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ITエンジニアの職務経歴書|見本と書き方・自己PR例

ITエンジニアの職務経歴書

この記事でわかること

  • 開発環境・プロジェクト規模を書くと経験の幅が伝わる
  • 担当したフェーズと業務を書くと実務力が伝わる
  • 実績は取り組みと成果をセットで書く
  • キャリア方向に合わせた自己PRの例文とポイントがわかる。

ITエンジニアの職務経歴書では、使用した技術だけでなく、どのようなプロジェクトでどのフェーズ・業務を担当したのかが分かるように書きます。実装や保守の経験も、担当した機能や作業内容、改善のために行ったことまで整理すると、経験が伝わりやすくなります。この記事では、職務経歴書の見本と書き方、自己PR例文を解説します。

監修 粟野友樹

組織人事コンサルティング 株式会社YAGAI 代表取締役CEO

ITエンジニアの職務経歴書の見本(ダウンロードテンプレート)

ここでは、中堅の受託開発会社で約5年間、SE・プログラマーとして勤務したケースを想定しています。ITエンジニアはプロジェクトによって担当業務や開発環境が変わるため、在籍企業の情報を書いた上で、代表的なプロジェクトを新しい順にまとめます。実際に作成する際は、技術・体制・成果などを自身の経験や公開できる範囲に合わせて変更してください。

職務経歴書

20xx年x月xx日現在

陸波 太郎

職務要約

大学卒業後、中堅の受託開発会社に入社し、SE・プログラマーとして約5年間勤務しています。入社後約2年間は業務系システムの保守・不具合改修を担当し、その後約3年間はWeb系・業務系アプリの詳細設計から実装、テスト、コードレビュー、DBチューニングまで担当範囲を広げてきました。Java、Python、JavaScript、AWS、SQL、Dockerなどを用い、処理速度の改善や障害削減、定型作業の自動化に取り組んできました。

職務経歴

  • 株式会社◯◯
    事業内容:業務システム・Webアプリケーションの受託開発および保守
    資本金:○千万円
    従業員数:約○○○名
    雇用形態:正社員

期間 業務内容

20xx年x月

現在

◾️20xx年xx月~現在 
プロジェクト1:小売企業向け在庫・受発注Webアプリの機能追加・性能改善

【プロジェクト概要】
店舗在庫と受発注をWeb上で一元管理する業務アプリの追加開発および性能改善

【担当フェーズ】
詳細設計、実装、単体・結合テスト、コードレビュー

【開発環境】
言語:Java、JavaScript/DB:PostgreSQL/クラウド:AWS/その他:Docker、Git

【体制】
メンバー(SE・PG)/要員数:5名(プロジェクト全体:12名)

【業務内容】

  • 画面・APIの詳細設計と実装
  • バッチ処理の見直しとクエリチューニング
  • 単体テストの作成、結合テストでの不具合改修
  • チーム内のコードレビュー

【主な取り組みや成果】

  • 検索処理で使用するSQLとインデックスを見直し、応答時間を約50%短縮
  • コードレビューで確認する項目をチーム内で共有し、実装後の手戻り件数の抑制に貢献

◾️20xx年xx月~20xx年xx月 
プロジェクト2:メーカー向け生産進捗管理システムの改修・安定化

【プロジェクト概要】
工場の生産進捗・在庫を可視化する社内向けシステムの改修と運用保守

【担当フェーズ】
詳細設計、実装、テスト、運用保守

【開発環境】
言語:Java、Python/DB:MySQL/その他:Linux、Git

【体制】
メンバー(SE・PG)/要員数:4名(プロジェクト全体:8名)

【業務内容】

  • 不具合の再現確認、ログ分析、改修設計と実装
  • 監視用の簡易スクリプト作成
  • リリース後の問い合わせ一次切り分け

【主な取り組みや成果】

  • 障害発生時のログを確認し、発生条件を特定したうえで再発防止の改修を実施。改修後、同種の障害発生率が約60%減少
  • 定型的に行っていたログ確認作業をPythonスクリプトで自動化し、月あたり約30時間の作業を削減

◾️20xx年xx月~20xx年xx月 
プロジェクト3:建設業向け顧客管理システムの保守・追加開発

【プロジェクト概要】
顧客情報をWeb上で更新・参照する業務システムの保守と帳票機能の追加開発

【担当フェーズ】
詳細設計、プログラミング、テスト、保守

【開発環境】
言語:Java/DB:Oracle/OS:Windows/その他:Git

【体制】
メンバー(PG)/要員数:4名(プロジェクト全体:10名)

