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面接での志望動機・志望理由の伝え方┃好印象を与えるポイントと回答例文

採用面接の様子

転職の面接で必ずと言っていいほど聞かれる「志望動機(志望理由)」ですが、「どのように伝えればいいかわからない」と悩む人は少なくないようです。この記事では、面接の志望動機・志望理由の作り方と伝え方のポイントなどについて解説します。回答例文も紹介しますので、参考にしてみてください。

監修 粟野友樹

国家資格 キャリアコンサルタント,組織人事コンサルティングSeguros 代表

目次

面接で志望動機・志望理由を聞く理由とは

企業が転職の面接で志望動機・志望理由を聞く理由としてまず挙げられるのは、「長く安定して働いてくれそうか、早期離職の心配はないか知りたい」という点です。

明確な志望動機・志望理由がなかったり、どの企業にも通用するような当たり障りのないものだったりする場合、面接担当者は「当社でなくてもいいのではないか」「適当に応募したのではないか」と感じ、「たとえ採用してもすぐに辞めてしまうのでは」と不安感を抱きます。

「この会社だからこそ応募したのだ」と明確な理由を説明することで、入社意欲の高さを伝えることが大切です。

また、「自社に馴染み、活躍してくれる人材かどうか」も判断したいと考えています。

応募企業の事業内容や仕事内容、ビジョンなどを理解し、どのように活躍・貢献していきたいのか伝えることで、面接担当者に自社で活躍するイメージを持ってもらいやすくなるでしょう。

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面接で伝える志望動機の作り方

面接での志望動機・志望理由の作り方を解説します。このステップに沿って考えることで、入社意欲の高さや自社とのマッチ度をより強く伝えることができるでしょう。

STEP1:自分の経験・スキル、強みを洗い出す

まずはこれまでの経歴を振り返り、経験・スキル、強みを洗い出してみましょう。その過程で、特にやりがいを感じた仕事や熱中できた仕事、もっと伸ばしたいと思ったスキルなども書き出しておきましょう。

これが企業とのマッチ度を測る重要な指針になります。

STEP2:応募企業の特徴や、求める人材像を確認する

応募企業のホームページやメディアの記事、ニュースリリースなどをチェックして、企業の特徴や強みを把握しましょう。事業内容・経営理念・仕事内容・社風・働き方など幅広くチェックし、把握することが大切です。

そして、採用ページや求人情報から、求める人材像を確認しましょう。どのような経歴、人物タイプを求めているのか、どのように活躍してほしいと期待しているのか、具体的にピックアップしてみましょう。

STEP3:応募企業と自分との共通点を見つける

STEP1で洗い出した自身のスキルや強みなどと、STEP2で把握した企業の特徴・求める人材像をすり合わせ、共通点を見つけましょう。この共通点が、他の企業とは異なる「応募企業ならでは」の志望動機・志望理由になります。

STEP4:転職後の中期的なビジョンを整理する

企業は、自社で腰を据えて長く活躍してくれる人材を求めています。STEP3で洗い出した共通点をもとに、応募企業で自分の経験・スキルをどのように活かせるのか、入社後に何を実現したいのか、中長期的にどのようにステップアップしたいのか、自身のキャリアプランや挑戦したいことなどを考えてみましょう。

そのビジョンが現職では実現できない理由(=転職理由)も併せて考えておくと良いでしょう。

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相手に伝わりやすい志望動機・志望理由の伝え方

面接で志望動機・志望理由を答える際には「伝え方」も重要です。下記を意識することで、簡潔かつロジカルに伝わります。

結論から話す

志望動機・志望理由は、まず「結論」から伝えるのが効果的です。

「○○だから御社を志望しました」と冒頭で簡潔に伝えた上で、その根拠となる経験やスキル、エピソードを伝えると志望動機・志望理由に説得力が増します。

なお、志望動機・志望理由は次の順で伝えるとより簡潔にわかりやすく思いを伝えることができます。

  1. 結論(入社したいと思う理由)
  2. 結論の根拠となる経験やスキル、エピソード
  3. なぜ応募企業なのか(自身と応募企業の共通点)
  4. 入社後の貢献イメージ
  5. 入社への意欲

転職理由や自己PRなど他の回答と一貫性を持たせる

面接では、転職理由や自己PRなども質問される機会があります。

志望動機・志望理由で話す内容と、転職理由や自己PRの内容にズレがあると、「この志望動機・志望理由は本当だろうか?」と疑念を抱かれるかもしれません。

例えば、志望動機・志望理由として「○○のスキルを活かし専門性を追求したい」と伝えた後に、転職理由として「もっと幅広い業務に関わりたいと思ったから」などと伝えると、本心が見えず不安感を持たれてしまいます。

転職に際して自身に向き合い、転職に何を求めているのか、応募企業で何を実現したいのかを考えれば、このような矛盾は生じないと思われますが、面接に臨む前に他の回答内容と一貫性があるかどうか、あらかじめ確認しておくことが大切です。

