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「複業したいから転職」はアリ?複業できる会社に転職するには

副業のイメージカット近年、キャリアの幅を広げるための働き方として「複業」を志向する人が増えています。

今回は、「複業がしたいという理由で転職するのはアリか、ナシか?」「複業ができる会社に転職を目指す場合、どんなポイントを意識すればいいのだろうか」と悩む皆さんに、組織人事コンサルタントの粟野友樹氏がアドバイスします。

アドバイザー 粟野友樹
アドバイザー 粟野友樹

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

「複業」とは?副業とはどう違う?

本業を持ちながら、空いた時間や休日などに別の仕事をするのが「副業」。一方、本業とも言えるレベル感の仕事を複数並行して行うのが「複業」です。「パラレルワーカー」「パラレルキャリア」などと表現されることもあります。

政府が働き方改革の一環として副業を推進している背景もあり、「副業」「複業」を容認する企業は増えつつあります。

リクルートが実施した「兼業・副業に関する動向調査2020」によると、「従業員の兼業・副業を認める」とする人事制度を導入している企業は49.5%、社外から兼業・副業人材を受け入れている企業は49.9%に上っています。

現在、兼業・副業を認めていない企業においても、4割近くが「制度導入を検討している」と回答しています。

従業員の兼業・副業を認める人事制度の導入予定グラフ

なお、兼業・副業の人事制度がある企業においては、その目的として「従業員のモチベーション向上」「従業員の定着率の向上」「従業員のスキル向上や能力開発」を挙げる企業が多く見られます。

このように、働く個人が複数のキャリアを追うことをポジティブに捉える傾向が強まっており、個人にとっては複業を実践しやすい環境が整ってきていると言えそうです。

大手企業でも終身雇用が崩れ、ビジネス環境の変化も激しい時代。入社した企業が何十年も存続するかどうか見通しにくい状況下で、1つの会社だけに依存するのはリスクを伴うという見方もあります。複業などで幅広く活躍できる経験・スキルを身に付け、人的ネットワークを築いておくことは、中長期的なキャリアにプラスに働くと考えられます。

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「複業したいから転職」はアリ?

複業が自身のキャリアの発展につながると判断した場合、複業を目的に転職する選択肢も「アリ」だと思います。

ただし、転職活動をする際にはコツが必要です。複業の意思をどの程度表面に出すかは、状況を踏まえて見極める必要があります。
企業によっては、複業との相乗効果が期待でき、自社にメリットがもたらされるのであれば、複業希望者を歓迎するところもあるでしょう。

一方、複業を認めてはいても、あくまで自社の業務に注力してほしいと考える企業は少なくありません。そのような企業では、「複業ありき」で選考に臨んでしまってはその他の応募者に競り負けてしまう可能性もあります。複業しながらの入社を希望する応募者と、本業として頑張ろうと考えている応募者がいた場合、前者がよほど突出したスキルを持っていないかぎり、後者が優先的に採用される可能性が高いと思われます。

企業側の立場を考えれば、「複業したい」という意思表示は選考にプラス要素にはなりづらいため、伝え方を工夫する必要があります。

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複業できる会社に転職するには?ノウハウ紹介

複業することを前提に転職活動を始める場合、どんなポイントを意識すればいいか、段階ごとにご紹介します。

棚卸し~応募先探し

転職活動を開始する前に、「キャリアの棚卸し」を行いましょう。
自身の経験・スキルは、転職市場でどのように評価されるか、事前につかんでおくことが大切だからです。

応募先企業から高く評価される経験・スキルを持っていれば、フルタイム勤務でなくても歓迎され、例えば「A社で週3日、B社で週2日勤務」といったバランスでの働き方も可能かもしれません。
しかし、これから複業を行うのであれば、まずは応募企業でのフルタイム勤務を前提に、別の仕事は空いた時間や休日に行うなど、「副業」に近い働き方を選ぶのが現実的です。

そして、「なぜ複業をしたいのか」という理由を明確にして中長期のキャリアプランを立て、それをもとに、どんな仕事にどのようなバランスで関わるのか、シミュレーションしてみましょう。

複業をしたいという理由を紐解き、本当に「複業」という手段が最適なのかどうかを考えてみることも大切です。
例えば、「さまざまな業務を経験したいから」という理由であれば、現在の勤務先で異動を申し出たり、転職で「社内副業」のチャンスが多そうな会社を選んだりするという道もあります。「複業が認められる会社」だけに照準を絞ることで、むしろ選択肢を狭めてしまう恐れもありますので、注意しましょう。

キャリアプランにもとづく複業の方向性が定まったら、応募先の候補となる企業を探します。応募先企業を探す手段としては、次のような方法が考えられます。

  • リクナビNEXTなどの転職情報サイトで、「複業」「副業」などのキーワードで求人を検索する
  • 転職エージェントに相談し、複業OKの企業を紹介してもらう
  • 複業・副業希望者と企業とのマッチングサービスを活用する
  • 複業者が在籍していそうな企業を検索し、その会社の採用サイトなどから直接応募する
  • 「複業」「副業」などのテーマで開催されているセミナーやシンポジウムなどに参加し、そこで登壇、あるいは紹介されている企業に直接応募する

応募書類作成~面接

すでに複業をしていて、これからも続けていきたい場合、応募段階から職務経歴書に記載しておいたほうがいいでしょう。

しかし、これから複業したいと考えている場合は、応募書類にあえて記載せず、面接の段階で伝えたほうがいいと思います。複業OKとしている企業であっても、応募段階では企業側の「複業」に対する本音や実態を把握・判断しにくいうえ、応募書類だけでは思いが伝え切れない可能性があるからです。

面接での伝え方については、「すでに複業している人」「これから複業したい人」では、ポイントが異なります。

●すでに複業している人の場合

新しい会社でも、これまで通り複業を続けたいのであれば、「本業に支障がない」ことを伝えましょう。例えば「複業は土日に行っている」「本業の終業後、2時間程度行っている」といったように、業務時間外の活動であることを伝え、今回の転職でもあくまで応募先企業での業務が本業であり、本業に支障のない範囲で行うという姿勢を伝えるといいでしょう。

加えて、複業が本業にプラスに作用すると思われる点があれば、ぜひ伝えてください。複業で得られる知識・スキルが、応募先企業でも活かせるなら、理解を得やすくなります。

●転職先で複業を始めたい人の場合

その企業を転職先候補として選んだ理由が「複業が認められている」であったとしても、それを前面に押し出さないようにしましょう。それだけが目当てと思われてしまう恐れがあります。
面接では、「なぜこの会社に入りたいのか」「この会社で何を目指すのか」「この会社にどう貢献したいのか」を中心に伝えましょう。その上で、複業の意向を伝える際には、「この会社で一人前になって成果を挙げられるようになったら、本業にプラスの還元ができるような複業で力を発揮したい」といった姿勢を示すといいでしょう。

なお、副業・複業を認める制度があったとしても、企業の本音としては推奨しておらず、実行している社員がほとんどいないというケースもあります。入社後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも、面接の場で実情を確認しておいたほうがよさそうです。
例えば、面接の終盤で「何か質問はありますか?」と聞かれた際、「御社では複業が認められているそうですが、実際に複業をしている社員はどれくらいいるのでしょうか?」などと聞いてみるといいでしょう。

複業する個人、複業を容認する企業は増えていますが、まだ事例は少なく、文化として根付いたとまでは言えません。企業によって複業への考え方は大きく異なりますので、自身の希望にマッチする制度や風土があるかを見極めてください。

記事作成日:2021年12月17日 WRITER:青木典子 EDIT:リクナビNEXT編集部
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※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。

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