施工管理の職務経歴書の書き方|建築・土木別の見本とポイント

この記事でわかること
- 施工管理の職務経歴書は、現場ごとに工事概要と担当業務を書く
- 工事概要には構造・規模・請負金額・工期・役割を明記する
- 工程・品質・安全・原価の管理経験は、遅延ゼロや無事故など結果とあわせて書く
- 施工管理技士などの資格は取得年月まで書き、勉強中の資格も記載できる。
施工管理の転職では、「どの現場を、どんな立場で管理してきたか」が職務経歴書から読み取れるかどうかが評価を左右します。同じ施工管理でも、建築と土木では工事概要の書き方やアピールになる経験が異なるのが特徴です。建築施工管理・土木施工管理それぞれの見本と、採用担当者に伝わるまとめ方を紹介します。
国家資格 キャリアコンサルタント,組織人事コンサルティングSeguros 代表
目次
施工管理の職務経歴書の書き方のポイント
施工管理の職務経歴書で採用担当者に経験を伝えるには、書き方に3つのポイントがあります。
- 経歴は現場(工事)ごとに書き、工事概要を明記する
- 管理業務は「行動」と「結果」をセットで書く
- 資格は取得年月まで正確に書く
経歴は現場(工事)ごとに書き、工事概要を明記する
施工管理の経歴は、在籍企業ごとに分けたうえで、その中を現場単位でまとめるのが基本です。採用担当者は工事概要から「どの規模の現場を任せられるか」を判断します。
工事概要に書く項目は、建築と土木で異なります。
| 【建築】の工事概要 | 【土木】の工事概要 |
|---|---|
| 物件の種類 構造種別(S造・RC造・SRC造など) 延べ床面積 請負金額 発注者 など | 工種 発注者 施工延長 請負金額 |
いずれも自分の役職(施工管理担当・工事主任・現場代理人補佐など)を明記すると、責任の範囲が伝わります。社名や金額をそのまま書けない場合は、「××ビル」「請負金額×億円」のように伏せ字にするのが無難です。
管理業務は「行動」と「結果」をセットで書く
工程管理・品質管理・安全管理・原価管理のどれを担当したかに加えて、具体的にどう管理したか(行動)と管理の結果をセットで書くと評価につながります。「4大管理を担当」とだけ書いても、採用担当者には実務能力がイメージしにくいためです。
「遅延なし」「事故ゼロ」「再指摘なし」といった結果は、施工管理の実務能力を示す立派な実績です。請負金額のような大きな数字は必ずしも必要ありません。担当した管理業務を洗い出し、行動と結果を1行ずつ添えるとまとまりやすくなります。
資格は取得年月まで正確に書く
1級・2級の建築施工管理技士や土木施工管理技士は、応募先が求める配置技術者の要件に直結する資格です。
取得に向けて学習中の資格も、「1級建築施工管理技士 取得に向けて学習中」のように書いておくと向上心のアピールに有効です。一次検定に合格している場合は、「1級建築施工管理技士補」のように技士補の資格名でも記載できます。
資格欄の詳しい書き方は職務経歴書の資格・免許の書き方で確認できます。
建築施工管理の職務経歴書の見本
建築施工管理の職務経歴書では、物件の種類・構造種別・規模を軸に、担当できる現場を採用担当者にイメージさせることがポイントです。以下では、見本をもとに、書くべき内容と自己PRの観点を解説します 。
職務経歴書
2025年8月31日現在
陸波 太郎
職務要約
20××年に株式会社××建設へ入社後、建築施工管理としてオフィスビル・マンションなど幅広い建築物の新築工事に携わってきました。現在は工事主任として、本社ビル新築工事の工程・品質・安全・原価管理から協力会社との調整までを担う立場です。担当した現場はいずれも工期内に竣工・引き渡しを完了しています。
【職務経歴】
-
20××年××月〜現在
株式会社××××建設
事業内容:建築工事業/従業員数×××名/正社員として勤務所属:埼玉営業部 大宮支店
メンバー数:課長以下グループメンバー8名
役職:20××年度より工事主任
<担当現場1>
|
2020年4月 |
【物件概要】埼玉県さいたま市 ××本社ビル新築工事 SRC造地下1階・地上8階建 オフィスビル 【担当業務と実績】
|
<担当現場2>
|
20xx年x月 |
【物件概要】東京都新宿区 XXビル新築工事 RC造地下1階・地上5階建 オフィスビル 【担当業務と実績】
|
【経験・スキル】
- オフィスビル、マンションなど幅広い種類の建築物を施工管理してきた経験
- 建築物の設備施工の知識、設備工事の施工管理知識
- CADを使用した施工図の確認・修正
- Excel・工程管理ソフトを使った工程表の作成
【資格】
- 2級建築施工管理技士(20××年××月取得)
- 普通自動車第一種運転免許(20××年××月取得)
※1級建築施工管理技士は20××年度の取得に向けて学習中
【自己PR】
<竣工期限を守る工程調整>
協力会社との打ち合わせをこまめに行い、天候リスクを見込んだ工程表の調整を心がけてきました。その結果、これまで担当した全現場で竣工期限の遅延なく引き渡しを完了しています。新しい現場でも、段取りと先読みを軸にした工程管理で、確実な工期遵守に貢献できると考えています。
<事故を防ぐ安全管理と折衝経験>
朝礼・KY活動・新規入場者教育を徹底し、担当現場では重大事故ゼロを継続しています。また、施主・協力会社との折衝を通じて、現場内外の調整力も培ってきました。安全意識の高い現場づくりと、関係者との円滑なコミュニケーションを今後も大切にしながら、現場管理に貢献していきます。
