「新設ポジション」とは?転職する場合の注意点や確認事項を解説

事業の成長や新しい領域へのチャレンジなどの背景から、既存の組織にはない役割・立場が必要となることがあります。
過去にない新たなポジションのことを「新設ポジション」と呼びますが、新設のポジションで働きたい場合は、どのように探せばいいのでしょうか。
そこで今回は、組織人事コンサルティングSeguros、代表コンサルタントの粟野友樹氏に取材し、新設ポジションに対する注意点や確認事項について解説していただきました。
「新設ポジション」とは
「新設ポジション」とは、社内に存在しなかった新たな役割・立場を指します。
例えば、「テレワークの導入に伴い、情報共有やコミュニケーションを促進する組織が必要」「社内でDXを推進したいが、専門の組織も担当者もいない」など、様々なきっかけで新設ポジションのニーズが発生します。
新設ポジションに対して、社内の人材を異動して担当者を任命することもありますが、事業拡大中で社内の人材が不足していたり、新たな領域で社内に知見がなかったりすると、社外からの採用となります。
新設ポジションに転職する方法
新設ポジションは社内異動で適任者を配置するケースが多いため、中途採用の求人自体が豊富ではありません。
また、社内でニーズが生じて人材募集を開始したとしても、採用予定人数が充足したら募集は終了してしまいます。
そのため、新設ポジションを希望する場合は、求人を見逃さないことが重要となります。
仕事を続けながらじっくりと仕事を探す、ビジネスSNSやスカウトサービスに登録して企業や転職エージェントから声を掛けられるのを待つ、という方法が向いています。
なお、新設ポジション以外の求人に応募したら、経験・スキルを見た企業や転職エージェントが「新設ポジションにマッチしそうだ」と考え、提案されるケースもあります。
いずれにしても採用機会が多くないので、新設ポジションを希望する場合は積極的に情報収集を行いましょう。
新設ポジションへの転職の注意点
新設ポジションの求人に転職する場合は、どのような注意点があるのでしょうか。
代表的な4つの注意点をご紹介します。
実績がないためゼロから始める必要がある
新しいポジションは企業内に実績が蓄積されていません。
参考となる実績がないため、手探りでニーズをヒアリングすることから始めて、社内や顧客などにアイデアを提案して実際に試し、改善を繰り返す…という進め方になるかもしれません。
手応えによっては当初の見込みや計画を見直し、軌道修正することもあるでしょう。
課題発見力や柔軟性などの高度なスキルや判断力が求められます。
社内に詳しい人がいない可能性がある
新設ポジションを中途採用しているということは、社内に適任者がいなかった可能性があります。
社内に詳しい人が不在でも、自ら積極的に情報収集を行い、社内外に働きかけを行っていく姿勢が必要です。
成果を期待されプレッシャーが大きい
新設ポジションを外部から募集した場合、社内の注目度が高いためプレッシャーが大きくなることがあります。
特に、見込みの成果や目標を設定されている場合は、実現可能性が分からないため注意が必要です。
状況に応じて期待値調整を行い、ニーズや実情に応じた目標を再設定しましょう。
成果次第でなくなる可能性がある
ポジションによっては、成果次第で組織や役割自体がなくなってしまう可能性があります。
特に、実績がなく新規事業や新たな取り組みの検証のために新設されたポジションでは、ニーズや成果が見込めないと分かった段階で軌道修正するかもしれません。
状況次第で立場が変わる可能性があることを、事前に理解しておきましょう。
新設ポジションを提示された場合の確認事項
新設ポジションで入社し「こんなはずじゃなかった」と後悔しないように、事前に前提となる条件や状況を確認しておきましょう。
新設ポジションに応募する、企業から新設ポジションを提示される場合の確認事項をご紹介します。
新設した背景
新設ポジションが誕生した背景は、「代表の鶴の一声で設置された」「世の中の流れに応じて新設した」「現場からの声が大きかった」など様々です。
新設された背景や外部から採用することになった経緯を確認することで、新設ポジションがどのような位置づけなのか推察することができます。
例えば経営層が指示して組織化された場合は、判断を仰ぎやすく社内でも注目度が高いポジションと推察できるでしょう。
また、現場のニーズを汲んでポジションが新設された場合は、協力者が多く成果を出しやすいと言えるかもしれません。
新設ポジションの場合は、現場責任者との面接がない可能性があります。
人事や経営層との面接で、背景や経緯を確認するようにしましょう。
組織体制・メンバー
新設ポジションの組織体制や構成メンバーの経歴を聞き、ミッションを遂行できる経験者がいるかどうかを確認することも重要です。
また、メンバー数が多い組織だったとしても、他部署との兼務のメンバーばかりでは業務が偏る可能性があります。
どのような組織体制で、応募するポジションが組織図の中でどのような位置づけや役割なのかを確認しておきましょう。
目的や目標
新設ポジションは、設置時点で明確な目的や目標が設定されているケースもあれば、何も決まっておらず組織やポジションだけ用意されるケースもあります。
前者の場合は、役割や業務内容が明確ですが、後者の場合は入社後に目的や目標を自分たちで設定する必要があるかもしれません。
業務の進め方が全く異なるため、目的や目標は必ず確認しておきましょう。
類似ポジションがあるか
社内に類似ポジションがあるかどうかも重要な確認事項です。
例えば、「Aという事業がすでにあり、新たにBという事業を始めるため新設した」という場合は、既存事業の進め方や役割などを参考にすることができますが、社内に全く類似ポジションがない場合は全てが手探りになります。
一方で、「IT部門とは別にDX部門を設立した」など、共通点を持つ類似組織が他にある場合は、実績や仕事の進め方が参考になりますが、後々競合してしまう可能性もあるでしょう。
選考方法
「新設ポジション」と書かれている求人に応募した場合は問題ありませんが、応募したポジションとは異なる新設のポジションを提案された場合は、選考方法の確認が必要です。
「このポジションを進言した役員と面接してほしい」「初めてのポジションなので複数回面接したい」など、当初応募していた求人とは選考フローが変わる可能性があります。
労働条件
選考方法と同様に、労働条件も当初応募していた求人とは異なる可能性があるため確認が必要です。
新設のポジションの場合、人事や経営層も参考となる年収の目安が分からず、採用を検討しているにも関わらず待遇が決まっていないケースもあります。
目標とともに、労働条件はしっかりと確認しておきましょう。
募集の確度
新設ポジションが求人化されておらず、企業から新設ポジションを提案された場合は、業務内容や目標、労働条件など、企業側が不確定要素を多数抱えている可能性があります。
時間が経過するうちに社内で新設ポジションの要件が整理され、社内異動で人材を配置することに決まり外部採用の話が立ち消えになるケースも考えられます。
応募企業から、当初応募している職種とは別の新設ポジションを打診された場合は、「そのお話は、外部から人材を採用することが確定しているのでしょうか?」など、人材募集の確度を確認することが大切です。
新設ポジションは成長のチャンス
新設ポジションは実績がなくプレッシャーも大きい反面、成果を出せば社内で大きく注目されるポジションでもあります。
また、壁を乗り越えた時に、達成感や成長が伴います。
新設ポジションに興味がある場合は、注意点や確認事項を理解した上でチャレンジしてみましょう。
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