした質問がお勧めです。
例えば、「〇〇から△△など、ターゲットの異なる別ブランドを経験することは可能性なのでしょうか?」「販売で成果を出した後ですが、いつかMDになりたいという目標があります。御社ではそのようなキャリアパスの可能性や事例はございますでしょうか」などの質問は、この会社に腰を据えて働きたいという意思を示すことができます。
また、「もし採用していただいた場合、配属先はどこの店舗を予定されていますか?」「配属先の販売スタッフの課題と売上目標を具体的に教えてください」という質問からは、入社後のイメージを深めようという姿勢が感じられ、好印象を持たれるでしょう。
経験者も未経験者も、ホームページや求人広告を見ればわかるような当たり前のことを質問するのは避けましょう。「うちの会社のことを調べていない=入社意欲が低い」と判断されてしまう恐れがあるからです。
- タグ:
こちらの記事も読まれています
新着記事
- 2025年3月27日応募書類が自動で作成できる!リクナビNEXTの「レジュメ」機能とは?
- 2025年3月14日転職活動で役立つ!無料の自己分析ツール厳選5種を紹介
- 2024年12月17日第二新卒の転職理由・退職理由|本音も交えた上手い答え方&NG例文
- 2024年12月3日盛り上がらず淡々と終わった面接は、不合格?それとも合格?
- 2024年11月29日コンサル業界の面接特徴|企業のチェック観点と答え方、準備・対策のコツ
- 2024年11月27日自分に合う「ニッチな企業」「隠れた優良企業」の探し方
- 2024年11月19日コールセンターに応募する際のアピールポイント・志望動機の書き方(未経験からの転職)
- 2024年11月1日転職して新規事業開発に携わりたいのですが、未経験では難しいでしょうか?【転職相談室】