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クラウドエンジニアの職務経歴書|見本と書き方・自己PR例

クラウドエンジニアの職務経歴書

この記事でわかること

  • 領域経験は利用したクラウドサービス名とツールを書く
  • エンジニアとしての実力は担当したフェーズと業務範囲を書く
  • コスト削減・工数削減など数字で実績を示す方法
  • クラウドエンジニアでの資格やスキルの一覧
  • クラウドエンジニアの自己PRの切り口例の一覧がわかる

クラウドエンジニアの職務経歴書では、利用したクラウドサービスや担当フェーズ、構築・移行・運用改善での成果を整理して書くことが重要です。AWSやAzureなどの利用環境、TerraformなどのIaCツール、移行・運用・コスト最適化での取り組みを具体的に示しましょう。

監修 粟野友樹

組織人事コンサルティング 株式会社YAGAI 代表取締役CEO

クラウドエンジニアの職務経歴書の見本(ダウンロードテンプレート)

ここで紹介するのは、SIerでオンプレミスからクラウドの構築・運用へ担当を広げた人を想定した見本です。数字はご自身の経歴に置き換えてください。

職務経歴書

20xx年x月xx日現在

陸波 太郎

職務要約

大学卒業後、SIerでクラウドエンジニアとして勤務。入社後約2年はオンプレミスのサーバー構築と運用を担当。以降はAWSおよびAzureの設計・構築、オンプレからの移行、Terraformを用いたインフラのIaC化、セキュリティ設定、障害対応、コスト最適化を担当。

職務経歴

  • 株式会社◯◯
    事業内容:システムインテグレーションおよびクラウド基盤の設計・構築・運用
    資本金:○千万円
    従業員数:約○○○名

期間 業務内容

20xx年x月

現在

雇用形態:正社員
顧客企業の社内向け業務システムのクラウド基盤運用改善・構成コード化

【プロジェクト概要】
既存AWS環境の運用改善と、手作業で行っていた構築手順のコード化

【担当フェーズ】
詳細設計、構築、運用、コスト最適化

【利用環境】
クラウド:AWS(EC2、VPC、IAM、S3、RDS、CloudWatch)
IaC:Terraform
OS:Amazon Linux

【体制】
メンバー/要員数:4名(プロジェクト全体:8名)

【業務内容】

  • 不要リソースの棚卸しとインスタンスタイプの見直し
  • TerraformによるAWSリソース構成のコード化、環境複製手順の整備
  • IAMやセキュリティグループなどアクセス制御の見直し
  • 障害時の切り分けと再発防止の手順作成

【主な取り組みや成果】

  • 予約インスタンスの活用とサイズ見直しで、クラウドコストを約30%削減
  • インフラの構築手法をTerraformへ移行し、作業工数を約60%削減

20xx年x月

20xx年x月

既存のオンプレミス基幹周辺システムのAWS/Azure移行

【プロジェクト概要】
オンプレミス上の複数の業務システムを、要件に応じてAWSまたはAzureへ段階的に移行

【担当フェーズ】
詳細設計、構築、移行、運用引き継ぎ

【利用環境】
クラウド:AWS(EC2、VPC、S3)、Azure(Virtual Machines、Virtual Network)
OS:Linux、Windows Server
その他:バックアップ、監視

【体制】
メンバー/要員数:5名(プロジェクト全体:10名)

【業務内容】

  • 移行対象の洗い出しと移行手順の作成
  • ネットワークとサーバーの構築、データ移行の実施
  • セキュリティ設定(通信制御、ログ取得)
  • 移行後の監視設定と障害対応

【主な取り組みや成果】

  • 事前検証と切り戻し手順を用意し、移行作業を重大な障害ゼロで完遂
  • 移行後の監視項目を整理し、運用チームへ手順を引き継ぎ

20xx年x月

20xx年x月

製造業向けオンプレミスサーバーの構築・運用

【プロジェクト概要】
工場内システムのサーバー構築と、導入後の運用・障害対応

【担当フェーズ】
構築、試験、運用保守

【利用環境】
OS:Linux、Windows Server
仮想化:VMware
監視:Zabbix

【体制】
メンバー/要員数:4名(プロジェクト全体:7名)

【業務内容】

  • サーバーの構築、パッチ適用、バックアップ設定
  • 障害の切り分けとベンダーへのエスカレーション
  • 運用手順の文書化とチーム内共有

【主な取り組みや成果】

  • 繰り返し作業の手順を文書化し、対応のばらつきを低減
  • 重大インシデントを出さず、安定稼働を維持

【資格・スキル】

  • AWS Certified Solutions Architect – Associate(20xx年xx月取得)
  • 基本情報技術者試験(20xx年xx月合格)
  • クラウド:AWS(EC2、VPC、IAM、S3、RDS、CloudWatch)、Azure(Virtual Machines、Virtual Network)
  • 構成管理:Terraform
  • OS:Linux、Windows Server
  • その他:Zabbix、Git

【自己PR

私の強みは、手動作業のコード化(IaC化)や手順の標準化を通じた「インフラ環境の運用改善力」です。
手作業で行っていたサーバー構築をTerraformを用いてコード化し、併せて誰でも対応できるよう運用手順を整備することで、属人化を解消し、構築工数を約60%削減する成果を上げています。
この運用改善のノウハウと、オンプレミスから培ってきた基盤構築の経験を活かし、貴社のクラウド環境の安定稼働だけでなく、継続的な効率化・最適化に貢献したいと考えております。

以上

技術の棚卸しには、エンジニアのスキルシートが使いやすい人もいます。フォーマットが必要な場合は、先に職務経歴書のフォーマットも確認すると良いでしょう。

クラウドエンジニアの職務経歴書の書き方のポイント

クラウドエンジニアの職務経歴書で評価を分けるのは、使用したクラウドサービスを具体的に明記することと、単なる移行・構築作業を「コスト削減などの定量的な成果」に変換して伝えることです。

