退職後の健康保険の切り替え方法は?マイナ保険証だとどうなる?

退職後の健康保険の加入には、いくつかの選択肢があります。離職期間がない場合は、転職先の健康保険に加入しますが、退職後にすぐに再就職しない場合は、加入する健康保険によって手続き方法や保険料が異なります。
この記事では、退職後の健康保険(マイナ保険証)の切り替え方法や、ケース別の健康保険の選択肢について解説します。
司法書士事務所V-Spirits 代表司法書士
目次
退職後の健康保険(マイナ保険証)の切り替え方法
退職すると、それまで所属していた企業の健康保険は退職日の翌日に資格喪失となります。離職期間がない場合は、転職先企業で健康保険の手続きを行いますが、離職期間がある場合は、新しい健康保険へ加入する手続きが必要です。手続きによって期限が異なるので、次項で詳しく解説します。
なお、マイナンバーカードの健康保険証等利用登録が完了している場合は、健康保険の手続きをしていればマイナ保険証の再登録は不要です。手続きが完了次第、マイナ保険証の資格情報も反映されます。手続き中でマイナ保険証が使用できない間に医療機関を受診する場合は、一時的に全額負担をして、後日療養費の支給申請で保険診療分を申請することができます。
退職後の健康保険の選択
退職後の健康保険は、転職先の有無や離職期間によって健康保険の選択肢が異なります。加入する健康保険によるメリット・デメリットを解説します。
転職先が決まっていて離職期間がない場合
転職先が決まっていて離職期間がなく、転職先の健康保険に加入する場合は、転職先企業で「健康保険資格喪失証明書」が必要になることがあります。退職する元の企業に発行してもらいましょう。
離職期間がある・転職先が決まっていない場合
転職先に入社するまでに日数がある、または転職先が決まっていない場合は、3つの選択肢があります。それぞれのメリット・デメリットを解説します。
国民健康保険に加入する
| 提出期限:退職日の翌日から14日以内 |
住んでいる市区町村で国民健康保険の加入手続きをする方法です。前職で加入していた被保険者の資格を喪失したことが確認できる書類が必要になります。なお、前職で家族を扶養していた場合は、自分を含めて全員の加入手続きが必要です。
国民健康保険のメリット
- マイナポータルからオンラインで手続きできる
- 所得が少ないと保険料が安くなる
国民健康保険のデメリット
- 保険料が全額自己負担
- 扶養の概念がないため他の健康保険制度に加入していない家族の分も合算されて保険料が計算される
任意継続を利用する
| 提出期限:退職日の翌日から20日以内 |
任意継続とは、退職日までに健康保険の被保険者期間が継続して2カ月以上ある場合、20日以内に申請することにより前職の健康保険に2年間加入することができる制度です。
任意継続のメリット
- 前職と同じ健康保険を使える
- 退職時に扶養家族も加入していた場合、扶養家族の分については保険料がかからない
任意継続のデメリット
- 保険料が全額自己負担
- 2年間しか加入できない
家族の扶養に入る
| 提出期限:被扶養者に該当した日から5日以内 |
健康保険に加入している被保険者の扶養に入るという方法もあります。扶養に入るには、被保険者の三親等以内の親族で、被保険者によって生計が維持されていること、日本国内に住所があることなどの条件を満たす必要があります。加入は家族が所属する企業に手続きをしてもらいます。
家族の扶養のメリット
- 保険料の負担がない
家族の扶養のデメリット
- 年収などの条件を満たす必要がある
- 雇用保険の基本手当(失業手当)の受給中は扶養に入れない場合がある
退職後の健康保険に関するよくある質問
退職後の健康保険に関するよくある質問にお答えします。
子供がいる場合の健康保険の手続きは?
どの健康保険に加入するかによって手続きや保険料が変わります。任意継続や家族の扶養に入る場合は、子供も一緒に扶養に入ることができます。一方、国民健康保険の場合は、家族全員がそれぞれ加入者となり、人数分の保険料がかかります。保険料は世帯収入や人数によって変わるため、事前に比較しておきましょう。
退職後、提出期限を過ぎてしまったら?
任意継続に切り替えたい場合は、1日でも提出期限を過ぎると切り替えができないため、国民健康保険(もしくは家族の扶養)に切り替えなくてはなりません。ただし、健康保険組合によって扶養への切り替えについて独自のルールを設けているケースもあるため、提出期限に間に合わなそうな場合は問い合わせてみましょう。
なお、日本では会社の健康保険、後期高齢者医療制度、国民健康保険のいずれかの公的医療保険制度に加入する義務があります。そのため、国民健康保険は14日を過ぎても手続きは可能ですが、本来加入すべきだった日に遡って保険料を納付することになります。国民健康保険の手続きをせずに保険料を納付していない期間中の医療費は全額自己負担になってしまうので、早めに手続きを済ませましょう。
切り替え期間中の医療費はどうなる?
前述の通り、健康保険の切り替え期間中でマイナ保険証が使用できない間の医療費は、一時的に全額負担をして療養費の支給申請で保険診療分を申請します。
任意継続は途中でやめられる?
任意継続は、原則として自分の都合で途中脱退することはできませんでしたが、法改正で2022年以降は次のような場合に資格を喪失します。
- 保険料を納付期限までに支払わなかった場合
- 転職先の健康保険に加入した場合
- 任意継続の加入期間が終了した場合
- 任意継続被保険者でなくなることを申し出た場合
\退職日が決まった後にすべきこと/
司法書士事務所V-Spirits 代表司法書士。
大学卒業後、大手食品メーカーや外資系専門商社に在職中に税理士、司法書士、社会保険労務士の資格を取得。2012年独立し、司法書士事務所開設
https://www.pright-si.com/
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