【業務内容】

  • 帳票の詳細設計以降の実装とテスト
  • 障害対応、仕様確認のための関係者調整
  • 簡易な改修見積もりの下書き作成

【主な取り組みや成果】

  • 仕様書と実際の運用に違いがある箇所について、画面遷移や処理内容を整理し、関係者と認識を合わせたうえで改修を実施
  • 保守対応の手順をチーム内で共有し、対応時間のばらつきを低減

【資格・スキル】

  • 基本情報技術者試験(20xx年xx月合格)
  • 言語:Java、Python、JavaScript(実務)
  • インフラ・クラウド:AWS(EC2、S3等の利用経験)、Docker(開発環境での利用)
  • データベース:PostgreSQL、MySQL、Oracle/SQLによるデータ抽出・集計、クエリ改善、インデックス見直し
  • その他:Git、単体テスト設計・作成、コードレビュー

【自己PR

私の強みは、実装を始める前に仕様や影響範囲を確認し、不明点を残さない状態にしてから開発を進められる点です。
現職では、詳細設計や実装だけでなく、既存処理の確認、不具合調査、テストまで担当してきました。仕様書だけでは判断できない箇所については、既存コードや画面の動作を確認し、必要に応じて顧客担当者へ確認してから実装することを意識しています。
また、レビューやテストで指摘された内容は次の開発にも反映し、同じ修正を繰り返さないよう確認項目を整理しています。
これまでの経験を活かし、貴社でも、保守性と後工程への影響を意識した開発に取り組み、組織貢献したいと考えています。

以上

Word以外の形式を使う場合は、職務経歴書のフォーマット(テンプレート)から探せます。技術の棚卸しには、エンジニアのスキルシートも併用できます。

ITエンジニアの職務経歴書の書き方のポイント

ITエンジニアの職務経歴書では、技術名を並べるだけでなく、どのようなプロジェクトでどの工程を担当し、改善のために何を行ったのかが分かるように書きます。以下3つのポイントを押さえて作成するといいでしょう。

開発環境・プロジェクト規模を書く

使用技術・対象システム・担当範囲をセットで記載します。技術名だけでは実際の経験レベルが判断できないためです。経験が増えるにつれて、言語・フレームワークだけでなく、アーキテクチャ設計やインフラ構成の選定経験、複数プロジェクトを横断した技術的な判断も記載できると、より深い経験として伝わります。

記載する主な項目は以下のとおりです。

  • 使用言語・フレームワーク
  • データベース・クラウド・インフラ環境
  • バージョン管理・開発支援ツール
  • チーム人数・プロジェクト全体の規模

「Javaを使用」「Webシステムの開発を担当」だけでは不十分です。「Java、JavaScriptを使用した在庫管理Webアプリの機能追加を担当。5名のチームで詳細設計から実装・単体テストまで従事」のように1〜2文にまとめると、経験を正確に伝えられます。

プロジェクトごとに担当した業務とフェーズを書く

プロジェクトごとに、担当した工程を具体的に書きます。設計・実装・テストはエンジニアとして標準的な業務ですが、工程を分けて書くことで担当範囲の判断材料になるためです。経験が増えるにつれて、要件定義・基本設計・技術選定といった上流工程や、チームリード・技術リードとしての役割も担当フェーズとして明記すると、より上位の経験として伝わります。

たとえば標準的な工程の場合は「詳細設計、実装、単体テスト、結合テスト」、機能追加案件の場合は「既存仕様の確認、詳細設計、APIの実装、単体テスト、結合テストで発生した不具合の修正」のように単に「開発」のひと言で済ませずに、担当した業務範囲を個別に記載することが大切です。

DBチューニングやコードレビューも担当していれば明記します。保守・運用が長かった期間も「問い合わせの切り分け」「再発防止のための改修」など、実際に行った作業を書けばアピールになります。

実績は取り組み・工夫と成果に分けて書く

ITエンジニアの実績を書く際は、「開発に貢献した」「品質を向上した」とまとめるのではなく、どの処理・手順をどのように変えたのかを記載します。経験が増えるにつれて、処理速度や工数削減のような数字だけでなく、アーキテクチャ改善・技術的負債の解消・開発プロセスの整備など、数字で示しにくい上流の貢献も「何を判断し、何を変えたか」という形で言葉で示せると、深い経験として伝わります。

たとえば、「結合テストの準備時に毎回個別に作成していたテストデータについて、共通テンプレートと作成手順を整備。テスト準備にかかる期間を平均3日から2日に短縮」のように、自分が行ったことと、その後の結果を分けて書きます。

