インフラエンジニアの職務経歴書の書き方|見本・自己PR例文、アピールのコツ

これまでのインフラエンジニアとしての仕事が、運用保守が中心で構築経験が少ない経歴を同転職の際にアピールすればいいかと悩む人もいると思います。その場合も、運用改善や障害対応で工夫した経験を課題解決の視点で書き、扱った技術のレベル感まで示せれば、書類選考でのアピールになります。
インフラエンジニアの書き方の見本をみながら、どう自分の経験を職務経歴書に落としていくかの参考にしてください。
この記事でわかること
- 運用・監視中心でも、課題解決の視点で書けば選考でアピールになる
- 機器・OS・ツールは「手順書運用か・設計構築か」のレベル感まで書く
- 成果は「何をしたか」だけでなく数値とセットで書くと説得力が増す
- 常駐・SESのスキルシートは転用せず、主体性と成果を加えて書き分ける。
国家資格 キャリアコンサルタント,組織人事コンサルティングSeguros 代表
目次
インフラエンジニアの職務経歴書の見本(ダウンロードテンプレート)
下は、インフラエンジニアの見本です。
想定は、中小〜中堅のSIerで客先常駐(SES)を含むサーバ・ネットワークの運用保守を約6年経験し、運用サブリーダーとして障害対応や運用改善、一部の構築・クラウド運用にも携わってきた人です。運用保守が中心の経歴では、工夫した点と扱った技術のレベル感をどう書くかが重要になります。
自分の経歴に置き換えて活用してみましょう。
職務経歴書
20xx年xx月xx日現在
陸波 太郎
職務要約
株式会社○○システムズに入社後、金融・製造業の顧客先に常駐し、サーバ・ネットワークの運用保守と監視に約6年携わってきました。障害の一次切り分けから復旧対応、設定変更、手順書の整備までを担当し、現在は運用サブリーダーとして4名のメンバーの作業割り振りも担う立場です。近年はPythonによる定型作業の自動化や、AWS上の環境の運用にも取り組んでいます。
■勤務先企業
- 株式会社○○システムズ
【事業内容】システムインフラの構築・運用保守(客先常駐によるSESを含む)
【従業員数】320名
■職務経歴
6年間で担当した主なプロジェクトのうち、代表的な3件を新しい順に記載します。
| 期間 | 業務内容 |
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20xx年4月 |
▼プロジェクト①: 【所属】ITインフラ運用部(○○銀行様 データセンター常駐) 【役割】運用サブリーダー 【業務内容】
【開発環境】
【主な取り組みや成果】 |
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20xx年4月 |
▼プロジェクト②: 【所属】ITインフラ運用部(○○製作所様 常駐) 【役割】運用メンバー 【業務内容】
【開発環境】
【主な取り組みや成果】 |
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20xx年4月 |
▼プロジェクト③: 【所属】カスタマーサポート部 【役割】運用メンバー 【業務内容】
【開発環境】
【主な取り組みや成果】 |
【活かせる経験・知識・スキル】
- サーバ(Linux/Windows Server)・ネットワーク(Cisco)の監視・運用保守の経験
- 障害の一次切り分け・原因調査・復旧対応、ベンダー連携の経験
- 運用手順書・マニュアルの整備による属人化の解消
- Pythonによる定型作業の自動化(監視・レポート作成)
- VMware仮想環境の運用、AWS上の環境の運用(一部)
■テクニカルスキル
| 分類 | 技術・製品 | 経験 | 対応できるレベル |
| OS | Linux(RHEL) | 6年 | 手順書に基づく運用・設定変更まで対応可 |
| OS | Windows Server | 5年 | 手順書に基づく運用が可能 |
| ネットワーク | Cisco Catalyst | 5年 | 手順書に基づく運用・設定変更が可能 |
| 仮想化 | VMware vSphere | 3年 | 手順書に基づく運用が可能 |
| クラウド | AWS(EC2 / VPC / CloudWatch) | 1年 | 監視・アラート設定・ログ確認が可能。SAA取得に向けて学習中 |
| 言語 | Python | 2年 | 運用作業の自動化スクリプトの作成が可能 |
【資格】
- 基本情報技術者試験(20××年××月合格)
- シスコ技術者認定 CCNA(20××年××月取得)
- ITILファンデーション(20××年××月取得)
【自己PR】
運用の現場で見つけた課題を、手順や仕組みの改善につなげる姿勢が強みです。金融系システムの運用では、障害の一次対応がメンバーごとにばらついていた点に着目し、切り分け手順書を整備して対応時間の短縮につなげました。定型作業はPythonで自動化し、生まれた時間をクラウド環境の学習に充てています。運用で培った改善の視点は、設計・構築フェーズでも活かせると考えています。
以上
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インフラエンジニアの職務経歴書の書き方のポイント
