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法務の職務経歴書|見本と書き方・自己PR例

法務の職務経歴書

この記事でわかること

  • 上場有無・従業員数・売上など、所属企業の規模を前提情報として書く
  • 月間レビュー件数、契約内訳、英文割合など業務を数字で示す
  • テンプレ化やチェックリストなど、ルーティンを改善実績として書く
  • 自己PRは、ビジネス伴走力・仕組み化・標準化力・多部門連携力などがキーワード。

法務の職務経歴書は、日常業務を数字で整理し、改善実績として言語化することが実務力を伝える核になります。企業規模やレビュー件数をおさえれば、NDAや業務委託中心の経験でも評価される書類に仕上がります。見本、書き方のポイント、自己PR例文もまとめました。

監修 粟野友樹

国家資格 キャリアコンサルタント,組織人事コンサルティングSeguros 代表

法務の職務経歴書の見本(ダウンロードテンプレート)

中堅企業の法務として、契約書レビューを中心に約4年従事した想定の見本です。M&Aなどの実績がなく、NDA・業務委託契約など、契約法務業務を中心とする法務担当者を想定した見本です。自身の数字や環境に置き換えて使用してください。

職務経歴書

20xx年x月xx日現在

陸波 太郎

職務要約

法学部卒業後、従業員約500名の中堅メーカーの法務部に配属され、契約書の作成・審査を中心に約4年従事しています。販売契約・業務委託・秘密保持契約(NDA)などのリーガルチェック、営業・事業部門からの法務相談、社内規程の軽微改定、法令改正情報の社内展開を担当。ただ法的リスクを指摘するだけではなく、リスクを踏まえた代替案を示しながら、案件のスピードと正確性の両立を意識してきました。

職務経歴

  • ○○株式会社
    事業内容:産業用部品の製造・販売
    資本金:億円
    売上高:約百億円(単体・直近)
    従業員数:約500名/非上場

期間 業務内容

20xx年x月

現在

【所属】
法務部(法務担当者 3名体制)
雇用形態:正社員 

【担当業務】

<契約法務>(約4年)

  • 契約書の作成・審査(月平均 約25件)
  • 主な内訳: 販売契約 約6割、業務委託 約3割、秘密保持契約(NDA)約1
  • 英文契約: 全体の約1割(NDA・簡易な販売条件の確認が中心)
  • 作成/審査/修正案提示まで担当(対外交渉は営業同席のうえ条文案を準備)

 <法務相談・社内対応>

  • 営業・購買・人事等からの日常相談(月平均 約10件)
  • 一次回答の目安を48時間以内とし、優先度に応じてスケジュール管理
  • 個人情報保護法など法改正のポイントを整理し、関連部署向けに周知文・チェック項目を作成

<改善・仕組み化>

  • 頻出条項のテンプレート整備(処理時間の短縮)
  • 営業向け事前チェックリストの作成(差し戻し削減)

【主な実績・工夫】

  • 頻出条項のテンプレ化により、定型案件の初回レビューの平均処理時間を約31日に短縮
  • 営業向けチェックリスト導入により、法務への差し戻しを約30%削減
  • 一次回答48時間以内の運用を継続し、相談しやすい法務窓口として現場から評価

活かせる経験・知識・スキル

  • 契約法務: 販売・業務委託・NDAの作成・審査、修正案の提示
  • 調整: 事業部門への代替案提示、関係部署との優先順位調整
  • 改善: テンプレート整備、チェックリスト作成
  • 法令: 個人情報保護法等の改正情報の社内展開(担当範囲)
  • PC: Word、Excel(条文比較・進捗管理)
【資格】
  • ビジネス実務法務検定2級(20xxxx月合格)
  • 普通自動車第一種免許(20xxxx月取得)

【自己PR

私の強みは、属人化していた法務業務を仕組みとして整備し、組織全体の処理効率を高めてきたことです。頻出条項のテンプレート化により定型案件の処理時間を約3日から約1日に短縮し、営業向けチェックリストの導入で法務への差し戻しを約30%削減しました。一次回答48時間以内の運用基準を設けることで、現場が相談しやすい法務窓口としての体制も整えてきました。貴社でも、法務業務の仕組み化を通じて、事業部門が円滑に動ける環境づくりに貢献したいと考えております。

以上

法務用の見本は、下のリンクからWord形式でダウンロードできます。

Word以外の形式を使う場合は、職務経歴書のフォーマット(テンプレート)から探せます。

法務の職務経歴書の書き方のポイント

M&Aや訴訟対応の経験がなくても、前提情報・件数・改善の書き方で差がつきます。書き方のポイントは、「所属企業の規模」「業務の定量化」「担当業務の幅」「ルーティンの実績化」の4つです。

所属企業の規模を書く

上場の有無、従業員数、売上高など、所属企業の規模を前提情報として書くとよいです。採用担当者は「どの規模の組織で、どのくらいの法務体制か」を判断した上で読み進めます。

資本金や売上は出せる粒度で構いません。「非上場・従業員約500名・法務3名」などでも十分です。事業内容(製造、IT、商社など)も添えると、扱う契約のイメージが伝わりやすくなります。

業務を数字で定量化する

月間のレビュー件数、契約書の内訳(販売・業務委託・秘密保持など)、英文対応の割合を数字で示します。「契約書レビュー」だけでは、量も専門領域も伝わりにくいからです。

