薬剤師の職務経歴書見本|調剤薬局・ドラッグストア・病院別の書き方

この記事でわかること
- 職務要約は、勤務先のタイプ・経験年数・主な業務をもとに2〜4行でまとめる
- 職務経歴には、勤務先の規模がわかる数値と、職場特有の業務も書く
- 自己PRは、職場タイプに応じた強みで書く
- 認定薬剤師などの資格は正式名称で記載する
薬剤師の職務経歴書は、調剤薬局・ドラッグストア・病院のどの職場で経験を積んだかによって、書くべき内容が変わります。職場タイプ別の見本と、採用担当者に経験が伝わる書き方をまとめました。
国家資格 キャリアコンサルタント,組織人事コンサルティングSeguros 代表
目次
薬剤師の職務経歴書の書き方のポイント
職務経歴書で採用担当者に経験の幅と深さを伝えるには、書き方にポイントがあります。
- 職務要約は、これまでの経歴を2〜4行でまとめる
- 職務経歴は、職場特有の業務で具体的に書く
- 資格・研修は正式名称で書く
職務要約は、これまでの経歴を2〜4行でまとめる
職務要約とは、職務経歴書の冒頭に置く、経歴全体を要約した段落のことです。
勤務先のタイプ(調剤薬局・ドラッグストア・病院)・経験年数・主な業務・強みになる経験を2〜4行でまとめます。要素が多い場合は、転職先に関連度の高いものに絞るのが有効です。
そのため、職務要約は、職務経歴を整理した後に考えると、適切な内容を効率的にまとめやすいです。
職務要約の詳しい書き方は、職務要約の書き方で解説しています。
職務経歴は、職場特有の業務で具体的に書く
薬剤師の職務経歴欄を書く際のポイントは、主に2つあります。
- 職場の規模感を示す数字を出すこと
- 職場特有の業務も書くこと
1日あたりの処方箋の枚数、売り場面積、病床数など、職場の規模がわかることで、対応する患者数や症例の幅が伝わりやすくなります。
また、業務内容も、調剤・服薬指導といった薬剤師の基本業務だけを書くと、経歴の独自性が伝わりにくいため、職場ならではの業務を加えることが重要です。
それぞれを職場タイプ別に整理したのが下の表です。
| 勤務先 | 規模感を示す数字 | 職場特有の業務 |
|---|---|---|
| 調剤薬局 | 処方箋枚数/日、応需科目数、薬剤師数 | 応需医療機関への対応、かかりつけ薬剤師、在宅対応 |
| ドラッグストア(OTC・調剤併設) | 店舗数、スタッフ数、売場面積・売上規模(わかる場合)、調剤併設の処方箋枚数/日 | OTCカウンセリング、売場管理、登録販売者との連携 |
| 病院 | 病床数、診療科数、担当病棟数 | 注射調剤・無菌調製、病棟業務、チーム医療への参加 |
資格・研修は正式名称で書く
薬剤師免許は正式名称と取得年月を書きます。研修認定薬剤師などの認定資格や、かかりつけ薬剤師に関する研修も、省略せずに書くのが基本です。
資格欄の一般的な書き方は、職務経歴書の資格の書き方でも解説しています。
調剤薬局の薬剤師の職務経歴書の見本と書き方
調剤薬局の職務経歴書では、応需科目の幅と対人業務の経験をいかに具体的に伝えるかがポイントです。以下では、見本をもとに、書くべき職場特有の項目と自己PRの観点を解説します。
調剤薬局の職務経歴書の見本
職務経歴書
2025年8月31日現在
陸波 太郎
職務要約
調剤薬局にて薬剤師として5年間勤務し、調剤・処方監査・服薬指導・薬歴管理に従事してきました。2店舗を経験し、内科・小児科を中心に1日約120枚の処方箋に対応してきました。現店舗ではかかりつけ薬剤師として約30名の患者さまを担当し、在宅訪問にも携わっています。
職務経歴
- 株式会社◯◯(調剤薬局チェーン・◯◯県内15店舗)
| 期間 | 業務内容 |
