転職回数は何回から選考に影響する?転職回数が多い人の傾向と転職活動のポイント

転職回数が多く、転職で不利になるのではないかと不安を覚える人もいるようですが、実際のところはどうなのでしょうか?この記事では、転職回数が何回以上だと選考に影響するのか、転職回数が多い場合の転職活動の進め方やポイントなどについて解説します。転職回数の多さを気にしている方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- 年代別の平均転職回数
- 年代別に多い?と感じさせる転職回数の目安
- 転職回数が多い場合のアピールのコツがわかります。
国家資格 キャリアコンサルタント,組織人事コンサルティングSeguros 代表
目次
データから見る年代別転職回数
厚生労働省が発表した「令和2年転職者実態調査」によると、年代別の平均転職回数は以下の通りです。
20代後半では転職経験者の約半数が「転職回数1回」となっていますが、2回、3回の人も20%前後に上ります。30代前半になると複数転職の経験者が増え、転職回数3回以上の人が半数近くを占めるようになります。
自分と同年代の人たちがどれぐらい転職をしているのか、自分は平均より多いのか少ないのか、判断材料として参考にしてみてください。

転職回数は何回から選考に影響する?年代別の傾向
企業は一般的に、採用選考において「即戦力として長く働いてくれるかどうか」を見ています。そのため、転職回数が多い応募者に対しては、「せっかく採用しても、またすぐに辞めてしまうのではないか?」と不安を抱く可能性があります。
また、企業によっては「1カ所に定着できない=周りの人とうまくコミュニケーションが取れないのではないか」と懸念する場合もあります。
ただ、社会人歴が長くなるにつれ転職回数が増える傾向にあるのは企業側もある程度理解していて、年代によっては多少転職回数が多くても「転職により仕事の幅を広げ、経験を積みスキルを磨いてきた人」と判断される可能性もあります。
ここでは、年代ごとに転職何回目ぐらいから選考に影響する可能性があるのか、そして転職回数が多い場合に応募書類や面接で何を伝えれば良いのかを解説します。
20代:納得感のある転職理由を伝えられるかが重要
20代の場合、就活での業界・企業研究、職種研究などが甘く、就職した会社が合わなかったというケースは少なくありません。
厚生労働省が発表した「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」(※)によると、就職して3年以内に離職した人の割合は、高卒の就職者で37.9%、大学卒の就職者で33.8%という結果になっています。新卒で入社した人の3割強が3年以内に辞めるという傾向があるため、20代前半であっても1、2回程度の転職経験は「問題ない」とする企業が大半のようです。
20代の転職では、なぜ会社を辞めようと思ったのか、そしてどのような目的で転職に踏み切ったのか、その理由がより問われる傾向にあります。辞める理由、転職する理由に一貫性があり、かつ複数社での経験が自社で活かせそうだと感じたら、転職回数をあまり気にされることはないでしょう。
異業界・異職種へのキャリアチェンジとなる場合も、新たなチャレンジへの熱意と意欲がアピールできれば、ポテンシャルが評価されるでしょう。
ただ、20代で3回以上の転職経験がある場合は、定着性に懸念を持たれる場合もあります。なぜ短期間で転職を繰り返すことになったのか、その理由を振り返り反省とともに伝え、「次は長く腰を据えて活躍したい」との思いをアピールすることが大切です。
30代:キャリアの一貫性と即戦力の提示が必要
30代は社会人経験が10年ほどになるため、「複数の会社で経験値を上げた」「仕事の幅を広げた」とプラスに捉えられやすく、転職回数を過度に気にする企業は減ります。キャリアに一貫性があり、即戦力になり得ることがアピールできれば、多少回数が多くても問題視されにくいでしょう。
ただ、経験してきた業界がバラバラで、職種も変更を繰り返しているなど、これまでのキャリアに一貫性が感じられない場合は、「飽きっぽい性格なのでは?」「1カ所に定着しにくいタイプなのでは?」などと懸念される可能性があります。