入社への意欲を伝えて締める

面接担当者は、腰を据えて長く活躍してくれそうかだけでなく、「自社への入社意欲や熱意」も知りたいと考えています。志望動機・志望理由の最後には、「入社したい」との思いを言葉にして伝えましょう。思いの強さ、本気度が伝わります。

面接で志望動機・志望理由を伝える際の長さの目安

志望動機・志望理由を伝える際、思いを伝えたいがために長々と話してしまう人がいますが、長すぎると要点が伝わりにくくなり効果的とは言えません。あまりに長すぎると、論理的に話せない人かもしれない、コミュニケーション力が低いのではないかなどマイナス評価にもつながりかねないので注意が必要です。

逆にあまりに短すぎると、入社意欲が低いのではないかと思われてしまう可能性もあります。

志望動機・志望理由を伝える際の目安は「1分程度」になります。長くても3分以内が限度です。

1分間で話せる文字数はおおよそ300文字前後なので、志望動機・志望理由を考える際はこれぐらいの文字数をイメージしてまとめると良いでしょう。

面接での志望動機・志望理由の回答例文

面接での志望動機・志望理由の回答例文をご紹介します。

ここまでの解説も踏まえ、「同業界・同職種」「異業界・同職種」「同業界・異職種」「異業界・異職種」のケース別に紹介しますので、自分のケースに合わせて調整し、応用してみましょう。

「同業界・同職種」に転職する場合

御社でクライアントのより本質的な課題解決に取り組みたいと考え、志望いたしました。
現在○○商社で営業を担当していますが、取り扱える商材が限られているためお客様のニーズに応えられず、もどかしさを感じることがあります。御社は取り扱い商材の幅が広く、最近では新たに△△サービス事業も立ち上げられたことから、昨今お客様が抱えている課題にきめ細かく対応し、解決できると考えております。
私はデータと事例を活用したプレゼンテーションを得意としていますので、御社に入社させていただいたら、その経験がフルに活かせると考えています。
【ポイント】
同業界・同職種の場合は、即戦力としての活躍が期待できる一方、「なぜ今の会社を辞めて同業である当社に転職したいのか」という理由がより重要になります。「現職では叶えられないけれど、応募企業ならば実現できる」というポイントを伝えましょう。

「異業界・同職種」に転職する場合

御社の理念や商品コンセプトに強く共感し、モチベーション高く働ける環境があると感じ志望いたしました。
アパレルメーカーのマーケティング職として、F1層向けのプロモーションを経験してきました。家族が体調を崩したことを機に、健康に関する情報収集を行う中で、御社のサプリメントを知りました。○○を打ち出してPRする健康食品メーカーが多い中、御社の△△というコンセプトに強く共感しており、自身の経験を活かしてより多くの人に知ってもらいたいと考えています。
業界未経験ではありますが、入社させていただけたら、女性をターゲットとしたSNSマーケティング手法の知見と経験が活かせると考えています。
【ポイント】
業界を変える場合は、「なぜその業界を志望するのか」という明確な理由が必要です。なぜその業界・企業を志望するのか、具体的な理由を語りましょう。
業界は変わっても業務内容は近しいため、職務経験・スキルを伝えて異業界でも貢献できるポイントを伝えると良いでしょう。

「同業界・異職種」に転職する場合

未経験者にも門戸を広げている御社で、人材採用・育成に関わってみたいとの思いから、御社を志望いたしました。
これまでSIerでエンジニアとして働いてきましたが、システムの開発以上にチームメンバーの育成にやりがいを感じていました。また、クライアント企業と対話する中では、システムでは解決できない「人材」の悩みが大きいことを実感し、「人材採用・育成」への興味を深め、率先して新人や後輩の教育・育成に取り組んできました。ただ、自社ではエンジニアから人事への異動は前例がなく、異動願いは受理されませんでした。
そこで、SIerの中でも新しい採用手法や人事制度改革に取り組んでいる御社で、人事職のキャリアを積みたいと考えています。特に御社ならではの○○制度はエンジニアのキャリアの可能性を広げるものだと捉えています。
御社に入社が叶いましたら、自身のエンジニア経験を活かして人事制度の運用・改善に携わりたいと思います。
【ポイント】
未経験職種へのキャリアチェンジでは、即戦力として評価できる部分が少なく、どうしても転職難易度は上がります。これまで経験を積んできた職種ではなく、なぜキャリアチェンジを選ぶのか、そしてなぜ応募企業を選んだのか、明確な理由を端的に伝えましょう。

「異業界・異職種」に転職する場合

御社が展開するアプリ○○に関心を覚え、飲食業界全体に広げたいと思い、御社を志望いたしました。
飲食業界で店舗運営を行う中で、デジタルツールの利便性や、顧客に新たな体験を提供できるエンターテインメント性に興味を抱きました。さまざまな店舗向けツールを研究した結果、特に御社のアプリの○○機能に魅力を感じ、これをぜひ業界に広げていきたいと感じるようになりました。
業界・職種未経験ではありますが、御社の顧客である飲食店側の視点を持っていること、現場の課題やニーズを理解できることを武器に、営業職として力を発揮したいと思います。
入社させていただいたら、飲食店の意見を積極的に吸い上げ、拡販に加え改善にも貢献したいと考えています。
【ポイント】
異業界・異職種への挑戦の場合、最も問われるのは「なぜキャリアチェンジをしたいのか」という明確な理由です。転職を考えたきっかけ、なぜ異業界・異職種に注目したのか、エピソードを交えてわかりやすく伝えましょう。
異業界・異職種はストレートに活かせる経験・スキルに乏しく、転職難易度は高めです。異なる環境でも活かせると思われる経験・スキルを洗い出し、熱意とともに伝えましょう。

