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VUCAとは?VUCAの時代を生き抜くキャリア構築・転職にはどんなスキルが有効?

「VUCAの時代が到来」――近年、メディアではこんな言葉をよく目にするようになりました。

VUCAという概念が生まれた背景、VUCA時代を生き抜くための心構えや身につけたいスキルについて、Segurosの粟野友樹氏がアドバイスします。

アドバイザー 粟野友樹
アドバイザー 粟野友樹

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

VUCAとは?今どんな変化が起きている?

「VUCA(ブーカ)」とは、次の4つのワードの頭文字を並べた造語です。

V:Volatility(変動性)
U:Uncertainty(不確実性)
C:Complexity(複雑性)
A:Ambiguity(曖昧性)

VUCAとはもともとアメリカで生まれた軍事用語。国家間の問題の複雑化やテロの脅威など、「これまでの戦い方が通用しない」状況を指した言葉です。

2010年代以降は、テクノロジーの急速な進化や社会構造の変化などを背景に、ビジネスにおいてもVUCAという言葉が使われるようになりました。

現在では、変化が激しく、あらやるものを取り巻く環境が複雑性を増し、想定外の事象が発生するなど将来の予測が困難な状態を指しています。

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ビジネスパーソンがVUCAの時代を生き抜くには?

VUCAの時代の到来によって、ビジネス環境の変化が見通せなくなることは、ビジネスパーソンのキャリア構築においても「正解」を見出しにくくなることを意味します。

実際、大企業においても終身雇用は崩れ、業績好調であっても将来を見据えて早期退職を募る「黒字リストラ」が相次いでいます。「大手企業に入社すれば安泰」という時代は終わったと言えるでしょう。

これからの時代、受け身の姿勢では変化する環境を生き抜いていくことが難しくなります。キャリア構築を会社任せにしにくい今、「時代は変化していく」ということを前提として考え、自分のキャリアは自分で作るという意識が必要となっています。

ただし、危険なのは、「今トレンドのスキルを身につければいい」「トレンドの領域に転職すればいい」という発想です。

例えば、最近ではあらゆる業界でデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みが進んでいます。大手企業が自社従業員を「デジタル人材」に育成する「リスキリング」(職業能力の再開発)に乗り出す動きも報道されています。

こうしたニュースを目にして「データ分析」「AI」といったスキル習得を目指したり、その経験が積める求人を探して転職活動を行ったりする人も多く見られます。

しかし、時代のトレンドワードを知っておくことは大切ではあるものの、あまり踊らされないように注意したほうがいいと思います。

私自身、キャリア相談対応や転職活動支援を行う中で、「これからの時代、この領域が有望だ!」と狙いを定めて資格取得や転職に動いても、長続きしないケースをたくさん見てきたからです。

やはり、本当に自分が興味を持てること、やりたいことを選んだほうが、学習を継続しやすく、成果につながりやすいものです。明らかに将来ニーズがゼロになる領域は別として、自身が得意なことを活かしていくほうが、変化する時代の中でも生き残れる可能性が高いと思われます。

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VUCAの時代に評価されるスキルとは?

変化が激しく、先行き不透明な時代、ビジネスパーソンとしてはどのようなスキルを身につけておくといいのでしょうか。

何しろ不確実な状況ですので、確実に正解と言えるものはないのですが、ここでは3つの力にフォーカスしてご紹介します。下記はいずれも、昨今の中途採用の選考においてチェック・評価される要素でもあります。

情報収集・分析力

世の中では新たなテクノロジーとともに、新たな概念や価値観がどんどん生まれています。

今では当たり前となった「SNS」「スマホ決済」が登場したのはそれほど遠い昔ではありませんし、最近は「SDGs(持続可能な開発目標)」「メタバース(ネットワーク上に構築される仮想空間や、その中でコミュニケーションが行えるサービス全般)」などの新しいキーワードをよく耳にするようになりました。

新しく生まれてくるテクノロジーやビジネスなど、どんなものでも一旦は情報を取り入れて理解しておかなければ、この先自身にどのように関わってくるのか、自身の仕事やキャリアにどのような影響をもたらすのかを考えることができません。

常に新しい情報にアンテナを張っておく、メディアの記事などをうのみにするのではなく自身で考えてみる、気になったらくわしく調べてみる――などといった習慣をつけることが重要です。

