転職面接の結果が遅いと不採用?時間がかかる理由や問い合わせ方法と例文

転職の面接を受けた後、結果の連絡がくるまでは落ち着かないものです。企業からは「近日中に連絡する」と言われて、一週間ほど経過し、「まだ連絡が来ないということは、不採用?」と、気もそぞろな人もいるでしょう。果たして、「結果が遅い=不採用」なのでしょうか?
そこで、「転職面接の結果連絡に時間がかかっている理由」と「問い合わせる際のポイントと例文」について、これまで多くの転職者をサポートしてきた、組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント 粟野友樹氏のアドバイスをもとにご紹介します。
面接後の連絡が遅くても不採用とは限らない
いくら選考結果が遅くとも、面接の結果連絡が来るまでは、不採用と確定したわけではありません。
企業によっては、「選考から10日以内に連絡がない場合は不採用」などと結果連絡待ちの期限を区切って選考結果とする場合もありますが、その場合も「期限」という明確な方法で結果連絡をしています。
そのため、結果連絡が来ない場合は、何かしらの事情で「検討」している状態と考えましょう。
面接の結果通知に時間がかかっている理由
ではどうして「検討」状態になっているのでしょうか。
その理由は次の3つが考えられます。
1. ほかの候補者の選考結果と足並みを揃えている
応募者の人数が多い場合、面接担当者の人数は限られているので必然的に時間がかかります。
また、同じようなスキルを持つ応募者が複数名いて比較検討したい場合、全員の面接が終わってから比較検討に入るので、面接日程が先の応募者を待ってから判断することになります。
例えば、書類上は同じようなスキルや経験を持つ応募者が2名いた場合、どちらがより自社の仕事の進め方にフィットしそうか、企業は2名両方と面接をしてから検討したいと考えます。
そのため、結果を出すまでに時間がかかってしまうことがあります。
2. 次のプロセス設定に時間がかかっている
次に二次面接や最終面接などの選考がある場合
面接を効率的に進めるため、採用担当者は合格連絡と共に次の面接案内をしたいと考えます。
しかし、次の面接の面接担当者がすぐに決まらない、担当者の業務都合で日程候補が決まらないという理由で次の面接が調整できず、結果連絡が遅くなっている場合が考えられます。
最終面接の場合
企業によっては、合格から内定までの決裁に多数の役職者の承認が必要で、選考は合格と判断されていても正式な内定に時間がかかる場合があります。
また、年収や入社時期などの条件提示の調整に時間がかっていることも考えられます。
当初の選考ポジションから変更になった場合
最終面接の様子から、当初選考していたポジションとは別のポジションでも検討をする場合も出てきます。
この場合、面接を受けた本人に連絡をする前に、人事と現場責任者が検討することが多く、通常の選考結果よりも決断に時間がかかり、合否連絡が遅れてしまいます。
例えば、インターネット広告の代理店で営業経験を持つ人が無形商材の営業職のポジションで最終選考まで進みましたが、本人の今後のキャリアビジョンでは「デジタルマーケティングをやっていきたい」ということが見えてきたとします。
ちょうど自社の広告宣伝部でもデジタルマーケティングの担当者を求めており、両者の希望が合致した場合、広告宣伝部のマネージャーを含めて、実際に面接をした営業部門のマネージャーや人事と検討をし直すことになります。
その上で本人にポジション変更を含めた結果連絡をすることになるため、通常の選考結果連絡より時間を要するケースがあります。
3. 社内決裁に時間がかかっている
例えば慶弔休暇や海外出張等で最終決裁者の時間が取れない場合など、企業側も不本意ながら、連絡が滞る場合も見られます。
また、選考通過の通知を出す場合は複数の承認者のサインが必要となるため、時間がかかることも考えられます。
4. 担当者が多忙
人事ではなく現場責任者が面接担当者だった場合、担当業務が忙しく、なかなか選考の検討に時間が取れない場合もあります。
また、応募者や募集職種数に対して人事の人数が少なく、対応に追われて時間がかかっていることも考えられます。
問い合わせる場合のポイント
