不動産の職務経歴書の書き方見本|賃貸仲介・売買仲介・PM

この記事でわかること
- 店舗規模・担当エリアを先に書くと、担当業務の規模が伝わる
- 領域別の業務指標を書くと、実務レベルが伝わる
- 業務プロセスを分解して書くと、担当範囲の幅が伝わりやすい
不動産の職務経歴書では、拠点の規模感や担当エリア、成約件数を記載することで採用担当者が担当範囲や実績を把握しやすくなります。賃貸仲介・売買仲介・PMでアピールすべき指標が異なるため、応募する領域に合わせ、実績として示す項目を整理しましょう。
組織人事コンサルティング 株式会社YAGAI 代表取締役CEO
目次
不動産の職務経歴書の書き方のポイント
不動産の職務経歴書では、「賃貸仲介業務を担当」「物件管理を担当」とまとめて書くだけでは、採用担当者に、主担当としてどこまでの業務を担っていたかが伝わりません。書く際のポイントは、以下の3つです。
担当エリア・店舗規模を先に書く
拠点の規模(営業人数、取扱・管理物件数)、担当エリア、主な物件種別(マンション、戸建、アパート等)を明記します。あわせて、個人として担った責任範囲(新規獲得・契約手続き・更新・オーナー対応など)を示すことで、自身の対応力が正確に伝わります。
業務プロセスを領域ごとに分解する
複数の業務を兼務している場合は、役割ごとに切り分けて記載します。「賃貸仲介:反響対応・内見・契約・更新」「売買仲介:売主/買主間の折衝・条件調整・重要事項説明」「PM・管理系:入居者対応・オーナー報告・空室対策・修繕手配」など、自分がどこまでのプロセスを主導したかを明確にします。
成約数以外の行動量・改善結果も書く
月間内見数、成約件数、契約更新率、空室期間の短縮幅、初動対応時間など、実務で扱う各種指標を数値で示します。社内表彰などの目立った実績がなくても、「反響対応ルールの工夫による初回返信時間の短縮」や「成約率の向上」など、プロセスにおける工夫と結果をセットで書くことで十分に評価されます。
不動産の賃貸仲介の職務経歴書の見本と書き方
不動産の賃貸仲介では、担当エリア・取扱物件数と、内見から契約・更新までのどこを担ったかをセットで示すことが大切です。
賃貸仲介の職務経歴書サンプル
職務経歴書
20xx年x月xx日現在
陸波 太郎
職務要約
短大卒業後、地域密着型の不動産会社に入社し、約5年間賃貸仲介に従事。首都圏の沿線エリアで、来店対応、内見案内、入居審査、契約手続き、更新・退去対応まで担当。20xx年よりチームリーダーとして、新人2名のOJTと反響(問い合わせ)管理の標準化も行う。
職務経歴
-
株式会社△△不動産(20xx年4月~現在)
事業内容:不動産仲介(賃貸・売買)/従業員数:約45名/正社員として勤務
所属:○○店
役職:20xx年10月よりチームリーダー
| 期間 | 業務内容 |
|
20xx年x月 |
【店舗・担当エリア】
【担当業務】 <来店・内見・契約>
<更新・退去・オーナー対応>
<チームリーダー(20xx年10月~)>
【主な取り組みや成果】
|
【資格・スキル】
- 宅地建物取引士(20xx年xx月登録/取引士証交付)
- 普通自動車第一種運転免許(20xx年xx月取得)
- 賃貸管理システム、SUUMO・HOME’S等の反響管理
【自己PR】
私の強みは、顧客の希望条件の優先順位を素早く整理して最適な物件を絞り込む提案力です。賃貸仲介では、希望条件の整理が不十分なまま物件提案を進めると、内見や申し込みまでの検討が長引きやすいことが課題でした。そこで、ヒアリングの項目と提案の手順をパターン化し、予算・エリア・設備の優先度を確認してから物件を絞り込むことを習慣にしました。その結果、月平均の個人成約件数を3.2件から4.1件へ伸ばすことができました。貴社でも、顧客の希望条件や優先順位を引き出しながら提案をすることで業績貢献をしたいと考えております。
以上
賃貸仲介の職務経歴書で書くべき内容
賃貸仲介の職務経歴書では、基本的な接客スキルに加えて、「来店対応、内見、申し込み、契約手続き、更新・退去対応のうち、どこまで主担当または補助として関わったか」を明記することが評価のポイントです。
職務経歴書で書くべき内容