できれば「1次情報(=自身が直接体験したり、調査・実験したりして得た情報)」を取りにいくのが望ましいですが、その分野の専門家とつながっておくといいでしょう。専門家のSNSをフォローする、YouTubeのチャンネル登録をするなど、情報が自然と入ってくる体制を作りましょう。

さらに、情報源を複数持っておけば、情報入手の「幅を広げる」とともに「理解を深める」こともできます。さまざまな情報をもとに深く掘り下げていくと、自分との接点が見えてきます。それがビジネスやキャリア開発のヒントになるかもしれません。

変化対応力

「今は好調でも、3年後・5年後・10年後はどうなっているかわからない」――VUCAの時代には、そのような危機感や不安が常につきまといます。

「最先端」としてもてはやされたビジネスモデルやサービスでも、新たな技術などの登場により、あっという間にニーズがなくなってしまうこともあり得ます。

そんな状況下では、想定外の事態が起こっても、早急に対応できるスキルが重要視されます。

例えば、「プランA」が頓挫しても、すぐに「プランB」を発動できる。困難に陥ったとき、すぐに他者からの協力を取りつけられる。思考停止・行動停止することなく、柔軟に次のアクションを起こしていける「変化対応力」が求められているのです。

実際、転職市場においては、同じ会社・同じ部署で長く勤務し続けた人よりも、異動・出向・転職など「環境を変えた経験」をしている人のほうが、高く評価されるケースがあります。状況変化が激しいスタートアップやベンチャー企業などでは、特にその傾向が強く見られます。

一つの部署・業務にとどまるよりも、異動を経験する、あるいは副業や地域活動などで自社以外の仕事を経験する、場合によっては転職を図るなど、「変化」への対応力を身につけることを意識してみてはいかがでしょうか

今の部署・業務の中で、自ら働きかけて新たな取り組みを始めたり、改善・変革のプロジェクトを立ち上げたりすることも、変化対応力を養う経験になり得るでしょう。

決断力・行動力

VUCAの環境下では、正解は誰にもわかりません。経営者ですら判断に迷いますし、エコノミストやアナリストの見解もあてにはできないでしょう。

だからこそ、他者の意見に惑わされず、自身で決断して行動を起こしていくことが必要。「とにかくやってみる」「やってダメなら修正する」というスタンスで取り組むことが大切だと思います。

決断・行動といっても、例えば、「異分野のセミナーに参加してみる」「部署内で勉強会を自ら提案・企画してみる」「慣例となっているやり方を改善してみる」などの取り組みでもいいのです。

たとえ小さなことでも、主体的な決断・行動を繰り返していくことで、確実に経験が蓄積されていきますし、それにより自信がついて重要な場面での決断・行動もできるようになるでしょう。

また、行動している姿を見た周囲の人から「主体性がある」と評価され、新たなチャンスがもたらされるかもしれません。

VUCAの時代に活きる「OODAループ思考」

VUCAの時代に対応できる思考法として提唱されているのが「OODAループ」です。これは、行動や判断を後回しにせず、早く決断し行動するための思考法です。

これまでのビジネスシーンでは、計画(Plan)→実行(Do)→評価(Check)→改善(Act)のサイクルを回すことで、業務改善や目標達成を目指す「PDCAサイクル」が多く用いられてきました。

一方の「OODAループ」は、現状の観察(Observe)からスタートし、状況の把握(Orient)→意思決定(Decide)→行動(Act)のプロセスを繰り返します。

先々の予測が難しいVUCAの時代には、大きな失敗を回避しつつ、変化に対して迅速かつ柔軟に対応していく必要があります。そこで、判断と行動の「先送り」を減らすOODAループ思考が活かせると考えられています。

日々の業務遂行の中で、このOODAループを意識して動いてみてはいかがでしょうか。

まとめ

専門的な知識やスキルは、トレンドが移り変わり、いずれニーズが消えていく可能性もあります。

一方、ここで挙げたスキルは、どの業界・職種でも、どのような環境においても活かせます。こうした汎用スキルやスタンスを備えておくことは、変化が激しい時代のリスクヘッジとなるでしょう。

まずは、前述したVUCAの時代に評価されるスキルを、今の仕事の中で少し意識してみてください。
変化に対して恐れたり気負ったりせず、「変化を楽しむ」くらいの構えで臨んでみてはいかがでしょうか。

記事作成日:2023年1月25日 WRITER:青木典子 EDIT:リクナビNEXT編集部

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