利用したクラウド環境とツールを書く

AWSやAzureの経験を記載する際は、「クラウド経験あり」とまとめるのではなく、「EC2、VPC、S3などの主要なAWSサービス」まで細かく記載しましょう。大まかな記載では、どの程度のスキルや対応領域があるのか採用担当者に伝わりません。応募企業の技術スタックに関連するものを優先してアピールするのが効果的です。

また、TerraformやCloudFormationなどのIaCツール、Ansibleなどの構成管理・自動化ツールも重要な評価ポイントです。ただし、業務内容欄には「どのような要件で何を構築したか」を書き、使用したツール名の羅列は「スキル・環境欄」に分けて記載すると、メリハリのある読みやすい経歴書になります。

担当業務は、フェーズと業務範囲を書く

職務経歴は、在籍企業ごとに分けた上で、さらにプロジェクト(案件)単位で区切るのが基本です。各プロジェクトには「概要・担当フェーズ・利用環境・チーム体制・具体的な業務内容・実績」の項目を設け、フォーマットを統一することで、採用担当者があなたの経験を把握しやすくなります。

業務内容には、「オンプレミスからのクラウド移行」や「インフラ構成のコード化(IaC)」など、具体的な役割を記載しましょう。単に「構築」と記載するのではなく、「既存環境の棚卸しから手順書作成、運用引き継ぎまで」のように、自分が担当したフェーズを明確にすることが重要です。

もし、数年にわたる長期プロジェクト1件のみで経歴が短く見えてしまう場合は、年度やフェーズごとに区切って記載すると経験の厚みが伝わります。逆に案件数が多すぎる場合は、直近の代表的なプロジェクトを3件程度に絞り、逆時系列に記載すると読みやすく整理できます。

実績はコスト・工数など数字でセットで書く

例えば「クラウド環境を構築した」という事実だけで終わらせず、可能であれば1〜2点の具体的な数値(定量的な成果)を記載してアピールしましょう。

「不要リソースの最適化によるインフラコストの〇%削減」「IaC導入によるインフラ構築工数の〇時間削減」「移行時の重大インシデント件数ゼロ」などが有効です。さらに、その数値を達成するために「どのような技術的工夫をしたか」というプロセスを1文添えることで、あなたの課題解決能力を採用担当者へ強くアピールできます。

なお、実績を記載する際は、あくまで「自分の担当範囲内で貢献した数値」に留めましょう。マネジメントの立場でなければ、プロジェクト全体の総予算などを自身の実績として書くのは避けるべきです。面接で深掘りされた際に実態とのずれが生じ、かえって信頼性を損なう原因になります。

クラウドエンジニアに関連する資格とスキルを書く

クラウドエンジニアでよく記載される資格・スキルの例は次のとおりです。

資格

  • AWS Certified Solutions Architect(Associate・Professional)
  • AWS Certified DevOps Engineer – Professional
  • Microsoft Certified: Azure Administrator Associate
  • Google Cloud Certified – Professional Cloud Architect
  • 基本情報技術者・応用情報技術者

スキル

  • クラウド(AWS・Azure・GCPの利用サービス)
  • IaCツール(Terraform・Ansible・CloudFormationなど)
  • OS(Linux・Windows Server)
  • 監視・ログ(CloudWatch・Zabbixなど)
  • バージョン管理(Gitなど)

資格名だけでなく、「Terraformで構成をコード化・環境複製手順を整備」のように実務での活用場面も添えると、スキルの実務レベルが伝わります。Git、CI/CD、監視・ログ管理など、開発・運用で使ったツールも用途とあわせて記載しましょう。

職務経歴書の自己PRで差をつける方法

クラウドエンジニアの自己PRでは、転職先に合わせてアピールする強みの軸を選ぶことが重要です。クラウドエンジニアで伝わりやすい強みの例は次のとおりです。

  • IaC・自動化による運用改善力
  • コスト最適化・クラウド構成設計力
  • 移行設計・リスク管理力
  • セキュリティ設計力
  • 障害対応・安定稼働維持力

見本ではIaC・運用改善力を軸にしています。以下の例文では同職種向けにコスト最適化・クラウド構成設計力、他職種向けに手順整理・リスク管理力の2パターンを紹介します。

例文1:クラウドエンジニアへの転職

私の強みは、クラウド環境のコスト最適化と構成設計を組み合わせて改善を推進できる点です。現職ではリザーブドインスタンス(RI)の活用とインスタンスサイズの見直しにより、クラウドコストを約30%削減し、あわせてセキュリティグループやIAMの見直しでアクセス制御の整備も行いました。移行案件では事前検証と切り戻し手順を用意した上で本番作業に臨み、重大な障害ゼロで完遂しました。コストと品質の両面から改善を進めてきた経験を、貴社のクラウド基盤の最適化に活かしたいと考えています。

例文2:類似職種(社内SE・事業会社のインフラ担当など)への転職

私の強みは、複雑な移行作業や運用手順を整理し、トラブルが起きにくい形に落とし込める点です。現職ではシステムのクラウド移行前に対象システムの制約と影響範囲を洗い出し、切り戻し手順を先に用意してから本番作業に臨むことを徹底してきました。運用面でも障害時の確認項目と手順を文書化し、対応のばらつきを減らしてきました。リスクを事前に整理して実行する力を、貴社のインフラ管理でも活かしたいと考えています。

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粟野友樹
監修 粟野友樹

組織人事コンサルティング 株式会社YAGAI 代表取締役CEO
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、転職支援や企業の採用支援、人材育成・組織開発など幅広く人事領域のコンサルティング業務に従事している。

※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。

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