キャリアプランがない人のための作り方7選

「キャリアプランがない人」や「オーソドックスな方法ではキャリアプランを立てられなかった人」向けに、キャリアプランニングとキャリア形成の考え方を組織人事コンサルティングSeguros 代表の粟野友樹氏に解説いただきました。
キャリアプランとは
キャリアプランとは、仕事において将来的に自分がどういう職務経歴を積みたいかを考え、実現させるための具体的な計画を立てることです。
キャリアプランのオーソドックスな作り方の一つに、自己分析のフレームワーク「Will・Can・Must」に沿って自分の経験やスキル、価値観を整理し、現職だけではなく転職、起業、副業なども含めて計画を立てるやり方があります。
この基本的なキャリアプランの立て方を知りたい方は、まずは以下の記事を参照ください。

キャリアプランがないことで生じるリスク
キャリアプランの作成に挫折したことがある場合、「キャリアプランニングは面倒だし、ないままでもいい」と考える人もいるでしょう。
もちろん、具体的な計画がなくてもキャリアは形成できます。
ただし、キャリアプランがないことで以下の4つのリスクが生じるため、自分にとって不都合がないかどうかを事前に確認しておきましょう。
1. 主体的なキャリア形成がしづらく、納得度が下がる可能性がある
キャリアプランがない場合は、明確な目標がないため、仕事や業務内容を選ぶチャンスがあったとしても、何が自分の将来にとって有益か判断しづらくなります。
その結果として、自ら選び取ったキャリアと言うよりは、会社や上司の希望に沿ったキャリア形成となるかもしれません。
受動的なキャリア形成が悪いわけではありませんが、キャリアに対する納得度は下がってしまうかもしれません。
3. スキルアップや市場価値を高めることが停滞する可能性がある
キャリアプランを定めていない場合、「今の自分が身につけるべき経験やスキルがわからない」という状態になりやすいでしょう。
その結果として、スキルアップをしづらくなったり、効率的に市場価値を高めるための行動を取りづらくなったりする可能性があります。
2. 日々の仕事に目標、やりがい、モチベーションを持ちづらくなる可能性がある
キャリアプランがない場合、「自身の目標実現のために仕事をしている」という感覚が持ちづらいかもしれません。
その結果、仕事でやりがいを感じにくくなったり、モチベーションを保ちづらくなったりする可能性もあるでしょう。
この状態が長く続くと、仕事で成果を出しづらくなり、昇進・昇給などもしづらくなってしまうかもしれません。
4. 希望する仕事や働き方を得づらい可能性がある
キャリアプランがない場合、「将来のために今はどうするべきか」という判断基準が曖昧になりがちです。
結果として、副業、起業などの行動を起こしづらくなったり、転職活動で自分にマッチする企業を選びづらくなったり、現職の中で希望する仕事を得づらくなってしまうかもしれません。
キャリアプランが立てられない人のための作り方(7選)
キャリアプランが立てられない人のための作成方法を7つ紹介します。
以下の方法から、キャリアプランニングのヒントが得られるかもしれません。
1. 身近な人をロールモデルにしてみる
例えば現職の先輩や上司、他社で活躍している友人・知人などで、「あの仕事を自分もやってみたい」「あの人みたいに公私を充実させたい」など、憧れる人がいないか探してみましょう。
複数の人の良いところを掛け合わせて考えるのもおすすめです。
ロールモデルになりそうな人を見つけたら、これまでの仕事で心がけてきたことや、キャリアプランなどを質問して参考にしてみると良いでしょう。
2. 人事面談などで短期・中期・長期の目標を相談してみる
上司や人事と行う面談の際に、これからの目標を相談してみましょう。
直近での目標達成の話だけではなく、1年後、3年後、5年後など中長期でどう成長していくと良いかを相談するのがポイントです。
自分で考えてもやりたいことが見つからない場合は、上司や人事が考えている「こうなってくれたらいいな」という姿をまずは聞いてみることで、視野が広がるかもしれません。
社内に相談相手がいない場合は、キャリアコンサルタントやキャリアコーチに相談するのも良いでしょう。
3. 現職でのキャリアパスを参考にしてみる
キャリアパスとは、企業が従業員に対して提示している「職務や役職に就くために必要なスキルや経験、道筋」のことです。
企業によっては採用サイトや社内ポータルなどで公開されているケースもありますし、人事や上司に確認することで教えてもらえるケースもあるでしょう。
今の自分の職種からどんなキャリアが考えられるのかを確認することで、「これはやってみたい」「これはやりたくない」などのヒントが得られるかもしれません。