作成・審査・交渉のうち、どこまで担ったかも添えると伝わります。正確な件数が分からない場合は根拠を示せる範囲で問題ありません。相談件数や一次回答の目安(例: 48時間以内)も、処理能力の裏付けになります。

担当業務の幅を書く

契約レビュー以外にも、社内相談対応・規程整備・法改正対応など複数の業務を横断して担っている人は、契約レビューの件数や内訳に加え、それらの業務もあわせて記載します。「契約を処理するだけ」ではなく、法務機能全般を担っていることが採用担当者に伝わるためです。

特に少人数法務や実質ひとり法務の場合は、担当範囲が広いこと自体が強みになります。「法務3名で契約・相談・規程整備を横断して担当」のように、体制と自分の担当範囲をあわせて示すと効果的です。

ルーティンを改善実績として書く

NDAや業務委託契約といった提携契約の対応が中心でも、作業の羅列だけで終わらせないことが大切です。頻出条項のテンプレート化で処理時間を短縮した、営業向けチェックリストで差し戻しを減らしたなど、改善の数字に置き換えるとよいです。

「何を・どう変えて・どの指標が動いたか」が揃うと、日常的な業務も実績になります。

英文契約・英語対応の有無を書く

業務上で英語対応をしている場合も積極的に書くようにしましょう。英文契約のレビューや海外取引先との交渉対応など、件数や対応範囲をあわせて記載しましょう。

全体の業務の英文対応の割合や対応レベル(読み書きのみか、交渉まで対応できるかなど)を具体的に示すと、採用担当者がスキルの範囲を判断しやすくなります。英語対応が業務の一部に限られる場合でも、「全体の約1割・NDAと簡易な販売条件の確認が中心」のように正直に書けば問題ありません。英語を使う業務がない場合は、この項目は省略して構いません。

TOEICなど英語系の資格の書き方はこちらで解説しています。

職務経歴書の自己PRで差をつける方法

法務の自己PRは、契約レビューをこなすだけでなく、事業部門と伴走し、組織の仕組みをつくり、関係者の利害を調整できる法務として自分を位置づけることが重要です。経験の中身に応じて使いやすい切り口の目安は次のとおりです。

キャリアステージ自己PRの切り口の例
契約レビュー・社内相談対応が中心の方ビジネス伴走力・仕組み化・標準化力・多部門連携力
交渉主導・体制構築の経験がある方契約交渉の主導力・法務体制の構築力・外部弁護士との連携力
事業法務・M&A・IPOの経験がある方事業法務・予防法務の推進力・コンプライアンス体制の構築力・M&A対応経験

以下は、契約レビュー・社内相談対応が中心の方でも使いやすい切り口を中心に例文を紹介します。

ビジネス伴走力をアピールする場合

私の強みは、法的リスクを踏まえながら事業部門が前に進める代替案を提示し、案件を止めない対応ができることです。契約条件にリスクがある場面では、自社リスクを抑えながら取引先にも受け入れやすい代替条文を準備し、営業と交渉の場に臨んできました。こうした対応を積み重ねた結果、新規取引先との契約交渉に法務担当として同席を任されるようになりました。貴社でも、事業部門と伴走できる法務として貢献したいと考えております。
💡自己PRのポイント
ビジネス伴走力をアピールする場合、代替案を提示した具体的な場面と、それによって得られた結果をセットで書くことが重要です。法務は数字で成果を表しにくい業務も多いため、現場から同席を任されるようになったなど、信頼や役割の変化を実績として示すと説得力が生まれます。

仕組み化・標準化力をアピールする場合

私の強みは、属人化していた業務を仕組みとして整備し、組織全体の処理効率を高めてきたことです。頻出条項のテンプレート化により定型案件の処理時間を約3日から約1日に短縮し、営業向けチェックリストの導入で法務への差し戻しを約30%削減しました。個人情報保護法の改正時には、改正ポイントを整理したうえで関係部署向けの周知資料とチェックリストを作成し、社内ルールへの反映まで主導しました。法令の変化も含め、現場が迷わず動ける仕組みをつくる力を貴社でも活かしたいと考えております。
💡自己PRのポイント
個々の案件ではなく、業務の束・課題を捉えて「何を・どう変えて・どの指標が動いたか」を揃えて書くことがポイントです。テンプレートやチェックリストなど具体的な施策を示すことは必要です。さらに処理時間や差し戻し件数など数字が示せると、説得力をより出すことができます。

多部門連携力を軸にする場合

私の強みは、営業・購買・人事など複数の部門と連携しながら、各部門の業務を理解したうえで法的サポートができることです。部門ごとに異なる優先事項や業務フローを把握しながら対応することで、法務相談の一次回答を48時間以内で継続し、現場から相談しやすい窓口として評価されてきました。貴社でも、各部門と連携しながら横断的に事業を支える法務として貢献したいと考えております。
💡自己PRのポイント
多部門連携力をアピールする場合、どの部門と・どのような連携をしてきたかを具体的に示すことが重要です。法務は社内のほぼすべての部門と関わる職種だからこそ、横断的なサポート経験を実績として書くと、即戦力としての幅広さが伝わります。

自身の職務経歴書をまとめる際は、[法務・法律系の自己PR]や、[志望動機(法務・法律系)]も参考にしてみてください。

職務経歴書全体の基本から知りたい人は[職務経歴書の書き方完全ガイド]で確認できます。

粟野友樹
監修 粟野友樹

組織人事コンサルティングSeguros 代表コンサルタント
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、個人の転職支援や企業の採用支援コンサルティングを行っている。

※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。

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