- 店舗・担当エリア(沿線、エリア、取扱戸数)
- 反響・来店・内見・成約の件数(月平均または年間)
- 契約・更新・退去のどこまで担当したか
- オーナー・入居者対応の範囲
- チームリーダー、教育(該当する場合)
- 宅地建物取引士など取得済みの資格
※学習中の場合は「宅地建物取引士資格試験に向けて学習中」などと記載する
職務経歴書に担当業務を書く際は「仲介業務全般」とひとまとめにせず、業務プロセスや役割に分けて記載することで、採用担当者に正確な実務レベルが伝わりやすくなります。
賃貸仲介の自己PRになる経験・スキル
賃貸仲介の自己PR欄に記載する際は、次の観点を自身の賃貸仲介の業務経験に当てはめて書きましょう。
- 傾聴力や提案力:希望条件の整理と物件の絞り込み
- 進行管理や正確性:契約書類、入居審査、スケジュール調整
- オーナーや入居者との調整力:更新・退去・クレームの初動
不動産の売買仲介の職務経歴書の見本と書き方
不動産の売買仲介では、物件種別(中古マンション、戸建、投資用など)と、買主・売主のどちらを主に担当したかが伝わる書き方が重要です。成約単価や件数、重要事項説明までの工程を具体的に書きましょう。
売買仲介の職務経歴書サンプル
職務経歴書
20xx年x月xx日現在
陸波 太郎
職務要約
大学卒業後、大手不動産仲介会社に入社し、約6年間売買仲介に従事。首都圏の中古マンション・戸建を中心に、売主・買主双方の対応、内見、価格交渉・条件調整、重要事項説明、契約・引渡しまで担当。20xx年より売買チームのリーダーとして、反響分配と新人教育も行う。
職務経歴
-
株式会社□□不動産(20xx年4月~現在)
事業内容:不動産仲介(売買・賃貸)/従業員数:約200名(全社)/正社員として勤務
所属:都心店 売買営業部
役職:20xx年4月より売買チームリーダー
| 期間 | 業務内容 |
|
20xx年x月 |
【店舗・担当エリア】
【担当業務】 <売主・買主双方の仲介>
<売買チームリーダー(20xx年4月~)>
【主な取り組みや成果】
|
【資格・スキル】
- 宅地建物取引士(20xx年xx月合格)
- 普通自動車第一種運転免許(20xx年xx月取得)
- レインズ(不動産流通標準情報システム)、売買契約書類作成、Excel(商談管理表)
【自己PR】
私の強みは、売主・買主それぞれの優先順位を整理し、交渉前に合意点を見極める条件調整力です。不動産売買では、希望価格や引渡し条件の乖離による商談の長期化が課題でした。双方の優先順位を事前に確認し、双方が受け入れやすい価格帯と条件の落としどころを言語化してから交渉に臨むことを続けてきた結果、年間成約件数を8件から11件へ伸ばしました。貴社でも、現職で培った条件調整力を活かし成果を出し業績の向上に貢献したいと考えております。
以上
売買仲介の職務経歴書で書くべき内容
売買仲介では、取引の成果だけでなく、顧客対応から契約締結までどのような役割を担ったのかも重要な評価ポイントです。物件案内や資金計画の提案、契約・引き渡しなど、自身が担当した業務範囲が伝わるよう整理しましょう。次の項目を中心に書きましょう。
職務経歴書で書くべき内容
- 物件種別(中古マンション、戸建、土地など)と担当エリア
- 売主・買主のどちらを主に担当したか
- 内見件数、成約件数、平均取引単価(分かる範囲で)
- 重要事項説明、ローン・司法書士連携までの工程
- チームリーダー、教育(該当する場合)
- 宅地建物取引士など取得済みの資格
※学習中の場合は「宅地建物取引士資格試験に向けて学習中」などと記載する
担当業務は「売買営業」とまとめるのではなく、業務プロセスや役割ごとに記載することで、採用担当者に自身の責任範囲の幅が伝わりやすくなります。宅地建物取引士資格を保有している場合は、資格欄でわかりやすく記載しましょう。
売買仲介の自己PRになる経験・スキル
売買仲介の自己PR欄では、次の観点を自身の売買仲介経験に当てはめて書きましょう。
- 交渉力や調整力:価格・引渡し条件・付帯設備のすり合わせ
- 課題解決力:ローン審査、近隣対応、スケジュール変更への対応
- 正確性やコンプライアンス:重要事項説明、書類不備の防止