|
20xx年4月 |
【所属】××薬局××店 【体制】薬剤師5名、医療事務3名 【担当業務】
【実績・取り組み】
|
| 20xx年4月 ~ 現在 |
【所属】××薬局◯◯店 【体制】薬剤師3名、医療事務2名 【担当業務】
|
【経験・スキル】
- 内科・小児科を中心とした幅広い処方科目への対応
- 在宅訪問での多職種連携(医師・ケアマネジャー・訪問看護師)
- 電子薬歴、レセコンの操作
【免許・資格】
- 薬剤師免許(20XX年XX月取得)
- 研修認定薬剤師(20XX年XX月認定)
以上
調剤薬局の経験で書くべき職場特有の項目
調剤薬局ならではの情報は、【所属】と【担当業務】の2か所に分けて書くと見やすくなります。
【所属】 には、門前薬局か面対応薬局か・主な応需診療科・処方箋枚数を書き、職場の規模感を示します。
【担当業務】 には、調剤や服薬指導といった共通業務に加えて、かかりつけ薬剤師としての担当患者数、在宅訪問の件数、往診同行の経験など、対人業務の実績を具体的な数字とともに書きます。数が多くなくても、月あたりの件数まで書くことで経験の実態が伝わります。
調剤薬局の経験が自己PRになる観点
調剤薬局の経験は、患者対応のコミュニケーション力と、多科目に対応する正確さの2つの観点でアピールできます。かかりつけ薬剤師としての担当患者数や服薬フォローの継続件数は、コミュニケーション力の裏付けになる数字です。複数科目の処方に対応してきた経験は、正確さとスピードを両立してきた根拠として書けます。
ドラッグストア(OTC・調剤併設)の薬剤師の職務経歴書の見本と書き方
ドラッグストアの職務経歴書では、調剤とOTCの関わり方は店舗によって異なるため、自分がどう関わってきたかを具体的に示すことがポイントです。以下では、見本をもとに、書くべき職場特有の項目と自己PRの観点を解説します。
ドラッグストアの職務経歴書の見本
ここでは、調剤併設店でOTC対応も担当している薬剤師を想定した見本を示します。
職務経歴書
2025年8月31日現在
陸波 太郎
職務要約
調剤併設型ドラッグストアにて薬剤師として4年間勤務し、調剤業務とOTC医薬品のカウンセリング販売に従事してきました。1日約80枚の処方箋対応と並行して、お客さまの症状に応じたOTC医薬品の提案を行っています。医薬品売場の管理や、登録販売者との情報共有にも携わってきました。
職務経歴
- 株式会社○○(ドラッグストア・全国200店舗)
| 期間 | 業務内容 |
|
2020年4月 |
【所属】××店(調剤併設) 【担当業務】
【実績・取り組み】
|
【経験・スキル】
- OTC医薬品のカウンセリング販売と受診勧奨の判断
- 調剤とOTCを並行して処理する正確さとスピード
- 登録販売者・販売スタッフとの連携、売場管理
【免許・資格】
- 薬剤師免許(20XX年XX月取得)
- 研修認定薬剤師(20XX年XX月認定)
以上
ドラッグストアの経験で書くべき職場特有の項目
ドラッグストアならではの項目は、OTC対応・店舗運営・調剤の3つがあります。
OTC対応では、カウンセリング販売の経験、受診勧奨の判断、取り扱いカテゴリの幅を書きます。どの程度OTCに関わってきたかは店舗によって異なるため、自分の実態に合わせて書きましょう。
店舗運営では、売場管理・発注・登録販売者や販売スタッフとの連携など、薬剤師業務に加えて店舗に貢献した経験を書きます。管理薬剤師を経験している場合は、担当店舗の規模(薬剤師数・スタッフ数)とあわせて必ず記載します。店舗全体の運営責任を担った経験として、採用担当者に評価されやすい項目です。
