転職後に人間関係を築くためのポイントと職場での雑談のコツは?【転職相談室】
転職して1週間、同僚とは業務に関する会話しかないため会社に馴染めていないと悩んでいるSさん。
転職後に上手く人間関係を築くためのポイントや、職場における雑談のテーマやコツを組織人事コンサルタントの粟野友樹さんがアドバイスします。
目次
転職後、会社に馴染めないまま1週間が経過。人間関係が上手く作れず、雑談にも入れないので辛い(Sさん/ 営業事務/27歳)

これまでは中小企業で営業事務をしていましたが、同じ営業事務として大手企業に転職をしました。
初めての転職で緊張してしまい人間関係をうまく築けないまま、1週間が経過してしまっています。
同僚とは仕事に関する話以外はほとんどせず、雑談にも中々入っていけません。
会社に馴染めていないなと感じてしまい辛いです。
同僚と業務のやりとり以外で会話することがほとんどないので、暗くて付き合いづらいと思われていないかな…と心配です。
同僚とうまく雑談をして、人間関係を作っていくコツはありますか?
転職後1週間目では、馴染めていることの方が少ない。「今更遅い・・・」と思わず、まずは行動してみよう。
アドバイザー
同僚とは業務以外の会話をしないので、転職後に上手く人間関係を作れていないと感じてしまっているとのことですね。
相談者
はい。初めての転職で緊張していたらあっという間に1週間が経ってしまいました。
アドバイザー
初めての転職では戸惑うことも多いですよね。
馴染めず辛いとのことでしたが、転職後は、すぐに周囲に馴染めている人の方が少ないものなんですよ。
相談者
そうなんですね…。
雑談にも入れずにいるので、暗くて付き合いづらい人と思われていたらどうしよう…今更この印象は覆せないかも…と心配していました。
アドバイザー
心配はわかります。
ただ、転職してきた人の印象は仕事ぶりも含めて、もう少し時間をかけて徐々に決まっていくものです。
転職後1週間で「もう覆せない…」なんてことはないので大丈夫ですよ。
相談者
それを聞いて安心しました。
ちなみに転職後におおよその印象が決まるまでは、どのくらいの時間がかかるのでしょうか?
アドバイザー
そうですね。
一般的に、転職して1ヶ月目までは新しい環境や業務にまずは慣れるための期間とされることが多く、3ヶ月目くらいで徐々に仕事面も含めて周囲に馴染んでいくと言われています。
それを踏まえると、「この人はこういう人だ」という印象が決まり始めるのは2~3ヶ月目くらいだと思っておくと良いかもしれません。
相談者
入社後すぐに溶け込まないといけないと思っていたのですが、もう少し余裕を持って考えていいのですね。
アドバイザー
そうですよ。
時間をかけて、ゆっくりとでも良い人間関係を築いていけば大丈夫です。
相談者
わかりました、頑張ってみます。
転職後に人間関係を上手く作るには、何かコツはありますか?
転職後の職場で、人間関係を上手く作るコツ
アドバイザー
Sさんの場合は、業務のやりとりでは同僚と会話をしているとのことだったので、まずは仕事関係からお互いの人となりを知っていくと良いかもしれませんね。
相談者
そうですね。
できれば同僚とも気軽に雑談できるくらいになりたいのですが、最初は業務関係の話題の方が緊張しなくていいかもしれません。
具体的にはどうすればいいでしょうか?
アドバイザー
例えば、「みなさんの仕事について色々聞かせてください」と言って、同僚と1 on 1でのミーティングを設定してみてはどうでしょう。
相談者
1 on 1でのミーティング…ですか。
アドバイザー
はい、相手の仕事内容や、これまでのキャリアなどをインタビューするつもりで質問していけば、相手も答えやすいですし、そこから人柄も知れるでしょう。
相談者
いいですね!それなら、今すぐにでもできそうです。
アドバイザー
会議室で周囲の目を気にせず話したり、ランチミーティングにして気軽な雰囲気で話したりすることで、少しずつ距離が縮まるかもしれません。それに、気が合いそうであれば、少しずつプライベートな話に展開していくこともできますよ。
相談者
なるほど。
これまで業務の話しかしていないので、プライベートな話や雑談などをするタイミングが掴めずにいたのですが、これならスムーズに切り出せそうですね。
アドバイザー
そうですね。
その時には、ぜひSさんのパーソナルな部分もしっかり伝えるようにしてみてください。
相談者
パーソナルな部分…ですか?