企業から結果の連絡時期を事前に聞いている場合、その時期を過ぎたら問い合わせをしても差し支えありません。
連絡時期を聞いていなくても、面接から1週間程度経っても連絡が来ないようであれば、問い合わせてみても問題ありません。
その際には、以下のポイントを意識して問い合わせるといいでしょう。
ビジネスマナーを意識する
問い合わせの方法としては、電話やメールが考えられます。
いずれの場合も、ビジネスでのコミュニケーションと同等に捉えるのが基本です。
ビジネスマナーを意識して、丁寧な問い合わせを意識しましょう。
回答が遅いことをとがめるような口調や、急かしたりするような言い方は避けましょう。
回答の目安を聞いてみる
連絡が遅いことで採否が気になっているとしても、「採用ですか?それとも不採用ですか?」とストレートに結果を聞くのは避けましょう。
前述のように、採否に関係なく、企業側の事情で連絡が遅れているケースが少なくないからです。
「面接結果のご連絡は、いつ頃いただけそうですか?」など、連絡時期を尋ねるとカドが立たず、好印象です。
理由がある場合は補足する
面接結果を知りたい理由がある場合は、問い合わせ時に補足して伝えるといいでしょう。
例えば、他社と併願しているのであれば、「他企業の進捗状況との兼ね合いもあるため、いつごろまでお待ちすればよいでしょうか」などと問い合わせると、理由が明確になり、「できるだけ早く連絡しよう」と思ってもらいやすくなります。
【電話・メール】問い合わせ例文
問い合わせる方法別に、例文をご紹介します。
いずれの場合も、普段のビジネスでのやり取りを意識し、マナーを押さえて行いましょう。
電話で問い合わせる場合
お世話になっております。 〇月〇日に最終面接をしていただいた〇〇(名前)と申します。 先日はお忙しい中、貴重なお時間をいただきありがとうございました。 最終面接の結果について、まだ連絡をいただいていないようで、念のためお電話させていただきました。 お忙しい中大変恐縮なのですが、ご連絡いただける時期の目安を教えていただけますでしょうか? |
メールで問い合わせる場合
件名:○月○日の面接の結果につきまして ○○株式会社 採用担当△△様 お世話になっております。〇月〇日に面接をしていただいた〇〇(名前)です。 貴重なお時間をいただきありがとうございました。 選考結果について、面接後1週間以内にご連絡をいただけると伺っておりましたが、本日で10日が経ったため、念のためご連絡させていただきました。 お忙しい中大変恐縮ですが、選考結果についていつ頃ご連絡を頂けそうか、お教えいただくのは可能でしょうか? 御手数をおかけして恐縮ですが、ご検討のほど、よろしくお願いいたします。 ○○(署名) |
面接の結果連絡が遅い時にやっておけること
面接の結果連絡が遅れている場合、その間にやっておけることもあります。
結果に備えて次のようなことを意識し、準備しておくといいでしょう。
次の面接の準備
次の段階の面接がある企業の場合、合格の連絡が来たらすぐに次のステップに進むことになります。
この間に次の面接準備を進めておきましょう。
今一度、志望動機や自己PRを確認し、練習しておくと、緊張しすぎることなく面接に臨めると思います。
最終選考の結果待ちである場合、内定のオファーから回答期限が短い場合を想定して準備すると良いでしょう。
どのような条件であれば内定を受諾するのか、自身の判断軸を整理し、確認したいことも洗い出しておくことをお勧めします。
見送りになった場合の対応を検討
合格連絡ではなかった場合も考え、以下の点を検討しておきましょう。
- 現在の転職活動状況や志望順位を整理する
- 志望度が次に高いところへの応募準備を行う
- 今後のシミュレーションをして、どう転んでもすぐに対応できるように選択肢を考え、精神的な余裕を持っておく
お礼メールで志望意欲を補足する
面接後に「伝えたいことが伝え切れなかった」と感じた場合は、面接のお礼を兼ねて、志望意欲の高さを伝えるメールを送るのも有効です。
お礼の言葉とともに、伝え切れなかったことを端的に記し、改めて強い入社の意志を伝えましょう。
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