インフラエンジニアの職務経歴書で採用担当者が見ているのは、扱った技術の範囲とレベル、そして運用の現場でどう工夫してきたかです。運用・監視が中心でも、自ら工夫した経験を論理立てて書けば十分にアピールになります。ここでは、職務要約の書き方、運用経験の見せ方、技術のレベル感の書き方、成果の数値化、スキルシートとの書き分けの5点を説明します。
運用・監視で工夫した経験を「課題解決の視点」で書く
「構築の実績が少ないと、書けることがない」と感じる人は多いものです。ですが採用担当者は、構築経験の有無だけを見ているわけではありません。運用・監視の現場で自ら考えて工夫した経験は、設計・構築フェーズでも通用する力です。次のような経験は、運用中心の経歴でもアピールになります。
- 障害対応・切り分け:
- 障害発生時に、どの手順で原因を切り分け、復旧させたか
- 再発防止のために何を変えたか
- 手順書の作成・運用改善:
- 属人化していた作業のフローを言語化し手順を整理
- 運用フローの無駄を減らしたなどの改善
- 作業の自動化:
- Pythonやシェルスクリプト、RPAなどで定型作業を効率化
- AIを活用した作業自動化
- 一部の構築・クラウドへの着手:
- 設定変更や小規模な構築、AWSなどのクラウド環境の運用
大切なのは、作業を並べるのではなく「どんな課題に対して、どう工夫し、どうなったか」の流れで書くことです。たとえば「ログ監視を担当」と書くだけでは伝わりません。「監視で検知が漏れていた事象を洗い出し、アラート条件を見直して検知漏れを減らした」と書くと、主体的に運用を改善できる人材として伝わります。
担当した機器・OS・ツールは「レベル感」まで書く
Cisco・Linux・VMware・AWSなどの技術は、名称を並べるだけでは経験の深さが伝わりません。同じ「Linux」でも、手順書どおりに運用しただけなのか、設定変更まで対応できるのか、設計・構築までできるのかで、採用担当者の評価は変わります。技術は「名称・経験年数・対応できるレベル」をセットで書くのが基本です。
| レベル | 記載例 | 対応できる範囲の目安 |
|---|---|---|
| 手順書に基づく運用 | Linux(3年・手順書に基づく監視・運用が可能) | 定められた手順に沿った監視・オペレーションができる |
| 設定変更まで | Cisco Catalyst(5年・手順書に基づく運用と設定変更が可能) | 既存構成の設定変更や機器の入れ替え作業ができる |
| 設計・構築まで | VMware vSphere(4年・仮想環境の設計・構築が可能) | 要件に応じた設計や新規構築ができる |
レベル感を書くときは、実際に担当した範囲を正確に書くのが原則です。対応できる範囲を実態より広く書くと、面接で詳しく聞かれたときに答えられなくなります。反対に、遠慮して手順書運用としか書かないと、設定変更まで対応できる力が伝わらないのも惜しいところです。学習中の技術は「基礎を学習中」「運用の補助が可能」と添えると、意欲もあわせて伝わります。技術ごとの詳しい書き方は、職務経歴書のスキルの書き方も参考になります。
成果は「何をしたか」だけでなく数値とセットで書く
職務経歴書の中で同じような経験を持つ候補者と差がつくのが、成果の書き方です。「手順書を作成した」「作業を自動化した」だけでは、採用担当者はその規模や効果を判断できません。可能な範囲で数値を加えることで、実績の根拠が生まれ、説得力が増します。
数値化のポイントは次のとおりです。
- 時間・工数:
- 月次レポート作成にかかっていた10時間をPythonで自動化
- 一次回答までの平均時間を30%短縮
- 件数・規模:
- 過去200件以上の対応記録をもとに手順書を作成
- チーム4名の作業割り振りを担当
- 頻度・期間:
- 週3回の定期監視レポートを自動化
- 6年間で障害対応を通算50件以上経験
「正確な数字が出せない」という場合は、「約」をつけた概算や「〇件以上」という表現でも構いません。数字がまったくないよりも、根拠のある概算のほうが採用担当者には伝わります。数値化が難しい成果は「チームの作業属人化を解消し、担当者交代時の引き継ぎ工数を削減」のように、変化の前後を対比する書き方も有効です。
上流工程を目指す場合は職務要約と自己PRでも意欲を示す
設計・構築やクラウドへのステップアップを目指す場合は、職務経歴書冒頭の「職務要約」下部の「自己PR」でも上流への意欲を示すことが重要です。
職務要約では、「どの領域で何年運用してきたか」に加えて、「障害対応や自動化でどんな成果を出したか」を1点入れましょう。直近で設計・構築やクラウドに着手している場合は、その取り組みを添えると上流への意欲が自然に伝わります。
自己PRでは、運用経験で培ったスキルが設計・構築フェーズでどう活きるかを明示することがポイントです。「クラウドを学んでいます」という意欲だけで終わらせず、オンプレ運用で身につけた視点がクラウドの信頼性設計や監視設計にどうつながるかを書くと、単なる意欲アピールより説得力が増します。
☝️常駐・SESのスキルシートとの違いは?