その場合は、バラバラに見えるキャリアの中から一貫性を見出し、それをアピールすると良いでしょう。例えば、「対人コミュニケーションが必要な仕事でスキルを磨いてきた」などポータブルスキルに一貫性を見つけたり、「裁量権がある環境を追い求めて転職を繰り返した」など希望する環境を追い求めた結果であることを伝えたりすると、納得感を得やすくなります。
40代:直近の在籍期間と要件のマッチ度が重要
40代のベテラン層になると、よほど多くない限り転職回数は重視されず、経験値の高さが見られるようになります。仕事のスキルレベル、マネジメント経験の有無などがチェックされるほか、企業が求める人物要件とのマッチ度がより問われるでしょう。
ただ、直近の勤務先の在籍期間は気にされる傾向にあります。例えば、マネジメントを任される年代になってから短期間で退職している、直近の経歴が短期間で複数回の転職をしているといった場合は、「本人に何か問題があったのでは?」と懸念する企業も出てくるでしょう。自身が当てはまる場合は、なぜ短期間で辞めることになったのか、企業が納得できる理由をより丁寧に伝えることが大切です。
転職回数が選考に影響しにくいケース
たとえ転職回数が多くても、そこまでネガティブに捉えられないケースもあります。以下のような場合は選考に影響しにくいので、自信を持って転職活動に臨みましょう。
在籍期間が長い場合
転職回数が多い場合、最も懸念されるのが「定着性」ですが、1社あたりの在籍期間が長ければ、転職回数が多少多くても不安視されることは少ないでしょう。
特に直近の勤務先の在籍期間が長い場合は、「腰を据えて働いており、定着性が高そうだ」と安心感を与えやすくなります。
キャリアに一貫性がある場合
これまでのキャリアに一貫性があり、明らかにステップアップしているとわかる場合は、目指す方向性にブレがないと判断できるため、転職回数が多いことが逆にプラスになる可能性もあります。
例えば、営業としてインサイドセールス→フィールドセールス→大手クライアント向けエンタープライズ営業などと転職を重ねてきた人の場合は、営業としての幅を広げ、スキルアップしてきたことがわかります。
エンジニアの場合も、二次請け・三次請けのシステム開発会社でSEとして経験を積んだ後に、SIer→事業会社のSE→ITコンサルタントと転職を重ねていれば、ステップアップのためにキャリアを重ねてきたことが明確に伝わります。
転職理由に説得力がある場合
ネガティブな理由ではなく、目指すキャリアを実現するために転職を重ねて来たことが伝われば、転職回数が多くてもキャリアの説得力が増します。
例えば、「若手でも意見やアイディアが通りやすい環境を追い求めた」「主体的に行動できる職場で自律的なキャリアを積むために転職を重ねた」「顧客志向が強い職場を複数経験することで、顧客とのグリップを強め信頼関係構築力を磨きたいと考えた」など、一貫性を持ってこれまでのキャリアを語れれば、企業の納得度が高まるでしょう。
採用難易度が高い職種の場合
採用ニーズに対して転職希望者が少なく、需給がひっ迫している職種であれば、多少転職回数が多くても評価されやすくなる傾向があります。
そもそも転職市場に少ない希少価値のある職種や業務経験の場合も、転職回数が懸念されることはほとんどないでしょう。例えば、M&A、企業再生、IPO経験などは、経験の豊富さが逆に評価されるケースもあります。
転職回数が多い場合のキャリアの棚卸しの方法
納得度の高い転職理由とアピールポイントを整理するため、まずは以下のステップでこれまでのキャリアを振り返り、キャリアや転職の軸を洗い出しましょう。
これまでの経験を洗い出す
これまで勤務した全社での職務経験を振り返り、経験したこと、身に付いたこと、成果を上げたことなどを書き出してみましょう。どのような仕事を手掛け、どのような学びを得て、どのような経験・スキルが身に付いたのか、一つひとつ振り返り考えてみることが大切です。
共通する経験・スキルや強みを探す
書き出した経験の中から、これまでの勤務先・仕事内容に共通する経験・スキルや姿勢、発揮できた強みなどを探してみましょう。それが、転職を重ねた中での「一貫性」であり、転職回数の多さを払しょくする武器になります。
応募企業に合わせてアピールポイントを整理する
応募する業界や職種で評価されると思われる経験・スキル、応募企業が求めている人物像を調べ、これまでの経験・スキルの中からマッチするものをピックアップしましょう。