4. キャリア系SNSに登録している人のプロフィールを見てキャリアの歩みを参考にする
キャリア系SNSとは、企業やビジネスパーソンが仕事の情報交換や交流などに利用しているビジネスに特化したSNSです。
登録者は、転職・副業・キャリアアップなどを目的に自身の職務経歴を公開していることが多いため、同年代や同じような業界、職種の人がどんなキャリアを歩んできたかチェックして参考にしてみるのも良いでしょう。
「〇〇の仕事をしている人は、△△の経験を経ている人が多い」などの発見があるかもしれません。
5. キャリアアップの例を参考にしてみる
キャリアアップとは、主に現職で職位が上がったり役職が付いたりすることを指し、専門知識をつけ、仕事の幅を広げ裁量権を得たりすることも含まれます。
以下のキャリアアップの具体例を見て「こうなったらいいな」と思うものがないか確認してみましょう。
職位・役職 | ・リーダーになる ・マネジャーになる ・役員になる |
雇用形態 | ・正社員として働く ・フリーランスとして働く ・起業する |
労働環境 | ・大手企業で働く ・有名企業で働く ・上場企業で働く |
仕事内容 | ・上流工程を担当する ・業務上の責任者になる ・専門性の高い仕事を担当する ・専門職に就く |
影響力 | ・自分の知名度を上げる ・裁量権を得る |
6. 年代別に企業が求める経験・スキル例を参考にしてみる
年代別に企業が求める経験やスキル例を参考にすると、自分がどのくらいの年齢でどんなことができていると良いかイメージをつけやすくなるでしょう。
例えば転職市場において20代は経験や実績よりも、将来性やポテンシャルを期待されることが多いため、成長意欲や目標達成意欲、広い視野を持って仕事に取り組み、自分なりに工夫をすることが求められます。
これが、30代、40代、50代と年齢が上がるにつれて、企業から求められることは具体性や専門性が増し、変化していきます。
20代 | ・成長意欲 ・目標達成意欲 ・広い視野 |
30代 | ・組織への影響力 ・業界への影響力 ・マネジメント能力または高い専門能力 |
40代 | ・組織を牽引する力 ・戦略立案 ・新事業の創出 ・リスキリング ・挑戦や変化 |
50代 | ・経験やスキル、人脈の活用 ・アンラーニングできる柔軟性 ・成長意欲 |
7. 業界別・職種別・転職の目的別のキャリアプラン例を参考にしてみる
自分でキャリアプランが思いつけないときは、なるべくたくさんの具体例を見てみましょう。
業界別、職種別、目的別などのキャリアプラン例を確認することで、考え方のパターンやバリエーションが見えてきます。
「確かにこんなことならやってみたい」「他業界のキャリアプラン例だけど、自分の業界でこれができたら画期的だ」など新しい発見があるかもしれません。
業界別 | メーカー 商社 小売 金融 サービス インフラ IT 広告/出版/マスコミ 公官庁/公社/団体 |
職種別 | 営業職 企画職 管理系職(人事・経理・総務など) 販売職 クリエイティブ職 エンジニア職 |
転職の目的別 | 起業したい 異業種・異職種へ転得したい 年収上げたい |
キャリアプランがない人のための考え方
「キャリアプランがない」からと言って、焦る必要はありません。キャリアの形成方法にはさまざまなパターンがあります。
どうしてもキャリアプランが立てられない人は、以下のような考え方を参考にしてみてください。
キャリアドリフト
キャリアをドリフト(=漂流)するという意味があり、時代や社会背景の影響でキャリアが意図していたものと変わることもあるので、ある程度身を任せつつ、就職や転職の節目にキャリアと向き合うという考え方。
プランドハップンスタンス(Planned Happenstance)
計画的偶発性と訳され、予期しない偶然の出来事によってキャリアが形成されており、偶然の出来事を、本人の主体性によって最大限に活用することでキャリアを歩む力につなげていけるという考え方。
キャリアプラン作るメリット(まとめ)
キャリアプランを作ると、目的を持って仕事を選び、目標に向かって業務遂行をしやすくなります。
やりがいを感じ、モチベーション高く働きやすくなることで、成果を出しやすくなったり、社内外での評価が高まったりする可能性もあるため、得られるメリットは大きいと言えるでしょう。
今はまだキャリアプランがない人も、過去にプランニングしようとして作れなかった人も焦る必要はないので、隙間時間に少しだけ時間をとって自分の将来を考えてみるのも良いかもしれません。
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