以上
建築施工管理の職務経歴書に書くべき内容
建築施工管理では、物件の種類(オフィスビル・マンション・商業施設・戸建てなど)と構造種別を書くことが重要です。
応募先が手がける建築物と近い経験は、そのまま即戦力の根拠になるからです。あわせて、延べ床面積・階数・請負金額・現場人数・発注者(施主)・自分の役職を書くと、任されていた責任の範囲を示せます。
担当工程が一部の場合も、「基礎工事から躯体工事まで」のように担当した範囲を示しておくと誤解がありません。
建築施工管理の自己PRになる経験・スキル
建築施工管理の自己PRでは、次のような経験が強みになります。
- 竣工期限を守り切る工程調整力
- 是正指摘を減らす品質管理
- 重大事故を防ぐ安全管理
- 施主・設計事務所・近隣住民との折衝力
協力会社との日程調整、天候リスクを見込んだ工程表づくり、KY活動や新規入場者教育の徹底など、日常業務で心がけてきたことと結果をセットで言語化すると、ほかの応募者と差がつきます。さらに「その経験を新しい現場・応募先でどう活かすか」を一文添えると、採用担当者に入社後のイメージを持ってもらいやすくなります。
土木施工管理の職務経歴書の見本
土木施工管理の職務経歴書では、工種・発注者・規模を軸に、担当してきた現場の経験を採用担当者に伝えることがポイントです。以下では、見本をもとに、書くべき内容と自己PRの観点を解説します。
職務経歴書
20xx年xx月xx日現在
陸波 太郎
職務要約
20××年に株式会社××組へ入社後、土木施工管理として道路改良工事や河川護岸工事などの公共工事に携わってきました。現在は主任技術者として、護岸補修工事の品質・安全・原価管理と発注者との協議を担当しております。これまで担当した現場は、いずれも無事故で工期内に完成しています。
【職務経歴】
-
20××年××月〜現在 株式会社××組
事業内容:土木工事業/従業員数××名/正社員として勤務
<担当現場1>
|
2020年4月 |
【工事概要】一級河川XX川 護岸補修工事 【担当業務と実績】
|
<担当現場2>
|
20xx年x月 |
【工事概要】国道XX号線 道路改良工事 【担当業務と実績】
|
【経験・スキル】
- 道路・河川など公共土木工事の施工管理経験
- 出来形管理基準・品質管理基準に沿った施工管理書類の作成
- ICT建機を使用した施工管理経験
- CAD・Excelを使用した図面確認と工程表作成
【資格】
- 2級土木施工管理技士(20××年××月取得)
- 普通自動車第一種運転免許(20××年××月取得)
※1級土木施工管理技士は20××年度の取得に向けて学習中
【自己PR】
<発注者との協議・書類対応力>
公共工事では、発注者との協議や設計変更に伴う書類作成を行ってきました。日々の記録と写真管理を徹底し、検査で指摘を受けない書類づくりを心がけています。新しい現場でも、丁寧な記録管理と発注者対応で、検査・協議をスムーズに進めることに貢献できると考えています。
<無事故で工期内に完成させる管理力>
天候に左右されやすい屋外工事のため、工程には余裕を持たせた計画を立て、朝礼やKY活動で作業員との情報共有を徹底しています。担当現場では重大事故なく、工期内の完成を続けてきました。今後も安全と工期管理を軸に、発注者・地域から信頼される現場づくりに貢献していきます。
以上
土木施工管理の職務経歴書に書くべき内容
土木施工管理では、工種と発注者の明記が欠かせません。
官公庁発注の公共工事は施工管理書類や検査対応がより重視されるため、発注者名(××県・国土交通省など)を書くことで経験の質が伝わるためです。規模は施工延長・土量・請負金額などで示し、自分の役職(現場代理人補佐・主任技術者など)と、出来形管理や品質管理など担当した管理項目も書きましょう。
工事成績評定点で高い点数を得た現場があれば、あわせて記載するとアピールになります。
土木施工管理の自己PRになる経験・スキル
土木施工管理の自己PRでは、次のような経験が強みになります。
- 天候リスクを見込んだ工程管理と段取り力
- 無事故・無災害を続ける安全管理
- 発注者との協議・施工管理書類の作成力
- ICT施工など新しい施工技術への対応経験
KY活動や地域住民への配慮、官公庁との協議の進め方など、現場の規模にかかわらず「発注者や地域とどう向き合ってきたか」を具体的に書くと、土木施工管理としての信頼感につながります。さらに「その経験を新しい現場・応募先でどう活かすか」を一文添えると、採用担当者に入社後のイメージを持ってもらいやすくなります。
建築土木の関連職種の書き方見本
職務経歴書をまとめるうえで重要なのは、決まった形式に沿うことではなく、自分の経歴が分かりやすく、最大限に伝わる内容であることです。なかなかうまくまとまらないときは、他の職種の職務経歴書も参考にしてみましょう。
▶ 不動産設計の職務経歴書の書き方見本
▶ 建築土木系技術開発・構造解析の職務経歴書の書き方見本
▶ 建築・不動産業界の志望動機の書き方
職務経歴書の各項目ごとの基本的な書き方は、職務経歴書の書き方完全ガイドが参考になります。
組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。
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