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人事の職務経歴書の書き方と見本|採用・労務の転職例

人事の職務経歴書の書き方と見本

この記事でわかること

  • 業務規模・担当範囲・数値実績をセットで書くと、人事経験の強みが伝わりやすくなる
  • 採用と労務の職務経歴書の見本から、記載の仕方がわかる
  • 職種ごとに自己PRに活かせる強みの観点がわかる

人事の職務経歴書は、担当業務の規模・対応人数・数値実績を整理して記載することで、採用・労務・総務それぞれの専門性を効果的にアピールできます。この記事では、人事共通の書き方のポイントに加え、採用と労務(総務兼任)の見本と職種別の記載のコツを解説します。

監修 粟野友樹

組織人事コンサルティング 株式会社YAGAI 代表取締役CEO

人事の職務経歴書の書き方のポイント

人事の職務経歴書では、採用担当者がこれまでの人事経験を把握できるよう、担当領域・業務規模・自身の役割を具体的に記載しましょう。採用・労務・総務を兼任している場合は担当領域が幅広いため、どの規模の業務を担当し、どのような役割を担い、どのような成果を出したかをセットで書くと、専門性が伝わりやすくなります。

人事の職務経歴書で押さえたいポイントは、以下の3つです。

  • 担当業務の規模の具体化(採用人数・従業員数・対応範囲)
  • 担当範囲・役割の明示(採用計画、募集・選考、給与・社会保険手続き、業務改善、社外専門家との連携など)
  • 数値・事実ベースの実績(採用コスト削減・離職率の変化・工数削減・法改正への対応など)

職務要約では直近の担当領域と規模を2〜3行でまとめ、職務経歴では会社ごとに期間・部署・役割・業務内容・実績を時系列で整理します。採用コスト削減やペーパーレス化など改善に取り組んだ実績があれば、削減率と施策内容をセットで記載しましょう。人事以外の職種へ転職する場合にも、応募先で活かせる改善経験を具体的に示すことが大切です。「幅広い業務に対応した」だけでは差別化しにくいため、コスト削減・離職率改善・業務効率化のいずれかに絞って書くのが効果的です。

採用の職務経歴書の見本と書き方

採用担当の範囲は、採用計画、求人作成、母集団形成、選考運営、面接、内定者フォローなど企業によって異なるため、自身が実際に担当した範囲を明確にしましょう。職務経歴書では、年間採用人数、採用職種、担当工程などを具体化し、自分が担当した改善施策や客観的な実績があれば記載しましょう。

中堅企業で人事・総務として5年目、直近3年間は採用をメインに担当している転職者を想定した見本です。数値は自身の担当規模に置き換えて使用してください。

職務経歴書

20xx年x月xx日現在

陸波 太郎

職務要約

株式会社○○ホールディングスにて、入社後約5年間、人事業務を担当。総務・労務を経て、直近3年間は採用をメインに従事。中途・新卒合わせて年10〜20名の採用を担当。一人当たり採用コストを前年比20%削減。入社1年以内の離職率を前年○%から○%へ改善、内定承諾率85%を達成。

職務経歴

  • 株式会社○○ホールディングス
    事業内容:ITサービス・ソフトウェア開発
    従業員数:約350名(未上場)
    資本金:○億円

期間 業務内容

20xx年4月
~
現在

【所属】
管理部 人事課/人事担当(正社員)

【担当業務】
採用計画策定、求人媒体選定・求人情報の作成、スカウト送付、書類選考・面接実施、内定者フォロー、入社手続き、採用データ分析・改善提案 、経営層・現場責任者との採用要件・人物要件のすり合わせ

【採用規模】
中途・新卒採用/年10〜20名

【使用ツール】
採用管理システム(HRMOS)・各種求人媒体・Googleスプレッドシート

【主な実績】
採用チャネルの見直しで一人当たり採用コストを前年比20%削減。採用要件のすり合わせや入社後フォローを見直し、入社1年以内の早期離職率を前年○%から○%へ改善(○ポイント減)。年間の内定承諾率85%を達成

20xx年4月
~
20xx年3月

【所属】
管理部 人事総務課/人事総務スタッフ(正社員)

【担当業務】
入退社手続き・給与計算補助・社会保険手続き・社内イベント運営補助、採用応募者の問い合わせ対応、選考日程の調整補助、採用関連書類の管理

【資格・スキル】

  • 中途・新卒採用の計画策定・実行(年10〜20名規模)
  • 求人媒体選定・求人情報の作成・スカウト・面接実施
  • 採用データ分析に基づくチャネルの最適化・コスト削減
  • 内定者フォロー・入社手続き・早期離職防止施策
  • 経営層・現場マネージャーとの採用要件すり合わせ