その上で、具体的なエピソードを交えながらアピールすると説得力が増し、転職経験の多さが「経験の厚さ」「スキルの高さ」として評価されやすくなります。
応募書類の書き方のポイント
書類選考では転職回数が注目されやすいため、応募書類の書き方を工夫し、転職回数の多さが際立たないようにスマートにまとめることが重要です。
履歴書:職務経歴が収まるようにまとめる
転職回数が多いと、履歴書の職務経歴欄にこれまでの職歴が収まらないケースがあります。ただし、職務経歴を省略するのは、経歴詐称につながる恐れがあるため避けましょう。書き切れない場合は、以下のような方法で枠内に収まる工夫をすると良いでしょう。
- 学歴を短く書く(高校入学以降から記載する)
- 職歴の最後に記す「現在に至る」「以上」を同じ行に書く
- 「株式会社○○に入社(20XX年X月退社)」など、1つの会社の入社と退社を同じ行に記載する
それでも書き切れない場合は、在籍した企業名・配属部署名と大まかな担当業務を記載した上で、職歴欄の最後に「詳細は職務経歴書に記載」と書き添え、職務経歴書で詳しく説明すると良いでしょう。
職務経歴書:「職務要約・職務概要」を入れる
職務経歴書では、冒頭に数行程度で、職務要約・職務概要(サマリー)を入れましょう。職歴が長くても、ここを見ればキャリアの全体像が把握できるため、企業側の理解度を高めることができます。
また、これまでの職歴を時系列で記載する「編年体式」ではなく、時系列を逆にして最新の経験から記す「逆編年体式」や、これまでの経験を分野別にまとめる「キャリア式」で記載すると、転職回数が多くても経験・スキルを理解してもらいやすいでしょう。
面接での経験・スキルの伝え方
面接では、企業が懸念を抱きやすい「定着性」「継続性」を伝えることを意識しましょう。また、高い確率で「なぜ転職を重ねてきたのか」を質問されるので、納得できる回答を準備しておくことも重要です。
応募職種に合わせてメリハリをつけて伝える
自己紹介などでこれまでの職務経験を伝える際には、応募企業・応募職種に合った経験をピックアップし、それを重点的に伝えましょう。
全ての職歴を話そうとすると冗長になり、要点も伝わらず、転職回数が多いことを逆に印象付けてしまいます。企業に合わせてメリハリを持って伝えることを意識しましょう。
培ってきた経験・スキルが活かせることを伝える
これまで培った経験・スキルの中から、応募企業で活かせるものを選びアピールすることで、即戦力として評価されやすくなります。
経験・スキルを武器に応募企業でどのように活躍できると思うのか、自分の考えを伝えることで、転職回数が多いことを、マイナスではなくプラスに変えることができるでしょう。
これまでを省みる姿勢を見せるのも可
これまでの転職に一貫性がなく、単に転職を重ねてきたという場合は、反省する思いを伝えるのも一つの方法です。
例えば、「〇〇を求めて転職を重ねてきましたが、振り返ると失敗も多く、1社1社でもっとできることがあったと学びました」などと伝えた上で、「次を最後の転職にしたい」「腰を据えて長く働きたい」との思いや覚悟を示すと、好印象を与えやすくなるでしょう。転職回数の多さを自己認知し、次につなげようという姿勢に安心感を抱く企業も多いと考えられます。
組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。
- タグ:
こちらの記事も読まれています
新着記事
2026年5月28日履歴書テンプレート8種|無料ダウンロード【Word・Excel・PDF・厚生労働省様式対応】
2026年5月25日キャリアアップは難しい?自分に合ったステップと実現方法を解説
2026年5月25日【例文あり】キャリアビジョンとは?┃具体的な考え方や面接での答え方のコツも紹介
2026年5月25日転職の軸とは?見つけ方と具体例56選+面接回答例文
2026年5月12日雇用保険被保険者証とは?役割や手元にない場合の確認方法や再発行の手続きを解説
2026年5月12日源泉徴収票とは?転職で必要な理由や提出期限、間に合わない場合の対処法
2026年5月12日雇用保険受給資格者証とは?書類のもらい方や見方を解説
2026年5月12日退職手続き|全体の流れ、やること一覧、必要書類など