| 客先常駐やSESで働いてきた人は、スキルシート(技術経歴書)をそのまま職務経歴書に転用しがちですが、役割が異なるため避けましょう。 スキルシートは扱える技術を網羅的に示す書類、職務経歴書は「自分が何を考え、どう取り組み、どんな成果を出したか」を伝える書類です。そのまま貼ると技術の羅列だけが並び、主体性が伝わりません。 スキルシートは技術の棚卸し材料として活用しつつ、職務経歴書には「自分がどう関わり、何を改善したか」を加えて書き分けましょう。 |
職務経歴書の自己PRで差をつける方法
自己PRの目的は、成果につながったスタンスやスキル、つまり強みを伝えることです。インフラエンジニアの転職では、運用で培った課題解決力や業務改善力を、実際のエピソードとあわせて示しましょう。職務要約が「全体像と実績」を伝えるのに対し、自己PRは「強みと行動特性」で入社後の再現性を感じさせる役割を担います。
インフラエンジニアの転職で自己PRに使いやすい強みには、次のようなキーワードがあります。
- 課題解決力:運用の現場で課題を見つけ、原因から解決する
- 業務改善力:手順化・自動化で運用の負担やミスを減らす
- 障害対応力:トラブル時に落ち着いて切り分け、復旧まで導く
- クラウド・自動化への自己学習:AWSやPythonを実務と並行して習得する
- チームでの推進力:メンバーの割り振りや教育でチームを支える
| 運用の現場で見つけた課題を、仕組みの改善につなげることが得意です。金融系システムの運用保守では、障害の一次対応がメンバーごとにばらつき、顧客への回答が遅れる場面がありました。原因を分析すると、判断基準が属人化していたことがわかったため、過去200件以上の対応記録を整理して切り分け手順書を作成し、チームで読み合わせを実施。一次回答までの平均時間を約30%短縮しました。また、毎月10時間以上かかっていた定型の監視・レポート作業をPythonで自動化し、効率化できた時間をAWSの学習と実務へ充てています。運用で磨いた「問題を構造的に捉えて改善する視点」を、設計・構築フェーズでも発揮していきたいと考えています。 |
| 「担当した」で終わらせず、課題に気づいて動いた事実を書くと、主体性が伝わります。課題の背景→自分の分析行動→数値化された成果、という3段構造で書くと再現性が伝わりやすくなります。 |
| オンプレミス環境での運用経験を、クラウド移行の土台として活かしたいと考えています。6年間の運用保守では、サーバ・ネットワークの障害対応と可用性の維持を繰り返す中で、「どのアーキテクチャが障害に強いか」「どこを監視すれば問題を早期に検知できるか」という視点が自然と身につきました。この経験は、クラウドでの信頼性設計や監視設計にも直接つながると考えています。直近ではAWS環境の監視・運用に携わりながら、EC2・VPC・CloudWatchを実務で触れる機会を得ました。現在はSAA取得に向けて学習を進めており、オンプレとクラウドの両面から基盤を支えられるエンジニアを目指しています。 |
| 「クラウドを学んでいます」という意欲だけで終わらせず、オンプレ運用で培った経験がクラウドのどの場面で活きるかを明示することが重要です。経験の読み替えとして書くことで、単なる意欲アピールより説得力が増します。 |
インフラエンジニアの関連職種
IT系の他職種を職務経歴書を参考にすることで、インフラ系の職務経歴書との違いや共通点をより把握しやすくなります。
| ITエンジニア | SE(プロジェクトが多い場合) |
| 社内SE | インフラエンジニア |
| ネットワークエンジニア | クラウドエンジニア |
| セキュリティエンジニア | プロジェクトマネージャー |
| ITコンサルタント | webディレクター |
| ITヘルプデスク |
職務経歴書の基本の書き方や、編年体式、スキルシートのフォーマットも解説しています。
組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。
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