転職したが「合わない」と悩んだときは?
転職活動して、せっかく希望の企業に入社したけれど、前職や過去に勤めた企業と比べてしまい「合わない…」と不安になったことはありませんか?
今回は、そんなとき考え方を整理し、もう一度職したほうがよいか判断するためのポイントをご紹介します。
合わないかもしれないと悩んだら「転職理由」を振り返ってみよう
職歴は、どんなに短くても履歴書や職務経歴書に書かなければなりません。転職して間もないうちに次の会社を探そうとすると、必ず面接で在籍期間について指摘されます。やむを得ない事情がない限り、短すぎる在籍期間はその後の転職活動において不利に働きます。
なお、企業によって“短期間”の印象には幅がありますが、従業員の勤続年数の長い大手メーカーや金融機関の場合、2~3年未満でも「短い」という印象を持たれる傾向にあります。一方で、外資系やWeb系企業、スタートアップ・ベンチャーでは在籍期間が1年未満であっても経験がマッチしていれば許容する傾向にあるようです。
ただし、転職できたとしても次の企業が必ず「合う」とは限りません。入社したての時は、企業文化・風土に違和感を覚えたり、慣れない業務内容に戸惑ったりすることは多いものです。そのため、いきなり転職活動を再開するのではなく、前回の転職活動時の「転職理由」を振り返ることで、転職したほうがよいかどうかを判断してみましょう。
「転職理由」が実現できている場合
すべての希望を満たしている職場を見つけられたら理想的ですが、パーフェクトな職場はなかなかないものです。入社したばかりで、慣れない仕事を抱えながら転職活動を再開するのは心身ともに負担がかかります。万全ではない状態で、とりあえず別の会社に転職したいと、応募した企業に妥協して決めてしまうことで、再び合わない会社に転職してしまうリスクも考えられます。
「成果に合った給与を得たい」「裁量権を広げたい」「土日は必ず休みたい」…理由は人それぞれですが、転職で実現したかったことが現在の会社で叶っているのであれば、転職したほうがよいか迷う前に「合わない」と感じた点について改善の余地はないか探してみることをおすすめします。何が「合わない」のか悩んで判断が難しい場合は、以下を参考にしましょう。
人間関係が「合わない」
人間関係は、自らの働きかけや立ち居振る舞いによって、ある程度改善することができます。人によってコミュニケーションの傾向や好みは異なるため、例えば「上司と合わない」と感じたのであれば、同じ組織のメンバーに相談し、付き合い方のアドバイスをもらう、または別の管理職に相談するなどして、解決策を探しましょう。入社したばかりで相談する相手が見つからない場合は、採用担当者に聞いてみるという方法もあります。
社風が「合わない」
「トップダウンの社風」「根回しが重要視される文化」…など、これまで過ごしてきた企業と入社した企業とで社風や文化にギャップが大きい場合、戸惑い、この先も馴染めないのでは?と不安に感じる方もいるようです。
ただし、どのような企業でも独特の社風や文化があり、見方によって短所と長所になるものです。例えば「トップダウン」という短所も、「判断が速い」という長所に、「根回しが重要視される」という文化も、「情報共有を密にする」という長所になります。良い面も意識すると、「合わない」という印象も変わってくるかもしれません。
業務内容が「合わない」
業務内容が「合わない」と感じた場合は、本当にその違和感がもう一度転職活動をするほどのことかどうかを考えましょう。日常の仕事を近視眼的に捉えるのではなく、「誰に対して、どのように役に立っているのか」「事業にはどのような影響があるのか」を考えてみることで、仕事の価値に気付けるかもしれません。
また、転職したほうがよいか悩む前に、社内で何かできることがないか考えてみましょう。例えば、業務内容は希望を出したり、積極的に関与したりすることによって変わる可能性があります。短期的に判断せず、まず自ら動いてみましょう。そして「合わない」と感じる業務も経験のひとつになります。「得られることは何か?」という視点で取り組むことも今後のキャリアに有効です。
――いずれにしても、転職理由は実現できているのに「合わない」と感じているということは、「当初考えていた転職理由の優先順位が違っていた」という可能性も考えられます。例えば、「念願だった年収アップが実現できているのに、人間関係が気になって転職を考えている」のであれば、転職に求める条件の優先順位は「年収アップ < 職場の人間関係」だった、ということです。
転職理由を考えて改善を試みても、どうしても「合わない」と感じるようであれば、大切にしている条件の優先順位を整理した上で、転職活動を検討するようにしましょう。
「転職理由」が実現できていない場合
転職理由が実現できていない場合も、再度転職した時のデメリットを考慮して判断しましょう。社内外への働きかけなどを行っても実現の見込みがなく、早期退職のデメリットを考慮しても「合わない」ことへのストレスが大きいのであれば、転職活動を再開することをお勧めします。
転職する場合は、短期間での転職について採用担当者に質問されるため、「短期で退職した理由」をしっかりと考えておくようにしましょう。その際は、一方的な企業批判にならないよう配慮し、「事前に確認できなかったのか」「自ら改善に向けた行動をしたのか」などの指摘を想定した補足があると良いでしょう。
面接での回答例
会社の方針が「合わない」と感じた場合の回答例
もちろん新規獲得も重要な営業活動なので、新規獲得と既存顧客との関係構築のどちらも力を注いでいましたが、限られた時間の中で両立することが難しく、やはり本来実現したかった営業スタイルに集中して成果を出したいと考え、転職を決意しました。
勤務地が「合わない」と感じた場合の回答例
当初は問題なかったのですが、家族の病気の関係で定期的に入院のサポートが必要となり、実家のある大阪近辺での勤務を迫られました。会社にも大阪勤務の希望を出したのですがなかなか通らず、転職を決めることになりました。
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