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転職ありきで企業を決めたが、次の転職のタイミングが掴めません【転職相談室】

「入社した企業で定年まで働く」という終身雇用の考え方は、以前よりも少なくなっています。そのため、転職を見越して企業に入社する方もいるようです。

「就職活動では転職ありきで企業を決めたが、いつが転職のタイミングなのか掴めない」というご相談に対して、組織人事コンサルティングSeguros、代表コンサルタントの粟野友樹氏がお答えします。

アドバイザー 粟野友樹
アドバイザー 粟野友樹

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

転職ありきで企業を決めたが、次の転職のタイミングが掴めません(Tさん/26歳/営業)

相談者
相談者

【相談内容】
就職活動では、数年後に転職することを見越して、「転職ありき」で現在のIT企業に決めました。学生のうちに志望業界を決めきることができず、現職であればクライアントを通じて様々な業界を知ることができると考えたためです。学習環境が揃っているので、早い段階で経験・スキルを身につけて、市場価値を上げられそうなところが入社の決め手でした。
ただ、3年経って大学の同級生や現職の同期が転職をするようになり、いつ頃転職をすればいいのか考えるようになりました。より良い条件の企業に転職したいのですが、いま動くべきでしょうか?転職のベストタイミングが分からず悩んでいます。

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「転職ありき」で企業選びをするケースはあっても、転職のタイミングは人それぞれ

▶アドバイザー
転職を見越して入社したのですね。以前は、新卒で入社した企業で定年まで働く「就社」という考え方が一般的でしたが、現在はやりたい仕事(職種)を軸に働く「就職」という考え方にシフトしています。そのため、就職活動でも転職を見越した「転職ありき」で企業を選ばれる方も珍しくありません。

ただ、入社後の転職タイミングは、入社企業とのマッチ度希望するキャリアなどによって異なります。最初は「転職ありき」で入社したものの、転職せずにずっと働いている方もいれば、やりたいことができて独立・起業される方、異業界・異職種にチャレンジされる方など様々です。

就職活動時はクライアントを通じて様々な業界を知ろうと、現在のIT企業を選ばれています。いま、希望する業界はありますか?

▶相談者
それが、特に見つかっていません。現職は産業別に担当グループが割り振られているので、様々な業界を担当できるわけでなく、3年間ずっと製造業を担当しています。ただ、ITの専門知識が身についているので、経験を活かしてIT系の企業に転職するのがいいのではないかと考え始めています。

▶アドバイザー
IT企業ですね。周囲が転職し始めたことがきっかけとのことですが、他に転職理由はありますか?

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「成長したい」という転職理由では不十分。成長してどのように貢献できるかまで考えよう

▶相談者
同級生や同期が転職し始めたのがきっかけではありますが、営業としてのやりがいがあまり感じられないことも要因になります。営業スキルを身につけて人材としての市場価値を高めるためには、もう少し成長できる環境の方がいいのかなと思っています。

▶アドバイザー
営業としてのやりがいが少ない、営業力が身についていないと感じたのはどうしてでしょうか?

▶相談者
技術力が強みの企業なので、社内ではエンジニアの発言力が強く、営業は調整役になってしまう傾向があります。その結果、営業に必要な提案、交渉などの経験が少ないのが正直なところです。

先日、担当クライアントで大きな受注を獲得できたのですが、実は社内の優秀なエンジニアが評価・信頼されて受注に至っただけで、自分の力ではあそこまでの大型受注は実現できなかったと思っています。

担当営業だから会社から評価はされましたが、自分の実力ではないのでモヤモヤしていました。その悔しい経験もあって、環境を変えて成長しようと思いました。

▶アドバイザー
成長したいという思いはとても大切なのですが、もし営業としてのスキルが身についていないのであれば、転職活動も苦戦してしまうかもしれません。もともと営業は自社の商材を売り込むのが仕事です。他の職種に比べるとアピール上手な方が多いので、他の営業経験者と比較された時に、実績やアピール不足と判断される可能性があります。

また、同業界同職種に応募する場合、「営業として成長したい」という転職理由では不十分です。企業の採用担当者からは「なぜ今の環境で成長できないのだろう」「成長して何を実現したいのだろう」という疑問を抱かれてしまいます。