数値を記載する場合は、処理時間、作業工数、不具合件数、テスト準備期間など、自分の担当業務との関係を説明できる数字を選びましょう。

プロジェクト全体の売上・予算・全社KPIなど、自分の関与範囲を説明しにくい成果は避け、根拠を含めて説明可能な範囲の数字に留めます。

資格スキルは実務での活用場面も書く

ITエンジニアでよく記載される資格・スキルの例は次のとおりです。

資格

  • 基本情報技術者試験
  • 応用情報技術者試験
  • AWS認定資格(SAA・DVAなど)
  • Oracle認定Javaプログラマ
  • G検定・E資格(AI・機械学習系)

スキル

  • 言語・フレームワーク(Java・Python・JavaScriptなど)
  • クラウド(AWS・GCP・Azureなど)
  • データベース(PostgreSQL・MySQL・Oracleなど)
  • インフラ・開発環境(Docker・Linux・Gitなど)
  • その他(単体テスト設計・コードレビュー・CI/CDなど)

資格名だけでなく「PostgreSQL:クエリ改善・インデックス見直し」のように実務での活用場面を添えると、スキルの実務レベルが伝わります。取得予定の資格がある場合は「取得予定(20xx年xx月)」と添えましょう。経験が増えるにつれてアーキテクチャ設計やチームリード経験も、スキル欄に一行添えると担当できる範囲が伝わりやすくなります。

職務経歴書の自己PRで差をつける方法

ITエンジニアの自己PRでは、日々の実装や改修で身についた経験を、転職先のキャリア方向に合わせて言語化することが大切です。同職種で環境を変える場合・上流工程を目指す場合・他職種へ転職する場合で、それぞれ例文を紹介します。

【例文】同職種(自社開発・インハウスなど環境を変える)

私の強みは、障害やバグが発生した際に、ログや処理の流れを追って原因を特定し、再発防止まで対応できる点です。現職の保守・改修業務では、発生条件が特定しにくい障害を複数担当し、ログの出力タイミングや処理の組み合わせを順に確認することで発生条件を絞り込んだうえで改修を行い、同種の障害発生率を約60%削減しました。改修後は確認ポイントをチーム内に共有し、次の担当者が迷わず対応できる状態を整えることも意識しています。これまでの調査・改修経験を活かし、貴社でも障害に強く保守性の高いシステム開発に貢献したいと考えています。
💡自己PRのポイント
同職種で環境を変える転職では、技術力だけでなく「障害に強いコードを書く意識」や「チームの品質を底上げする姿勢」をアピールすることが差別化につながります。障害対応・再発防止・コードレビューなど、保守性や品質に関わった経験を具体的な数字とセットで示しましょう。

【例文】上流工程・アーキテクト職へのステップアップ

私の強みは、実装経験を土台に、設計段階でリスクや影響範囲を先に整理してから開発を進める点です。詳細設計・実装を担当する中で、仕様の曖昧な箇所や既存処理への影響を事前に確認し、後工程での手戻りを抑制してきました。SQLとインデックスの見直しによる応答時間の約50%短縮や、コードレビューの観点共有によるチームの品質維持にも取り組んできました。現場での実装経験を活かしながら、設計判断や技術的な意思決定により深く関わる役割で、貴社に貢献したいと考えています。
💡自己PRのポイント
上流工程・アーキテクト職を目指す場合、実装経験だけでなく「設計段階でリスクを先に整理する思考」をアピールすることが重要です。詳細設計・コードレビュー・パフォーマンス改善など、技術的な判断に関わった経験を前面に出しましょう。

【例文】他職種(社内SE・DX企画・ITコンサルなど)

私の強みは、問い合わせや要望を整理し、対応に必要な情報を関係者へわかりやすく共有できる点です。現職の保守業務では、問い合わせの内容や確認先が分かりにくく担当者間の確認に時間がかかることがあったため、問い合わせを種類別に分類し、確認項目と担当部署を一覧化しました。その結果、問い合わせ受付から担当者を決定するまでの平均時間を約40分から15分に短縮しました。エンジニアとして培った問題の切り分け経験と技術の言語化力を活かし、貴社でも利用者と開発・運用側の認識を合わせながら課題解決に貢献したいと考えています。
💡自己PRのポイント
他職種への転職では、技術の専門用語より「問題を整理し関係者が判断できる形にする力」を前面に出すことが重要です。エンジニアとして培った問題の切り分け経験を、業界外の採用担当者にも伝わる言葉に置き換えましょう。

ITエンジニアの転職に役立つ記事

エンジニアの仕事内容は、会社や部署によっても異なります。類似する職種の職務経歴書や志望動機などを見ることで、自分の職歴や強みの整理の参考にしてください。

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粟野友樹
監修 粟野友樹

組織人事コンサルティング 株式会社YAGAI 代表取締役CEO
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、転職支援や企業の採用支援、人材育成・組織開発など幅広く人事領域のコンサルティング業務に従事している。

※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。

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