不動産のPM・賃貸管理の職務経歴書の見本と書き方
不動産のPM・賃貸管理では、管理戸数、入居者・オーナー対応、空室対策、修繕手配まで、管理業務のどこを担ったかを書くことが大切です。
PM・賃貸管理の職務経歴書サンプル
職務経歴書
20xx年x月xx日現在
陸波 太郎
職務要約
専門学校卒業後、賃貸管理会社に入社し、約5年間PM・賃貸管理に従事。都内の賃貸マンション約120戸を担当し、入居者対応、オーナーへの入居状況・稼働状況の報告、空室募集、修繕手配、更新・退去管理を行う。20xx年より管理チームリーダーとして、入居者対応フローの見直しも担当。
職務経歴
-
株式会社◇◇プロパティ(20xx年4月~現在)
事業内容:賃貸管理・プロパティマネジメント/従業員数:約60名/正社員として勤務
所属:管理事業部
役職:20xx年6月より管理チームリーダー
| 期間 | 業務内容 |
|
20xx年x月 |
【管理物件スペック】
【担当業務】 <入居者・オーナー対応>
<空室・募集・更新>
<管理チームリーダー(20xx年6月~)>
【主な取り組みや成果】
|
【資格・スキル】
- 賃貸不動産経営管理士(20xx年xx月合格)
- 普通自動車第一種運転免許(20xx年xx月取得)
- 管理システム、修繕見積管理、Excel
【自己PR】
私の強みは、入居者・オーナー・修繕業者の三者の要望を整理し、それぞれに対応期限を明示しながら進める調整力です。賃貸管理では、三者の要望が重なると対応が遅れトラブルに発展しやすいことが課題でした。そこで、各関係者への連絡に必ず対応期限を明示してから修繕や募集の手配を進めるフローを徹底しました。その結果、担当物件の空室期間を平均45日から約32日へ短縮できました。貴社でも、現職で培った調整力を活かし業績に貢献したいと考えています。
以上
PM・賃貸管理の職務経歴書で書くべき内容
PM・賃貸管理の職務経歴書では、管理戸数や対応件数だけでなく、入居者・オーナー・業者とどの範囲で調整し、どの業務を主担当として進めたかが評価されます。次の項目を中心に書きましょう。
職務経歴書で書くべき内容
- 管理戸数・棟数、物件種別、エリア
- 入居者・オーナー対応の件数と内容(修繕、クレーム、滞納など)
- 空室期間、募集、更新・退去の担当範囲
- 修繕・原状回復の手配規模
- チームリーダー、フロー改善(該当する場合)
- 宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士など取得済みの資格
※学習中の場合は「宅地建物取引士資格試験に向けて学習中」などと記載する
ルーティンで行う管理業務を並べるのではなく、空室期間の短縮や問い合わせ対応フローの改善など、オーナーの収益改善や満足度向上につながる取り組みを記載することで、PM・賃貸管理職として高く評価されやすくなります。
PM・賃貸管理の自己PRになる経験・スキル
PM・賃貸管理の自己PR欄では、次の観点を自身の管理経験に当てはめて書きましょう。
- 調整力やストレス耐性:入居者・オーナー・業者の三者調整
- 計画性や正確性:更新スケジュール、修繕見積、報告書類
- 課題解決力:空室対策、クレーム、滞納の初動とエスカレーション
まとめ
不動産の職務経歴書は、店舗規模・担当エリア・管理戸数などの背景情報を冒頭で明示し、賃貸仲介・売買仲介・PM(賃貸管理)の領域ごとに業務プロセスと数値成果を整理して書くことが基本です。内見件数や成約件数、空室期間の短縮幅といった日々の活動量や成果指標を具体的に示すことで、自身の強みが伝わりやすくなります。本記事の見本を参考に、自身の担当範囲と実績を整理してみましょう。
不動産以外の職種別見本や基本項目は、職務経歴書の書き方完全ガイドと職務経歴書フォーマットで確認できます。
組織人事コンサルティング 株式会社YAGAI 代表取締役CEO
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、転職支援や企業の採用支援、人材育成・組織開発など幅広く人事領域のコンサルティング業務に従事している。
- タグ:


