退職届・退職願をメールで送るのはあり? メール作成のポイントや送信時の注意点、例文など

リモートワークの普及などで職場に行く機会が少ない人もいますが、退職を決めた際、退職届や退職願をメールで送るのは失礼に当たらないのでしょうか。
この記事では、メールで退職の意思を伝える際のルールやマナー、円満退職を叶えるためのポイントや例文を解説します。
国家資格 キャリアコンサルタント,組織人事コンサルティングSeguros 代表
退職届・退職願はメールで送っても大丈夫?
退職届や退職願の提出方法は、メールで送っても、口頭や手渡しと同じ効力を持ちます。重要なのは提出方法ではなく、退職したい意思が相手(会社)に届いたことが客観的にわかることにあり、意思が届いたと見なされた時から、退職の手続きが有効に進みます。(詳しくは:退職届・退職願の違い)。
そのため、メールで送っても良いかの判断は、自分の状況や会社のルールと照らし合わせて選択するのが大切です。詳しくみていきましょう。
メール送付できるかを就業規則で確認する
メールで送付して良いかが、特に関係するのは「退職届」です。
退職届は、会社の退職手続きに関係する書類のため、会社のルールで、退職届の必要可否、提出フォーマット、提出先、提出期限が定められていることが多いです。そこで、メール送付が認められている場合は、メールで送ることができますし、書いていない場合は、上司や人事を担当する部署に確認するようにしましょう。
なお、退職願は、会社の退職手続きに直接は関係しないため、提出方法は、退職を上司に相談する場の状況に合わせて判断する必要があります。
退職届・退職願をメールで提出するケース
提出方法に特に定めがない場合、退職を伝えたいタイミングまでに対面で伝えるチャンスがあるかで考えていくと良いでしょう。
メールで退職届や退職願を出すケース
- 就業規則などに記載がある(退職届の場合)
- 出社が難しい状況にある
- 普段はリモートワークをしている
- 伝えたい期日までに対面の時間がもらえない
退職届・退職願の提出方法の基本マナー
提出手段による手続き上の効力は変わらないとはいえ、円満に退職を進めるには、「まずは口頭で伝えて、その場か後で書面を手渡しする」のが間違いない方法です。
事情によりメールで送付する場合も、「事前に口頭やオンライン会議などで退職したいことを伝えてから送る」と、スムーズに話を進めやすいでしょう。ただ、事前に話をする機会がとれない場合は、いきなりメールで伝えるお詫びを一言入れた上で、メールするようにします。
メール送付前に話す機会が「ある」場合
- 事前に口頭かオンライン会議で退職の旨を伝える
- その場でメールで送ることを承知してもらう
- メールで書面を送る
メール送付前に話す機会が「ない」場合
- メールで退職したいことを伝える
- いきなり伝えることのお詫び
- 退職の進め方の相談方法を確認する
- 書面をメールで送ることを承知してもらう
- または必要なら書面を一緒に送る
退職届・退職願のメール作成のポイント
退職届・退職願をメールで送る際、いくつか気をつけておきたいポイントがあります。件名の付け方や宛先、ファイル形式などを確認し、相手が迷わず内容を理解できるような配慮をしましょう。
件名だけで「誰が・何の用件」か、わかるようにする
他の業務連絡のメールに埋もれないよう、また緊急性が高いことが伝わるよう、件名だけで、自分の退職届の提出であることがわかるようにしましょう。
| 件名の例: 【退職届】営業部 〇〇(自分の氏名) 【退職届】提出のご連絡(自分の氏名) |
送信先は「直属の上司」が基本
まず、退職願は、退職を相談する直属の上司宛に送るのが基本です。
次に、退職届は、人事部など送付先が指定されている場合は、それに従いますが、指定がない場合は、退職届も直属の上司にまずは送るようにしましょう。
退職届に関しては、人事部など他に送付先がある場合もあります。確認したい場合は、上司宛のメールの文中で「他に提出すべき部署や担当先があれば教えてください」と書いておくと良いでしょう。
添付ファイルの形式を確認する
退職願・退職届をファイルで添付する場合は、PDF形式に変換して送付するのが望ましいです。WordやExcelのファイルのままだと、他の人でも内容を簡単に書き換えることができます。そのため、書き換えがしづらいPDF形式の方が適しています。
ファイル名は「退職届_氏名_20XX年XX月XX日.pdf」のように、中身がわかるように設定しましょう。
退職願や退職届のテンプレートは、こちらからダウンロードできます。
退職願・退職届のメール例文
退職の意思表示の面談設定、退職願・退職届の提出という状況に応じたメール文例を用意しました。
ご自身の状況に合わせて活用してください。
上司に退職意思を伝える面談を依頼する場合
退職の意思を伝える場合、まずは上司にアポイントを取りましょう。メールの段階で「退職したい」と切り出す必要はなく、対面で伝えれば問題ありません。
| 件名:【ご相談】お打ち合わせのお願い |
| 〇〇課長 |
| お疲れ様です、〇〇です。 |
| お忙しいところ恐縮ですが、 今後の仕事について、〇〇課長にご相談させていただきたいことがございます。 |
| 今週のどこか30分ほどお時間をいただきたく、 ご都合のよいタイミングをお教えいただけますと幸いです。 |
