面接で予想外の質問をされたらどうする?動揺しないために準備しておくこと

面接の質問には上手に回答してアピールにつなげたいところですが、「緊張してうまく答えられなかった」という方も少なくありません。面接で動揺しないために、事前に準備しておくことはあるのでしょうか。
そこで今回は、組織人事コンサルティングSeguros、代表コンサルタントの粟野友樹氏に取材し、面接で予想外の質問をされた場合の対処法や当日の向き合い方などについて解説していただきました。
面接で動揺しないために準備すること
面接は安定した気持ちを維持し、冷静に対応することが大切です。
しかし、予想外の質問をされてうまく答えられないと、動揺して考えがまとまらなくなってしまうかもしれません。
面接で動揺しないために、事前に準備しておきたいことをご紹介します。
よく聞かれる質問への回答を考えておく
面接でよく聞かれる質問については、回答の要点を考えておきましょう。
例えば以下の例のように、伝えたいポイントをまとめておくとスムーズに回答することができるでしょう。
(例)
志望動機:
応募企業は○○領域ナンバーワンのユーザー数、○○業界の法人営業経験が活かせる
自己PR:
強みは巻き込み力、○○業界向けの企画を発案し、商品企画や営業推進を巻き込んでXX万円の売り上げを作った
模擬面接を行う
家族や知人などに頼んで模擬面接を実施する方法も有効です。
模擬面接とは、面接本番さながらに面接を行い、面接担当者役の人物からフィードバックを受ける事前練習のことです。
自分では気づかなかった答え方のクセや表情、伝え方の改善点を知ることができます。
人事採用経験者や転職エージェントに面接担当者役を依頼できると、より的確なアドバイスを受けられるでしょう。
模擬面接が難しい場合は、鏡に向かって面接本番と同じように答えてみる、答えている姿を動画撮影して後で振り返ってみるなどの方法で、改善点を探るという方法もあります。
面接経験を増やして慣れておく
面接に慣れていないと、どうしても緊張してしまうものです。
面接を複数回経験することで「以前にこの質問に答えた時はうまく伝わらなかったので、もう少し噛み砕いて伝えてみよう」「オンラインだと聞き取りにくいようなのでもう少しゆっくり話してもいいかもしれない」などの学習効果を得ることができるでしょう。
また、応募段階では志望意欲が高くなかったとしても、面接で話を聞いているうちに魅力を感じ、志望度が一気に高まることもよくあります。
時間に余裕があるのであれば、希望条件に合致する企業には多めに応募してみるのも1つの方法です。
面接経験を増やすことで面接に慣れる上に、情報収集にもなります。
当初は想定していなかった意外な転職先に決まるかもしれません。
面接で予想外の質問をされた場合の対処法
よく聞かれる質問に対策できていても、予想外の質問をされてしまい動揺してしまうかもしれません。
答えにくい質問をされた場合の対処法について解説します。
質問の意図や認識を確認する
予想外で答えに詰まってしまった場合は、「勉強不足で申し訳ございません。それは、○○という認識で合っていますでしょうか」など、質問の意図や認識を確認するという方法があります。
確認の質問を挟むことで、気持ちを落ち着かせて考える時間が生まれます。
また、面接担当者の意図からずれずに回答することもできるでしょう。
正直に自分の心情を伝える
取り繕わずに、正直に自分の心情を伝えるという方法もあります。
例えば「申し訳ございません。すぐに答えが浮かびませんので、少し考える時間をいただいてもよろしいでしょうか」など、回答がすぐに出ないことを伝えて考える時間をもらいましょう。
ただし、何度も考える時間をもらおうとすると、対応力に欠ける人物という印象を与えてしまう可能性があります。
この方法は、答えが見つからずどうしても考える時間が欲しい場合のみ使いましょう。
質問の一部に回答する
質問のうち、答えられる範囲で回答するという方法もあります。
例えば、「いただいたご質問のうち、○○については××と考えているのですが、△△については理解が及びませんでした。申し訳ございませんが、状況をもう少し具体的に教えていただいてもよろしいでしょうか」など、分からなかった部分について聞き返してもいいでしょう。
答えようとする姿勢が伝わるので、「分かりません」と答えるよりも印象は良くなります。
面接で動揺しないための当日の向き合い方
面接で動揺し、「うまく対処できない」という事態にならないように、知っておきたい「面接の心構え」をご紹介します。
必要以上に自分を追い詰めない
面接に対してある程度の緊張感を持つことは大切ですが、「絶対に失敗できない」「この面接に落ちたら後がない」など、必要以上に自分を追い詰めてしまわないようにしましょう。
プレッシャーで緊張感が高まるため、動揺して答えに詰まってしまった場合、焦りが大きくなってしまいます。
表情や話し方、回答の内容が乱れてさらに焦るという悪循環に陥ってしまう可能性があります。
「面接は企業と応募者が対話を通じて理解を深め、採用・入社するかお互いに判断する場」と捉え、合否のことばかり考えないようにしましょう。
自分を良く見せようとしすぎない
自分を良く見せようとするあまり、「どうやって答えたら高評価になる?」「印象が良くなる答えは?」などと考えてしまい、答えるのが遅れたり詰まってしまったりすることもあります。
面接で自分の魅力を伝えることは重要ですが、採用担当者は数多くの求職者と面接をしているので、答えを取り繕ったとしても見抜かれてしまう可能性が高いでしょう。
答え方によっては、一貫性が損なわれる可能性もあるので、自分を良く見せようとしすぎず誠実に自分らしく答えることが大切です。
自分だけだと思い込まない
採用担当者の質問にスムーズに回答できる人ばかりではありません。
「こんなに動揺しているのは自分だけではないか」「他の人は自分よりもうまくできているのでは」など、気持ちが後ろ向きになると表情や話し方にも出てしまいます。
面接で動揺してうまく答えられなかったとしても、経験・スキルや人物像を評価されるケースは多いものです。
「採用面接で緊張するのは当たり前」「他の人も失敗することはあるかもしれない」と前向きに捉えて、面接で動揺してうまくいかなくても、自分だけだと思い込まないようにしましょう。
回答を丸暗記しないようにしよう
事前に面接で聞かれやすい質問に対して、回答のポイントを準備しておくことは重要ですが、回答を文章で暗記して、「事前準備した質問なら完璧に回答できる」「自分が想定した流れならうまく回答できる」という状態では、想定外の質問をされた場合に対応できません。
面接の質問への事前準備は、外したくないキーワードや要点を押さえ、回答の大まかな流れを確実にする程度にとどめましょう。
実際の面接では、想定通りに面接されることばかりでなく、回答に対して追加で質問されたり、話が意外な方向に逸れていったりするものです。
最低限のキーワードや要点以外は、面接担当者との対話やキャッチボールを意識すると、会話が弾む可能性があるでしょう。
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