アドバイザー
そうです。
例えば、出身地、出身学校などの他に、趣味や好きな俳優やドラマ、音楽、マンガ、ペットの話題などですね。
その情報を聞いた人が、Sさんとの共通点を見つけ出して、次もまた声をかけやすい雰囲気を作りましょう。
相談者
恥ずかしがって当たり障りないことを言うよりも、私らしさが伝わる情報を交えた方がいいと言うことですね。
アドバイザー
そうです。
一度ゆっくり時間をとってパーソナルな部分も含めた会話をしておけば、次からは近くの席を通る時などに挨拶やちょっとした会話を気軽にできるようになると思いますよ。
相談者
わかりました。
私はコーギーという種類の犬を飼っているので、犬好きな人がいることを願って話に取り入れてみます。
アドバイザー
それはいいですね。
Sさんは入社して1週間なので、これからまだ新しい人に出会うことも多いでしょう。
その時にはぜひ自己紹介にも取り入れてみてください。
相談者
わかりました。
アドバイザー
こういったパーソナルな情報は、仲を深めるだけではなく、会話のきっかけにもなります。
相談者
それはいいですね。
本当に業務の会話しかしないので、周囲と雑談できるくらい仲良く慣れたらいいなと思っていたんです。
でも、何を話していいか分からなかったり、会話が続かなかったりして…。雑談にもコツってあるんでしょうか?
職場における雑談のコツ
アドバイザー
職場における雑談のコツは、誰もが話しやすいテーマを選んだり、聞き役になったりすることですね。
相談者
誰もが話しやすいテーマとは、例えばどんなことでしょうか?
アドバイザー
例えば、以下4つのようなことが挙げられます。
1:仕事に関するよもやま話
(自社製品への質問や感想、人事異動の情報、客先や取引先に関する話など)
2:時事ネタやニュース
(業界の最新情報や社会情勢、新聞紙面や各種メディアを賑わせているニュースなど)
3:自分のプライベートな話
(これまでの経歴、休日の過ごし方、家族の話、最近読んだ本、食べ物)
4:他愛のない世間話
(スポーツや芸能ネタ、漫画やアニメ、ドラマネタなどといったどうでもいい世間話)
相談者
意外なんですが、仕事に関するよもやま話も雑談に入るんですね。
アドバイザー
そうです。
例えば、仕事をしている中で生じたちょっとした疑問や、「うちの会社ってどうしてこんなルールがあるんでしょう?」なども立派な雑談テーマですよ。
相談者
なるほど。
こういったことなら、さりげなく話しかけることができるのでいいですね。
アドバイザー
そうですね。
あとは、Sさん自身が雑談しづらい人にならないように気をつけておくといいでしょう。
相談者
雑談しづらい人とは、どういう人のことでしょうか?
アドバイザー
職場での雑談は話が長くなりすぎないことが重要です。
会社は仕事をする場で、同僚にはそれぞれの仕事や納期があり、進捗度合いも異なります。
自分の手が空いているタイミングが、相手もそうとは限りませんよね。
相談者
そうですね。
アドバイザー
なので、会話に夢中になって延々と話し込んだりしないこと、相手の仕事の状況にも配慮することが大切です。
相談者
確かに私も、忙しい時に延々と話かけられて困ってしまった経験があります。
同じことを相手にしてしまうのは心苦しいですね。
アドバイザー
はい、1度話かけてしまうと話が長くなってしまうようでは、気軽に雑談しづらい人になってしまうので注意しましょう。
相談者
わかりました。
アドバイザー
また、Sさんは同僚と気軽な会話ができないことを気にしていましたが、業務上のやりとりを丁寧にして仕事で成果を出せば、会社には自然と馴染んでいけるようになります。
雑談は絶対しなくちゃいけないというものではないので、気負いすぎないでも大丈夫ですよ。
相談者
ありがとうございます。
前の職場が小さな会社で、同僚とはプライベートでも友人として仲が良かったので、「早く雑談できるくらい馴染まないと!」と力が入りすぎてしまっていたかもしれません。
アドバイザー
気持ちは分かります。
雑談を通して、コミュニケーションが円滑になることが期待できますし、人間関係づくりに有効なのも事実ですからね。
ですが、あくまでも本業を疎かにしないように気をつけてくださいね。
相談者
わかりました。改めて心に留めておきます。
今日はありがとうございました。
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