面接の志望動機・志望理由のNG例

志望動機・志望理由として語っても、意欲が伝わらなかったり、かえってマイナス印象を持たれたりするケースもあります。

特に次のようなケースは意欲が問われかねないので注意しましょう。

熱意のみで具体性に欠ける

特に未経験者の場合、「とにかく御社で働きたい」「絶対に戦力になります」など、熱意ばかりを主張して空回りするケースは少なくありません。

入社意欲を伝えるのは大切ですが、なぜこの企業なのか、そしてどのように貢献できるのかを伝えなければ、評価のしようがありません。

給与・待遇ばかりを重視している

「給与が高いから」「福利厚生が充実しているから」など給与・待遇面を志望動機・志望理由にしてしまうと、会社や事業内容、仕事に対する熱意が感じられません。「もっと給与・待遇がいい会社があったらすぐに転職してしまうのでは?」と懸念される恐れもあります。

どの企業にも当てはまる内容

「御社の理念に共感しました」「事業内容に将来性を感じました」など、抽象的でどの企業にもそのまま流用できそうな志望動機・志望理由は好印象とは言えません。

理念のどこに共感したのか、共感したのはなぜか、その企業である理由を具体的に語ることが大切です。

「志望動機を教えてください」以外の問われ方もある

志望動機・志望理由に関する質問は、必ずしも「志望動機(志望理由)を教えてください」という問われ方をするわけではありません。

例えば次のような質問も、間接的に志望動機・志望理由を問われる質問です。別の問われ方をしても慌てることなく、応募企業への意欲や熱意、貢献できるポイントなどを簡潔に伝えましょう。

なお、志望動機・志望理由を聞かれた後に、これらの質問をされる可能性もあります。志望動機や志望理由とのズレがないかどうかも見られていますので、一貫性を持って答えることが大切です。

「今回の募集のどこに興味を持ちましたか?」

応募企業の事業内容や仕事内容などについての興味関心や、理念や事業の方向性に対する共感など、必然的に応募企業への志望度合いを語ることになる質問です。前述の志望動機・志望理由の考え方をベースに、回答を準備しておきましょう。

「ほかに応募している業界・企業はありますか?」

志望先に一貫性があるかどうかが見られています。例えば「今勢いのある○○業界で自分の力を試したい」と話していたのに、他の業界も手広く応募しているとわかれば、違和感を持たれてしまうので注意が必要です。

「あなたの企業選びの軸を教えてください」

転職活動において重視している「軸」を確認する質問ですが、応募企業を志望しているポイントを含めて回答する必要があります。答える「軸」が応募企業の特徴と一致するよう回答することが重要です。

面接での志望動機・志望理由の伝え方に関するQ&A

面接での志望動機や志望理由の伝え方に関して、多くの人が抱きがちな疑問・質問にQ&A形式でお答えします。

履歴書に書いた志望動機・志望理由と同じことを伝えてもOK?

面接では基本的に、履歴書や職務経歴書などに書かれたことをベースに質問されます。

そのため面接でも、履歴書に書いた志望動機・志望理由の内容に沿って伝えましょう。

ただ、書いたことを丸暗記して伝えるのではなく、エピソードを交えるなど具体的な情報を補足して、自分の言葉で伝えることが大切です。

一次面接、二次面接、最終面接では志望動機・志望理由を変えたほうが良い?

面接の段階によって面接担当者の立場や役職などが変わりますが、基本的には相手に合わせて志望動機・志望理由を変える必要はありません。

ただ、選考が進むほどに、回答内容を深掘りされたり、前述のように別角度から志望動機・志望理由を確認されたりする可能性があります。

志望動機・志望理由の回答内容を見直し、深掘りする質問を投げかけられた場合にも備えておくと良いでしょう。

長く話し過ぎるとマイナス印象になる?

企業は面接でのやり取りを通じて、わかりやすく簡潔に物事を伝える力があるかどうかも見ています。ただ長いだけの志望動機・志望理由では、「ビジネスシーンでも的確に物事を伝えられないのでは」というネガティブな印象を与える恐れがあります。面接担当者の集中力も切れてしまい、印象に残りにくいでしょう。

初めに結論を伝えないまま話し始めるとダラダラ長くなりがちで、要点が見えづらくなる傾向にあります。前述の構成要素を参考にしながら、誰が聞いてもわかりやすい志望動機・志望理由を心がけましょう。

粟野友樹
監修 粟野友樹

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。

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