▶相談者
「成長したい」という転職理由では不十分なのですか。前向きな印象を与えるので悪くないと思ったのですが…。

▶アドバイザー
企業の採用担当者は、転職理由から「自社とマッチし長く働いてもらえそうか」「入社したらどのように活躍してくれるのか」を判断しています。「成長したい」だけでは、具体的にどのように成長して企業に貢献してもらえるのかが分かりません。

そのため、成長意欲だけでなく、「成長するためにどのように働きたいのか」「成長して何を実現したいのか」を具体的に伝える必要があります。

▶相談者
なるほど、転職理由はもっと準備する必要がありそうですね。

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「転職=より良いキャリア」とは限らない。転職にこだわらずにキャリアの選択肢を探ろう

▶アドバイザー
同級生や同期など、身近な人物が転職すると印象に残るので、「みんな転職しているのでは」「自分もそろそろ考えないと」と焦る方が多いのですが、アンケート調査で世の中の傾向を見る限り、実はそれほど多くないことが分かります。

株式会社リクルートが発表した「就業者の転職や価値観等に関する実態調査2022」によると、「転職活動をしたことはなく、転職もしたことはない」と回答した20代は42.7%にも及んでいます。

Tさんと同じ立場である「情報収集程度の転職活動をしたことはあるが、転職はしたことはない(13.7%)」という回答者も含めると、20代の56.4%は、転職も応募以上の具体的なアクションも起こしていません。

よほど強い転職理由がない限り、「周囲が転職した」と焦って転職活動を始める必要はないでしょう。

参考:「就業者の転職や価値観等に関する実態調査2022」第1弾│株式会社リクルート

▶相談者
自分の周囲だともっと割合が多い気がしたのですが、全体ではそのくらいなのですね。

▶アドバイザー
リクルートが行った「大学生のキャリア等に関する価値観について(2022年卒)」という別の調査でも、「できれば新卒で入社した企業・組織団体等で、ずっと勤めたい」と回答した大学生が58.6%という結果になっています。

以前よりも転職が一般的にはなりましたが、新卒で入社した企業でずっと働きたいと考えている方も多いんです。

参考:大学生のキャリア等に関する価値観について(2022年卒)│株式会社リクルート

▶相談者
終身雇用が失われて、多くの人が転職を前提にキャリア形成を考えているのかと思っていました。約6割は同じ企業で勤め上げたいと考えているんですね。

▶アドバイザー
現代は、先行きが不透明で予測が難しい「VUCA(Volatility・Uncertainty・Complexity・Ambiguity)」時代だと言われています。社会的なトレンドを汲み取って「経験・スキルを身につけて、人材としての市場価値を上げよう」と意識されているのだと思いますが、転職することがより良いキャリアに繋がるとは限らないので、転職にこだわらずにご自身のキャリアについて考えてみてはいかがでしょうか。

▶相談者
就職活動で転職することを前提に企業選びをしたため、ずっと「転職ありき」の考え方に縛られていました。「現職でキャリアを積んだ場合」という選択肢を想定していませんでしたが、キャリアの方向性のひとつとして考えておく必要がありそうです。

▶アドバイザー
よほど入社したい企業がある場合は、その企業の採用動向によって転職のタイミングがあるかもしれませんが、まだ明確な転職理由や応募企業が決まっていない段階では、転職のベストタイミングは分かりません。

まずは所属企業で、営業スキルを身につける方法を考えてみてはいかがでしょう。そして、自社で実現できないキャリアを描きたくなった時が、転職のベストタイミングなのかもしれません。

▶相談者
分かりました。なかなか営業としての成長を実感できない状態で、身近な友人の転職の話を聞いたので、頭の中が一気に転職モードになってしまいました。地に足をつけて、営業としての実績を積み上げながら、自分が叶えたいキャリアを考えていきたいと思います。ありがとうございました。

記事作成日:2023年5月22日 WRITER:只野志帆子 ILLUST:安西哲平 EDIT:リクナビNEXT編集部
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※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。

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