調剤については、調剤併設店の場合は処方箋枚数を書いておくと、調剤経験の証明として有効です。
ドラッグストアの経験が自己PRになる観点
ドラッグストアの経験でアピールしやすいのは、店舗管理の視点と、混雑時でも安定した正確さとスピードです。
店舗管理の視点とは、売場づくりや登録販売者・販売スタッフとの連携などを指します。ドラッグストアでの店舗運営での貢献は、ドラッグストア間での転職のほか、調剤薬局への転職でも評価されるポイントになりえます。
来店した客へのOTCカウンセリングを担当した人は、そこで培った症状の聞き取り力が、調剤薬局などでの服薬指導に直結するコミュニケーション力として書ける経験になります。
ドラッグストアで調剤メインだった場合のアピールポイントは、上記の調剤薬局の解説と基本は同じです。
病院薬剤師の職務経歴書の見本と書き方
病院薬剤師の職務経歴書では、病棟業務とチーム医療への参加をいかに具体的に伝えるかがポイントです。以下では、見本をもとに、書くべき職場特有の項目と自己PRの観点を解説します。
病院薬剤師の職務経歴書の見本
職務経歴書
20xx年xx月xx日現在
陸波 太郎
職務要約
急性期病院(300床)にて薬剤師として5年間勤務し、調剤・注射調剤・病棟業務に従事してきました。内科病棟を担当し、持参薬の確認や服薬指導、医師への疑義照会を日常的に行ってきました。カンファレンスへの参加を通じて、多職種と連携するチーム医療の経験を積んできました。
職務経歴
- 医療法人○○会 ××病院(300床・診療科15科)
| 期間 | 業務内容 |
|
2020年4月 |
【所属】薬剤部(薬剤師20名) 【担当業務】
【実績・取り組み】
|
【経験・スキル】
- 病棟での服薬指導と多職種連携(医師・看護師・管理栄養士)
- 注射調剤、無菌調製の基礎経験
- 医薬品情報の収集・提供
【免許・資格】
- 薬剤師免許(20XX年XX月取得)
- 研修認定薬剤師(20XX年XX月認定)
以上
病院の経験で書くべき職場特有の項目
病院ならではの項目は、施設の規模と病棟業務の2つです。
施設の規模は、病床数・診療科数・薬剤部の人数で示します。
病棟業務では、担当病棟、持参薬確認や退院時指導などの業務、カンファレンスへの参加状況を書くといいでしょう。注射調剤や無菌調製の経験は、携わった範囲が補助であっても「調製補助として担当」と明記します。経験の範囲を正確に伝えることが、採用担当者との認識のズレを防ぐことにつながります。
病院の経験が自己PRになる観点
病院の経験は、チーム医療への参加と、検査値をふまえた専門性が自己PRの軸になります。医師・看護師と日常的に連携した経験は、どの職場でも通用する協働の力です。調剤薬局やドラッグストアへ転職する場合は、病棟で培った患者対応や持参薬確認の経験を言い換えましょう。かかりつけ対応や服薬フォローに活かせる力として書くと伝わります。
医療職種の職務経歴書の書き方見本
薬剤師の志望動機や自己PRの例文を、もっと見たい人はこちらでも解説しています。
▶ 看護師、医療・介護職の志望動機例文
▶ 医療・看護・薬剤師・介護・福祉職の自己PR例文
職務経歴書で重要なのは、決まった形式にまとめることではなく、自分の経歴がわかりやすく、最大限に伝わる内容であることです。
まとめ方に迷う際は、他の職種の職務経歴書も参考にしてみましょう。
職務経歴書の各項目ごとの基本的な書き方は、職務経歴書の書き方完全ガイドが参考になります。
組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。
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