【資格】

  • キャリアコンサルタント(20XX年XX月 登録)/応募者・入社者とのキャリア面談や入社前後の相談対応に関連する知識として活用
  • MOS Excel Expert(20XX年XX月)/採用データ分析に活用

【自己PR】

データに基づいて採用活動を継続的に改善する力が私の強みです。採用チャネル別の応募・採用実績を分析して媒体や紹介会社の利用方法を見直し、一人当たり採用コストを前年比20%削減しました。また、現場との採用要件のすり合わせや入社後フォローを見直し、入社1年以内の離職率を前年35%から20%へ改善しました。内定者への定期連絡や現場社員との面談機会の設定など、承諾に向けたフォローを行い、年間の内定承諾率は85%となりました。採用計画の立案から入社後フォローまで一連のプロセスをデータに基づいて改善してきた経験は、貴社の採用活動でも同様に再現できると考えています。

以上

Word以外の形式を使う場合は、職務経歴書のフォーマット(テンプレート)から探せます。

人事(採用)の職務経歴書で書くべき内容

人事(採用)の職務経歴書では、年間採用人数・採用区分・担当フェーズをセットで記載します。採用担当者がこれまでの経験を把握できるよう、採用人数だけでなく、採用職種・採用手法・担当フェーズを具体的に記載しましょう。求人情報の作成だけでなく、母集団形成、選考運営、採用データの分析や改善まで担当した経験があれば具体的に記載しましょう。

記載すると伝わりやすい項目は、以下のとおりです。

  • 採用規模:年間人数・中途/新卒の比率・職種
  • 担当フェーズ:採用計画立案・求人媒体選定・求人情報の作成・選考・面接・内定者フォロー・入社手続き
  • 使用ツール:採用管理システム・求人媒体・スカウトツール
  • 改善実績:コスト削減・離職率低減・承諾率向上・選考期間短縮など
  • 資格・スキル:キャリアコンサルタントなど専門資格がある場合は記載する

担当業務や実績を具体的に伝えるため、採用人数、採用コスト、内定承諾率など、自身の担当範囲に合う数値や事実があれば記載しましょう。実績だけでなく、その結果につながった自身の行動や工夫もあわせて記載すると、仕事の進め方が伝わりやすくなります。

職務経歴書の自己PRに活かせる強み

人事(採用)の職務経歴書では、次のような経験を強みとして伝えられます。自身のエピソードに合わせて書いてみてください。

採用・人事職への転職で活かせる強み

  • 採用チャネル最適化・コスト削減力:データをもとにチャネルを見直し、採用単価と辞退率を継続的に低減させる力
  • 内定者フォロー・採用クロージング力:内定者が内定承諾する上で重視する点を把握し、個別フォローや情報提供を行い入社につなげる力
  • 複数業務の進行管理力:複数求人の選考、面接日程、応募者対応、現場との調整を並行して進める力

他職種へのキャリアチェンジでアピールできる強み

  • 関係者との調整・合意形成力:経営陣・現場・社外の間に立って利害を調整し、採用プロセスを円滑に推進する力
  • データ分析・改善提案力:採用データから課題を特定し、改善施策に落とし込んで成果につなげる実行力

労務(総務兼任)の職務経歴書の見本と書き方

労務担当は、入退社手続き、勤怠管理、給与計算、社会保険・労働保険手続き、就業規則の改訂など、従業員の雇用や働く環境に関わる実務を担います。総務との兼任の場合は、社内イベントやファシリティ管理も含め、携わった業務範囲を明確に書きましょう。

中小企業で労務・総務兼任を5年経験している転職者を想定した見本です。数値は自身の担当規模に置き換えて使用してください。

職務経歴書

20xx年x月xx日現在

陸波 太郎

職務要約

株式会社△△商事にて、入社後約5年間、人事・総務業務を担当。総務を経て、直近3年間は労務・総務を兼任。従業員約100名の給与計算・社会保険手続き、法改正に伴う就業規則改訂案の作成、社労士との確認、従業員代表からの意見書取得、労基署届出、社内周知、社内イベント・ファシリティ管理を経験。勤怠申請などのペーパーレス化により関連業務の工数を25%削減。法改正に伴う就業規則の改訂・届出・社内周知にも対応。

職務経歴

  • 株式会社△△商事
    事業内容:卸売・小売業
    従業員数:約100名(未上場)
    資本金:○千万円

期間 業務内容

20xx年4月
~
現在

【所属】
管理部 人事総務課/人事総務担当(正社員)