| 何卒よろしくお願いいたします。 |
| (自分の名前) |
退職届・退職願をメール添付して送付する場合
退職願や退職届を提出する場合、一般的にはPDF形式に変換し送付します。メールでの提出方法に会社の規定がある場合は従ってください。
メール本文は、退職願、退職届が添付されていることがわかれば簡潔な文章で構いません。
| 件名:退職届提出のご連絡(〇〇部 氏名) |
| 〇〇課長 |
| お疲れ様です、〇〇です。 |
| 先日はお忙しい中、面談のお時間をいただき誠にありがとうございました。 先般お話しさせていただきました通り、退職届を提出させていただきます。 添付にて、ご確認くださいますようお願い申し上げます。 |
| (自分の名前) |
退職願をメール本文に記載する場合
退職願をPDF.で添付するのではなく、直接メールの本文中に記載する例文を紹介します。
| 件名:退職願(〇〇部 氏名) |
| 〇〇課長 |
| お疲れ様です、〇〇です。 退職願を以下のとおりお送りします。 お手数ですがご確認のほどよろしくお願いします。 |
| =========== |
| 退職願 |
| 株式会社〇〇 代表取締役社長 〇〇様(※宛先は会社の最高責任者) |
| 私事、 このたび一身上の都合により、 202X年〇月〇日をもって退職いたしたく、ここにお願い申し上げます。 |
| 202X年〇月〇日 〇〇部〇〇課 (自分の氏名) |
| 以上 |
| =========== |
退職届をメール本文に記載する場合
同じく、退職届をPDF.で添付するのではなく、メール本文に書く例文です。退職の申し出方法は、法律上は定めがないので、会社の手続き上のルールがなければ、メールで送ることでも有効になります。
| 件名:退職届(〇〇部 氏名) |
| お疲れ様です、〇〇です。 退職届を以下のとおりお送りします。 お手数ですがご確認のほどよろしくお願いします。 |
| =========== |
| 退職届 |
| 株式会社〇〇 代表取締役社長 〇〇様※宛先は会社の最高責任者) |
| 私事、 このたび一身上の都合により、 202X年〇月〇日をもって退職いたします。 |
| 202X年〇月〇日 〇〇部〇〇課 (自分の氏名) |
| 以上 |
| =========== |
退職届・退職願のメールを送信する際の注意点
送信時に見落としがちなマナーやリスク回避の注意点を解説します。最後まで丁寧な対応を心がけましょう。
深夜・早朝・休日の送信は避け、業務時間内に送る
メールは24時間送信可能ですが、深夜や早朝、休日の連絡は控え、平日の業務時間内に送るのがマナーです。時間外の送信は、相手のプライベートな時間を妨げてしまう可能性があるため、送るタイミングには配慮が必要です。
休日にメールを作成する場合は、予約送信機能を活用して適切な時間帯に届くよう調整することもできます。良好な関係を保つためにも、相手の状況を考えた対応をしましょう。
パスワードをかける場合は、別メールで送付する
会社のセキュリティ規定により、個人情報を含むファイルへのパスワード設定が求められている場合は、そのルールに従いましょう。
その際は、ファイルを添付した1通目のメールを送信した後、間を置かずに「パスワード送付」を件名にした2通目のメールを送ります。
この「2通に分ける」手順は、誤送信による情報漏洩を防ぐための基本的なマナーです。手間はかかりますが、ルールを守る姿勢は誠実な印象を与えます。
退職届・退職願のメールに関するQ&A
最後に、メールでの退職にまつわるよくある悩みにお答えします。
退職届・退職願のメールに対して、返信がない場合は?
まずは、送信から2〜3営業日は待ちましょう。上司が多忙でメールを読み飛ばしていたり、人事部へ確認中だったりする可能性があります。
それでも返信がない場合は、「先日お送りした退職届の件ですが、お手元に届いておりますでしょうか」と確認してみましょう。意図的に無視されていると感じる場合は、さらに上の役職者や人事部に相談する方法もあります。
退職届・退職願をメールで送る場合、捺印は必須?
メールで退職届・退職願を提出する場合、捺印の要否は会社の規定によります。近年は「捺印不要」とする企業が増えていますが、電子署名や電子印の利用を求められるケースもあります。
ただし、会社によっては、後日「署名・捺印した原本(紙)」の提出を必須としている場合があります。送信時に「別途、原本の郵送や持参は必要でしょうか?」と一言添えて確認しておくと、その後の手続きがスムーズです。
退職届・退職願をメール送付する場合、いつまでに送る?
就業規則に「退職の1ヶ月前までに申し出ること」と定められている場合、メールもその期限までに「相手に届き、確認できる状態」になっている必要があります。
「送信した日」ではなく、相手が「確認できる状態になった日」が基準です。余裕を持って、期限の数日前には送信するようにしましょう。また、有給休暇を消化して退職したい場合は、有給消化期間を含めた退職日から逆算して、さらに早めに申し出るのが円満退職のコツです。
組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。
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