企画職に転職する場合の志望動機の書き方と例文

新たな商品・サービスを考え、事業として成長させるのが企画の仕事。人気の高い企画職ですが、志望動機はどのように作成したらいいのでしょうか。

企画職の志望動機の書き方と例文をご紹介します。

企画職の志望動機のポイント

企画職の志望動機のポイントを解説します。企画職の種類を理解し、アピールポイントをまとめましょう。

ポイント1：企画職の種類と特徴を理解し、必要なスキルと適性をアピール

企画職は大きく分けて3種類あります。企画の仕事の種類や特徴を理解し、これまでに得た経験・スキルの中で何をアピールしたらいいのか考えましょう。

商品企画

商品企画は、自社が販売している商品・サービスを企画立案したり、改善（リニューアル）したりする仕事です。清涼飲料水を例にすると、「メロン味の炭酸飲料を東日本エリアで展開」「華やかなメロン色を楽しむ若年層がターゲット」など、市場調査に基づいて新しいフレーバーの飲料を企画開発し、販売エリアやターゲット、値段などを設定する役割を担います。販売に向けて社内で承認を得たり、売り上げ目標を定めたりします。そのため、商品企画を志望する場合は、分析力や他部門との調整力、社内で承認を得るための提案力などが求められます。

営業企画

商品企画が開発した商品を売るために、営業戦略を練って営業活動を促進する仕事です。「メロンを押し出したインパクトの強いパッケージが特徴」「営業目標○○を達成した場合はインセンティブ支給」など、顧客への営業トークを考えたり、営業キャンペーンなどを企画したりして、売り上げを拡大する戦略を展開します。営業が複数の商品を担当する場合は、競合商品だけでなく、自社の他商品を意識することもあります。そのため、営業企画を志望する場合は、営業組織への調整力や交渉力、伝える力などが求められます。

販促企画

販促企画も営業企画と同様に売り上げアップのための戦略を考える仕事ですが、営業企画は顧客を対象とする一方で、販促企画は市場を対象とする点が異なります。例えば、「おまけとして限定のメロングッズを付ける」「小売店に陳列の提案をする」など、時には広報や宣伝部門とも協力し、商品の販売を推進する役割を担います。そのため、販促企画にはコミュニケーション力や発想力、プレゼンテーション力が求められます。

ポイント2：会社の事業や経営理念を理解し、共感していることをアピール

志望動機は、「応募企業を志望する理由」が明確である必要があります。また、企画職の場合は商品・サービスへの理解や想いなどに共感できないと、成果を出しにくいでしょう。商品・サービスに対する分析や情報収集もしっかり行い、「競合他社ではなく、なぜ応募企業の企画職を志望するのか」を明確にしておくことが重要です。

ポイント3：「求める人材像」に一致していることをアピール

企画職は採用枠が少ない上に、経験・知識が問われる職種です。そのため、求人を読み込んで募集内容を把握しておくだけでなく、ホームページや採用ページなどに掲載されている社長・役員のメッセージやインタビュー内容、書籍などをリサーチし、企業が求める「人材像」を把握して志望動機を作成しましょう。

また、大手企業と中小企業では、企画職に求める人物像も異なります。「清涼飲料水の商品企画」「学習教材の営業企画」など、大手企業になるほど企画職の役割は細分化される傾向にあります。一方で中小企業の場合は、商品企画と販促企画を兼務していたり、営業企画自ら営業活動も行ったりするなど、複数の役割を担うこともあります。

募集しているポジションの役割や企業が求める人物像を理解し、共通点を意識して志望動機を作るのがポイントです。

企画経験者の場合の志望動機例文

企画経験者の志望動機の例文をご紹介します。

志望動機例（1）大手企業の企画職→ベンチャー企業の企画職（同業界）の場合

通信教育の学習教材の商品企画として、主に○○分野を担当していました。高齢化も背景にありますが、シルバー世代向けの○○分野の教材に関しては、大きく売り上げに貢献できたと自負しております。一方で、シルバー世代が事業のメインユーザーという側面から、IT化が思うように推進されないという課題もありました。

貴社は、スマートフォンで気軽に学習できるアプリケーションを幅広く展開し、動画と連携して学習効果の向上に取り組まれています。ITを活用した学習教材に、強い興味と将来性を感じました。これまでに培った教材企画のノウハウを活かして、貴社の学習教材の開発に貢献したいと考えております。

志望動機例（2）中堅企業の企画職→ベンチャー企業の企画職（異業界）の場合

不動産系メディアの商品企画を担当し、タイアップの立案や投資家向けのセミナーなども開催していました。不動産投資の企画をきっかけに、投資に関しての専門性を高めたいと感じていました。ただ、投資対象が不動産に限られていたので、もっと幅広い企画・サービスを提供したいと考えるようになりました。

貴社は金融系も含めて幅広いメディアをお持ちです。また、若年層をターゲットにした企画を積極的に展開している点にも興味を覚えました。私は商品企画だけでなく、SNSを中心とした広報も経験しています。これまでの企画経験を活かして、貴社のファンづくりをしたいと考え、応募いたしました。

企画未経験者やキャリアが浅い場合の志望動機例

企画の経験がない、またはキャリアが浅い場合の志望動機の例文をご紹介します。

志望動機例（1）エンジニア→企画職

クラウドを用いたビジネス系ソフトウェアの開発に携わってきました。企画側の要望に対して、開発観点でのプランを提示して参りましたが、企画の依頼で開発を検討するのではなく、主体的に企画に携わりたいと考えるようになりました。ただ、開発の人手不足によりなかなか異動が叶わず、転職を決意した次第です。

貴社は○○領域のビジネス系ソフトウェアを展開されており、○○を使用していると聞いております。以前に展示会で話を伺ったことがあるのですが、ソフトウェアの設計思想に大きく共感いたしました。企画の経験はございませんが、○○領域には知識があります。一日も早く仕事を覚え、貴社の業界No.1のシェアの獲得に貢献したいと考えております。

志望動機例（2）営業→企画職

これまで2年間、オフィス向けリース機器の営業に携わって参りました。企画を考えることが好きで、キャンペーンや新プランの提案をしたことがあり、実現したこともあります。一方で、メンテナンスやフォローが営業活動の中心となっており、独立した企画部門はありませんでした。

貴社が募集している営業企画のポジションで、これまでに培った営業経験が活かせるのではないかと考えております。また、リース機器の知識が貴社のオフィス移転事業にも貢献できると思い、応募いたしました。