【担当業務】
入退社手続き、給与・賞与計算(約100名)、社会保険・労働保険手続き、社労士との連携、就業規則・各種規程の改訂、社内イベント・ファシリティ管理

【担当規模・使用システム】
従業員約100名/給与計算ソフト(給与奉行)・電子申請システム・社労士顧問契約

【主な実績】
勤怠申請や入退社関連書類のペーパーレス化を進め、対象業務の工数を25%削減。法改正に伴う就業規則の見直しでは、改訂案の作成、社労士との確認、労働者代表からの意見聴取、労基署への届出、社内周知まで一連の対応を担当。配属以来、未払い残業やハラスメント等の労務トラブルゼロを継続

20xx年4月
~
20xx年3月

【所属】
管理部 総務課/総務スタッフ(正社員)

【担当業務】
社内イベント運営、備品・ファシリティ管理、来客対応、各種申請書類の受付・管理

【資格・スキル】

  • 給与・賞与計算・社会保険・労働保険手続き(約100名規模)
  • 入退社手続き・就業規則・各種規程の改訂
  • 社労士との連携、法改正に伴う就業規則・社内手続きの見直し
  • 勤怠・入退社関連業務のペーパーレス化による工数削減
  • 社内イベント運営・ファシリティ管理(総務兼任)

【資格】

  • 社会保険労務士試験 合格(20XX年XX月)/労務実務・社労士連携に活用
  • MOS Word Expert(20XX年XX月)/規程・各種書類作成に活用

【自己PR】

制度変更や法改正に対応しながら、業務を正確かつ効率的に運用する力が私の強みです。勤怠申請や入退社関連書類のペーパーレス化を進め、対象業務の工数を25%削減しました。法改正に伴う就業規則の見直しでは、改訂案の作成から社労士との確認、労働者代表からの意見聴取、労基署への届出、社内周知まで一連の対応を担当しました。配属以来、未払い残業やハラスメント等の労務トラブルゼロを継続しています。法改正への対応や業務改善を通じて培った、正確かつ効率的な労務運用の経験は、貴社の労務体制でも同様に再現できると考えています。

以上

Word以外の形式を使う場合は、職務経歴書のフォーマット(テンプレート)から探せます。

労務(総務兼任)の職務経歴書で書くべき内容

労務の職務経歴書では、対応従業員数・担当業務の範囲・社外連携の実績などを書くと、担当業務の規模や専門性が伝わります。総務兼任の場合は、労務と総務の割合を明確にし、それぞれの成果を盛り込みましょう。

記載のポイントは、以下のとおりです。

  • 対応規模:従業員数・雇用形態・給与計算や社会保険手続きの担当範囲
  • 担当業務:入退社・給与・社会保険・規程改訂・総務のうち担当した範囲
  • 社外連携:社労士・年金事務所・ハローワーク・労働基準監督署などとの連携内容、自身が担当した手続きの範囲
  • 業務改善・法改正対応:業務工数の削減、電子化した手続き、就業規則・社内制度の改訂など
  • 資格・スキル:社労士資格・給与計算ソフトの使用経験など

労務以外の職種へ転職する場合も、法改正への対応や業務効率化、社労士など外部専門家との連携経験から、応募先で活かせる業務改善力や正確な事務処理力、関係者との調整力を具体的に示しましょう。工数削減のように数値化できる実績は数字で示し、法改正対応は自身が担当した手続きや役割を具体的に記載しましょう。

労務(総務兼任)の職務経歴書の自己PRに活かせる強み

労務担当の職務経歴書では、以下のような経験を強みとして伝えられます。自身のエピソードに合わせて盛り込んでみてください。

  • 法改正対応・規程整備力:法改正の内容を確認し、社労士などと連携しながら就業規則や社内手続きの見直しを進める力
  • 業務標準化・ペーパーレス推進力:フロー改善とシステム導入を組み合わせ、工数削減と属人化解消を実現する力
  • 社労士・経営層との連携力:外部専門家と社内経営層をつなぐ橋渡し役として、制度整備を円滑に推進できる調整力
  • 正確な労務実務遂行力:給与計算や社会保険手続きを、期限や確認事項を意識しながら正確に進める力

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人事で転職活動を進める際は、職務経歴書とあわせて自己PRも準備しておくと書類の一貫性が高まります。

また、他の職種の例は「職種別 職務経歴書のテンプレート」で確認できます。

粟野友樹
監修 粟野友樹

組織人事コンサルティング 株式会社YAGAI 代表取締役CEO
約500名の転職成功を実現してきたキャリアアドバイザー経験と、複数企業での採用人事経験をもとに、転職支援や企業の採用支援、人材育成・組織開発など幅広く人事領域のコンサルティング業務に従事している。

※文中の社名・所属等は、取材時または更新時のものです。

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